成蹊小学校の基本情報
成蹊小学校の基本情報を確認していきましょう。
学校の沿革と三菱とのつながり
成蹊小学校は、中村春二氏によって創立された古い歴史を誇る伝統校です。
学園の沿革をまず確認していきましょう。
1906年 | 学生塾を開塾 |
1912年 | 精神集中法「業念」開始 |
1913年 | 「心力歌」が完成 |
1915年 | 成蹊小学校を開校 「夏の学校」実施 |
1924年 | 池袋から現在の吉祥寺に移転 |
2015年 | 創立100周年 |
また、成蹊学園の創立には、中村春二氏と学友であった岩崎小彌太氏(のちの三菱財閥4代目総帥)の援助がありました。
岩崎小彌太氏は、学生塾の開塾から39年もの間、成蹊学園を支えており、学校と三菱との繋がりの強さがうかがえます。
教育目標
成蹊小学校の教育目標には、「自立」「連帯」「創造」を掲げています。
自立:「私の考え」を持ち表現できる子ども
連帯:集団の中で自分を生かすことのできる子ども
創造:生活の中で創意工夫できる子ども
これらの教育方針のもと、「ゆとりある学校生活の中で個性的な子どもを育てる」ことを目標としています。
進学先と学園内の連携
成蹊小学校を卒業した90%が、成蹊中学校に進学し、そのほとんどが成蹊高校へ進学します。成蹊高校から成蹊大学への進学者はおよそ30%です。
つまり、成蹊小学校の入学者は、高校まで内部進学し大学は受験するケースが多いといえます。
成蹊小学校の受験動向
成蹊小学校の受験動向をみていきましょう。
倍率と合格難易度
成蹊小学校の2024年度倍率は、男児5.1倍・女児4.2倍で、男女合わせた倍率は4.6倍でした。
成蹊小学校は受験日程が11/1〜11/4のうち、2日間の考査があります。そのため、他の私立小学校と受験日が重なりやすい日程で高倍率を維持しており、人気の高い学校であることがうかがえます。
最難関ではないものの、間違いなく都内有数の難関校です。

併願先
成蹊小学校の主な併願先としては、以下が挙げられます。
- 早稲田実業学校初等部
- 桐朋学園小学校
- 立教小学校、立教女学院小学校
- 学習院初等科
- 森村学園初等部
いずれの学校も、人間性や自主性・探究心の尊重といった成蹊小学校と共通する教育理念をもっています。
また、大学付属校のほか、小中高一貫で大学進学時には外部受験を前提とする学校が併願校に選ばれやすい傾向です。
成蹊小学校の学校説明会とイベント情報
成蹊小学校は、学校説明会や学校イベントの公開などで、比較的多く開催しています。
イベント一覧をみていきましょう。
項目 | 開催時期 |
運動会 | 5月 |
第一回学校説明会 | 5月 |
オープンスクール | 6月 |
第二回学校説明会 | 9月 |
文化祭 | 10月 |
このほか、東京私立初等学校協会が毎年4月に開催している東京私立小学校展にて、相談ブースが設置されます。


成蹊小学校の試験内容
成蹊小学校は、2日間にわたって試験が実施されます。
1日目、2日目の試験内容を確認していきましょう。
試験1日目
例年、11月1日の午前中に男児、午後に女児と、男女分かれて試験が行われます。
1日目に実施する試験内容は以下の通りです。
- ペーパー(お話の記憶、図形問題)3枚程度
- 巧緻性
- 行動観察
例年、巧緻性で作った製作物に関連する内容で集団遊びをおこないます。例えば、説明通りに紙飛行機を折り、同じグループの子ども同士で紙飛行機を使って遊ぶといった試験です。
試験2日目
2日目の試験は、11月2〜4日のうち、指定された日時に実施されます。
試験内容は以下の通りです。
- 運動
- 行動観察
- 保護者面接
運動は、ドリブルや遠投、かけっこをおこないます。とくにドリブルは8の字など、やや難易度の高い出題がされます。
行動観察では10人程度の集団で競わせるじゃんけんゲームや、皆で協力し合うゲームが実施されます。
運動、ゲームの合間には成蹊小学校の名物でもある「凝念」の時間がある点が特徴です。「凝念」がどういった意味を持つか、事前に子どもへ説明しておきましょう。
保護者面接
試験2日目の考査中に保護者面接が実施されます。
- 学校に関すること(印象に残った行事、教育についてどう思うかなど)
- 受験生、家族のこと(長所、成長を感じる瞬間など)
- ルール、マナーに関すること(トラブルへの対応、電車通学についてなど)
このように、学校への熱意・家庭像が分かる質問や、実際の入学後を想定した内容の面接が実施されます。
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成蹊小学校受験でよくある質問
成蹊小学校の受験に関するよくある質問をみていきましょう。
兄弟在籍や卒業生の優遇はあるのか
基本的に兄弟が在籍していても、受験での優遇はないとされています。ただし、保護者の希望や教育方針から兄弟で受験するケースは多く、結果として兄弟で在籍している家庭も少なくありません。
成蹊小学校の受験難易度は?
成蹊小学校は、受験難易度が高く、難関校の一つです。
都内私立小学校の受験日が多数重なる11月1〜4日のうち、2日間を考査日としているにもかかわらず、5倍前後と高倍率を誇ります。
また、第一志望または最難関校との併願に選ばれやすい特徴があるため、志願者のレベルも高くなりやすい特徴があります。

【成蹊小学校】受験まとめ
成蹊小学校は、1915年に開校し、2015年に創立100周年を迎えた都内の伝統校です。
品格を大切にしながら、のびのびとした校風で、個性的な子どもを育てることを大切にしています。そんな成蹊小学校を熱望する家庭は多いため、成蹊小学校は都内有数の難関校に位置づけられます。
日常的な躾、お話を聞いて理解し行動する力などの受験生準備のほか、学校への熱意を伝えられるようご家庭の準備をしっかりおこない、受験にのぞみましょう。