カトリック精神を教育の柱とし、豊かな自然に囲まれた環境で知られる横浜雙葉小学校。高い品格と確かな知性を育む、歴史ある完全一貫教育が提供されています。
本記事では、横浜雙葉小学校入学試験を目指すご家庭に向け、2025年度実施・2026年度入学児童向けに行われた考査の日程を具体例として使用し、募集人数、試験当日の進行、合格発表までのスケジュールといった情報を、お受験のプロが分かりやすくお伝えします。
ただし、最新かつ正確な情報につきましては、必ず学校公式ウェブサイト等の発表にて最終確認を行ってくださいね。
【横浜雙葉小学校】募集人員
まずは、横浜雙葉小学校の入学試験における募集人員について確認していきましょう。
| 募集人数(募集定員) | 第1学年 80名程度 |
2025年度実施・2026年度入学児童についても、例年と同様に約80名の募集となりました。
【横浜雙葉小学校】出願資格
続いて、横浜雙葉小学校の出願資格について見ていきましょう。
| 応募資格(対象となる生年月日) | 2019年4月2日~2020年4月1日までに生まれた女児 |
田園調布雙葉学園は、設立以来、高等学校まで一貫した教育を提供する女子校です。したがって、入学試験の募集対象は女児に限定されています。
公式に出願者の居住地を制限する規定はありませんが、学校としては通学時間を概ね60分以内とすることが望ましいとしています。
この目安は、特に低学年の児童が無理なく安全に通学するためには、片道1時間程度を上限と考えるのが適当であるという教育的な配慮に基づいています。
この通学時間に関する基準は、同校が児童の心身の健康と日々の生活環境を深く重視していることの表れと言えるでしょう。
▶横浜雙葉小学校へのアクセス、通学制限についてはコチラ
https://docs.google.com/document/d/1y43TSASSF82HwAkoTLALaRmKyetttiRWgKDuZQWCg_M/edit?tab=t.0
【横浜雙葉小学校】入学願書受付
横浜雙葉小学校の出願に関しては、所定の手順に沿って二段階の出願手続きを進める必要があります。
| インターネット出願登録期間 | 2025年8月1日(金)10時より2025年8月4日(月)12時まで |
| 入学願書・志望理由書郵送受付期間 | 出願受付後~2025年8月18日(月)消印有効 ※8月12日~17日は学校閉鎖期間でした。 |
出願登録期間を迎えると、横浜雙葉小学校のホームページからミライコンパスにログインし、出願登録を行います。この登録時に、受験料(¥25,000)の納付も完了します。
ネットでの出願登録を終えても、手続きは完了ではありません。肝心なのは郵送による願書の提出です。
考査料納付後に
| 「入学願書」・・・ミライコンパスからダウンロード 普通紙(カラー)でA4ヨコ(片面)に印刷 「自宅から学校までの経路・時間」を自筆してください。 「志望理由書」・・・出願申込完了メールでお送りしたURLよりダウンロード 普通紙(モノクロ)でA4タテ(片面)に印刷 黒いボールペン等消えないもので必ず自筆してください。 |
こちらを送付します。
ネット上での出願登録を終えて安心しがちですが、最も大切な願書送付を忘れてしまっては元も子もありません。
郵送期限は当日消印有効という厳密なルールがありますので、どうぞ気を抜くことなく、確実な提出を心がけてください。
【横浜雙葉小学校】入学試験日程
続いて、2025年度に実施された横浜雙葉小学校の入学試験のスケジュールを詳しくご紹介します。
| 選考方法 | 面接およびテストにより選考 ※面接は両親および本人と行います。 ※面接日時は出願登録後にあらためて連絡がある。 |
| 試験日時・会場 | 2025年10月21日(火) 受付会場 : 横浜雙葉学園講堂 試験会場 : 横浜雙葉小学校 ※受付時間等は出願後あらためて連絡がある。 |
