【立教女学院小学校】教育理念
まずは、立教女学院小学校の教育理念についてご紹介します。
教育理念 | |
建学の精神 | キリスト教に基づき、人類の福祉と世界の平和に貢献する女性の人格の基礎をつくること 立教女学院小学校は1931年、キリスト教の愛の精神に基づいて設立されました。 「かけがえのない命を大切にする」「自分を愛するように他人も愛する」「どんなときにも自分たちを見守ってくださる方がいる」ことを、子どもたちが感じながら成長できる学校です。 心身共に大きく成長する6年間を、安心感あふれる環境で過ごし、学ぶことで、子どもたちの豊かな心が育まれます。 |
教育理念 | (1)いきいきと生活する子 子どもには神様から与えられた賜物があり、あらゆる可能性を秘めています。ありのままの自分を愛し、個性を輝かせ、健やかに歩む子どもを育てます。 |
(2)すすんで行動する子 大丈夫という安心感があれば、子どもたちは様々なことにチャレンジできます。自ら学び、よく考えて行動できる子、さらに、まわりの人を応援できる子どもを育てます。 | |
(3)周りの人を大切にする子 まわりの人への思いやりを持ち、共感できる心をもつことが大切です。人のために自分の力を惜しまず発揮できる子どもを育てます。 |
▶学校ホームページより抜粋:https://es.rikkyojogakuin.ac.jp/about/foundation/
【立教女学院小学校】学校の基本情報
基本情報 | |
創立年度 | |
宗教 | 聖公会 |
男女 | 女子 |
1クラスの児童数 | 36名2クラス |
児童総数 | 女子434名 |
クラス替え | あり |
幼稚園 | なし |
制服 | なし |
給食 | あり (週5回。給食は全校児童で食堂にて) |
土曜授業 | なし |
学期制 | 3学期制 |
プール | 屋内(夏季のみ) |
アフタースクール | なし |
通学時間制限 | あり(通学時間60分程度) |
復学制度 | あり 退学後2年以内に復学が要件 |
【立教女学院小学校】独自のカリキュラムや取り組み
立教女学院小学校では、キリスト教の価値観に基づいた人格教育を根幹に、知識だけでなく「生きる力」や「共にある心」を育むための多彩な教育活動が行われています。
子どもたち一人ひとりの個性や賜物(タラントン)を大切にしながら、思いやり、主体性、共感性といった人間としての土台を育てていく。そのために設けられている、代表的な取り組みをご紹介します。
キリスト教教育
立教女学院小学校の児童は、朝の礼拝や聖書の学びを通じて、キリスト教の精神を日常の中で自然に身につけていきます。
たとえば、毎朝の礼拝では牧師によるお話や聖歌の歌唱を通して、静かに自分を見つめ直す時間を持ちます。また、クリスマス礼拝では学年ごとにキャンドルを手に持って讃美歌を歌うなど、季節ごとの宗教行事も大切にされています。
これらを通して、他者への思いやりや感謝の心、命の尊さを体感的に学んでいきます。
Well Learning Project
立教女学院小学校のWell Learning Project(WLP)は、「よく生きる」ことを軸とした立教女学院ならではの総合学習です。
たとえば3年生では「自分の体と心の健康」について探究したり、5年生では「平和と共生」をテーマにフィールドワークを行うなど、学年ごとにテーマが設定されています。
児童たちは調べ学習、グループでの話し合い、発表などを通じて、知識だけでなく表現力・傾聴力・他者理解といった“非認知的能力”を高めていきます。
最終的には、自分の言葉で思いを伝えるプレゼンテーションまで行う、探究型・協働型の学びです。
動物介在教育(Animal Assisted Education)
立教女学院小学校では、2003年より「動物介在教育」に取り組んでおり、教育の場に犬を迎えることで、児童たちの「共感する心」や「相手を思いやる力」を育んでいます。感情豊かな犬とのふれあいは、心と心のつながりを体感する貴重な機会となっており、児童たちたちが自然と優しさや責任感を身につけられるよう工夫されています。
