神奈川県川崎市高津区に所在する洗足学園小学校は、全校児童が中学校受験に挑戦することを前提とした教育を行い、多くの卒業生が難関中学校へと進学しています。
特に「御三家」や「女子御三家」と呼ばれる中学校への合格者数は全国トップクラス。学習面だけでなく、協調性や挑戦する心を育む教育にも力を入れています。
本記事では、そんな神奈川屈指の人気校である洗足学園小学校の受験倍率の実態や、倍率が高い理由について詳しく解説します。
受験を検討しているご家庭は、ぜひ参考にしてください。
【洗足学園小学校】倍率が高いと噂される理由は!?
洗足学園小学校は、在校生全員が中学校受験に挑むことを前提とした私立小学校です。そのため、早い段階から受験を見据えた教育環境を求めるご家庭に圧倒的な支持を受けています。
特に、難関中学校への高い進学実績を誇ることから、優秀な児童が集まる傾向にあり、入試倍率が高くなる要因となっています。
また、洗足学園小学校の入試は、東京都内の私立小学校の試験が本格的に始まる前に実施されます。そのため、他校と日程が重ならず、スケジュール調整がしやすいことも人気の理由のひとつです。
特に、都内の難関校を狙うご家庭にとっては、併願校として受験しやすい環境が整っているため、多くの受験生が挑戦します。
さらに、ペーパー試験をはじめ、出題される問題のレベルが非常に高く、難関校受験を考えているご家庭や、各教室でトップレベルの児童が多く併願する傾向があります。
以前は「お試し受験」として受けるご家庭もありましたが、近年では東京都内在住の家庭でも「洗足学園小学校を第一志望」とするケースが増加。結果として、準備不足の受験生はどんどん不合格となり、より一層の難関校となっています。
こういった点から、洗足学園小学校の倍率は高いと噂されているのです。
【洗足学園小学校】倍率推移
洗足学園小学校の実際の倍率は、近年どのように推移しているのでしょうか。洗足学園小学校の受験倍率は、近年一貫して高い水準を維持しており、女児の倍率が高くなりやすい傾向にあります。以下は、過去5年間(2020年~2024年実施)の推定倍率です。
■総合
2024年 | 約5倍 |
2023年 | 約6.6倍 |
2022年 | 約6倍 |
2021年 | 約7倍 |
2020年 | 約6.8倍 |
■男児
2024年 | 約5.4倍 |
2023年 | 約6.4倍 |
2022年 | 約5.8倍 |
2021年 | 約7.1倍 |
2020年 | 約6.4倍 |
■女児
2024年 | 約4.7倍 |
2023年 | 約6.9倍 |
2022年 | 約6.2倍 |
2021年 | 約7倍 |
2020年 | 約7.2倍 |
(※正確な数値は公表されていないため、推定値を含みます。)
これらのデータからも分かるように、洗足学園小学校の倍率は常に高い水準を維持しています。
2024年のみ、一見倍率が下がっているように見えますが、これは洗足学園小学校の入試システムが変更になったことに由来します。
これまで二次試験で実施されていた親子面接がなくなり、一次試験時にアンケートに答える形になりました。
今までであれば「二次試験に合格してから対策をすればいいや」と気楽に構えていた保護者達が、一次試験を受けるタイミングである程度の学校研究やアンケート対策が必要となったため負担が増しました。
その結果、腕試しの気持ちで受験をしていた層が受験を回避したことが倍率の減少につながったと言われています。洗足学園小学校側も「腕試しではなく、本気で弊校への入学を希望する児童・ご家庭を求める」という強い意思表示を行った結果となります。
しかし、この事情を鑑みるに、倍率が下がった=合格難易度が下がったわけではありません。むしろ、本気度の高いご家庭だけが受験する形になったため、よりレベルの高い熾烈な戦いとなったと言えるでしょう。
また、例年やや女児の方が受験倍率が高くなる傾向があるのも特徴的です。その理由として、洗足学園小学校には、条件付きながら附属校である洗足学園中学校・高等学校への内部進学制度が存在するからです。
洗足学園中学校・高等学校は女子校となるため、女児に限定されるものの、内部進学試験に合格すれば、内部進学の権利を持ったまま外部の難関中学校受験に挑戦できることが大きなメリットとなり、女児に支持されています。
【洗足学園小学校】倍率が高い理由
では、なぜ洗足学園小学校の倍率はこれほどまでに高いのでしょうか。その理由を4つのポイントに分けて、プロが詳しく解説します。
中学校受験校として高い進学実績を持っているから
洗足学園小学校の受験倍率が高い理由のひとつに、中学校受験における優れた進学実績があります。
在校生のほとんどが中学校受験に挑戦し、難関・有名中学校へ高い合格実績を誇っています。近年の主な進学先には
【男児の進学実績】
