この学校の試験では、どんな問題が出ますか?
【成城学園初等学校】過去問は入手できる?
成城学園初等学校の入試では、学校が公式に過去問を公開しているわけではありません(2023年度まではペーパーテストのない考査で、2024年度から赤ペンで答えるペーパーテストが加わりました)。
そのため、受験対策としては、小学校受験専門の教育機関や出版社が発行する模擬問題集やそっくり問題集を活用することが基本となります。
ここでは、成城学園初等学校の出題傾向に対応した代表的な問題集をご紹介します。
伸芽会「成城学園初等学校・玉川学園小学部 入試問題集」
毎年発行されている学校別問題集シリーズで、成城学園初等学校の出題形式に即した内容が収録されています。
個別テスト・行動観察・運動・面接など、各分野の特徴的な問題とその解説が丁寧にまとめられており、家庭学習での演習教材として非常に実用的です。
理英会「そっくり問題集11 成城学園初等学校(2026年度入試準備版)」
実際の試験に近い構成・形式で作られている「そっくり模試」形式の問題集です。
2026年度入試準備版は、近年の出題傾向を反映し、個別試問・行動観察・運動テスト・面接形式すべてに対応しています。
家庭での本番シミュレーションや、試験当日の流れを掴む練習として有効です。
受験直前期の実力確認にも適しています。
日本学習図書「首都圏版 成城学園初等学校 過去問題集」
基礎的な図形・数量・言語・常識などを収録しており、初学者向けの家庭学習の導入として最適な問題集です。
過去の傾向を分析したうえで構成されているため、基礎から力をつけたいご家庭におすすめです。
いずれの教材も、成城学園初等学校の入試で重視される観点を体系的にカバーしています。最新年度版を選び、お子さまの特性や習熟度に応じて使い分けることが、効果的な過去問対策につながります。
【成城学園初等学校】過去問からわかる出題傾向
成城学園初等学校の入試は、いわゆる「学力」だけでは測れない総合的な力が問われます。考査は2021年度から2日間になり、2024年度にはペーパーテストが加わって、現在はペーパー・個別テスト・集団テスト(行動観察)・運動テスト・親子面接の5つの観点から、子ども自身の特性と家庭の教育姿勢がバランスよく見られています。
ここでは、受験されたご家庭から伝わっている出題を、直近3年(2025〜2023年度)を中心に年度ごとに整理します。学校が公式に出題を公開しているものではありませんが、10年ほどたどると出る形はかなり安定しています。
ペーパーテスト(2024年度から)
2023年度までは個別テストで口頭や指さしで答えていた話の記憶・記憶・常識・模写が、2024年度から赤いペンで印をつけるペーパー形式になりました。訂正は斜め2本線、出題は音声と口頭の併用で、練習問題が1問つきます。
2025年度
- 話の記憶:森の音楽会のお話を聞いて、歌った動物やウサギが使った楽器を選ぶ
- 記憶:6マスに置かれた印のお手本を20秒ほど見て隠し、同じ配置を描く
- 言語:絵の名前の真ん中の音をつないでできる物を選ぶ
- 常識:木の四季の絵と行事の絵を線で結ぶ、台所で使わない物を選ぶ、横断歩道を渡らないほうがよい場面(緊急車両が来ている)を選ぶ
- 点図形:3種類のお手本を下に写す
2024年度
- 話の記憶:雨の日の幼稚園でゾウ・ブタ・ウサギが遊ぶお話を聞いて、使っていた物や登場した生き物、表情を選ぶ
- 記憶:画面に文房具が順に映り、指定した物の2つ前に映った物を選ぶ
