【聖心女子学院初等科】最新の入試倍率
まずは、聖心女子学院初等科の直近の入試倍率や合格者数の目安について確認しておきましょう。
聖心女子学院初等科の入試倍率の推移
| 年度 | 倍率 | 志願者数 | 合格者数 |
| 2024年 | 4.5倍 | 433 | 96 |
| 2023年 | 4.3倍 | 419 | 96 |
| 2022年 | 4.6倍 | 447 | 96 |
| 2021年 | 5.3倍 | 509 | 96 |
| 2020年 | 4.3倍 | 418 | 96 |
※倍率は弊社の独自調査により算出
【2025年入試】他の小学校との倍率の比較
| 学校名 | 倍率 | 定員 |
| カリタス小学校(神奈川県) | 4.0倍 | 108 |
| 慶應義塾幼稚舎 | 10倍 | 144 |
| 白百合学園小学校(女子校) | 非公表 | 60 |
| 田園調布雙葉小学校(女子校) | 5.4倍 | 50 |
| 雙葉小学校(女子校) | 非公表 | 約40 |
| 立教女学院小学校(女子校) | 7.2倍 | 72 |
| 日本女子大学附属豊明小学校(女子校) | 5.5倍 | 54 |
| 東洋英和女学院小学部(女子校) | 12.8倍 | 50 |
| 東京女学館小学校(女子校) | 6.8倍 | 72 |
| 学習院初等科(共学) | 9.0倍 | 80 |
※倍率は弊社の独自調査により算出
聖心女子学院初等科は、いわゆる「1日校」と呼ばれる学校のひとつです。これは、毎年11月1日に入学試験が実施される都内の女子小学校を指すもので、白百合学園小学校や雙葉小学校などが同じグループに含まれます。
そのため、試験日が重なるこれらの学校とは併願が難しいケースが多く、受験生のご家庭では「1日校の中でどこを第一志望とするか」が大きな判断ポイントとなります。
一方で、11月2日以降に試験を行う女子校や共学の難関校については、聖心女子学院初等科との併願が現実的に可能です。
たとえば、日本女子大学附属豊明小学校、東洋英和女学院小学部、東京女学館小学校といった女子校は、試験日程の重なりが少なく、教育方針や校風にも共通点があることから、併願先として非常に人気があります。
また、共学校ではありますが、慶應義塾幼稚舎や学習院初等科といった「共学御三家」も、併願候補として高い注目を集めています。特に学習院初等科については、聖心との併願率が高く、実際に多くのご家庭が受験を検討する有力な選択肢となっています。
【聖心女子学院初等科】倍率に対して合格が難しい理由
聖心女子学院初等科の入試倍率は、例年およそ4〜5倍前後といわれています。一見すると、他の有名女子校と比較してやや低めに見えるかもしれません。しかし、その表面的な数字にとらわれてはいけません。
実際の入試難易度は非常に高く、「思ったよりも合格しにくい学校」として、受験経験者のあいだでも知られています。ではなぜ、聖心女子学院初等科は倍率以上に合格が難しいのでしょうか。その背景を見ていきましょう。
一見多く感じる定員数が誤解を生む
聖心女子学院初等科の募集定員は96名。50〜80名程度に定員を抑える女子校が多い中で、比較的ゆとりがあるように感じられるかもしれません。そのため「人数が多い分、合格のチャンスがありそう」と考え、受験するご家庭が増える傾向にあります。
しかし、こうした見た目の安心感とは裏腹に、聖心女子学院初等科は都内屈指の難関校。特にペーパーテストの出題レベルは高く、十分な準備がなければ太刀打ちできない内容が続きます。「人数が多いから入りやすい」と思ってしまうのは、あくまで誤解に過ぎません。実際のところ、4~5倍という倍率以上に、合格を勝ち取ることは極めて困難なのです。
志望度の高さが競争を過熱させる
聖心女子学院初等科を第一志望とするご家庭が非常に多いことも、難易度を高める大きな要因です。なかには母親、さらには祖母の代から聖心出身というご家庭もあり、「聖心に入れなければ公立校へ」という覚悟で臨むケースも少なくありません。
こうした熱望型の受験家庭は、早期から対策を重ね、聖心の出題傾向や面接スタイルに完全にアジャストした状態で入試本番を迎えます。つまり、単に「人数が多い」という意味での倍率ではなく、「熱意も対策量も圧倒的な家庭が集う」という点で、実質的な難易度はさらに跳ね上がるのです。
試験内容そのものが極めて高度
聖心女子学院初等科の入試では、反復練習や単純な暗記では太刀打ちできない設問が並びます。ペーパーテストは、思考力・表現力・想像力を問う問題が中心で、基礎力だけでは太刀打ちできません。
