小学校受験を検討されている保護者の方々の間で、まことしやかに囁かれる噂があります。
「東京学芸大学附属大泉小学校では、水泳の授業でふんどしを着用するらしい」というものです。
令和の時代、しかも国際バカロレア(IB)認定校として最先端の国際教育を掲げる国立小学校において、まさかそんな古風なスタイルが維持されているとは信じがたいと思われるかもしれません。
しかし、結論から申し上げますと、この噂は紛れもない「事実」です。
具体的には、東京学芸大学附属大泉小学校の男子児童は、4年生以上になると一般的な水着ではなく、「赤の六尺褌(ふんどし)」を着用することになっています。
一方、女子児童に関しても特徴的な指定があり、紺色のスクール水着の上から「白い腰ひも」を締めるというスタイルが伝統として受け継がれています。
ちなみに、1年生から3年生までは、男子も紺の水泳パンツを着用するため、入学してすぐにふんどし姿になるわけではありません。
高学年への進級とともに、精神的な成長の証としてこの伝統的な装束を身につけることになるのです。
東京学芸大学附属大泉小学校は、帰国児童を受け入れる国際学級を持つことでも知られていますが、海外生活を経験した子どもたちが、日本古来の「ふんどし」を締めるというギャップもまた、同校の教育文化の奥深さを象徴しています。
単なる噂話として片付けるのではなく、なぜこのスタイルが80年以上も守られているのか、その背景にある教育理念を理解することが、東京学芸大学附属大泉小学校の本質を知る第一歩となるでしょう。
【東京学芸大学附属大泉小学校】ふんどしを使う行事
東京学芸大学附属大泉小学校において、ふんどしや腰ひもが使用されるのは、単に普段のプールの授業だけではありません。
これらは、同校の象徴的な伝統行事である「富浦臨海学校」と密接に結びついています。
千葉県南房総市富浦町にある学校の寮「富浦寮」を拠点に行われるこの行事は、児童たちにとって小学校生活最大の挑戦の場となります。
4年生では「富浦移動教室」として2泊3日の集団生活を経験し、ここで初めてふんどしや腰ひもの着用が始まります。
そして5年生、6年生の「富浦臨海学校」へと段階的にステップアップしていきます。特に6年生の夏に行われる臨海学校は、身体教育の集大成とも言える行事です。
ここでは、海という大自然の中で隊列を組み、「2キロメートルの遠泳」に挑みます。プールとは異なり、波や潮の流れがある海で、しかも足のつかない深さを長時間泳ぎ続けることは、小学生にとって容易なことではありません。
この遠泳に向け、東京学芸大学附属大泉小学校では4月の始業と同時に徹底した水泳指導が始まります。
特徴的なのは、ゴーグルを使わずに顔を水面から出して泳ぐ「顔上げ平泳ぎ」を習得することです。
これは競泳のような速さを競うものではなく、隊列を乱さず、周囲の状況を確認しながら長い距離を泳ぎ切るための伝統泳法です。
東京学芸大学附属大泉小学校の児童たちは、この過酷とも言える練習と本番の遠泳を通じて、ふんどしという伝統衣装と共に、仲間と励まし合う心や困難に立ち向かう精神力を養っていくのです。
【東京学芸大学附属大泉小学校】ふんどしを使う理由
なぜ、現代において機能的な水着ではなく、あえて「ふんどし」や「腰ひも」を使用するのでしょうか。
東京学芸大学附属大泉小学校がこの伝統を固守する背景には、「ただの伝統だから」という理由以上の、極めて合理的かつ教育的な意図が存在します。
その最大の理由は、海における「命の安全管理」です。
広い海において、青や紺色の水着は海水の色と同化してしまい、船上や陸上からの視認性が下がります。
しかし、東京学芸大学附属大泉小学校が採用している「赤色のふんどし」や「白色の腰ひも」は、海面で非常に目立つコントラストカラーとなります。
万が一、児童が隊列から離れてしまったり、溺れそうになったりした際、指導者が瞬時に発見できるという安全上のメリットがあるのです。
また、ふんどしの結び目や腰ひもは、救助が必要な際に大人が掴んで引き上げるための強固な「取っ手」としての機能も果たします。
これは、ゴム製の水着では代替できない実用的な機能美と言えるでしょう。
