【聖心女子学院初等科】偏差値はどのくらい?
名門女子校として根強い人気を誇る聖心女子学院初等科。その入試難易度や偏差値は、実際どの程度なのでしょうか。本記事では、教育のプロの視点から、その実情をわかりやすく解説していきます。
小学校受験における「偏差値」とは
まず最初に整理しておきたいのが、「偏差値」という言葉の意味です。小学校受験における偏差値は、中学受験や高校受験のような純粋な学力を測る指標とは異なります。
というのも、私立小学校の入試では、学力だけで合否が決まるわけではありません。お嬢さまの性格や行動面での資質、ご家庭の教育方針や保護者の姿勢までが広く見られるため、学力テストだけで評価されることはないのです。
実際に用いられる偏差値的な数値は、模試の成績や過去の合格実績などから導き出される「合格可能性の目安」として示されるものであり、あくまで受験の準備段階での参考情報として活用するのが賢明でしょう。
また、聖心女子学院初等科をはじめとする多くの難関校では、ペーパー試験のほかに、運動、制作、巧緻性、行動観察、そして保護者を含む面接まで、非常に多角的な評価が行われます。つまり、単純な“勉強の得意さ”だけでなく、お嬢さまの人間性全体が問われる試験だということを忘れてはなりません。
聖心女子学院初等科の偏差値
聖心女子学院初等科は、カトリックの精神を基盤にした教育と、創立以来の伝統を大切にする女子校として、多くのご家庭から厚い信頼を集めています。その人気の高さは、毎年の入試倍率を見ても明らかです。
たとえば、2024年度の入試(2025年4月入学)では、定員96名に対して志願者が430名を超えました。結果として、実質倍率はおよそ4.7倍に達しており、名門校らしい狭き門であることが分かります。
このように、単に「偏差値」という数値だけでは測れない難しさがあるのが、聖心女子学院初等科の入試の特徴です。志願者の多くが本気の第一志望で臨んでいるため、求められるレベルも非常に高く、確かな準備と深い理解が不可欠だと言えるでしょう。
【聖心女子学院初等科】他校との偏差値の比較
| 学校 | 偏差値 | 教育の特徴 |
| 聖心女子学院初等科 | 63 | 聖心女子学院初等科は、キリスト教の教えを基盤に「誠の心」を育む女子校です。思いやりと感謝を大切にし、都心の自然豊かな環境で感性と品格を育成。大学までの一貫教育体制が魅力で、長い伝統と安心感が支持されています。 |
| 立教女学院小学校 | 62 | 武蔵野の緑に囲まれた自然豊かな環境で、四季を感じながら学べるプロテスタント校。心の豊かさや協調性を育む教育を大切にしています。 |
| 雙葉小学校 | 67 | 「祈る心のある子ども」「思いやりのある子ども」「実行力のある子ども」を育てることを目指しながら、生徒の自主性や個性を尊重し、内面の成長を重視する教育を行っています。 |
| 白百合学園小学校 | 65 | カトリックの精神に基づいた教育を特徴とする女子小学校。心の教育、マナー教育、自主性を尊重した教育を重視、児童の判断力を育むことを目指します。 |
| 東洋英和女学院小学部 | 60 | プロテスタント校で幼稚園から大学までの一貫教育を実践。少人数制で、食堂で全員が共に食事をするなどアットホームな環境の中、豊かな心を育みます。 |
| 田園調布雙葉小学校 | 60 | 中学校・高校の入試が行われないため、12年間の濃密な人間関係の中でお互いを尊重する心が育まれます。祈る心と優しさを育てる教育方針のもと、安心して長い学びを続けられる環境が魅力です。 |
| 日本女子大学附属豊明小学校 | 58 | 「信念徹底」を教育理念に掲げ、学力と人間性を育てる女子校です。広い校庭と自然環境に恵まれ、協調性や礼儀を大切にした教育が特徴。附属中高・大学への進学が可能な安定した一貫教育も強みです。 |
| 東京女学館小学校 | 59 | 「自主自律」を重視し、自分で考え行動する力を育む女子校です。都心の緑豊かな広い敷地で、社会性や思いやりを育てる多彩な行事が充実。内部進学制度と幅広い進路選択肢が魅力で、多くの家庭に支持されています。 |
