お嬢様学校といえば、白百合学園小学校を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
白百合学園小学校は、日本有数の私立女子小学校で、長い歴史と伝統があります。
この記事では、白百合学園小学校がなぜお嬢様学校と呼ばれるのか、その理由や実際の生徒・保護者層を解説します。
「白百合学園小学校に興味があるが、庶民な自分たちが目指していいいのか」
「ごきげんようって挨拶するって本当?」
「知人の子が通っているけれど、お嬢様なの?」
と気になる方はぜひ参考にしてください。
白百合学園小学校「お嬢様学校」のイメージと実態
白百合学園小学校は古い歴史があり、もともと開業医家系や商人家系のご息女が多く通う学校でした。
裕福で堅実な保護者に愛されてきた学校であり、まさにお嬢様学校といえます。
近年でも勤務医を含めた医師家庭に根強い人気があるほか、大企業勤めの高学歴家庭や士業の家庭にも支持されています。
お嬢様のイメージが強い白百合学園小学校ですが、実際には昔ほど良家のお嬢様ばかりというわけではありません。
系列中高の医学部進学実績がいい点や偏差値の高さから、中学受験を回避する目的で白百合学園小学校を受験する層が増えています。
学校側も子どもの実力や家庭力で合格者を決めており、お嬢様であることが合格の条件というわけではありません。
ただし、白百合学園小学校に通う生徒は、学園から大切にされており、所作や言葉遣いに品があります。
生粋のお嬢様でなくとも、お嬢様らしい品の良さを身に付けられる学校です。

白百合学園小学校「お嬢様学校」と言われる理由
白百合学園がお嬢様学校と言われる理由は次の3つです。
- 歴史と伝統がある
- 挨拶が「ごきげんよう」である
- 白百合の花のイメージがある
それぞれみていきましょう。
歴史と伝統がある
白百合学園は、フランスのシャルトル聖パウロ修道女会によって1881年に創立され、140年以上の歴史と伝統があります。
設立時は女子仏学校という名前で、フランス語教育がカリキュラムに組み込まれていました。
現在もフランス語教育は受け継がれており、小学校1年生から週に1時間ほどフランス語の授業があります。
フランス語教育をおこなっている小学校は珍しく、まさにお嬢様学校といえるでしょう。
また、白百合学園は長い歴史のなかで、森鴎外の長女・次女や松たか子、高田万由子など良家のお嬢様が卒業生として知られており、過去も現在も裕福な家庭に愛されている学校です。
白百合学園小学校は千代田区九段北に位置し、立地の良さもお嬢様学校のイメージを強固にしています。
挨拶が「ごきげんよう」
白百合学園小学校は「ごきげんよう」の挨拶で1日がはじまり、「ごきげんよう」で終わります。
「ごきげんよう」とは、「ごきげんよくお過ごしですか」「ごきげんようございますか」を省略した挨拶です。
もとは宮中の女官が、天皇皇后両陛下におこなうご機嫌伺いからはじまった挨拶で、公家や華族のお嬢様が多く通う学校にも広まっていきました。
相手に敬意を示しながら、親しみも感じさせる「ごきげんよう」の挨拶を交わす姿は、お嬢様学校ならではの光景です。
「ごきげんよう」の挨拶のほか、上級生を「お姉さま」・下級生を「いもうと」と呼ぶ白百合ならではの習慣もあります。
日常的な会話でも美しい日本語を意識している点は、白百合学園小学校がお嬢様学校といわれる所以です。
白百合の花のイメージがある
白百合学園小学校と聞くと、白百合の花を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。
白百合の花は聖母マリアのシンボルでもあり、カトリック校である白百合学園にとって重要な意味を持ちます。
白百合の花は、清らかで凛々しく気品があり、自立した姿で咲いており、まさに品のあるお嬢様を表わしています。
このイメージがそのまま白百合学園の印象となっています。
【実態】白百合学園小学校の生徒層は?
白百合学園小学校は、お嬢様でおとなしい生徒が多いイメージがあるかもしれません。
しかし、実際には元気で活発な子もたくさんいます。
白百合学園小学校の生徒には、どのような特徴があるのかみていきましょう。
医師家庭の子
白百合学園小学校は、医師家庭に人気があり、開業医や勤務医の家庭の子が多く在籍しています。
白百合学園小学校の校訓「従順」「勤勉」「愛徳」には、良心にしたがって心を磨き、すすんで行動し、他人のために尽くせるように、という意味が込められています。
社会奉仕の精神や勤勉さを持つ医師家庭の教育方針と、共通するものが多いのではないでしょうか。
また、堅実に学業を修めてきた高学歴の会社員や士業の家庭も多く、真面目な両親のもとで丁寧に育てられた子が多い傾向があります。
ルールを守れる子
遊ぶときは全力で遊び、ルールを守るべきときはしっかり守るなど、状況に応じた行動ができるのが、白百合に通う生徒の特徴です。
ルールを単純に守るだけでなく、ルールの大切さを理解し、周囲の忠告に耳を傾けられる柔軟さがあります。
大人しい印象がある白百合学園小学校ですが、自分を大切にしながら自分と関わる人との関係性を大切にできる姿に、育ちの良さや賢さが表れています。
しっかり勉強する子
白百合学園の生徒は勉強の習慣がきちんと身についています。
白百合学園小学校は、白百合女子大学の付属校ですが、昨今ではほとんどの生徒が他大学を受験する大学受験校です。
とくに学問を意識した家庭だと、白百合の小中高12年間で人間性を育て、本人希望の大学を受験させたいと思う保護者の方はめずらしくありません。
白百合学園小学校では家庭学習を推奨しており、独自の算数教科書を使用するなど、学習面をしっかりサポートしてくれます。
白百合の生徒は校訓のとおり勤勉な子が多いのです。
白百合学園小学校の生徒たちは本当に“お嬢様”らしい?
白百合学園小学校の生徒は、お嬢様で静かなイメージがあるかもしれませんが、実際には明るく活発な生徒も多くいます。
活発な一面がある一方で、状況によって切り替えられる行儀の良さがあるため、大人しいイメージがあるのでしょう。
白百合学園の考査は、子どもの実力や家庭力を重視しているため、良家や名家の「お嬢様」を中心に合格者を出しているわけではありません。
校訓や建学の精神に共感しやすい医師家庭の子は多いですが、サラリーマン家庭の子も多く、どういった家庭の出身でも、お嬢様らしい育ちの良さや気品がある女性へと成長できる学校です。
【結論】白百合学園小学校は「お嬢様ばかり」ではない
白百合学園小学校は、白百合の花をシンボルとしている点や伝統や教育から、清らかなお嬢様学校というイメージが強く、実際に裕福な家庭や良家のお嬢様が卒業しています。
しかし、サラリーマン家庭の子や活発な生徒も多く、よくイメージされる大人しいお嬢様ばかりではありません。
白百合学園小学校の教育方針や校訓を理解した堅実な保護者と、しっかりと準備した地頭の良い子が合格する傾向があるため、「お嬢様学校」という言葉にとらわれず白百合学園小学校を検討してみてはいかがでしょうか。