【聖心女子学院初等科】試験内容は?2026年度の試験日・考査内容
まずは、聖心女子学院初等科の2026年度(2025年度実施、2026年度4月入学)入試について、募集要項の内容を抜粋してご紹介します。
2026年度 児童募集要項
| 募集人員 | 女児96名 |
| 出願資格 | (1) 2019年4月2日から2020年4月1日までに誕生した女児。 (2) 志願者は、通学時間60分程度までの自宅通学を原則とします。 |
| 出願登録 | 9月 1日(月) 9時~ 10月 3日(金)18時 |
| 受験票の出力 | 受験票出力可能期間 10月 1日(水) 8時30分~ 11月 1日(土) 9時 |
| 書類提出 | 提出期間 10月 1日(水)~ 3日(金)消印有効 (1)入学願書 (2)健康診断書 |
| 受験料 | ネット決済 30,000円 |
| 受験料決済期間 | 9月 1日(月) 9時~ 10月 3日(金)18時 |
| 面接試験 | 10月18日(土)または、10月25日(土) |
| 入学試験 | 11月 1日(土) |
| 合格発表 | 11月 2日(日) 16時~18時 インターネット発表 |
| 入学手続き① | 入学金:300,000円 学校設備費:160,000円 (2025年度) *振込手数料がかかります。 |
| 入学納入期限 | 11月 2日(日) 16時~19時 |
| 入学手続き② | 11月 4日(火) 10時~12時 場所:聖心女子学院 *手続時に、「入学許可証」、「承認書」、「IDカード」をお渡しいたします。 時間内に手続(書類の提出)を済ませない場合は棄権とみなします。 |
| 入学後納入金 | (1) 学費等(年額) ※2025年度の金額 授 業 料 576,000円 維 持 費 82,000円 教 材 費(預り金) 50,000円 保護者後援会費 50,000円 (2) ICT機器購入費(管理費含む) 約95,000円 (3) 入学後、教育環境の改善・整備のため寄付金を募集しております。 1口10万円、5口以上をお願いしております。 |
※聖心女子学院初等科「2026年度児童募集要項(抜粋)」より
【聖心女子学院初等科】試験内容と注目すべきポイント
ここからは、聖心女子学院初等科の入学試験で実施される各種テストの概要と、それぞれに向けた対策の方向性について詳しくお伝えします。
同校の考査は、単に学力だけを測るものではなく、お嬢さまを多角的に評価するのが大きな特徴です。中でも重要視されるのが、高い正答率を求められるペーパーテストです。基礎的な内容であっても「確実にできること」が前提とされ、ここで基準を下回る場合には選考通過が難しくなるとも言われています。
そのうえで、集団テストや面接を通じて、受験するお嬢さまの人柄や取り組み方、さらにはご家庭全体を通しての学校との適性や相性までを総合的に見極めていくのが聖心女子学院初等科の入試の特徴です。
ペーパーテスト
聖心女子学院初等科のぺーパーテストでは、記憶力を試す課題や数量の理解、推理・論理的思考、言語力、生活や自然に関する知識など、多方面からの出題があります。
加えて、図形の構成や観察力、細かい作業を伴う巧緻性を問う問題が含まれることもあります。特に生活常識や動植物に関する設問はほぼ毎年出題される傾向があり、その幅広さが特徴です。
解答方法は〇×だけに限られず、聞き取り後に答える形式も多いため、問題文を正確に理解する集中力が求められます。
集団テスト
聖心女子学院初等科の集団で行う行動観察では、絵を協力して仕上げる活動や課題遊び、ゲームなど、多彩なテーマが用いられます。
その中には、口頭で与えられた指示に沿って動く課題が含まれる場合も多く、最後まで説明を聞き落ち着いて行動する姿勢が重要です。
また、お友達と協力し、約束やルールを守りながら積極的に参加する態度も評価対象となります。
面接
聖心女子学院初等科の面接は親子面接となります。試験日とは別の指定日に実施されます。面接の場で提示されたテーマについて、親子やご家族で意見を交わす時間が設けられるのが大きな特徴です。
ご家庭でのしつけや日常的な関わり方について質問されることもあり、家庭の教育方針や親子関係の様子が重視されます。
