ママ
ママ
港区にある若葉会と枝光会附属は、どちらも系列小学校がないと聞きました。求める家庭像は違うのでしょうか?
うみ塾長
うみ塾長
はい、大きく違います。これまでの考査では、若葉会はお子様が親御様と離れて課題に取り組み、枝光会附属は親子で一緒に制作や遊びに取り組む形が見られます。表れやすい親子の姿が違うので、準備も変わります。

港区の若葉会幼稚園と、同じく港区の枝光会附属幼稚園。教育方針も、日々の保育も異なる2園ですが、大きな共通点があります。どちらも系列の小学校を設置していないことです。そのため、卒園後は系列小学校への内部進学ではなく、ご家庭ごとに小学校の進路を選ぶことになります。小学校受験を視野に入れながら、幼児期をどのような環境で過ごさせたいかを考えるご家庭にも選ばれている2園です。

ただ、これまでの考査を見ると、その形は大きく違います。この記事では、これまでの出題傾向と受験されたご家庭のお話をもとに、2園が求める家庭像の違いを整理します。考査内容や面接質問は年度によって変わることがありますので、最新は募集要項でご確認ください。

動画でも解説しています。


志望園選び・準備の進め方に迷ったら

園ごとの違いや、わが家に合った準備の進め方は、うみ塾長の個別相談でご相談いただけます。

▶ 個別相談の詳細を見る 公式LINEで相談する(無料)

押さえておきたい3つの違い

募集の形と日々の暮らし

若葉会幼稚園は3年保育で、男女あわせて約54名の募集です。2年保育は募集していません。クラス編成は、3歳児3クラス、4歳児2クラス、5歳児2クラスの全7クラスで、給食は週4回です。

枝光会附属幼稚園は、3年保育と2年保育を募集しています。お弁当を持参する園で、縦割り保育を取り入れています。なお、枝光会附属幼稚園は募集人員・園児数・考査料・合格発表日が公式サイトに記載されていません。若葉会は週4日の給食、枝光会附属は週4日のお弁当持参と、毎日の生活に関わる違いがありますので、入園後の生活を具体的にイメージしてください。

考査の形

若葉会幼稚園では、これまでの考査で、名札を左胸につけて、5、6人のグループで個別の課題と集団での課題に取り組む形が見られています。その後、親子面接。所要時間は1時間ほどです。お子様が親御様と離れる時間があります。

枝光会附属幼稚園では、お母様とお子様が一緒に考査会場へ行き、お父様は控え室でアンケートを記入する形が行われてきました。途中で面接に呼ばれ、親子3人で面接。終わったら、お母様とお子様はまた考査会場に戻って続きを行います。所要時間は1時間ほどで、親子が一緒に活動する形が中心です。

宗教

若葉会幼稚園は、昭和4年に三井家が開設した園が起源で、宗教教育はありません。枝光会附属幼稚園はカトリックの園です。登園と降園のときにイエス様の御像に手を合わせ、毎日お祈りの時間があります。年間行事も、宗教行事が多いです。

項目 若葉会幼稚園 枝光会附属幼稚園
保育年数 3年保育のみ 3年保育・2年保育
昼食 給食(週4回) お弁当持参(週4回)
宗教 宗教教育なし カトリック
考査の形(これまで) 5、6人のグループで個別・集団課題、親子面接 母子同室で親子制作・自由遊び、親子面接
表れやすいもの 親から離れた時の生活習慣 親子で一緒にいる時の関係

考査で見られるものの違い

先に結論をお伝えします。若葉会は、お子様が親御様と離れた時に、身の回りのことをどのように行うか。枝光会附属は、親子で作り、遊ぶ時の関わり方と、親御様の聞き方・待ち方。同じ港区の園でも、考査で表れやすい親子の姿が違います。

若葉会幼稚園の求める家庭像

「日常のまま」で来られるご家庭

若葉会幼稚園は、公式サイトのよくあるご質問で、「考査日までにはトイレットトレーニングを済ませ、当日は必ずおむつをとってお越しください」とはっきり書いています。募集要項にも「トイレットトレーニングは必ずお済ませください」と明記されています。また、遅刻や忘れ物をしないこと、受験の結果はお子様のできる・できないではなく、保育の方向性が合うかどうかによるので、日常のままで来てほしい、とも語られています。