さらに、精神的な教育効果も見逃せません。
東京学芸大学附属大泉小学校では、「たくましく、清い心」を教育目標の一つに掲げています。
ふんどしを自分の手できつく締め上げるという行為は、物理的に身体を引き締めるだけでなく、これから厳しい海に挑むという「心のスイッチ」を入れる儀式でもあります。
あえて手間のかかる装束を身につけることで、自らの身体と向き合い、安易な便利さに流されない質実剛健な精神を育む。
これこそが、東京学芸大学附属大泉小学校が大切にしている「ふんどし」の真の理由なのです。
【東京学芸大学附属大泉小学校】ふんどしを使う子どもや保護者の感想
実際にふんどしを着用し、遠泳に挑んだ子どもたちや保護者はどのような感想を持っているのでしょうか。
正直なところ、東京学芸大学附属大泉小学校に入学したばかりの頃や、高学年になる直前には、ふんどしに対する戸惑いや恥ずかしさを感じる児童も少なくありません。
特に水泳が苦手な児童にとっては、4月から始まる猛特訓と合わせて、大きなプレッシャーとしてのしかかることもあります。
ある卒業生の回想によれば、足のつかない深いプールでの「顔上げ平泳ぎ」の練習は過酷そのもので、恐怖心との戦いであったと語られています。
しかし、この試練を乗り越えた先に得られる感動は、何物にも代えがたいものです。
臨海学校本番では、東京学芸大学附属大泉小学校の卒業生である大学生や社会人のOB・OGが多数駆けつけ、マンツーマンに近い形で後輩たちをサポートします。
彼らは技術を教えるだけでなく、恐怖で強張る児童の心を解きほぐし、「大丈夫、浮いているだけでいいんだよ」と優しく寄り添います。
こうした手厚い支援の中で2キロメートルを完泳した時、子どもたちの心には「自分はやり遂げた」という圧倒的な自信が生まれます。
保護者からも、「最初は驚いたが、ふんどし姿で海から上がってきた我が子の顔つきが、以前より一回りたくましくなっていた」という声が多く聞かれます。
また、国際学級の児童にとっては、当初はカルチャーショックであっても、仲間と共に同じ赤ふんどしを締めて困難を乗り越えることで、言葉の壁を超えた一体感や、日本文化への深い適応を感じる貴重な機会となっているようです。
東京学芸大学附属大泉小学校のこの行事は、単なる水泳教室ではなく、世代を超えた「縦の繋がり」と「自己肯定感」を育む場として、多くの関係者に愛され続けています。
【東京学芸大学附属大泉小学校】“ふんどし”って本当?気になる噂を解説まとめ
ここまで解説してきた通り、東京学芸大学附属大泉小学校における「ふんどし」の噂は事実であり、それは単なる奇抜な風習ではなく、80年以上の歴史に裏打ちされた教育プログラムの根幹をなすものでした。
男子は4年生から赤の六尺褌、女子は白の腰ひもを着用し、富浦臨海学校での遠泳に挑みます。
このスタイルは、海での視認性を高め、救助を容易にするという安全管理上の合理性と、児童の心身を引き締め、困難に立ち向かう精神力を養うという教育的意義の両面を持っています。
東京学芸大学附属大泉小学校は、国際バカロレア認定校として世界基準の教育を提供しつつも、こうした日本古来の身体文化や、泥臭いまでの「ねばり強さ」を育む教育を大切にしています。
一見すると相反するように見える「国際性」と「伝統」ですが、自国の文化を身体で深く理解し、仲間と支え合って限界に挑戦する経験こそが、将来国際社会で活躍するための太い根っこになるのだと、同校の教育は教えてくれます。
これから東京学芸大学附属大泉小学校を受験されるご家庭にとって、この「ふんどし」の伝統は、我が子がたくましく成長するための通過儀礼として、ポジティブに捉えていただきたいポイントです。
先生方や多くの卒業生に見守られながら、赤いふんどしをなびかせて波に立ち向かう子どもたちの姿は、時代が変わっても色褪せない、本物の教育の尊さを物語っています。
ぜひ、表面的なイメージだけでなく、その奥にある熱い教育理念に触れてみてください。
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