- 常識:童謡のメロディーだけを聞いて、同じ季節の絵を選ぶ
- 数量:見本のお弁当をあと2つ作るのに必要な具材の数だけ印をつける
- 模写:格子の上のお手本と同じ形を右側に描く
個別テスト(口頭試問)
1つの教室に2〜4つのブースがあり、3〜4部屋を回ります。廊下の椅子で待ち、呼ばれたら立ったまま取り組む形です。生活習慣の課題は2016年度から10年連続で出ています。
2025年度
- 指示行動:模擬のハンバーガーの材料を言われた順に重ね、左右にポテトとジュースを置く
- 数量:バスの座席の台紙で乗り降りのあとの数を答える、16個のキャンディーを2人で分ける、4等分の円を8人分にする線を描き足す、模擬硬貨で20円のキャンディーが何個買えるかを考える
- 記憶:校庭の遊具と公園の遊具の写真を、本校にある物とない物に分けて置く
- 常識:野菜の切り口のスタンプを見て、どの野菜かを実物から選ぶ。音声のお話を聞いてキリンの気持ちを話す
- 生活習慣:留められていない傘をお手本どおりに留める、カーディガンのボタンを留めてハンガーにかける、12個の大豆を箸で仕切り箱に1つずつ移す
2024年度
- 指示行動:絵本の中から言われたページ(ネコが2匹いるページなど)を、1回だけ聞いた指示で開く
- 言語:絵本の生き物の特徴を「〜い」で終わる言葉で説明する、様子を表す言葉をできるだけ多く言う、「学校」から始まるしりとりでつながらない2つを指す
- 数量:1円・5円・10円の模擬硬貨から38円分を用意する、動物ごとに進むマス数が違うすごろくで、あと1回でゴールする動物を答える
- 生活習慣:ハンドタオル2枚をピンチハンガーに干す、箸のないお椀に別の机から箸をそろえる、大きな紙をたたんでジッパー付きの袋に入れる、細長いグミを箸で仕切り箱に移す
2023年度(ペーパーがなく、個別が2日とも)
- 記憶:3×3マスの印のお手本を見て隠し、同じ物を指す。画面に順に映った文房具の前後を答える
- 言語:「キツツキ」から1人でしりとりを続ける、1文の復唱、公園の絵を見て「〜は〜で遊んでいます」の形で説明する
- 数量:ドングリとマツボックリの多少、10円と1円の模擬硬貨で32円分を箱に入れる
- 推理:机上の積み木を人形の位置や下から見た形を選ぶ四方図、赤い線と青い線の長さをひもやクリップを使って比べる
- 常識:駅の点字ブロックの写真が誰のためかを話し、同じ役割のマークを選ぶ。歩道と横断歩道の絵で気をつけることを話す
- 生活習慣:ポンポンを箸で仕切り箱に移す(時間を計測)、結ばれた縄跳びのお手本と同じに結ぶ
集団テスト(行動観察)
2025年度
- 1日目:鳥や動物のまねをして「風が強い」の合図でマットやビニールプールに隠れる身体表現、5〜6人で布にカラーボールを載せてコーンを回って運ぶ
- 2日目:10〜14人でソフト積み木・魚釣りセットなどの自由遊び。男子は5〜7人でクリスマスツリーの飾りを相談してつける。女子は紙コップ・割り箸・折り紙・花紙で「お祭りの屋台にありそうで年下の子が喜ぶ物」を作って発表(はさみ・テープなし)
2024年度
- 1日目:5〜6人でビニールプールのカラーボールを、新聞紙・風呂敷・手桶・底に穴のあるバケツのどれかを選び、相談してから10mほど先のプールへ運ぶ
- 2日目:自由遊びのあと、積み木・カプラ・段ボール箱・ペットボトルのふたで、渡された人形が喜ぶ場所を協力して作る
2023年度
- 約10人で自由遊び(ソフト積み木・絵本・ぬいぐるみ)、「やめ」の合図で片づけ
