「鏡図形発見」とは、鏡に映った時の形を推理するタイプの問題です。鏡図形を描写するよりは簡単な問題に思われがちですが、「同図形発見」や「異図形発見」と複合的に出題されることもあり、日常的に鏡を見慣れているお子さまでも間違えてしまうことがあります。また、出題のされ方によって難易度も上がるので、基礎的な問題ながらもきちんと学習をしておきましょう。
【小学校受験】鏡図形発見の出題意図は?
「鏡図形発見」の出題意図では、空間認識力があるか、観察力があるか、論理的思考力があるかなどが評価されています。
空間認識力があるか
鏡に映った形の上下・左右を正しくイメージするためには、空間認識力が必要です。特に、「鏡図形発見」の問題では、鏡を見る位置により正解の形が変わるため、高度な空間認識力が必要になります。
観察力があるか
「鏡図形発見」では、形をよく観察して正解かどうかを判断しなければいけません。一見同じように見える形でも、よく見ると間違った選択肢になっていることがあります。選択肢を見比べて、どこがどう違うのかを見極めるようにしましょう。
論理的思考力・推理力があるか
「鏡図形発見」の問題を解くためには、鏡に形がどのように映るかを理解している必要があります。その上で、鏡に映った形の対称性や規則性などについて論理的に正誤を判断できる思考力や推理力が大切になります。
集中力があるか
「鏡図形発見」の問題では、「同図形発見」や「異図形発見」と複合的に出題されることがあります。このような出題の場合、細かい違いを見つけて正解の形を見分ける集中力も大切です。似ている形がたくさんあっても、忍耐強く取り組むようにしましょう。
【小学校受験】鏡図形発見の出題方法は?
「鏡図形発見」の出題方法では、ペーパーテストが一般的です。ただ、ペーパーテストのない小学校では、個別テスト・口頭試問で鏡図形の問題が出されることもあります。
個別テスト・口頭試問
個別テスト・口頭試問による出題では、「この形を鏡に映すとどのように映りますか。」「この形を鏡に映した時に見える形の絵を選んでください。」などと問われることがあります。このパターンの出題方法はあまり多くありませんが、ペーパーテストの対策をしていれば口頭試問にも十分対応することができます。
ペーパーテスト
ペーパーテストでは、お手本の絵と鏡が描かれていて、「この形を鏡に映すと、鏡の中の形はどのように見えますか。」のように質問されるのが一般的です。3つから5つ程度の選択肢の中から選ぶ問題がほとんどですが、「同図形発見」や「異図形発見」と複合的に出題される場合は、複数の絵がランダムに配置されていることもあります。
【小学校受験】鏡図形発見の出題内容は?
「鏡図形発見」の出題内容は、大きく分けて3パターンあります。
左右反転
ある形を鏡の横に置いた時に、鏡の中の形がどのように見えるかを問う問題で、「鏡図形発見」の基本的な問題です。左右が反転する問題では、上下は反転しないことに気をつけ ましょう。
上下反転
「鏡図形発見」の中には、鏡以外にも水(池・水たまり・湖など)に映った形を考えさせる問題もあります。上下反転の問題はこのパターンでの出題が多く、水面に映った形がどのように見えるかを問う問題が定番です。上下が反転する問題では、左右は反転しないことに気をつけましょう。
前後反転
鏡と正対した(向かい合った)時に映る形を答えるタイプの問題です。鏡と正対した時は、鏡の中の形は前後が反転します。前後反転の問題は、左右反転や上下反転に比べて出題頻度は低くなっています。
【小学校受験】鏡図形発見の解き方は?
