【2025.03.31 メディア掲載】

ベネッセ教育総合研究所様のWEBメディア「ベネッセ教育情報」に取材いただいた「願書における家庭教育方針の書き方と記入例」が掲載されました。
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早稲田実業学校初等部

【早稲田実業学校初等部】集団/生活習慣テストの試験内容についてプロが解説!

【早稲田実業学校初等部】集団/生活習慣テストの試験内容についてプロが解説!

塾長
塾長


小学校受験の準備を進める中で、「生活習慣テスト」という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。しかし、その具体的な内容や意図については、まだまだ知られていない部分も多いのが現状です。

 

特に早稲田実業学校初等部の生活習慣テストは、他校とは一線を画す独自の出題形式であり、「日常生活の中で身につける力」が試される貴重な試験です。

 

早稲田実業学校初等部の一次試験で行われる集団テスト、その中でも大変めずらしく、かつ名物となっているのが、この「生活習慣テスト」です。

そんな生活週間テストについて、具体的な内容や出題意図、ご家庭での対策までを徹底解説します。

【早稲田実業学校初等部】集団生活習慣テストとは

早稲田実業学校初等部の生活習慣テストは、生活の中で培われる基本的な動作や習慣を通じて、お子様たちの生活力を評価する試験です。

 

試験課題の一例として、「買い物カゴの中身を袋に詰める」というタスクがあります。牛乳パック、缶詰、リンゴ、パンなど形の異なるアイテムを効率よく整理し、袋詰めを行うことで、物の配置感覚や空間把握能力を測る狙いがあります。

 

また、ハンガーにかかった服を脱がせる課題では、「順序立てて行動できるか」「自分で解決しようとする意欲」が評価されます。さらに、散らばったおもちゃや文房具を片付ける課題もあり、ここでは片付けの習慣や計画性が観察されます。

 

このように、生活習慣テストはひとつのスキルを測るのではなく、家庭で培われた生活力全般を観察し評価するものです。

 

【早稲田実業学校初等部】集団生活習慣テストが出題される理由

早稲田実業学校初等部が生活習慣テストを重視する背景には、同校の教育理念が強く反映されています。

 

校是である「去華就実」(華やかなものを捨てて実践的なものを選ぶ)には、見た目の華やかさよりも実直な生活力を重視する姿勢が込められています。生活習慣テストも、この理念を具現化した考査のひとつです。

 

生活習慣テストでは、お子様たちが日常生活の中で自立し、責任を持って行動できるかが観察されます。例えば、「お弁当箱におかずを詰める」という課題では、空間の使い方や整理整頓のスキルを問われます。

 

また、「一人ひとりの児童を尊重し、それぞれが持っている個性の芽を伸ばす」「身体を鍛え、豊かな心を養う」「自ら考え、自ら表現する力を育てる」という教育方針に基づき、生活習慣テストはお子様たちの自立性や創造力を引き出す狙いがあるのです。

 

このような理由から、早稲田実業学校初等部では生活習慣テストが出題されるのです。

 

【早稲田実業学校初等部】集団生活習慣テストの試験内容

ここからは、2022年度から2024年度にかけて早稲田実業学校初等部で実際に出題された生活習慣テストの内容をご紹介します。

 

いずれの年度も、数名のグループになって試験に取り組みます。試験の実施日時やグループによって出題される課題が異なります

 

。今回ご紹介する内容で全ての出題範囲が網羅できている訳ではありませんが、方針の検討や対策に活かすことができます。

 

2024年度実施集団生活習慣テスト

 ■内容


2024年度の生活習慣テストでは、ポロシャツの着脱や整理整頓を中心とした課題が出題されました。ポロシャツを着た状態で各課題に取り組み、終わったらハンガーに戻すという流れが設けられ、服の扱い方や片付けの習慣が問われました。

 

具体的な課題の例としては、折りたたみ傘をレジ袋に入れる作業や、巾着袋に服や靴をしまう作業が挙げられます。

 

さらに、ポロシャツのボタンを留める作業や、靴下の片付け方法も細かく観察されました。これらの課題は、家庭での生活習慣がしっかりと身についているかを評価する意図があります。

 

■特徴


課題は「折りたたむ」「結ぶ」「しまう」といった日常生活の中で必要な動作が中心。袋詰めやボタン留めなど、手先の器用さだけでなく、順序立てて行動する計画性も評価されました。これにより、ただ指示をこなすだけでなく、自分で考えて順序を決める力も見られました。

 

2023年度実施集団生活習慣テスト

 

 ■内容


2023年度は靴を脱いでマットに上がって行う形式で、風呂敷やビニール袋の使い方を問う課題が出題されました。物をまとめて袋に入れる際の順序や、包み方の工夫が観察されました。

 

具体的な課題としては、風呂敷を広げてTシャツやズボンを包む作業や、給食着のたたみ方がありました。さらに、割りばしやフォークなどの食事関連グッズを袋にまとめる際、使うタイミングに応じて分けることが求められました。

 

■特徴


全体的に「整理整頓」がテーマとなっており、衣類や小物の片付け方が中心でした。

 

また、手先の器用さだけでなく、どの順番で片付けるかという計画性も評価対象となりました。物の大きさや形を見て適切な収納方法を考える力が試されました。

 

2022年度実施集団生活習慣テスト

 

 ■内容


2022年度は、靴を脱いでマットに上がり、3つの課題を順番に行う形式で行われました。封筒やビニール袋を使った整理整頓の課題が中心で、紙や文具の片付け方が問われました。

 