| 合格発表 | 2025年10月23日(木)10時 本校ホームページから合格発表サイトにログインして確認 |
| 入学金納入 | 2025年10月23日(木)10時~2025年10月27日(月)12時まで |
| 施設設備資金納入 | 2025年10月23日(木)10時~2025年11月13日(木)12時まで |
| 新入生説明会 | 【第1回】2025年12月11日(木) 【第2回】2026年 1月15日(木) |
横浜雙葉小学校の入学試験は、神奈川県内の多くの私立小学校が採用している形式と同様に、二段階で実施されます。まず、9月中旬に親子面接が実施され、続いてお嬢さま自身の考査本番が10月中旬に行われるスケジュールです。
面接・考査の両日とも、指定された日時・時刻に必ず来校する必要があります。特に面接は学校から日時が指定されるため、予定の調整が求められます。
このスケジュールで注意が必要なのが、都内校との併願です。例年、横浜雙葉小学校の考査本番の日程が、都内にある私立小学校の面接日と重なってしまい、どちらか一方を選択せざるを得なくなるというケースが頻繁に発生します。
そのため、万が一スケジュールが競合した場合に備えて、事前にご家庭内でどちらの学校を優先するかを明確に決定しておくことが、精神的な負担を軽減し、冷静な対応を取るための重要な心の準備となります。
【横浜雙葉小学校】考査時間と当日の流れ
横浜雙葉小学校の考査時間について、学校からの正確な時間公表はありませんが、当日は全受験生が一斉に集合し、一斉に開始されるのが基本的なスタイルです。
当日の進行は、受験生が受験番号順にいくつかのグループに分けられ、そのグループ単位で各試験会場を回る形式で進められていきます。これは、効率的かつ公平に考査を実施するための一般的な方法です。
過去には、考査が午前と午後に分かれて実施された年度もありました。これは主にコロナ禍において、受験生が集まることによる「密」を避ける目的でとられた措置とされています。しかし、近年ではこの特別な措置が解除され、多くの場合、元の一斉開始のスタイルに戻りつつあるようです(ただし、年度によって形式が変動する可能性はあります)。
受験番号の順番が合否に影響するかどうかは、学校からは明確にされておりません。しかし、小学校受験においては、月齢配慮がなされるという話がよく聞かれます。これは、生まれ月によって月齢に最大約1年の差がある幼児期において、評価の際に発達の差を考慮に入れることを意味しており、受験番号の順番とは別の次元で、公平性を保つための配慮がなされていると考えられます。
横浜雙葉小学校の考査に臨むにあたっては、形式にとらわれすぎず、お嬢さまが最大限の力を発揮できるよう、当日のスケジュールと流れを理解しておくことが大切です。
【横浜雙葉小学校】試験内容
横浜雙葉小学校の入試では、おおむね次の4つの内容が実施されます。
試験内容 | ペーパーテスト |
| 巧緻性(指示制作) | |
| 運動 | |
| 行動観察 | |
| 親子面接(事前) |
【横浜雙葉小学校】考査概要
横浜雙葉小学校の入学試験は、ペーパーテスト、巧緻性(指示制作)、運動、そして行動観察の4つの分野を通じて、受験者の総合的な能力を多角的に評価する構成となっています。
今回は2025年度に実施された考査内容をベースに、試験の特徴を分析していきます。
2025年度に実施された考査内容について、特に注目すべき点として、ペーパーテストでは点図形が、運動分野ではマーカーコーンを用いた指示運動が取り入れられています。
【ペーパー】
ペーパーテストは全体で計10枚から構成され、様々な領域から出題されます。言語分野では、語彙力や、言葉の音に着目するしりとりを通じて音韻認識能力が試されます。
数量や規則性の問題では、数に関する基礎的な理解力に加え、図形や記号の並びから法則を見つけ出す論理的思考力が評価されます。