- 開成中学校(全国トップレベルの進学校)
- 麻布中学校(自由な校風と高い学力を誇る名門)
- 武蔵中学校(自主自立の精神を重んじる伝統校)
- 駒場東邦中学校(医学部進学率が高い理系志向の男子校)
- 聖光学院中学校(神奈川県トップの進学校)
- 栄光学園中学校(カトリック系の難関進学校)
- 筑波大学附属駒場中学校(超難関の国立男子校)
- 海城中学校(進学実績を伸ばし続ける難関校)
- 本郷中学校(進学率の高い人気校)
- 芝中学校(仏教教育を基盤とした伝統校)
【女児の進学実績】
- 桜蔭中学校(女子御三家トップの名門校)
- 女子学院中学校(自由な校風と高い進学実績)
- 雙葉中学校(カトリック系の伝統校)
- 豊島岡女子学園中学校(近年、進学実績を大きく伸ばす人気校)
- フェリス女学院中学校(神奈川の名門女子校)
- 渋谷教育学園渋谷中学校(グローバル教育にも力を入れる進学校)
- 横浜共立学園中学校(神奈川県内の伝統女子校)
- 鷗友学園女子中学校(学力向上に定評のある進学校)
- 吉祥女子中学校(大学進学実績の高い人気校)
- 白百合学園中学校(カトリック系の名門女子校)
洗足学園小学校の卒業生は、特に男子は開成、麻布、武蔵といった男子御三家や筑波大学附属駒場、駒場東邦、聖光学院などの超難関校に、女子は桜蔭、女子学院、雙葉といった女子御三家をはじめとする名門女子校に多く進学しています。
進学実績の高さが、同校の人気と倍率の高さにつながっている要因のひとつと言えるでしょう。
(女児のみ)内部進学の権利を保持したまま外部受験が可能だから
洗足学園小学校の人気が高い理由のひとつに、女子児童が内部進学の権利を保持しながら外部受験ができる点があります。
これは、洗足学園中学高等学校が系列の女子校であるために設けられている制度であり、一般入試に先んじて行われる内部進学試験に合格することで、その権利が与えられます。
この制度の大きなメリットは、外部受験において「滑り止め校」を確保する必要がなくなることです。
内部進学の権利を得た女児は、万が一第一志望の中学校に不合格だった場合でも、洗足学園中学へ進学できるため、受験の心理的負担が大きく軽減されます。その結果、余計な併願受験を減らし、第一志望校の対策に集中できるのです。
ただし、内部進学試験自体は非常にハイレベルであり、決して簡単に合格できるものではありません。
そのため、女児たちはこの試験に向けて努力を重ねる必要があり、結果として学年全体の学力向上につながっています。
実際に、洗足学園小学校の卒業生は、中学受験においても毎年優れた実績を残しており、「受験に強い学校」としての評価を確立しています。
こうしたメリットから、多くのご家庭が洗足学園小学校を第一志望とし、受験倍率の上昇につながっているのです。
中学校受験に集中できる環境が整っているから
洗足学園小学校は、在校生全員が中学校受験をすることを前提とした教育を行っており、受験に向けた環境が整っていることも人気の理由です。
オリジナルのテキストを活用し、独自の習熟度テストを実施することで、高いレベルの基礎学力を定着させる仕組みが構築されています。
また、授業進度も一般的な小学校より速く、中学校受験対策に直結する指導が行われています。
さらに、洗足学園小学校では「受験はチーム戦」という考え方を大切にしており、1年生のころから道徳教育を通じて、仲間を尊重し、支え合う精神を育んでいます
。受験期になると、卒業生が在校生に受験のアドバイスを行ったり、受験直前には在校生から6年生にお守りが贈られるなど、学校全体で受験生を応援する暖かい文化が根付いています。
また、低学年のころから体験学習にも力を入れており、「本物に触れる」ことを大切にした教育を実践。
単なる知識の詰め込みではなく、実際の経験を通して学ぶ機会が多いことも、子どもたちの知的好奇心を高める要因となっています。
このような環境のもと、児童たちは高いモチベーションを持ち、お互いを尊重しながら切磋琢磨し、受験本番を迎えることができるのです。
こうした点から、洗足学園小学校は「中学受験に最適な環境が整った学校」として高い評価を受け、多くの受験生や保護者から支持を集めています。
【洗足学園小学校】倍率は高い!?過去5年間の推移とその実情を解説!まとめ
洗足学園小学校の倍率は高く、また試験内容の変更により、第一志望のご家庭や入学を熱望されるご家庭が中心になったことで、倍率数値以上の難易度となることが予想されます。
洗足学園小学校への入学を希望するのであれば、ペーパーテスト対策をはじめとするお子様の対策だけではなく、学校研究・志望動機といった保護者の対策が何より重要となります。
学校側に「第一志望であること」「合格を得たのであれば必ず入学するご家庭であること」を真摯に伝え、また相当の対策を行うことが必要不可欠と言えるでしょう。