【東京女学館小学校】最新の入試倍率
まずは、東京女学館小学校の直近の入試倍率や合格者数の目安について確認しておきましょう。
東京女学館小学校の入試倍率の推移
| 年度(実施年度) | 倍率 | 志願者数 | 合格者数 |
| 2024年 | 6.8倍 | 490 | 72 |
| 2023年 | 5.9倍 | 424 | 72 |
| 2022年 | 5.8倍 | 466 | 80 |
| 2021年 | 6.4倍 | 511 | 80 |
| 2020年 | 5.7倍 | 454 | 80 |
※倍率は弊社の独自調査により算出
【2025年入試】他の小学校との倍率の比較
| 学校名 | 倍率 | 定員 |
| カリタス小学校(神奈川県) | 4.0倍 | 108 |
| 慶應義塾幼稚舎 | 10倍 | 144 |
| 白百合学園小学校(女子校) | 非公表 | 60 |
| 田園調布雙葉小学校(女子校) | 5.4倍 | 50 |
| 雙葉小学校(女子校) | 非公表 | 約40 |
| 立教女学院小学校(女子校) | 7.2倍 | 72 |
| 聖心女子学院初等科(女子校) | 4.5倍 | 96 |
| 東洋英和女学院小学部(女子校) | 12.8倍 | 50 |
| 日本女子大学附属豊明小学校(女子校) | 5.5倍 | 54 |
| 学習院初等科(共学) | 9.0倍 | 80 |
※倍率は弊社の独自調査により算出
東京女学館小学校の入試は、例年11月上旬に実施され、主に2つのチャンスが設けられています。
まず、例年11月1日には、AO入試と呼ばれる実質的な「第一志望入試」が行われます。このAO入試は定員が約40名と、一般入試の約30名よりも多く設定されています。一見すると定員が多く合格の可能性が高いように見えますが、このAO入試を選ぶということは、同日に試験を行う他の人気校を蹴ってでも「東京女学館が第一志望」だと明言するご家庭に的が絞られることになります。
なぜなら、この11月1日という日は、都内女子校の多くが入学試験日としており、東京女学館小学校と並ぶ人気と伝統を誇る白百合学園小学校、雙葉小学校、聖心女子学院初等科などの難関校グループが一斉に入試を実施するからです。
このように、ご家庭の志望度合いや受験戦略によって、志願者はAO入試か、翌日以降の一般入試かを選ぶ必要があるわけです。
そして、その後に11月2日から3日にかけて一般入試が実施されます。11月2日以降は、立教女学院小学校や東洋英和女学院小学部といった人気女子校のほか、慶應義塾幼稚舎や成蹊小学校などいくつかの共学校も入試が行われるため、一般入試を選択した場合の併願戦略もご家庭ごとに難しい判断が迫られることになります。
このように、東京女学館小学校の受験においては、「AO入試か一般入試か」という選択が、そのまま他の難関校との重要な併願戦略に直結すると言えるでしょう。
【東京女学館小学校】合格が難しいと言われる理由
東京女学館小学校の入試倍率は、例年およそ6〜7倍前後で推移しています。さらに、2023年度実施、2024年度入学児童からは定員数が80名から72名に減少したことで、その難易度はより一層増したと言えるでしょう。
定員が減ったにもかかわらず志願者が減らない事実は、東京女学館小学校を強く志望するご家庭の熱意が揺るぎないことの表れです。
では、なぜ東京女学館小学校はこのように高い人気と入学難易度を誇るのでしょうか。ここからは、その背景にある理由を見ていきましょう。
貴重な無宗教女子校であること
女子の伝統校や難関校の多くは、キリスト教などの宗教に基づいた教育(宗派教育)を柱としています。
しかし、東京女学館小学校は、そうした宗派を問わず、日本の文化と伝統に基づいた教育を大切にする無宗教の女子校という、都内では非常に貴重な存在です。
