【小学校受験】音の数の出題意図は?
音の数の問題では、モーラ(拍)を認識できるか、音と数を関連させて捉えることができるか、語彙力があるかなど、国語力の土台があるかを評価されています。
モーラ(拍)を認識できるか
モーラとは、日本語では「拍」とも呼ばれ、日本語の音の数を数える単位です。家庭生活でも、幼稚園・保育園生活でも、歌を歌ったり、体操をしたりする時に拍やリズムをとることがあります。もちろん小学校に入ってからも拍やリズムをとることがあり、この能力が身についているかを評価する意図があります。
音と数を関連させて捉えられるか
モーラを数えるためには、音と数を関連させて捉えなければいけません。例えば、「り・ん・ご」という音に対して「1・2・3」と数を数えるということです。
音と数を関連して捉えるためには、ワーキングメモリ(情報を一時的に保ちながら処理するための脳の働き)を働かせる必要があります。特に、先生が言った言葉の音の数を答える問題では、聴覚からの記憶力が重要な能力になります。
当然、音という目に見えないものを数えるわけですから、集中力があることも大切です。
語彙力があるか
絵を見て音の数を答えるような問題では、語彙力があることも重要です。語彙力は、国語力の基礎になりますし、しりとりや季節など他の問題でも語彙力が必要になるため、幼児期に身につけておくべき語彙は、しっかりと身につけておきましょう。
【小学校受験】音の数の出題方法は?
音の数の問題は、基本的にペーパーテストで出題されます。その中で、筆記による出題方法と口頭による出題方法があります。
ペーパーテスト(筆記)
イラストや写真を見て、音の数を答えるタイプの問題です。筆記による出題では、イラストや写真を見て名前を判断できることが大切です。その上で、音の数を正しく数えられるようにしましょう。答え方は、音の数だけ丸を描いたり、音の数と同じ数のブロックを選んだりするものがあります。
ペーパーテスト(口頭)
先生が読み上げた言葉が、いくつの音でできているかを答えるタイプの問題です。こちらの出題方法では、言葉を正しく聞き取ることが大切です。先生が言った言葉を1回で聞き取れるようにしましょう。
【小学校受験】音の数の出題内容は?
音の数の出題内容にはいくつかの種類がありますが、いずれの問題も音の数が正しく判断できれば比較的簡単に解ける問題です。
音の数を答える
最も基本的な出題内容は、音の数と同じ数だけ丸を描くものです。同様に、音の数と同じ数の記号やブロックを選ぶこともあります。あるいは、「4つの音でできている言葉に丸をつけましょう」など、音の数を指定されて、その条件に合う絵を答えるパターンもあります。
音の数が同じ絵を選ぶ
お手本の絵と同じ音の数の絵を選ぶ問題です。例えば、お手本に「みかん」があれば、「きつね」や「つくえ」などを選びます。あるいは、お手本で示された音の数より音の数が多いものや少ないものを答える問題もあります。単純に多いものや少ないものを答える場合もありますが、「1つ音が少ない」「2つ音が多い」など、数を指定されることもあります。
特定の音の数を答えるもの
特定の音が何番目にあるかを数えて答える問題です。例えば、砂糖やカブトムシに含まれる「と」の音が何番目にあるか答えるような問題がこれに該当します。ひらがなの理解が十分でないお子さまは「き」と「ち」などの発音が似た音を聞き間違えることがあるので注意が必要です。
【小学校受験】音の数の解き方は?
音の数の問題が得意になるためには、言語力を育成することが大切です。語彙力は、図鑑や絵本の読み聞かせで向上します。また、会話を増やしたり、言葉遊びをしたりすることで言葉に対する感覚を養い、言語力を高めていくことができます。
ただ、音の数の問題を解くためには音の数え方を正しく理解している必要があります。特に、拗音・促音・長音・撥音は音の数え方が難しいので、本教材を活用して解き方の練習をしていただけたらと思います。
【言語】音の数(教材サンプル)
【言語】1 音の数サンプル
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【小学校受験】音の数|まとめ
音の数の問題を解くためには、お子さまの言語力を高めること、音の数の数え方を理解すること、問題を解く練習をすることが重要になります。音の数の問題は、言葉に関する問題の基礎的な問題ですので、確実に解けるように練習をしていただけたらと思います。