できる・できないで選ぶのではない、と言いながら、その前提として「おむつは取ってきてください」とはっきり書いている。日常のままで来てほしい。ただし、その日常には、身の回りのことが自分でできる状態が含まれている。そういうことだと受け止めています。

身の回りのことを自分でできるよう育てているご家庭

これが、若葉会幼稚園でいちばんお伝えしたい部分です。これまでの考査では、スモックを着た後、脱いでたたむ、手洗い場で手を洗い、自分のハンカチでふく、といった課題が出ています。考査の課題が、そのまま生活なのです。

さらに過去の面接では、お母様に「お子さんは母子分離ができますか」「お子さんは一人で衣服の着脱ができますか」という質問が出た例があります。聞かれると分かっていても、当日「はい」と言えるかどうかは日々の積み重ねで決まります。今日から、着替えを最後まで自分でやらせてあげてください。たたむところまでです。そして手を洗ったら、自分のハンカチで拭く。この2つだけでも、考査でそのまま出ます。

自立自助と基本的な生活習慣を大切にしているご家庭

若葉会幼稚園は、「質素」と「自立自助」を大切にしています。見た目を華やかに整えることよりも、日々の暮らしを丁寧に送り、自分のことを少しずつ自分でできるようにする。できない時にもすぐ親御様が代わるのではなく、お子様自身がやってみる時間を待つ。そうした家庭での積み重ねを大切にする園です。

過去の面接では、園の教育方針について、厳しさも含めて理解しているかを質問された例があります。ここでいう厳しさとは、お子様を強く叱ることではありません。ご挨拶をする、自分で着替える、使ったものを片づける、約束を守る。こうした基本的な生活習慣を、幼いからと曖昧にせず、毎日の生活の中で丁寧に育てているご家庭が、若葉会幼稚園の教育には合っていると感じます。

子育ての課題と、家庭の支援体制を具体的に説明できるご家庭

若葉会幼稚園の過去の面接には、「育児で困っていることはありますか」「困った時に相談できる方はいますか」「子育てが落ち着いたら、やりたいことは何ですか」といった質問が出た例があります。子育ての悩みだけでなく、親御様自身の生活や、周囲との関わりまで質問されているのです。

こうした質問では、理想的な家庭を演じる必要はありません。現在どのようなことに難しさを感じているのか、困った時には誰と相談し、どのように対応しているのか。ご家庭の現状を客観的に把握し、自分の言葉で説明できることが大切です。また、お子様にも、嫌いな食べ物や、お友だちとの行き違いについて質問された例があります。正しい答えを暗記させるのではなく、「けんかをした時、どんな気持ちだった?」「どうしたら仲直りできるかな」と、日常の出来事について、自分の言葉で話せるよう対話を重ねてください。

枝光会附属幼稚園の求める家庭像

カトリックの一年を受け止められるご家庭

登園と降園の際に、「みこころのイエス様」に、親子で手を合わせることを大切にしている園です。園生活を通して、神様とご家族に愛されて生まれてきた喜びを感じ、自分自身とお友だちを大切にすることを育てます。年間行事にもカトリックの行事が組み込まれています。園でのお祈りや宗教行事を、単なる行事としてではなく、園の教育の中心として理解し、ご家庭でも前向きに受け止められることが大切です。

親子で作る時間を大切にしているご家庭

これまでの考査では、机に画用紙、クレヨン、はさみ、つぼのり、ウエットティッシュが用意され、前の机の折り紙は使いたければ取りに行く、という形で行われた例があります。ほかに、おままごとやぬいぐるみ、電車、ビー玉転がしなどで親子で自由に遊ぶ時間もありました。親子で自由に制作し、完成した後に、先生から「何を作ったのですか」と質問された例もあります。