さらに「足きり」とまで言われる厳しい行動観察テスト、家庭の雰囲気や教育方針が如実に表れる親子面接も加わり、総合的に見て非常に高いハードルが設定されています。
知識や受験技術だけでなく、日常生活における子育ての姿勢や親子関係までもが見られる点で、多くのご家庭が「都内でもっとも総合力が問われる入試」と評するほどです。
姉妹関係を重視する文化も影響
聖心女子学院初等科では、「姉妹で同じ学び舎に通うべき」とする教育観が根づいており、姉妹在校率が非常に高いことでも知られています。「姉が在校しているのに妹が不合格だった」という噂が話題になるほど、姉妹入学は珍しくありません。
これは単なる「縁故優遇」ではなく、キリスト教教育のなかで「家庭の中に連続した価値観があること」を重視する、聖心ならではの文化と言えるでしょう。
そのため、一度聖心女子学院初等科に合格した家庭(姉の在籍がある家庭)ほど、二人目の受験にも本気で臨みます。逆に言えば、第一子の受験においては“姉妹枠”が使えないため、想像以上に狭き門となるのです。
【聖心女子学院初等科】合格難易度の高い学校へ合格するための秘訣
聖心女子学院初等科のように、倍率だけを見ると一見それほど高くないように感じる学校でも、実際には非常に厳しい選抜が行われていることがあります。 表面の数字に惑わされることなく、本質的な準備を進めていくことが、合格への大きな鍵となるのです。
ここでは、そんな難関校である聖心女子学院初等科に合格するために、押さえておきたい3つの重要なポイントをプロの視点から解説します。
出題傾向と“本質”に合わせた対策を
聖心女子学院初等科の入試では、単なる暗記型の対策では通用しない問題が多く出題されます。
たとえばペーパーテストでは、答えがひとつに決まらない“思考力”や“表現力”を求める問題が頻出。さらに、行動観察では状況判断力や集団でのふるまい、相手への思いやりなど、子どもの内面や日常の習慣が浮き彫りになります。
つまり、教室でのプリント学習だけでなく、日常生活全体がそのまま入試対策になるということ。家庭での関わりや会話、遊びを通して「自分の言葉で考え、動ける子」に育てていくことが、真の対策といえるのです。
願書と面接で“家庭の在り方”が見られていると心得る
聖心女子学院初等科では、ペーパーや行動観察だけでなく、家庭の教育方針や親子の関係性を重視する傾向があります。願書には、保護者の考え方や子育て観が丁寧に問われ、面接では家庭の空気感までもが見られていると感じるご家庭も多いようです。
そのため、「答え方を練習する」のではなく、「なぜ我が家がこの学校を志望するのか」「どのように子どもと関わってきたのか」を、夫婦でじっくり話し合い、深く言語化しておくことが大切です。飾らず、等身大の言葉で伝える誠実さが、何よりも心に響くのです。
思いやりと共感を育てる“日常”こそが対策になる
特に聖心女子学院初等科では、思いやり・助け合い・共感といった心の在り方を非常に大切にしています。行動観察などの試験においても、譲り合いの姿勢や、困っている他の受験生にそっと声をかけられるかといった、さりげない行動が大きな評価ポイントになります。
こうした振る舞いは、直前に教え込んでできるものではありません。ご家庭のなかで日常的に“優しさ”が交わされているかどうかが、そのままお嬢さまの行動に表れてくるのです。
そのためには、親御さまご自身がまず、お嬢さまに対して丁寧に接し、思いやりや共感の姿勢を言葉や態度で示すことが大切です。小さな積み重ねの中で、“自然と優しくふるまえる”お嬢さまに育てていくことが、何よりの試験対策になるでしょう。
まとめ:倍率に惑わされず、本気の準備を
一見すると倍率が控えめに見える聖心女子学院初等科ですが、その実態は「本気で第一志望とするご家庭」が大半を占める、非常に競争の厳しい難関校です。
本気で聖心女子学院初等科への合格を目指すのであれば、生半可な対策では足りません。ご家庭全体で覚悟を決め、日々を大切に積み重ねていく姿勢が求められます。
「このやり方で合っているのか不安…」「もっと具体的なアドバイスがほしい」 そう感じたときは、ぜひ私のLINEまでご相談ください。聖心女子学院初等科の受験に精通したスタッフが、お嬢さまとご家庭の状況に合わせて、きめ細やかなサポートを行います。
お嬢さまの力を信じ、私たちと一緒に確かな一歩を踏み出していきましょう。
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