週に2回ほど、アイメイト協会から盲導犬候補の犬が学校を訪れ、授業に参加したり、休み時間に児童と自由に触れ合ったりする時間が設けられています。6年生になると、犬のお世話を担う「バディ・ウォーカー」として希望者がボランティア活動に参加し、歩行指導員から給水やトイレの管理、扱い方などを丁寧に学びます。
体験活動立教女学院小学校では、実体験を通して学ぶ「五感で感じる教育」が大切にされています。たとえば、5年生では田植えや稲刈りといった農業体験に取り組み、自然の恵みや食の大切さ、命の循環について学びます。4年生では山梨方面への林間学校が実施され、川遊びやハイキングを通じて自然とふれあい、仲間と協力しながら自立心を育む時間を過ごします。こうした屋外体験は、教科書では得られない深い学びや感性を養う機会となっています。
異学年交流
学年を越えたふれあいも、立教女学院小学校ならではの魅力です。代表的な取り組みとして、1年生と6年生による「ペア活動」があります。
たとえば春の遠足では1年生と6年生が手をつなぎ、一緒にお弁当を食べたり遊んだりします。6年生は「お姉さん」として1年生の荷物を持ったり、迷子にならないよう気を配ったりしながら、思いやりと責任感を自然と育んでいきます。
また、クリスマス礼拝や運動会でもペアで協力し合うシーンが多く、こうした縦のつながりが子どもたちの成長に大きな影響を与えています。
【立教女学院小学校】教育以外の独自の取り組み
立教女学院小学校では、学習面だけでなく、日常の生活や人との関わりの中で育まれる人格形成にも重点を置いています。
児童一人ひとりが学校生活の一員として自覚を持ち、他者と共に生きる喜びを感じながら成長していけるよう、さまざまな生活面での取り組みが用意されています。ここでは、学び以外の面における代表的な活動をご紹介します。
児童会
立教女学院小学校では、児童が主体となって学校生活をよりよくしていくために「児童会活動」が設けられています。
代表児童による話し合いの場では、行事の運営や日常の課題について意見を出し合い、よりよい学校生活づくりに取り組んでいます。特に宗教行事や感謝祭などでは、児童会が中心となって準備や進行を行い、全校児童に向けて自ら発信する機会も豊富です。
こうした活動を通じて、リーダーシップや責任感、協調性といった「人と共に生きる力」が養われています。
給食
立教女学院小学校では、校内に専用の給食室を設けており、温かい自校調理の給食が提供されています。栄養バランスに優れた献立はもちろんのこと、季節の食材を取り入れた行事食や、宗教行事にちなんだ特別メニューが出ることもあります
。例えば、感謝祭(Thanksgiving Day)には感謝の気持ちを込めたメニューが用意されるなど、食を通じた心の学びにもつながっています。また、食事の前後にはお祈りを捧げ、命をいただくことへの感謝を自然と学ぶことができる点も特徴です。
保護者会
立教女学院小学校では、保護者と学校との連携を大切にしており、保護者会(PTA組織に類する存在)として「藤の会」が設けられています。
各学年・クラスから選出された役員が中心となり、学校行事のサポートや保護者同士の交流、情報共有など、幅広い活動を行っています。特に、バザーや宗教行事などでは、藤の会による協力が運営の柱となっており、家庭と学校が一体となって子どもたちを支える文化が根づいています。
また、保護者会とは別に、お父さま方が中心となって週末に活動を行う「父の会」も存在します。こちらは有志による任意参加で、学校敷地内の清掃やイベント補助を通じて、保護者同士の交流を深めています。父親同士のつながりを築く貴重な機会ともなっており、家庭ぐるみで学校と関わる風土が育まれています。
まとめ:立教女学院小学校への理解を深め、学校研究に活かそう
立教女学院小学校は、キリスト教に基づく深い人格教育と、感性や思いやりを育む独自の取り組みが調和した、魅力あふれる女子校です。
本記事を通じて、教育方針やカリキュラム、学校生活の特色についてご理解いただけたかと思いますが、実際の校舎の雰囲気や先生方の言葉、在校生の様子から感じ取れる“空気感”こそが、学校選びには欠かせないヒントになります。
ぜひ本記事を基礎として、学校説明会や見学イベントに積極的に参加し、リアルな情報や現場の空気に触れてみることで、立教女学院小学校への理解と学校研究をより一層深めてくださいね。