ママ
ママ
東洋英和と豊明を併願しようと思っています。同じ伝統校の幼稚園ですが、準備は同じでいいのでしょうか?
うみ塾長
うみ塾長
準備の方向は同じではありません。東洋英和は親子で一緒にいるときの関係、豊明は親御様と離れたときのお子様の力が表れやすい考査です。2園の違いを知ってから準備を分けましょう。

東洋英和幼稚園と、日本女子大学附属豊明幼稚園。どちらも100年以上の歴史を持つ伝統校の附属幼稚園で、どちらも子どもらしい自由な遊びを大切にしています。

それでも、考査の中で表れやすいご家庭の姿は大きく違います。この記事では、これまでの出題傾向と受験されたご家庭のお話をもとに、2園が求める家庭像の違いを整理します。考査内容や時間は年度によって変わることがありますので、最新は募集要項でご確認ください。

動画でも解説しています。


志望園選び・準備の進め方に迷ったら

園ごとの違いや、わが家に合った準備の進め方は、うみ塾長の個別相談でご相談いただけます。

▶ 個別相談の詳細を見る 公式LINEで相談する(無料)

押さえておきたい3つの違い

1つ目は、選考の順番

東洋英和幼稚園は、幼児同伴の保護者面接が先に行われ、その後「自由な遊び」と呼ばれる入園考査が行われます。一方、豊明幼稚園は、まずお子様の考査が行われ、その後、別日に本人と保護者の面接が行われます。つまり、東洋英和は面接が先、豊明は考査が先です。

選考日や合格発表日は年度によって変わります。今年度の日程は募集要項でご確認ください。

2つ目は、考査に親御様が入るかどうか

これまでの東洋英和幼稚園の考査では、複数の親子が一緒に入り、親子で身体を使って遊ぶ時間と、用意された玩具で自由に遊ぶ時間が設けられてきました。所要時間は40分ほどだったという受験例があります。

一方、豊明幼稚園の考査では、お子様が親御様と離れ、少人数で入室する形が見られています。先生と一対一で課題に取り組む時間もあり、全体で30分ほどだった年もあります。東洋英和は親子が同じ場で過ごす考査、豊明はまずお子様だけで取り組む考査です。

3つ目は、男の子の進路

東洋英和幼稚園は共学ですが、系列の小学部は女子のみです。そのため男の子は、東洋英和女学院小学部へ内部進学できません。豊明幼稚園も共学ですが、附属豊明小学校への原則推薦は女児が対象です。

男の子は、私立や国立の小学校を受験するご家庭もあれば、地域の小学校へ進むご家庭もあります。両園とも、男の子は幼稚園卒園後の進路をご家庭で選ぶことになります。系列小学校へ内部進学できないことを理解したうえで、それでも幼児期をこの園で過ごしたい理由を、明確にしておく必要があります。

項目 東洋英和幼稚園 日本女子大学附属豊明幼稚園
選考の順番 幼児同伴の保護者面接が先、その後に自由な遊び お子様の考査が先、別日に本人と保護者の面接
考査での親御様 親子で一緒に遊ぶ まずお子様が親御様と離れて入室
男の子の進路 系列の小学部は女子のみ 原則推薦は女児が対象
通園 自転車と自家用車は禁止、公共交通機関 徒歩や公共交通機関が原則

東洋英和幼稚園の求める家庭像

1つ目は、親子で身体を使って自然に遊べるご家庭

東洋英和の考査で特徴的なのが、親子で身体を使う遊びです。これまでの考査では、歌やリズムに合わせて、親御様の脚にお子様を乗せたり、両手をつないで身体を動かしたり、最後に抱き合ったりする課題が行われた例があります。実際に受験されたお母様からは、緊張していたお子様が、親子遊びの中で表情をやわらげたというお話も伺っています。

大切なのは、決められた動きを上手に行うことではありません。お子様の表情を見ながら一緒に楽しめるか。お子様が戸惑ったときに、安心できる声をかけられるか。親子で遊ぶときの普段の関係が表れやすい課題です。

2つ目は、お子様の遊びを先回りせずに待てるご家庭

これまでの考査では、自由遊びの時間に、親御様がお子様のそばで遊ぶことも、少し離れて見守ることもできる形が見られました。ただし、年度によって流れは変わる可能性があります。