「鏡図形発見」の問題が得意になるためには、感覚的な理解と論理的な理解の両面からアプローチしましょう。
感覚的な理解を促す上では、やはり鏡に色々なものを映してみることが大切です。この時、鏡を置く位置によって映り方が異なることを確認しましょう。文字や数字を映すといわゆる「鏡文字」になることや、反転する方向と反転しない方向があることなどを言語化しながら体験するのが効果的です。「鏡に映す」という体験を通して、反転する感覚を身につけられるようにしましょう。
論理的に考える場合は、「遠くは遠く、近くは近く」というポイントを意識しながら問題を解くのがポイントです。これは、「展開図形」の考え方とも共通しているので、「展開図形」と併せて対策するのが効率的でしょう。また、全体を見ても答えが分かりにくい時は、間違い探しのように部分的にパーツを見て正誤を判断するのがよいでしょう。「鏡図形発見」の具体的な解き方についてはこちらの教材で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
【図形】鏡図形発見(教材サンプル)

【小学校受験】鏡図形発見|まとめ
「鏡図形発見」は、鏡図形に関連する問題を解くための基礎となる問題です。出題内容には3つのパターンがあるため、それぞれしっかりと対策しておきましょう。また、他の問題と関連させながら論理的に解くことで、効率よく学習することができます。ぜひ本記事でご紹介した教材をご活用いただき、効率的に学習を進めてください。
「鏡図形発見」は、この順番で教えます
鏡に映った形は、説明で分からせようとしても伝わりません。本物の鏡を使うところから始めてください。
ステップ1 鏡の前に立つ
姿見の前にお子さまと並んで立ち、右手を上げてもらいます。鏡の中の自分はどちらの手を上げているように見えるか、声に出させます。次に、お子さまの前にお母様が立ち、同じことをします。鏡と、向かい合った人とでは見え方が違う、という体験が最初の一歩です。
ステップ2 小さな鏡で、絵をうつす
次に、手鏡を紙の横に立て、絵を映します。矢印、ひらがな一文字、簡単な形など、左右がはっきり違うものを選んでください。映る前と後の形を見比べて、どこが変わり、どこが変わらないかを言葉にさせます。上下は変わらない、と自分で気づけると、大きな前進です。
ステップ3 ペーパーに移る
ペーパーでは、鏡の面がどこにあるかを先に指でさし示させます。鏡が縦にあるのか、横にあるのかで、変わる向きが変わるからです。そのうえで、絵の中のいちばん目立つ部分が、どちら側に来るかだけを見比べさせます。
つまずきやすいところと、その原因
回した形を選んでしまう
いちばん多い誤りです。鏡は左右が入れかわり、回転では入れかわらない、この違いが区別できていません。厚紙の表と裏で色を変え、裏返した形と回した形を並べて見せると、その場で区別がつきます。回転図形を先に固めておくのが近道です。
そもそも右左があいまい
鏡の問題は、自分の右左が定まっていないと成り立ちません。手を上げて答えられないようなら、いったん右左に戻ってください。
細かい部分を見落とす
大きな形は合っているのに、模様の一部だけが違う選択肢を選んでしまう場合です。絵の中で目印を一つ決め、そこがどちら側にあるかを必ず確かめる、という手順を決めてしまうと減ります。
家庭でできる練習と、年中・年長の目安
家にあるもので、すぐできる練習
用意するのは、割れない小さな手鏡と、白い紙、色ペンです。紙に形を描き、鏡を紙の右はしに立てて映します。映った形を、お子さまが別の紙に描き写します。描いてから鏡と見比べれば、答え合わせもその場でできます。お風呂の壁や窓ガラスに映る姿を使うのも、よい練習になります。
年中と年長で、どこまで求めるか
年中では、鏡に映すと右と左が入れかわる、と分かっていれば十分です。年長では、鏡を使わずに、上下に置かれた鏡の場合まで考え分けられること、そして選んだ理由を説明できることを目指します。描いて答える出題は鏡図形描写、分野全体の進め方は図形問題の教え方をご覧ください。
「鏡図形発見」についてよくある質問
試験中に鏡は使えませんが、練習で使ってよいのですか
かまいません。使える時期にしっかり使ったお子さまのほうが、あとで頭の中に鏡を思い描けるようになります。
水面に映る問題も同じですか
考え方は同じですが、変わる向きが違います。水面は上下が入れかわりますので、鏡が横にある場合として練習させてください。
間違いが続くときは
問題を減らして、鏡の前に戻ってください。体で分かっていないことは、枚数を重ねても身につきません。
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※記事内でご紹介している分野別の問題集は、教材リニューアルのため販売を終了しました(2026年8月)。現在、新しい教材を制作中です。完成しだい、あらためてご案内します。
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