北区中里の緑豊かなキャンパスに位置する聖学院小学校。幼稚園から大学院までを擁する一貫校として知られていますが、実は「内部進学一辺倒」の学校ではありません。
同校は、系列の中学校・高等学校(男子校の聖学院、女子校の女子聖学院)への進学ルートを持ちながらも、例年多くの卒業生が難関国立・私立中学校へと外部進学しています。附属校としての安定感と、中学受験に対応できる学力を両立させるその教育環境は、教育熱心な保護者の間で高く評価されています。
なぜ、一貫教育の環境にありながら、中学受験においてこれほど高い実績を維持できるのか。最新の進学動向とともに、その背景にある教育カリキュラムとサポート体制についてお受験のプロである私が徹底解説していきます。
【聖学院小学校】なぜ「進学先」がこれほど検索されるのか
中学受験を検討している親御さまが、このキーワードを熱心に検索する背景には、聖学院小学校特有の「出口戦略」への深い関心があります。
聖学院小学校は、幼稚園から大学院までを持つ一貫教育校ですが、大きな特徴として「中学校以降は男女別学になる」という点があります。
| 男子 | 聖学院中学校・高等学校へ |
| 女子 | 女子聖学院中学校・高等学校へ |
小学校までは共学ですが、中等教育からはそれぞれの特性に合わせた別学へと進むことになります。まずは、内部進学先となる両校の入学偏差値を確認してみましょう。
| 聖学院中学校の偏差値 | Aライン80偏差値 43 |
| 女子聖学院中学校の偏差値 | Aライン80偏差値 42 |
※四谷大塚ドットコム調べ
このように、附属中学校の偏差値、および「男女別学」という環境の変化をふまえ、より高い偏差値帯の学校や共学校を求めて外部受験を検討するご家庭が一定数いらっしゃるのが、検索数に繋がっている要因と言えるでしょう。
【聖学院小学校】内部する割合
つぎに、聖学院小学校に所属する児童のうち、どのくらいの人数が内部進学をするか見ていきましょう。
| 男子 | 32名中15名が聖学院中学校に進学 |
| 女子 | 37名中20名が女子聖学院中学校に進学 |
※2024年度実績
このように、男子のうち約5.3割が、女子は約4.6割程度が外部受験をします。(※年度による)
【聖学院小学校】男子/女子の主な進学先
聖学院小学校の卒業生は、例年、国内トップクラスの中学校に多数合格・進学しています。その顔ぶれはまさに「実力の高い中学受験校」と呼んでも何ら遜色のないものです。
特に注目すべきは、1学年の児童数が男子32名、女子37名(計69名)という小規模校でありながら、これほど多彩かつ難関な進学先を並べている点です。
2024年3月卒業生 主な進学先一覧
系列校への内部進学だけでなく、御三家や国立大学附属、海外校まで幅広い実績を残しています。
| カテゴリ | 具体的な学校名 |
| 男子進学先 | 聖学院中学(15)、浅野、海城、暁星、慶應義塾、攻玉社、桜丘、成城、専修大学松戸、筑波大学附属、筑波大学附属駒場、東海大学付属高輪台、東京都市大学付属、東京みらい、広尾学園、北嶺、明治学院(1)、海外(1) |
| 女子進学先 | 女子聖学院(20)、跡見学園、大妻中野、共立女子、光塩女子学院、国府台女子学院、実践女子学園、芝国際、城西大学附属城西、昭和学院、女子美術大学付属、中央大学附属、東京電機大学、豊島岡女子学園、中村、富士見丘、麗澤、Laurus International of Science (1) |
【聖学院小学校】 なぜ、これほどの実績を残せるのか?