- 4〜5人のチームでペットボトルのふたをできるだけ高く積む。最初に積み方を相談し、テスターが定規で高さを測って勝敗を決める
運動テスト
体育館で靴下を脱いで行います。2人1組でコーンを回って戻るかけっこは10年ほぼ毎年で、次のような課題が年度ごとに組み合わされます。
- 2025年度:手首回しの模倣体操、2人1組の縄跳び(合図でやめ、お手本どおりに結んで床に置く)、かけっこ、ドッジボールを片手でできるだけ長くつく、6〜8人で体を使ったジャンケン
- 2024年度:膝の屈伸・伸脚・ジャンプの模倣体操、テニスボールを2つ持って平均台を渡り途中のカゴに入れる、フープに合わせたケンパー
- 2023年度:模倣体操、かけっこ、壁の黄色い線より上を狙って3mほど離れてボールを投げる(下投げ・横投げは不可、失敗は1回だけやり直し)、縄跳び
- 2022年度以前:ボールを持って平均台を渡り色別のカゴに入れる、ケンケンパー、スキップ、ゴム段を越える立ち幅跳び、片足バランスなど
親子面接
面接は1日目の最初に約15分、面接官3名で行われ、10年間すべて親子そろっての面接です。保護者には志望理由や教育方針のほか、創設者のフルネームや学校が掲げる4つの希望理想、公共交通機関のマナーの伝え方、けがやトラブルへの対応、木登りでけがをした児童の例への考え、平日行事や見守り会への参加といった、成城学園らしい話題が続きます。2023年度以降は親子で2分ほど相談して発表する課題も加わりました。お子さまには名前・誕生日、園や家での遊び、家族との遊び、好きなこと、入学したらしたいことが定番です。実際の話題は面接の記事で詳しく整理しています。
2025年度の保護者アンケート
2日目の考査中に、保護者はQRコードからスマートフォンで無記名のアンケートに答えました。受験を決めた時期・きっかけ、魅力を感じる点、併願校の数と校名、通っている幼児教室、公式サイト以外の情報源、受験で大変だったこと、学校に望むことなどが項目で、ほとんどが選択式です。
【成城学園初等学校】過去問対策のポイント
成城学園初等学校の過去問は、単なる解答力を問うものではなく、「思考の柔軟性」「言語の運用力」「協調性」など、子どもの総合的な力を見極める内容になっています。
過去問を使った対策では、次のポイントを意識することで、より効果的な学びが得られます。
出題意図を理解することが第一歩
過去問を解かせる際に大切なのは、正答率を上げることよりも、「なぜこの問題が出題されているのか」を大人が理解した上で取り組むことです。
たとえば「話の記憶」では、記憶力だけでなく、集中力や最後まで聞く姿勢も見られています。
ただ正しく答えるだけではなく、話を聞く態度や視線、姿勢も意識しながら練習を行いましょう。
また、「図形の構成」や「重ね図形」では、空間認識力や柔軟な思考が求められます。
最初から難しい問題を解かせるのではなく、積み木や折り紙など、遊びを通じて自然に力を育てるのが効果的です。
反復よりも“質の高い振り返り”を
過去問対策では、単に同じ問題を繰り返すよりも、「解いたあと」の振り返りが重要です。
なぜ間違えたのか
どこに気づけなかったのか
次はどうすればうまくいくか
このように、一緒に考える時間を大切にすると、子どもは自分で考える力や課題への向き合い方を自然に身につけていきます。
「できた・できなかった」だけでなく、「どこをどう頑張ったか」「どう考えたか」という過程を大切にする声かけが、お子さまの成長につながります。
家庭で取り組むには?