東洋英和は、自由な遊びの中で、お子様自身が遊びを選び、工夫することを大切にしています。親御様が上手に遊びを進めることが重要なのではありません。お子様が何に興味を持っているのかを見る。考えている間は待つ。困っているときには、必要な分だけ支える。付き添うか離れるかではなく、お子様を主役にした関わりができるかが表れやすい考査です。

3つ目は、キリスト教保育を家庭でも受け止められるご家庭

東洋英和幼稚園は、キリスト教による人間形成を保育の土台としています。ご家庭がキリスト教信者でなくても受験できますが、入園後は、お祈りや賛美、聖書のお話が園生活の中に自然にあります。これまでの面接では、キリスト教教育への考え方について質問された例もあります。

聖書の知識を暗記することが大切なのではありません。神様から愛されていることへの感謝や、周りの方を受け入れ、誰かのために行動するという考えを、ご家庭がどのように受け止めているのか。自分たちの言葉で語れるようにしておきましょう。男の子のご家庭は、系列小学部へ進学できない中で、なぜ東洋英和を選ぶのかも具体的に整理する必要があります。

4つ目は、日々の暮らしを具体的に語れるご家庭

東洋英和幼稚園の面接は10分ほどで、幼児同伴で行われます。これまでの受験例では、お子様は玩具で遊びながら待ち、質問は主に親御様へ行われた年があります。お母様にはこうした質問が出ています。

  • 「お母さまの手料理の中で、お子さんが一番好きなものは何ですか」
  • 「お子さんの一日の生活を具体的に教えてください」
  • 「ご自身の小さいころの夢は何でしたか」

実際に受験されたご家庭からは、「面接は雑談のような会話形式で進み、母親自身に関する質問が多かったです。志望理由や入園への思いを伝えきれず悔いが残りました」というお話も伺っています。

会話形式の面接だからこそ、用意した長い回答を話すのではなく、まず質問に直接答えることが大切です。そのうえで、日頃の様子が伝わる具体的な出来事を一つ添えます。「手料理は何ですか」と聞かれたら、料理名だけで終わらず、お子様がどのように喜ぶのか、ご家庭でどのような会話があるのかまで短く話す。こうした準備をしておくと、会話形式でもご家庭の暮らしが自然に伝わります。

東洋英和の面接や願書については、こちらの記事でも詳しく解説しています。【東洋英和幼稚園】面接で質問される内容をプロが解説/【東洋英和幼稚園】合格する願書の書き方をプロが解説

日本女子大学附属豊明幼稚園の求める家庭像

1つ目は、「自分でやってみる」経験を大切にしているご家庭

豊明幼稚園が目指すお子様の姿には、「自主的な生活態度を身につけ、自分のことは自分でし、最後までやりぬく子ども」が掲げられています。また公式の募集要項には、遊びの中でごく自然に、知的発達と行動の姿を見ること、生まれ月による発達差も考慮することが明記されています。

これまでの考査では、お子様が親御様と離れ、少人数で活動する形が見られています。実際に受験されたご家庭からは、親子分離の際に泣いてしまったものの、「次の回でもよく、このことだけで合否は決まらない」という案内を受けた、というお話もあります。もちろん、すべての年度で同じ対応になるとは限りません。

大切なのは、泣かずに離れることだけではありません。先生のお話を聞こうとすること。分からなくても、自分なりにやってみること。次の活動へ気持ちを切り替えること。日常の中で、お子様が自分で試す時間を持っているかが、こうした場面に表れやすくなります。

2つ目は、身体を使った遊びを日常に取り入れているご家庭

これまでの受験例では、面接日に親子遊びが行われた年もあります。お子様が指示された方向へ走り、巧技台に上って跳び下りた後、親子で大型積み木やおままごとなどを使って遊ぶ形が見られました。ただし、活動の内容や順番は年度によって変わる可能性があります。

豊明は、幼稚園生活の中心を「遊び」とし、遊びを通して主体性や関わり、感性を育てる園です。決められた運動をきれいに行えることだけが大切なのではなく、身体を動かすことを楽しみ、自分から遊びに入っていけるかが表れます。公園や園庭などで、走る、上る、跳ぶといった経験を日常の中で重ねておきましょう。

