【東京女学館小学校】制服に込められた想いとこだわり
東京女学館の制服の根幹には、「清らかさ」と「高貴さ」を象徴する「白」への強いこだわりがあります。
制服の制定に大きな影響を与えたのは、英国生まれの教師、ドロセア E. トロット氏です。彼女は「イギリスでは高貴な人は白を着る」という言葉を残しており、この思想がデザインに深く反映されています。
- E. トロット氏は1910年(明治43年)から1957年(昭和32年)まで、実に47年間にわたり本校に在職し、女学館の伝統を形作りました。
この制服は、昭和5年に中学校・高校と同一のデザインとして白いセーラー服と定められました。制服に袖を通すことは、単なる服装ではなく、東京女学館の一員としての自覚と品格を身につけるための第一歩と位置づけられています。
【東京女学館小学校】制服デザイン
では、東京女学館小学校の制服は実際にどのようなデザインなのでしょうか。ここでは、その特徴を詳しくご紹介していきます。
制服デザイン 冬服:白と紺の調和が生むクラシカルな美しさ
東京女学館小学校の冬服は、本体が白地、セーラー襟と袖口が紺色という、伝統的な女子校の中では珍しい配色を採用しています。
白いセーラーの襟と袖口には、3本の白いラインが品良く入り、この白と紺のコントラストが凛とした美しさを際立たせています。スカートはセーラーと同色の紺色で、胸元には、唯一無二の愛らしさを演出する真っ赤なシルクのリボンが華やかなアクセントとして輝きます。
足元は白いソックスに、ストラップのついたバレエシューズ型の制靴を合わせるのが基本です。また、登下校時には、フェルト生地の紺色の帽子を着用するクラシカルなスタイルとなっています。
制服デザイン 夏服:清潔感あふれる爽やかな白
東京女学館小学校の夏服も冬服のデザインを継承しており、白地に紺色の襟というスタイルを基本としています。
セーラー襟と袖口には、冬服と同様に3本の白ラインが配されており、白い生地と相まって爽やかで大変麗しいデザインが健在です。
胸元には、変わらず赤いシルクのスカーフを着用します。足元は白いショートソックスと革靴で統一され、日差しの強い日には、学校が大切にする「白」を基調とした、コットン素材のツバが広めの白い帽子が児童を優しく日差しから守ります。
制服デザイン 準制服:夏の盛りのためのワンピーススタイル
夏の暑さが厳しい時期を快適に乗り切るため、東京女学館小学校には準制服として、軽やかなワンピーススタイルが存在します。
爽やかなライトブルーの生地に、白いクルミボタンが縦のラインでアクセントとなっており、真っ白い襟がついた清潔感あふれるデザインです。この襟元には、ブルーの色で校章が丁寧に刺繍されています。
こちらも夏服同様、ツバの広めの白い帽子と合わせて着用され、児童の快適性と品格の両立を叶えています。
【東京女学館小学校】 登下校アイテムと活動着に見る個性と規律
制服だけでなく、登下校アイテムや活動着にも東京女学館小学校ならではの教育理念が垣間見えます。
オーソドックスなランドセルと斬新なサブバッグ
登下校時に使用するランドセルは、指定の真っ黒な革製です。しかし、最も個性的で女学館らしいのが、鮮やかな真っ赤なサブバッグです。
白いセーラー服にこの真っ赤なサブバッグを抱えたお嬢さまの姿は、東京女学館小学校の児童だと一目で分かる、一目置かれるスタイルと言えるでしょう。
活動着(スモック)に見る家庭の愛情
学校内での活動着として、児童は紺色のゆったりとしたスモックを着用します。特筆すべきは、このスモックには児童がそれぞれ思い思いの刺繍を施すのが通例となっている点です。
これは、お嬢さまの好みやこだわりをもとに、ご家庭の愛情を込めて刺しゅうされる習慣であり、規律の中にも児童ひとりひとりの個性を認め、大切にするという素敵な校風が感じられます。
東京女学館小学校の制服や活動着については、学校の公式ホームページで詳しく見ることができます。ぜひご覧ください。
▶https://tjk.jp/p/guide/symbol/
まとめ:東京女学館小学校の制服は、”白”の誇りが込められた唯一無二のデザイン
東京女学館小学校の制服は、その麗しさと愛らしさから度々話題になります。しかし、それはただ美しいだけでなく、ドロセア・トロット氏が残した「白」への誇りと、長年にわたり受け継がれてきた教育理念を表す、心のこもったものでした。
その制服に袖を通すことは、東京女学館の一員としての自覚と品格を身につけていく第一歩でもあります。ぜひ、あのクラシカルで美しい制服を着たお嬢さまの姿を思い描きながら、受験準備の時間を前向きに、そして少しでも楽しく過ごしていただけたら幸いです。
1.jpg)
