家庭での取り組みとしては、親子で楽しく会話をしながら、本番に近い形式の口頭試問を練習するのが効果的です。
面接では、答えの内容だけでなく、表情・声の大きさ・話し方・姿勢といった「伝え方」そのものも大切にされます。
「とはいえ、「家での練習だけでは少し不安」「どんな質問がくるのか想像しづらい」と感じる方も多いのではないでしょうか。
そんなご家庭には、実際に多くの保護者さまをサポートしてきた私が提供する面接対策サポートもご用意しています。
お子さまの特性やご家庭の考え方に合わせて、自然な受け答えができるよう丁寧にサポートいたしますので、よろしければご活用ください。
【成城学園初等学校】過去問に対応した家庭学習のコツ
成城学園初等学校の入試は、単なる学力だけでなく、家庭での生活習慣や子ども自身の人柄まで問われる多面的な試験です。
そのため、過去問に取り組むだけでなく、日常の中での積み重ねも大きな意味を持ちます。ここでは、試験本番で力を発揮できるよう、家庭で実践できる具体的な学習の工夫をご紹介します。
ペーパー分野の基礎定着と反復練習
過去問を分析すると、成城学園では「話の記憶」「数量」「図形」「常識問題」など、バランスよく出題される傾向があります。
難問を解く力よりも、基本問題を確実に解き切る力が求められています。
たとえば、以下のような工夫を毎日の学習に取り入れてみてください。
- 『ばっちりくんドリル』(理英会)で、計算・図形・言語の基礎を固める
- 絵を見てお話を作る「語彙力・発想力」を養う遊び
- 話の記憶力を高めるために、1日1問「今日の聞き取りクイズ」を親子で実施
短時間で集中して取り組む習慣を作ることが、安定したペーパーテスト力の養成につながります。
巧緻性・指示行動は「遊び」で伸ばす
成城学園では、手先の器用さや、指示に沿って作業する力も評価対象になります。
ハサミやのりを使う課題では、焦らず丁寧に作業できるかが見られます。
家庭ではこんな取り組みが効果的です。
- 折り紙で毎日1作品、丁寧に完成させる
- 「封筒に手紙を入れて封をする」遊びで、細かい作業の練習
- 「3回折ってハサミで切る」など複数の指示を同時にこなす遊び
特に、最初に見本を見せて「やってみようね」と促すと、模倣行動と集中力が同時に鍛えられます。
行動観察に対応する家庭のしつけ・習慣
行動観察テストでは、子どもの日常的な態度や関わり方がそのまま評価につながります。
特別な準備ではなく、毎日の生活が一番の対策です。
家庭で意識したい習慣としては、
- 朝の「おはようございます」、夜の「おやすみなさい」の声かけ習慣
- 食事前後の「いただきます」「ごちそうさま」を丁寧に
- 公園やお友達との遊びで「順番を守る」「譲る」経験を重ねる
これらの生活習慣が自然に身についていると、本番でも無理なく評価される立ち振る舞いができます。
運動課題に対応した基礎体力づくり
成城学園では、ボール投げ、ケンケン、スキップなどの基本運動が出題されています。難しい運動よりも「先生の指示を聞いて正しく動けるか」が重要視されます。
家庭でできる取り組み例として、
- 音楽に合わせたダンス遊びや、親子で「まねっこ体操」
- ジャンプやスキップを取り入れた「障害物ごっこ」
- 風船やボールで「当たらないように運ぶ」ルール遊び
これらを遊びの一環として取り入れることで、自然に体力と指示理解力が養われます。
以上のように、特別な教材や環境がなくても、家庭でできることはたくさんあります。
日常のなかに「学び」を取り込む工夫が、試験当日の落ち着きと実力発揮につながるのです。
もっと具体的なご家庭での学習計画や、習慣づけの方法を知りたい方には、私の家庭学習支援サービスもご活用いただけます。
まとめ:成城学園初等学校の過去問対策は家庭学習がカギ
成城学園初等学校の入試は、ペーパーテストに加えて、行動観察・運動・巧緻性・面接と、多面的に子どもの力やご家庭の教育方針が見られる、総合的な試験です。
そのため、過去問に取り組むことはもちろん大切ですが、単に「解けること」以上に、「日常の中で自然に発揮できるかどうか」が問われます。
つまり、家庭での関わり方や日々の習慣が、そのまま試験に表れると言っても過言ではありません。
過去問は出題傾向を知るうえでとても有効ですが、それだけで準備が完結するわけではありません。
ご家庭での声かけや働きかけが加わってこそ、過去問は本当の意味で活きてきます。
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