最も配慮を要する項目のひとつがお話の記憶で、これは3枚にわたる設問から、先生が読み上げる物語を正確に聞き取り、その内容を記憶し、整理して回答する集中力と記憶力が重要視されます。
さらに、特記事項にある点図形は、点が打たれた台紙に見本と同じ図形を描き写す能力が問われるため、図形を正確に認識する空間認知能力と、それを再現する運筆力・巧緻性が測られます。また、鏡の問題では、鏡に映った状態の変化を頭の中で想像する能力が必要とされます。
【巧緻性(指示制作)】
この項目では、試験官の指示をいかに正確に聞き取り、作業として実行できるかという指示理解力と、実際に手を動かす巧緻性が評価の中心となります。
具体的な作業としては、色塗り、切り貼り、シール貼りなどがあり、単に作業をこなすだけでなく、「赤色で、一番大きな円を塗る」といった複数の指示を同時に記憶し、優先順位をつけて実行する能力が見られます。
【運動】
運動分野では、受験者が持つ基本的な身体能力と、指示に従って体を動かす能力の両方が試されます。例えば、3つのコーンの走り抜けでは、走力や機敏性、バランス感覚といった基礎的な運動能力が評価されます。
そして、もうひとつの特記事項であるマーカーコーンを使った指示運動は、運動能力だけでなく、「赤のコーンを回ってから青のコーンをジャンプで越える」といった先生の指示をその場で正確に理解し、身体の動きとして連動させる力が重視されます。
【行動観察】
行動観察は、集団の中での振る舞いや、自発性、協調性を見極めるための重要な項目です。自由遊びの時間を通じては、与えられた環境で自ら遊びを見つけ、ルールを守って楽しむ自主性や、他の子どもたちとの関わり方(譲り合いや協力)といった社会性が評価されます。また、風船遊びでは、遊びに対する集中力や、集団の中で共同作業を行う際の協調性、さらにルールの順守といった側面が観察されます。
このように、横浜雙葉小学校の試験は、単に知識を問うだけでなく、正確な指示理解力、空間を把握する認知能力、そして集団生活を送る上での協調性や自主性といった、小学校以降の学校生活で不可欠となる総合的な能力を、非常に多角的に測る内容であると言えます。
親子面接(事前)
横浜雙葉小学校の親子面接は、お嬢さまの入学考査本番とは別の日程が設けられており、学校が指定する1日のうちに実施されます。この面接が実施される時期は、概ね9月の中旬です。
面接に割り当てられる時間は、10分から15分程度と比較的時間は短く設定されていますが、その内容には特徴があります。それは、単なる質疑応答にとどまらず、面接の途中で「親子ゲーム」のような親子のやり取りの様子を観察するためのテーマが出題される点です。
この特別なテーマを通じて、ご家庭における日常的なコミュニケーションの様子や、親子の自然な関わり方、協力体制などが評価されることになります。
▶横浜雙葉小学校面接についてはコチラ
https://ukaruco.jp/syoujyu/yokohamafutaba-mensetu-naiyo/
まとめ:スケジュールを把握することが、合格への第一歩
横浜雙葉小学校の入学試験は、神奈川県内はもちろんのこと東京都内からも、毎年多くの志願者が集まり非常に高い競争率を誇ります。
横浜雙葉小学校の入学試験で求められる能力は、広範な分野に及び、単なる知識の有無だけではなく、本質的な思考力や質の高い難易度が設定されているのが特徴です。
合格を確実なものとするためには、出願準備から考査本番に至るまでの全体的なスケジュールを早期に把握し、個々の課題に対して着実かつ計画的に準備を進めていくことが極めて重要となります。
最終的には、ご家庭内での温かい声かけや、同校の基盤であるカトリック精神に根ざした日々の丁寧な生活習慣の積み重ねこそが、お嬢さまの持つ真の潜在能力を引き出し、入試本番で揺るぎない自信へと結びついていくでしょう。
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