小学校受験における「国立の最高峰」の一つ、お茶の水女子大学附属小学校。
悠仁さまが通われていたことでも知られ、その知名度は全国区です。
しかし、単に「偏差値が高い」「有名だから」という理由だけで志望すると、入学後のギャップに苦しむことになるかもしれません。
国立大学の附属校は、あくまで「教育研究の場」であり、私立小学校のような手厚いサービス機関ではないからです。
今回は、長年小学校受験の指導に携わってきたプロの目線から、お茶の水女子大学附属小学校の「本当の評判」について、良い面も厳しい面も包み隠さず解説します。
倍率50倍〜60倍とも言われるこの最難関校の実態を、じっくりと紐解いていきましょう。
【お茶の水 女子大学附属小学校】良いレビュー/口コミ/評判
お茶の水女子大学附属小学校が多くの家庭を惹きつけてやまないのには、明確な理由があります。
それは単なるブランド力だけでなく、ここでしか受けられない独自の教育環境があるからです。
自ら考える力を育む「てつがく」と「自主協同」の教育理念
お茶の水女子大学附属小学校の最大の魅力は、その先進的なカリキュラムにあります。特に注目すべきは、新教科として導入されている「てつがく」です。
多くの小学校では「正解」を覚えることが重視されますが、お茶の水では「当たり前を疑う」「対話を通して考えを深める」ことが徹底されます。
「なぜ勉強するのか?」「自由とは何か?」といった答えのない問いに対し、子どもたちが自分なりの言葉で考え、議論するのです。
これは、これからのAI時代に最も必要とされる「思考力」や「非認知能力」を育むための、国立大学附属ならではの研究に基づいた実践です。
また、教育理念である「自主協同」の精神は、低学年から徹底されています。
1年生の段階から教科書を使わず、「ことば」「かずとかたち」「なかま」といった独自の領域で学ぶなど、子どもの発達段階に合わせた柔軟なカリキュラムが組まれているのも、教育熱心なご家庭から高く評価されているポイントです。
「清く正しく美しく」穏やかで聡明な児童が集まる環境
校風についての口コミで最も多いのが、「穏やか」「品がある」という評価です。
同じ文京区にある筑波大学附属小学校が「文武両道・活発」なイメージであるのに対し、お茶の水は「清く正しく美しく」という言葉が似合う、おっとりとしつつも芯の強いお子さんが多いのが特徴です。
これは母体が女子大学であることや、伝統的な女子教育の歴史が影響しているのかもしれません。
共学ではありますが、決して男子が大人しいわけではなく、「言葉で説明できる力」を持った、知的好奇心の高い子どもたちが集まっています。
乱暴な言葉遣いや競争を煽るような雰囲気は少なく、落ち着いた環境で情緒豊かに育ってほしいと願う保護者にとって、これ以上ない環境と言えるでしょう。
また、教員は各教科の研究をリードする専門家たちであり、教科書を執筆するような先生から直接指導を受けられる点も、保護者からの信頼が非常に厚い理由です。
圧倒的なコストパフォーマンスと女子大附属ならではのブランド力
現実的なメリットとして見逃せないのが、国立校ならではの学費の安さです。
私立小学校に通わせる場合、6年間で数百万〜1千万円近くかかることも珍しくありませんが、国立であるお茶の水女子大学附属小学校は授業料がかかりません。
それにもかかわらず、教育内容は日本最先端のものです。
さらに、女子児童に関しては、附属中学校への進学率が約90%、そこから附属高校へも約75%が進学できるという、私立の一貫校に近い安心感があります。
お茶の水女子大学附属高等学校は偏差値78を誇る都内トップクラスの進学校であり、そこへの切符を小学校入学時点で(女子は)ある程度確保できるというのは、コストパフォーマンスという言葉では片付けられないほどの大きな価値があります。
【お茶の水 女子大学附属小学校】悪いレビュー/口コミ/評判
光が強ければ影もまた濃いものです。お茶の水女子大学附属小学校は素晴らしい学校ですが、受験生や在校生の保護者が直面する「厳しい現実」や「不満点」も確実に存在します。