3つ目は、話を聞き、考え、行動に移す力を日常で育てているご家庭

これまでの考査では、紙芝居を聞いた後に登場した動物を答える課題、お手本を見て積み木を組み立てる課題、大きさや数の指示を聞いて物を置く課題などが行われてきました。記憶の課題が出るから暗記だけを練習すればよい、ということではありません。先生のお話に気持ちを向け、最後まで聞き、聞いた内容を自分の言葉や動きで表せるかが表れやすくなります。

ご家庭では、絵本を読んだ後に「誰が出てきたかな」「どんなことが起きたかな」と親子で話してみてください。お手伝いをお願いするときは、短い指示を最後まで聞いてから動く経験を重ねます。こうした日常の積み重ねが、考査の土台になります。

4つ目は、書類に書いたことを、具体的な出来事で語れるご家庭

豊明幼稚園では、出願時に面接資料を提出します。これまでの書式では、お子様の行動の傾向、保育歴やおけいこ事、通園方法、志望理由などを記入する欄が設けられていました。書式や項目は年度によって変わる可能性があります。

過去の面接では、書類に書いた内容について具体的なエピソードを求められた例があります。実際に受験されたご家庭からは、「面接はテンポが速く、会話の流れで質問されたので焦ってしまい、具体的なエピソードを答えられませんでした」というお話を伺っています。お父様には、「お父さまとする遊びで、お子さんが特に好きな遊びは何ですか」「本園の公開行事の印象を教えてください」といった質問も出ています。

願書や面接資料に書く一文ごとに、実際の出来事を一つ整理しておきましょう。ただし、覚えたエピソードを無理に話すのではありません。質問に合う場面を選び、短く具体的に答えることが大切です。豊明の面接や願書は、こちらの記事も参考になります。【日本女子大学附属豊明幼稚園】面接で質問される内容をプロが解説!/【日本女子大学附属豊明幼稚園】合格する願書の書き方をプロが解説

通園についての注意点

豊明幼稚園は、徒歩や公共交通機関を利用した通園を原則としています。通園時間はおよそ45分が目安として示されていますが、45分以内という出願制限ではありません。公式にも、通園時間によって入試結果に影響することはないと明記されています。ただし、3歳のお子様が毎日、安全で無理なく通える経路であるかは、ご家庭で十分に確認してください。

東洋英和も通園時間の制限はありませんが、自転車と自家用車は禁止され、公共交通機関での通園が求められています。

考査内容の決定的な違い

整理します。東洋英和幼稚園は、親子が同じ場所で遊ぶ中で、お子様の自由な遊びと、親御様の声のかけ方、待ち方が表れやすい考査です。親御様が上手に遊びを進めるのではなく、お子様が選んだ遊びを尊重し、必要なときだけ支えることが大切です。

一方、豊明幼稚園は、まずお子様が親御様と離れて考査を受けます。遊びや課題を通して、先生のお話を聞き、自分で考え、行動に移す姿が表れやすい考査です。面接日には親子で遊ぶ時間が設けられた年もありましたが、選考の入り口では、お子様が一人で活動する力がより表れやすくなります。

東洋英和は、親子で一緒にいるときの関係。豊明は、親御様と離れたときのお子様の力。どちらも自由な遊びを大切にしていますが、ご家庭で準備すべき関わり方は同じではありません。この違いを知らずに両園を併願すると、準備の方向がぶれやすくなります。

まとめ

東洋英和幼稚園は、キリスト教保育と自由な遊びを土台に、親子で一緒に遊ぶときの声のかけ方や、親御様がお子様の考える時間を待てるかが表れやすい園です。豊明幼稚園は、遊びと実体験を大切にし、まずお子様が親御様と離れたときに、先生のお話を聞き、自分で考え、動く姿が表れやすい園です。

また、両園とも男の子は系列小学校への内部進学ができない、または推薦の対象ではありません。男の子のご家庭は、幼稚園卒園後の進路まで考えたうえで、それでもこの園の幼児教育を選ぶ理由を、ご家庭の言葉で整理しておいてください。

「わが家に合った準備の進め方を知りたい」という方は、うみ塾長の個別相談や、家庭対策サポートをご活用ください。