【聖心女子学院初等科】入試で求められる力と日常でできる準備
聖心女子学院初等科の考査では、単なる学力だけではなく、思考力やコミュニケーション力、生活習慣の定着度など、お嬢さまを多面的に評価します。
では、このように幅広い観点から見られる入試に備えるためには、どのような準備が必要なのでしょうか。
ここでは、各試験で特に重視される視点と、日常生活の中で自然に取り入れられる具体的な対策方法について解説します。
ペーパーテスト
評価のポイント:
数量や言語、常識、推理・思考などの基礎的な学力が、正確かつ安定して身についているかが見られます。
お話を正確に聞き取り、落ち着いて解答できる集中力も重要です。図形や構成課題、巧緻性を問う問題では、作業の丁寧さや完成度が評価されます。
出題内容は幅広く、例えばお話の記憶では、登場したどんぐりの数や季節といった基本的な質問に加えて、登場人物の感情や行動の意味を問うなど、小学生の国語問題さながらの深い思考や想像力を必要とすることがあります。
理科的常識分野では、過去に小学校3年生で扱う「影のでき方」が出題され、受験生や指導者を驚かせた例もあります。
ご家庭での対策:
聖心女子学院初等科のペーパーテスト対策は「やってやり過ぎる」ということはありません。
単純な暗記や反復ではなく、初めて耳にする問題や予想外の切り口にも対応できる柔軟な思考力が不可欠です。日常的に音読や数遊び、しりとりなどで言語力と数感覚を養い、家庭での会話や読み聞かせで聞き取り力を強化しましょう。
さらに、はさみや折り紙、紐通しなどの細かい作業を遊び感覚で取り入れ、巧緻性を自然に高めていくことも効果的です。
集団テスト
評価のポイント:
初めて会う子どもたちとの協調性やルールを守る姿勢、指示を最後まで聞き行動に移す理解力が見られます。
活動中の落ち着きや集中力、他者への思いやりも評価対象です。また、課題によっては絵画や工作が出題されることが多く、難関校受験レベルの表現力が求められます。
ご家庭での対策:
日常的にお友達や兄弟と協力して工作やゲームを行い、役割分担や助け合いの経験を積みましょう。大人の指示を途中で遮らず最後まで聞く習慣をつけることも重要です。
絵画・工作への対応力を高めるためには、実際に動植物と触れ合い、生き生きとした表現につなげる経験が効果的です。動物園や植物園といった施設に加え、野生の自然に触れられる機会や、自然の中に飛び込む習慣を持つことが、表現の幅を広げます。
面接
評価のポイント:
家庭の雰囲気や教育方針の一貫性、お嬢さまが自分の言葉で答える姿勢、保護者の誠実な受け答えが重視されます。
面接の中では、例えば「好きな動物とその理由をご家族全員で話し合い、1匹に決めてください」といった課題が出されることもあります。
この場合、子どもに花を持たせたり、大人が簡単に譲るだけでは不十分で、家族としてしっかりと意見を交わし合う姿勢を示すことが求められます。
ご家庭での対策:
日頃から「家族で話し合う」時間を当たり前のものとし、お昼ご飯のメニューや休日の行き先といった日常的なテーマで意見交換をする習慣を持ちましょう。
お互いの意見を尊重しつつも、最終的な結論にたどり着くまでのプロセスを楽しむ経験を重ねることで、面接本番でも自然なやりとりができるようになります。
まとめ:聖心女子学院初等科の入試は「家庭の姿」が映し出される舞台
聖心女子学院初等科の考査は、ペーパーテスト・集団テスト・面接と、形式だけを見れば私立小学校入試の王道ともいえる構成です。そのため、一見すると定番の準備で十分対応できそうな印象を受けるかもしれません。
しかし実際には、試験当日のお子さまの振る舞いや発言、身についた習慣に至るまで、日々の家庭教育の積み重ねが細部にわたって見られます。知識や技能だけでなく、親御さまがどのような方針で育ててきたのか、家族同士の関わり方や日常生活の中で培った力までもが評価の対象です。
言い換えれば、この入試はテクニックや短期間の詰め込みで突破する場ではなく、長く積み上げてきた子育ての成果をそのまま示す機会です。これまでの歩みを信じ、自然体で臨むことこそが、聖心女子学院初等科合格への確かな一歩となるでしょう。
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