| 慶應義塾幼稚舎 | 68 | 日本の私立小学校の中でも最も歴史ある学校のひとつ。6年間担任持ち上がり制や教科別専科制を両輪とし、児童の健やかな成長を多くの教職員が見守ります。 |
| 学習院初等科 | 60 | 日本文化を大切にし、私立小御三家の一角として伝統と格式を誇る名門校。最高学年による2kmの遠泳など、文武両道を体現しています。 |
※偏差値は弊社の独自調査による算出
【聖心女子学院初等科】偏差値が高い理由
聖心女子学院初等科の偏差値が高い理由を3つのポイントに絞って解説します。
附属高等科までの内部進学と、その先にある高い進学実績
聖心女子学院初等科の大きな魅力のひとつは、初等科から高等科までの内部進学制度が整っていることです。中等科・高等科へと一貫して進学できることで、長期的かつ安定した教育環境が確保され、多くのご家庭にとって大きな安心材料となっています。
さらに高等科卒業後には、東京大学・一橋大学・早稲田・慶應義塾・上智大学といった国内の難関大学への進学実績が豊富であることに加え、近年では海外の大学へ進学するお嬢さまも増えてきています。
こうした進路の多様化は、聖心女子学院が掲げる「世界の一員としての連帯感と使命感を持って、より良い社会を築くことに貢献する賢明な女性の育成」という教育理念のもとで培われた価値観の表れでもあります。
国際的な視野と品格を兼ね備えた女性を育てるという姿勢が、結果として高い進学実績や志願者の集中につながっているのです。
お嬢さまらしい品格と情操教育を重視する教育方針
聖心女子学院初等科では、知識を詰め込むだけの学習ではなく、内面の豊かさや品格を育てる「情操教育」に重きを置いています。
日々の学校生活のなかで、祈りの時間や静かに心を整える習慣、他者を思いやる姿勢を大切にし、学力だけでは測れない人間的な成熟を育んでいく点が大きな特徴です。
また、在籍しているお嬢さまたちの家庭背景も注目されるポイントです。日本を代表する歴史ある企業の創業家や財界関係者、文化人の家系など、いわゆる“本物のお嬢さま”と呼ばれるご家庭のお子さまが多く通っていることでも知られています。そうした環境の中で育まれる価値観や人間関係も、聖心女子学院初等科ならではの魅力のひとつです。
このように、学校そのものが持つ伝統的で洗練された雰囲気と、共に学ぶ仲間から受ける良い影響が相まって、お嬢さまたちは自然と気品や礼節を身につけていくのです。こうした背景もまた、聖心女子学院初等科の「偏差値が高い」とされる一因となっています。
受験対策の難易度が高く、家庭力も問われる入試内容
聖心女子学院初等科の入試は、学力だけでなく“家庭全体”が見られる総合型の選抜です。なかでも注目すべきは親子3人で臨む面接。面接官と会話形式で進められる中で、家庭の雰囲気や親子関係が丁寧に観察されます。
回答内容はもちろんのこと、言葉のトーンややり取りの様子、視線の交わし方などから、ご家庭の価値観やふだんの関係性が浮かび上がります。
さらに特徴的なのが、お嬢さまが司会のようにご両親へ質問する場面があること。これは家庭内の対話の質や、自主性、思いやりを見極めるための仕掛けとも言えるでしょう。
こうした面接に対応するには、単なる受け答えの練習では不十分。日々の家庭生活そのものが、最も有効な“受験対策”となるのです。
まとめ:偏差値の高い聖心女子学院初等科に受かるためにすべきこと
このように、聖心女子学院初等科の入試は、学力だけでなく人間性や家庭環境までを総合的に見られる、非常に高度な選抜です。
だからこそ、合格を目指しお嬢さまの成長をじっくり見守りながら、家庭としての教育姿勢や親子の関係性を築いていくには、時間と計画が欠かせません。願書の内容や面接対策、日々の生活における心の準備まで、ひとつひとつ積み上げることが合格への近道です。
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