具体的な課題には、大きさの異なる紙を順番に重ねてまとめる作業や、ペンや消しゴムを輪ゴムでまとめる作業がありました。さらに、タオルやお弁当箱などを用途別に仕分けして袋に入れる作業も含まれていました。

 

■特徴


「分ける」「まとめる」「包む」といった基本動作が強調され、手順通りに行動できるかが観察されました。特に、物をまとめる際の工夫や順序の意識が評価ポイントとなっていました。また、袋の口を結ぶ際の蝶結びの完成度なども細かく見られていました。

 

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【早稲田実業学校初等部】ご家庭でできる集団生活習慣テスト対策

早稲田実業学校初等部の行動観察テストでは、知識や訓練では補えない「日常のふるまい」がそのまま表れます。

 

特別な練習をするというよりは、普段の生活の中で“思いやり”や“自律”を育てていくことが何よりの対策になります。

 

ここでは、2022〜2024年度の出題傾向をふまえて、ご家庭で無理なく取り組める行動観察テスト対策を3つご紹介します。

 

衣類の片付け練習

家庭内で簡単にできる取り組みのひとつが、衣類のたたみ方・収納方法の練習です。例えば、毎日の洗濯物を干す際に、お子様自身に「パジャマをたたむ」「靴下をペアにしてまとめる」といった作業をさせてみましょう。

 

これにより、布の扱い方や形を整える力が養われるだけでなく、決められた順序で行動することへの慣れが身につきます。また、リュックサックや巾着袋にアイテムを詰める練習も効果的です。「靴下は一番下に、タオルは上に」といった順序を決めて繰り返し練習することで、自然と整理整頓のスキルが磨かれます。

 

例えば、パジャマや靴下、タオルなどを決まった順番でたたんで収納する習慣を身につけましょう。巾着袋やリュックサックに指定されたアイテムを詰める練習も効果的です。これにより、順序立てて行動する計画性が養われます。

 

食事の準備と片付け

お弁当箱やカトラリーの準備・片付けをお手伝いさせることで、物を分類してしまう力が鍛えられます。

 

例えば、朝食や夕食の準備を通じて「スプーンとフォークは袋に入れる」「お弁当箱は巾着袋にしまう」「コップは水切りかごに戻す」といった手順を決めて繰り返し行うことで、お子様は自然と整理整頓のスキルを身につけることができます。

 

また、食事の後片付けの際には、「残り物はタッパーに入れる」「使い終わった箸は袋に戻す」など、細かい動作をひとつひとつ確認しながら行わせるとより効果的です。

 

これらの動作を習慣化することで、テスト本番でも焦らず対応できるようになります。例えば、「フォークとスプーンは袋に入れる」「お弁当箱は巾着袋にしまう」といった手順を定めて繰り返すことで、テスト本番でも焦らず対応できるようになります。

 

おもちゃや文具の整理整頓

机の上に散らばったおもちゃや文房具を、決まった場所に片付ける練習も効果的です。例えば、「使い終わったクレヨンは箱に戻す」「折り紙は色ごとに分けて袋に入れる」といったルールを決めて取り組むことで、お子様は物の分類や順序立ての力を養うことができます。

 

さらに、「粘土は袋に入れて口を縛る」「はさみやのりは専用のケースに戻す」など、片付ける際の動作にも細かい指示を与えることで、物の大きさや形状に応じた収納の工夫が身につきます。

 

これらの練習は、実際の生活習慣テストでも活かされる重要な力となります。例えば、「使い終わった文具は箱に戻す」「おもちゃは種類ごとに袋に分けて収納する」といったルールを決めて取り組むことで、分類力や順序を考える力が養われます。

 

【早稲田実業学校初等部】名物!集団生活習慣テストの試験内容や対策まとめ

早稲田実業学校初等部の生活習慣テストは、机に向かってひたすら問題を解くテストとは異なり、日常生活そのものが試験の舞台となります。

 

教室で習ったことを覚えるだけではなく、毎日の生活の中で少しずつ積み重ねていく経験こそが、このテストでの成功の鍵となります。

 

例えば、朝起きてパジャマをたたむことも、お出かけの際にバッグに荷物を詰めることも、そのひとつひとつが生活習慣テストの対策になります。決して特別な準備が必要なわけではなく、家庭内での小さなルールや習慣づけが、お子様たちの自立心を育て、試験本番での落ち着きや自信につながるのです。

 

また、早稲田実業学校初等部の生活習慣テストが評価するのは、単なる器用さではありません。困った時にどう工夫するか、与えられた物をどの順番で片付けるかといった「考える力」や「工夫する力」も重要な観点です。だからこそ、家庭では「これをやってみようか」「どうしたら上手くできるかな?」と声をかけてあげることが大切です。

 

家庭の中で、日々の生活を楽しみながら、少しずつ生活習慣を身につけていく。その積み重ねが、早稲田実業学校初等部の生活習慣テスト合格への確かな一歩となるでしょう。

 

 

藤川海美 (ふじかわ うみ)
うみ塾長
お受験教室代表。
願書作成や面接対策、受験指導など小学校受験のことなら何でもお任せ!
願書作成97%、面接レッスン93%、受験指導100%
など驚異の合格実績を誇る。

株式会社Bright Future Family 代表取締役。 元お受験幼稚園の面接官として、数多くの願書を審査し、親御様やお子様の面接を担当。長年の経験を活かし、小学校受験指導に従事。
自らも我が子の小学校受験を経験し、親の立場から見た受験の厳しさを理解。親子が第一志望校に合格するためのサポートを使命とし、命をかけて指導に取り組む。
教育者としての経験と親としての視点を融合させた指導が特徴。
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