宗教観や信条の違いから宗派教育の学校を選ばないご家庭にとって、女学館は、豊かな品性と教養を育む理想的な環境を提供してくれます。
宗教的な制限がない分、多様な価値観を持つご家庭から幅広く支持され、結果的に競争率を高める大きな要因となっています。
多様な入学試験スタイル(AO入試 or 一般入試)
先に述べた通り、東京女学館小学校ではAO入試と一般入試という、二つの入試スタイルを設けています。
AO入試は実質的な「第一志望入試」として、志望度の高いご家庭の熱意を評価する場となり、一般入試は他の難関校と併願しながら受験を検討するご家庭にチャンスを提供しています。
このように、ご家庭の状況や志望度、他校との併願戦略に合わせて受験方式を選べるという多様性は、より幅広い層の受験生を惹きつける魅力となっています。ご家庭の戦略次第で受験の機会を柔軟に得られることが、結果的に受験者数の安定と難易度の維持に繋がっているのです。
※AO入試と一般入試の両方に出願することも可能です。
長い歴史による出身者家庭の多さ
東京女学館は、明治時代に設立された長い歴史と伝統を持つ学校です。その歴史の中で、母や祖母の代から女学館で学んだという卒業生(OG)の数は非常に多く、その方々が再びご自身の娘を東京女学館小学校に入学させたいと願う「出身者家庭」が多いことも特徴です。
学校側も、こうした女学館の理念を深く理解し、愛着を持つご家庭を大切にする傾向があります。この「ご縁」を求める層が一定数いるため、外部からの受験生にとっては、単純な倍率以上の見えない競争が存在することになり、難易度がより高くなっていると感じられる一因と言えるでしょう。
【東京女学館小学校】AO入試と一般入試、どちらが難しいの?
東京女学館小学校の受験を考える際、「AO入試と一般入試、どちらの倍率が高いか」だけでなく、「どちらが合格しやすいか」という視点で悩むご家庭は少なくありません。
しかし、それぞれの入試形式には、倍率や定員だけでは測れない独自の難しさが存在します。
AO入試:ご家庭の深部が問われる戦い
AO入試は、定員が一般入試より多いという魅力がある反面、その選考形式に大きな特徴があります。特に「2~30分にわたる長時間の親子面接」が名物として知られています。
その質問内容は非常に特殊で、「お母さまが絶対に食べてみたくない食べ物は何ですか?」といった、正解のない、一般的な受験対策では予測しにくい設問が続きます。これは、学校がマニュアル的な対応ではなく、ご家庭のより深い価値観や素の姿勢を知りたいという強い表れです。
受験者家族にとっては、事前に準備できる対策が限られる分、精神的にも大変苦しい戦いとなるでしょう。
一般入試:定員の少なさが壁となる狭き門
一方の一般入試は、考査や面接の内容がAO入試と比較してもう少しオーソドックスな形式になると言われています。
しかし、その難しさは定員の少なさにあります。一般入試の定員は約30名弱であり、2日間の受験日にわたって実施されるにもかかわらず、この枠を突破するのは容易なことではありません。
多くの併願校を持つ受験生たちが集まる中で、確実に合格を勝ち取るための基礎学力や行動規範の完成度が厳しく問われることになります。
結論:どちらを選んでも、やはり難関
結論として、AO入試は「ご家庭の教育観と学校の理念との深い一致」を問われる質的な難しさがあり、一般入試は「受験生の多さに対する定員の少なさ」という量的な難しさがあります。
どちらの形式を選んでも、東京女学館小学校への入学はやはり難しいと言えるでしょう。ご家庭の自信や戦略、そして他校との兼ね合いによって、どちらの難関に挑むかを選択することになります。
※AO入試と一般入試の両方に出願することも可能です。
【東京女学館小学校】高い合格率の壁を突破するためのポイント
このように、東京女学館小学校は、倍率・難易度共に高い名実ともに難関校です。また、試験分野は多岐にわたり、その対策も大変難しい学校のひとつです。