ここで大切なのは、立派な作品を完成させることではありません。親御様が先に完成形を決めるのではなく、お子様が興味を持ったものを一緒に形にしていく。そして質問された時には、できるだけお子様の言葉を待つ。こうした場面には、普段、親子でどのように遊び、お子様の発想を親御様がどう受け止めているかが表れやすくなります。

先生の説明を落ち着いて聞き、親子で切り替えられるご家庭

考査では、親子制作に使う道具、制限時間、ごみの扱い、自由遊びへの移り方などについて、複数の説明が行われた例があります。受験されたご家庭からも、指示が多く、覚えることに難しさを感じたというお話を伺っています。考査ではお子様だけでなく、親御様も先生の説明を聞いて動くことになります。

予定していた流れと違っても、周囲の親子を見て慌てるのではなく、先生の説明を落ち着いて聞く。そして、お子様にも短い言葉で伝え、制作から遊び、遊びから片づけへと切り替える。こうした親御様の落ち着きが、親子の自然なやり取りにもつながります。道具や指示、考査の流れは年度によって変わることがあります。

園との関わりと、公共の場でのふるまいを大切にできるご家庭

教育方針には、家庭との連絡を密にしながら、お子様の成長を支えることが掲げられています。過去の面接では、お母様に、保護者の活動へ参加できるかを質問された例もあります。これは、親御様のどちらか一方だけが子育てを担うという意味ではありません。入園後、園の行事や活動に、ご家庭としてどのように関わるのか、お父様、お母様がどのように協力するのか、現実的な体制を考えておくことが大切です。

また、公共交通機関でお子様が騒いだ時の対応について質問された例もあります。「騒いだら叱ります」で終わらず、まずその場でどう落ち着かせるか。そして帰宅後に、なぜそのふるまいがよくなかったのかを、どのように伝えるか。具体的な関わり方まで整理しておいてください。

どちらに向いているか

若葉会幼稚園では、お子様が親御様と離れ、着替えや手洗いなど、生活に根ざした課題に取り組む形が見られてきました。身の回りのことを少しずつ自分で行い、集団の中でも落ち着いて先生のお話を聞けるお子様は、考査形式に入りやすいでしょう。

一方、枝光会附属幼稚園では、お母様とお子様が同じ考査室で、制作や自由遊びに取り組む形が行われてきました。親御様から離れることにまだ不安があるお子様でも、親子で一緒に活動する形なら、普段の姿を出しやすい可能性があります。ただし、親御様がすべてを進めるのではなく、お子様の発想を待ち、先生の説明を聞きながら、一緒に切り替えていくことが必要です。

そして、2園に共通するのは、系列小学校を設置していないことです。「なぜ系列小学校のない園を選ぶのか」「幼児期に、この園で何を育てていただきたいのか」を、ご家庭の言葉で説明できるようにしておいてください。各園の詳しい情報は、【若葉会幼稚園】合格する願書の書き方をプロが解説、【若葉会幼稚園】面接で質問される内容をプロが解説!、【枝光会附属幼稚園】受験ガイド総まとめ|倍率・学費・考査・面接を一挙解説もあわせてご覧ください。

まとめ

若葉会幼稚園は、基本的な生活習慣と自立自助を大切にし、これまでの考査では、お子様が親御様と離れた時の生活力や、集団の中での姿が表れやすい園です。枝光会附属幼稚園は、カトリックの祈りと愛を土台に、これまでの考査では、親子で一緒に制作し、遊ぶ時の関わり方が表れやすい園です。

若葉会は、親御様と離れた時のお子様の生活習慣。枝光会附属は、親子で一緒にいる時の関係と、親御様の聞き方・待ち方。どちらも系列小学校を設置していない港区の園ですが、考査で表れやすい親子の姿と、入園後の生活は異なります。園の名前だけでなく、ご家庭が幼児期に何を大切にしたいのか、お子様がどちらの考査形式で自然な姿を出しやすいのかを考えて、志望園を選んでください。最新の日程や条件は、募集要項でご確認ください。

「わが家に合った準備の進め方を知りたい」という方は、うみ塾長の個別相談や、家庭対策サポートをご活用ください。