東京都港区六本木に佇む東洋英和女学院小学部は、創立140年を超える伝統を誇る名門女子校です。キリスト教精神「敬神奉仕」を教育の柱とし、礼儀や品位を大切にした教育を行っています。
街を歩けば、茶色のランドセルを背負った東洋英和女学院小学部の児童たちの可愛らしい制服姿が目を引き、「日本一可愛い制服」として話題にのぼることもしばしばです。長年多くのご家庭に支持されてきたその制服やランドセルには、学校の歴史や教育理念が込められています。
本記事では、東洋英和女学院小学部の制服やランドセルの特徴を詳しく解説し、入学を検討しているご家庭や制服の購入準備を進めている方が知っておきたいポイントをわかりやすくまとめています。東洋英和の教育理念を象徴する装いの秘密を知り、学校選びや準備の参考にしていただければ幸いです。
東洋英和女学院小学部の制服・校内服の特徴は?
東洋英和女学院小学部の制服は、創立から続く伝統を感じさせる上品さと、時代を超えて愛される可愛らしさが魅力です。特に、スクールカラーを取り入れたネクタイや季節ごとの制服のデザインは、長年多くのご家庭に支持されてきました。
また、校内で着用する校内服の存在も東洋英和女学院小学部ならではの特徴で、活動しやすさと清潔感を兼ね備えた装いが日々の学校生活を支えています。ここでは、季節ごとの制服や校内服について詳しくご紹介します。
夏服、ソックス、制帽
東洋英和女学院小学部の夏の制服は、白を基調とした爽やかなデザインが特徴です。
白のセーラー服に、校章があしらわれた白の帽子を合わせるスタイルは、清楚でありながらどこか華やかさも感じさせます。
足元には白いソックスを履き、全体的に明るく軽やかな印象です。暑い季節にも涼しげで心地よく過ごせるデザインは、子どもたちの表情を自然と笑顔にしてくれます。
夏の校内服
東洋英和女学院小学部夏の校内服は、動きやすさを重視したグレーのジャンパースカートが基本です。白いブラウスに合わせることで、爽やかで落ち着いた印象を演出しています。
夏の暑さの中でも快適に過ごせるよう工夫されており、授業や活動に集中しやすい装いとなっています。外での制服とは違い、教室の中でのびのびと学ぶ姿を引き立てるシンプルで上品なデザインが特徴です。
冬服、ソックス、制帽
東洋英和女学院小学部冬の制服は、深みのある紺色のセーラー服が基本で、落ち着きのある佇まいが特徴です。
左袖には校章の刺繍が入り、東洋英和らしい品格を感じさせます。制帽も同じく紺色で、こちらにも校章があしらわれており、全体に統一感があります。
足元は黒のタイツ(冬期)や白ソックスで合わせるのが基本のスタイルで、落ち着いた色合いの中にも清潔感が漂う装いです。きちんとした制服を身につけることで、子どもたちの姿勢や心構えも自然と引き締まり、凛とした表情が引き立ちます。
冬の校内服
東洋英和女学院小学部冬の校内服は、白いブラウスに青のジャンパースカートを組み合わせたシンプルなスタイルです。
教室で過ごす時間を快適にするために動きやすさや清潔感を大切にしており、落ち着いた色味の中に柔らかさも感じられるデザインです。
登下校用の制服とはまた違った、リラックスできる雰囲気で、子どもたちがのびのびと学びに向き合える環境が整っています。
ランドセル、サブバッグ
東洋英和女学院小学部では、茶色の革製ランドセルと、同じく茶色のトートバッグ型サブバッグが指定されています。
シンプルで上品なデザインは、制服や校内服との相性も良く、落ち着いた雰囲気を引き立てます。必要な教材や持ち物をしっかり収納できるサイズ感で、機能性と美しさを兼ね備えたアイテムとして、長年親しまれています。
▶東洋英和女学院小学部の制服、校内着の写真や詳細はこちら
https://www.toyoeiwa.ac.jp/shogaku/introduction/organization.html
東洋英和女学院小学部のランドセル(制服)の特徴は?