男子32名、女子37名という非常にコンパクトな学年規模でありながら、筑波大学附属駒場や浅野、慶應といった国内屈指の難関校へ合格者を輩出する聖学院小学校。
この「少数精鋭」とも言える驚異的な合格実績の裏側には、単なる進学塾任せではない、聖学院独自の教育環境が深く根付いています。
「内部進学という安心感」が攻めの受験を可能にする
中学受験において、多くの子どもたちが直面するのが「どこにも受からなかったらどうしよう」という強いプレッシャーです。
しかし、聖学院小学校には、系列の聖学院中学校(男子)・女子聖学院中学校(女子)への推薦権を保持したまま外部受験に挑める制度(※一定の条件あり)が存在します。
この「帰る場所がある」という心理的なセーフティネットは、受験生にとって非常に大きなアドバンテージとなります。
失敗を恐れずに自分の限界までチャレンジできる環境があるからこそ、第一志望校に対して気負うことなく、本来の実力を120%発揮することができるのです。この「攻めの姿勢」こそが、難関校合格を勝ち取る大きな要因となっています。
自ら考え、表現する「考動力」の育成
近年の難関校入試、特に記述式問題や思考力を問う問題では、パターン学習だけでは対応できない「地頭の良さ」が求められます。
聖学院小学校では、低学年のうちから基礎学力を徹底する一方で、五感をフルに使う体験学習や、答えのない問いに立ち向かう「思考力・創造力」を重視した教育を展開しています。
日々の授業の中で、自分の意見を論理的にまとめ、他者に伝えるトレーニングを積み重ねることで、初見の問題に対しても怯まずにアプローチする力が自然と養われます。
机上の学習だけでなく、本物に触れる豊かな感性教育が、結果として中学受験の難問を突破するための「底力」となっているのです。
個性を尊重する少人数教育
聖学院小学校は、教員が児童一人ひとりの名前だけでなく、性格や得意分野、学習の進捗状況までも完全に把握できる少人数制を敷いています。
ここでは、全員を同じ型にはめるような画一的な指導は行われません。キリスト教精神に基づき、子どもが持つ個性を「賜物(神様からの贈り物)」として大切にする校風があります。
この深い信頼関係に基づいた教育は、進路指導においても大きな力を発揮します。
教員が児童の適性を深く理解しているからこそ、単なる偏差値至上主義ではない、その子の将来を真剣に考えた「納得感のある進路選択」をサポートできるのです。
学校と家庭が密に連携し、子どもを全方位からバックアップする体制が、高い進学実績を支える土台となっています。
【聖学院小学校】公式情報から見る「進路指導」の質の高さ
聖学院小学校の進路指導は、単なる志望校選びの相談に留まりません。学校全体が、児童の外部受験を「新たな世界への挑戦」として肯定的に捉え、プロフェッショナルな視点でバックアップする体制が整っています。
その質の高さを物語る、3つの大きな特徴を解説します。
12年間の成長を見据えた「個別進路カウンセリング」
聖学院小学校では、単に「偏差値の届く学校」を勧めることはしません。
公式に掲げられている「賜物(たまもの)を活かす」教育方針に基づき、教員が児童一人ひとりの性格、適性、将来の志向を深く分析した上で進路相談を行っています。
少人数制の利点を活かし、担任だけでなく学年団や専科教員とも情報を共有。
6年間の成長記録をベースに、「その子が最も輝ける次なるステージ」を保護者と共に探るプロセスは、進学塾のコンサルティングとは一線を画す、教育機関としての深い洞察に基づいたものです。
受験に必要な「思考力」と「言語化」を支える独自カリキュラム
聖学院小学校の公式カリキュラムの柱の一つである「言葉の力」を育む教育が、結果として中学受験の突破口となっています。
例えば、自分の考えを論理的に構築し、他者に伝える「表現」の授業や、ICTを駆使したプレゼンスキルの習得は、近年の難関校入試で頻出する記述問題や面接において強力な武器となります。
学校での学びそのものが、受験テクニックを超えた「本質的な学力」の向上に直結しているため、児童は過度な詰め込みに頼らずとも、難関校の求める高い思考力を自然な形で身につけていきます。
多様な進路を肯定する「オープンな進路意識」の醸成
聖学院小学校は「附属校」という枠に縛られず、多様な進路を歩む卒業生を「聖学院ファミリー」として誇りに思う文化があります。
学校行事や進路ガイダンスを通じて、外部進学を選択した先輩たちの活躍が紹介されるなど、児童が広い視野を持って自分の未来を描ける環境が整っています。
「系列校へ行くのが当たり前」という同調圧力がないため、児童は自分の目標を堂々と掲げることができ、クラス全体が「それぞれの道へ挑戦する仲間」を応援し合うポジティブな雰囲気の中で受験期を過ごすことができます。
まとめ:聖学院小学校は、児童の可能性をここに伸ばす環境が整っている
聖学院小学校の進学実績を振り返ってみると、そこには単なる合格実績の数字以上に、一人ひとりの「納得感のある進路選択」があることに気づかされます。
一見すると、大学附属校でありながら外部受験も盛んという「ハイブリッド」な立ち位置は複雑に見えるかもしれません。
しかし、そこは教育リソースを贅沢に使い、独自のカリキュラムで「考動力」を磨き、キリスト教精神に基づいた豊かな心の教育を受けることができる、いわば「子どもの未来を全方位から支える理想郷」とも言えるフィールドです。
「わが子の個性を大切に育てながら、中学受験という大きな挑戦を最高の形で叶えてあげたい」そう願う保護者の皆様にとって、聖学院小学校は不安を希望に変え、お子様が素晴らしい未来へと羽ばたくための最高の出発点になるでしょう。
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