試験内容の質、求められる家庭力、そして学校との相性など、多面的に見られる厳しい選抜が行われており、数字だけでは決して測れない難しさがある学校と言えます。
ここからは、東京女学館小学校の合格を目指すうえで必ず押さえておきたい3つの重要ポイントを、お受験のプロがわかりやすく解説していきます。
女子校トップクラスの運動能力を磨く対策
東京女学館小学校の入試において、行動観察や運動テストで求められる水準は女子校の中でもトップクラスだと言われています。
出題される内容は本格的で、短距離走や遠投といった体力・瞬発力を測るものから、ドリブルといった手先の協応性を見るもの、さらには鉄棒で顔を鉄棒の上に出した状態で5秒数えるといった、筋力や粘り強さが求められる課題も課されます。
単発的な運動能力だけでなく、指示されたことを正確に理解し、俊敏に行動する指示行動能力、そして最後まで諦めずにやり抜く精神力が試されます。
普段から公園や体操教室などで積極的に体を動かし、バランス感覚や基本的な運動能力を磨いておくことが、合否を分ける大きなカギとなります。
基本を徹底した試験対策
ペーパーテストや巧緻性といった分野は、奇をてらった難問が出題されるというよりは、基本を徹底した内容が問われる傾向にあります。
試験内容を具体的に見ると、スピードの速さが求められる計算問題をはじめ、指示の聞き取り、図形(回転や鏡図形など)の認知能力、仲間はずれや分類といった論理的思考、さらには季節や一般常識など、幅広いジャンルから出題されます。
大切なのは、多岐にわたる分野を網羅的に学習し、確実な正解へと繋げる高い集中力と正確性です。日々の生活の中での学習態度や集中力がそのまま試験の点数に結びつくため、基本的な取り組みが非常に重要になります。
願書と面接で評価される「家庭の在り方」
東京女学館小学校の入試は、ペーパーや行動観察の結果だけで判断されるわけではありません。それ以上に、願書や面接を通じてご家庭の教育方針や親子の関係性が重視されます。
願書では、保護者の子育て観や価値観が具体的に問われ、面接では言葉遣いや姿勢、お子さまへの向き合い方などから「この家庭と6年間を共にできるか」という学校との相性が見られます。特に、東京女学館小学校はお父様の関与度を重視する学校として知られており、家庭教育を母親任せにしている印象はマイナス評価につながりかねません。
大切なのは、模範解答を準備することではなく、ご夫婦で教育観を深く共有し、家庭の軸を自分の言葉で語れるようにすることです。飾られた言葉よりも、家庭での実践に基づいた誠実な姿勢こそが、最も高く評価されるポイントになるでしょう。
まとめ:東京女学館小学校を徹底研究することで合格が近づく
東京女学館小学校の受験は、表面的な対策だけでは決して乗り越えることができません。AO入試に見られるような特殊な選抜スタイルや、女子校としては異例の高い運動能力が求められる試験に対応するには、学校の教育理念を深く理解する徹底的な研究と、東京女学館小学校に特化した対策が不可欠となります。
しかし、日々の生活を丁寧に過ごし、親子でしっかりと対話を重ねながら成長していくことを大切にしているご家庭であれば、この挑戦は決して不可能なものではありません。学校が求める「家庭の在り方」と、ご家庭の価値観が一致していることが何よりも重要だからです。
「この準備で本当に合っているのかな…」「専門的なアドバイスがほしい」
そう感じたら、どうか一人で抱え込まず、私のLINEまでご相談ください。東京女学館小学校の受験を熟知した私が、ご家庭の状況に合わせて丁寧にサポートいたします。
不安を自信に変えるのは、正しい対策から。ぜひお気軽にお声がけください。一緒に合格への一歩を踏み出していきましょう!
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