実力だけではどうにもならない?「抽選」という高いハードル
お茶の水女子大学附属小学校の受験において、最も過酷で、かつ理不尽とも言えるのが「抽選(抽せん)」の存在です。
どれだけ幼児教室に通い、模試でトップの成績を取っていたとしても、第一次検定(抽選)で運がなければ、試験会場に入ることさえできません。
通過率は男女ともに10%〜20%程度という狭き門です。
さらに、ペーパーテストや行動観察などの第二次検定(実力試験)を突破した後にも、第三次検定として再び「抽選」が待ち受けています。
「実力はあるのに、くじ引きで落ちた」という経験は、親子ともに大きな精神的ダメージを残すことがあります。
この「運の要素」が極めて強い選抜システムは、努力が正当に報われたいと願う保護者からは、常にネガティブな評判として挙げられます。
「親の出番」は多め?研究協力校としての保護者の負担
「国立小学校は、親の出番が多い」という噂を聞いたことがあるかもしれませんが、お茶の水も例外ではありません。
そもそも国立大学附属小学校は、教育の実験・研究機関としての役割を担っています。
そのため、保護者には学校の研究活動への深い理解と協力が求められます。
PTA活動(「父母会」等の組織)は非常に活発で、平日の昼間に学校へ行く機会も多く、共働きのご家庭にとっては負担に感じる場面も少なくありません。
また、施設面に関しても、「歴史がある」と言えば聞こえはいいですが、体育館に空調がないなど、設備の老朽化を指摘する声も上がっています。
私立小学校のような「至れり尽くせりのサービス」を期待して入学すると、そのギャップに戸惑うことになるでしょう。
男子は高校進学不可!中学卒業後の進路に向けた早期準備
男の子のお子さんを持つご家庭にとって、最大の懸念点は「進路」です。
お茶の水女子大学附属小学校・中学校までは共学ですが、附属高等学校は「女子校」です。
つまり、男子児童はどれだけ優秀でも、中学校卒業と同時に必ず外部の高校を受験しなければなりません。
実際には、小学校卒業のタイミングで、開成や筑駒といった難関私立・国立中学へ外部受験する男子も多く、内部進学率は女子に比べて低くなります(男子の内部進学率は33〜50%程度)。
「せっかく小学校受験をしたのに、またすぐに高校受験(あるいは中学受験)の準備をしなければならない」という点は、男子の保護者にとっては重い負担となり得ます。
この「出口の違い」は、入学前に必ず理解しておくべき重要なポイントです。
【お茶の水女子大学附属小学校】レビュー/口コミ/評判をプロが解説まとめ
お茶の水女子大学附属小学校は、日本の初等教育をリードする実験校として、「てつがく」や「創造活動」といった独自のカリキュラムを展開し、子どもの自主性と深い思考力を育む素晴らしい学校です。
「清く正しく美しく」という校風の中、優秀な仲間と切磋琢磨できる環境は、他には代えがたい魅力があります。
しかし一方で、「実力があっても抽選で落ちるリスク」「保護者の負担」「男子の進路の制約」という現実的な課題も抱えています。
プロの視点から申し上げますと、この学校に向いているのは以下のようなご家庭です。
・学校の「研究機関」としての役割を理解し、協力的な姿勢を持てるご家庭
・「正解のない問い」に向き合う教育に価値を感じるご家庭
・(特に男子の場合)将来的な外部受験を見据えた教育計画を立てられるご家庭
・抽選という不確実な要素を受け入れ、万が一の場合の併願校対策もしっかり行えるご家庭
お茶の水女子大学附属小学校への合格は、ペーパーテストの点数だけでなく、口頭試問で見られる「言語化能力」や、待ち時間の態度に見られる「家庭の躾」が鍵を握ります。
倍率は高いですが、しっかりとした対策と覚悟を持って挑む価値は十分にある学校です。
ぜひ、お子様の性格とご家庭の教育方針を照らし合わせ、後悔のない選択をしてください。
1.jpg)