東洋英和女学院小学部で使用されるランドセルは、落ち着いた茶色の革素材で統一され、シンプルながらも上品なデザインが特徴です。
長年にわたりこの茶色のランドセルが受け継がれており、制服との相性も良く、全体の印象を穏やかで柔らかなものにしています。
2016年には、学校で使われる教科書がA4サイズに対応するようになったことを受けて、ランドセルのサイズが一回り大きく改良されました。
これにより、教科書やノートがすっきり収まり、子どもたちが日々の学習に必要なものをしっかり持ち運べるようになっています。実用性と伝統を兼ね備えたランドセルは、東洋英和ならではの魅力のひとつです。

【東洋英和女学院小学部】制服とランドセルが象徴する教育理念
東洋英和女学院小学部の制服とランドセルは、単なる学校指定の服装や道具ではなく、この学校が大切にしている教育理念を映し出す象徴的な存在です。
創立以来、「敬神奉仕」の精神を教育の中心に据えてきた東洋英和では、日々の学校生活を通じて感謝と謙虚さ、思いやりの心を育むことを大切にしています。その理念は、子どもたちが身につける制服やランドセルにも表れています。
スクールカラーであるガーネットとゴールドがあしらわれた伝統のネクタイ、落ち着きのある紺色のセーラー服、そして品のある茶色のランドセル――どれもが、子どもたちに品位ある立ち居振る舞いを自然と促し、東洋英和らしい穏やかで凛とした姿を育む要素となっています。
また、これらの装いには長い歴史が息づいており、過去から未来へと続く学校の伝統を、子どもたちが日々の生活の中で感じられるよう工夫されています。制服やランドセルは、まさに「敬神奉仕」の精神を形にしたものであり、東洋英和女学院小学部の教育理念を視覚的に伝える存在なのです。
【東洋英和女学院小学部】制服・ランドセルに関するよくある質問
東洋英和女学院小学部の制服やランドセルは、長い歴史と伝統を受け継いできた特別な存在です。ここでは、制服やランドセル、そして学校生活に関わるアイテムについて、よく寄せられる質問にお答えします。ご入学を検討されているご家庭や、受験を控える方の参考になれば幸いです。
Q1. 制服や校内着を持ち運ぶ際に「風呂敷」を使うと聞いたのですが、本当ですか?
- はい、東洋英和女学院小学部では、校内着を風呂敷に包んで持参するのが長年の習慣となっています。
これは校則で義務付けられているわけではありませんが、きちんと畳んだ校内着を丁寧に風呂敷で包み、スクールバッグに入れる姿が、東洋英和らしい品位ある所作として自然に根づいています。
校章入りの臙脂色の風呂敷も用意されており、これを使うご家庭も多いです。校長先生のブログでも「東洋英和の素敵な文化」として紹介されています。
Q2. ランドセルやサブバッグ以外にも、学校指定のオリジナルグッズはありますか?
- 学校指定の必須アイテムとしてはランドセルやサブバッグが中心ですが、毎年開催されるバザーでは、東洋英和オリジナルのグッズが販売されています。
これまでには、エナメルトートバッグや水筒、三色ボールペン、A3サイズのクリアファイル(クリア・ピンク)、A4・A5サイズのクリアファイル、ユニの赤青鉛筆(3本セット)、ユニ2B鉛筆(1ダース)、校章入りチャームなどが作られてきました。
学校生活の記念品として、保護者や卒業生の間でも人気があります。
Q3. 衣替えの時期はいつ頃ですか?
- 衣替えは、毎年5月上旬と10月に行われます。気温の変化に合わせて無理なく移行できるように、一定期間「衣替え調整期間」が設けられているので、子どもたちが体調を崩さないように配慮されています。
Q4. 制服やランドセルはどこで購入できますか?
- 制服やランドセルは、学校指定の取扱店(東京都港区六本木にある「フランセ洋装店」など)で購入します。
指定店ではサイズの相談やフィッティングも行えるため、安心して購入準備が進められます。購入時期や詳細については、入学説明会などで案内されますので、そちらを参考にしてください。
Q5. 制服の着こなしについて、特に気をつけることはありますか?
- 東洋英和女学院小学部では、制服は「きちんと着ること」が基本です。ネクタイの結び方、セーラー服の襟の整え方、靴下や帽子の着用の仕方など、細かな部分まで指導があります。
子どもたちは自然と正しい所作を身につけ、日々の学校生活を通じて、礼儀や身だしなみに対する意識を育てていきます。
まとめ:伝統と品位を纏う東洋英和女学院小学部の制服・ランドセル
東洋英和女学院小学部の制服とランドセルは、長い歴史とキリスト教の教えに根ざした品格あるデザインでありながら、子どもらしい可愛らしさも感じさせる特別な存在です。
街中で目を引くその姿は、東洋英和の教育理念を体現しており、多くのご家庭にとって憧れの的となっています。
一方で、毎年高い人気を誇る東洋英和女学院小学部の受験は、決して簡単なものではありません。制服の凛とした美しさやランドセルの品位はもちろん、それを自然に着こなすための所作や立ち居振る舞いといった「東洋英和らしさ」を身につけるには、日々の積み重ねが何より大切です。
焦らず、普段の生活の中で丁寧な習慣を意識しながら、じっくりと時間をかけて準備を進めていきましょう。