過去問は「型」をつかむために使う
過去問の目的は、具体的な問題を覚えることではなく、出題される分野と形式の傾向に慣れることです。同じ問題が出るわけではないので、「この学校はこういう聞き方をする」「この分野が頻出だ」という感覚を養うために使いましょう。
ペーパーの頻出分野
ペーパーは、数量・言語・推理・常識・記憶などの標準分野が幅広く出題される想定です。難問対策よりも、基礎の正確さとスピードを優先してください。特にお話の記憶は、指示を一度で正確に聞き取る力が得点差につながります。
制作・行動観察の傾向
制作では、はさみ・のり・ぬり・結びなどの巧緻性が問われます。行動観察は集団での関わり・ルール順守が見られます。過去の受験資料には、指示行動など体を動かす課題の記録もあります。いずれも日常生活の積み重ねがそのまま結果に表れる領域です。
市販過去問の使い方と家庭学習の手順
夏までに一度通しで取り組み、できなかった分野を洗い出すことから始めましょう。そのうえで弱い分野を反復し、直前期は時間を計って本番形式に慣れます。口頭試問対策として、答えに「理由」を一言添える練習も日常に取り入れると効果的です。
過去問に繰り返し出ている問題の中身
「頻出分野」という言葉だけでは、家庭で何を練習させればよいかまでは決まりません。ここでは、これまでの適性検査で繰り返し見られる出題を、問題の中身がわかる形で挙げていきます。あわせて、その形に対して家庭でできる練習も添えました。設定や枚数は年度と日程で変わりますので、傾向としてお読みください。
記憶・言語で繰り返し出ている形
- 読み上げられたお話について、登場した人や生きものを、出てきた順に答える問題
- 話の中で誰が何を持っていたかを、人物と持ち物を結びつけて答える問題
- 話に出てきた色や数を、聞いたとおりに選んで印をつける問題
- 同じ音で始まる言葉を集める問題や、しりとりでつながる絵を選ぶ問題
- 言葉の音の数を数えて、当てはまる絵を選ぶ問題
記憶は一度しか読まれないため、聞きながら場面を並べていく力が必要です。読み聞かせのあとに、出てきた順番と持ち物をお子さまに口で言ってもらうところまでを毎日の形にすると、そのまま過去問対策になります。
数量・図形・推理で繰り返し出ている形
- 二つのまとまりを見比べて、多い少ないや違いの数を答える問題
- 同じ数ずつ分けたときの一人分や、余りを考える問題
- 見本と同じ形になるよう、点と点をつないで写し取る問題
- 形を回したり裏返したりした先の向きを選ぶ問題
- いくつかの形を組み合わせて、見本の形を作る問題
- 決まりに沿って並んだ絵の、抜けているところに入るものを答える問題
どれも難問というより、正確さと速さを見る出題です。一問に時間をかけて考え込む練習よりも、確実に解ける問題を手を止めずに処理する練習のほうが効きます。
常識で繰り返し出ている形
- 季節の行事や草花を、季節ごとにまとめて選ぶ問題
- 生きものの育ち方や、住んでいる場所を選ぶ問題
- 絵の中の場面を見て、そこでの振る舞いがよいかどうかを判断する問題
- 道具や乗り物を、使う場所や仲間ごとに分ける問題
常識はプリントだけで覚えると忘れやすい分野です。買い物や散歩の場面で実物を見せながら言葉にしていくと、記憶が結びついて残ります。
制作・運動・行動観察・口頭試問で繰り返し出ている形
- 線に沿ってはさみで切り、のりで貼り合わせて一つの形に仕上げる課題
- ひもやリボンを穴に通して結び、飾りとして仕上げる課題
- 示された動きを見てから、同じ動きをその場でやってみる課題
- 数人のグループで一つの物を作ったり、順番を決めて遊んだりする課題
- 好きな遊びや食べものを答えたあと、その理由を続けて説明する問題
- 絵を見せられて、そこに描かれた子の様子や気持ちを言葉にする問題
制作の課題そのものは公表されていませんので、特定の作品を作り込む練習には意味がありません。説明を最後まで聞いてから始める、決められた時間で切り上げる、使った物を戻すという三つを日常に入れておけば、どの課題が来ても形になります。
【2026年度】実際に出た問題を分野別に振り返る
2026年度の適性検査については、受験されたご家庭の話から各分野の出題がかなり具体的に分かっています。設定の細部は年度ごとに変わりますが、直近の実例として押さえておくと、過去問演習の力点が定めやすくなります。なお、この年の出題の指示は映像・放送で流れる形でした。
記憶・言語はこう出ました
- お話の記憶は4問で、しおたにまみこさんの絵本『さかなくん』が題材。主人公の苦手なことや友達、もらった贈り物などを聞き取って絵から選ぶ形
- しりとりは4問で、スタートの絵が示されないまま、自分でつながりを見つけて最後にくる絵を選ぶ形
思考・図形・常識はこう出ました
- 条件迷路が2問。狼に出会わないよう気を付けながら、近道を選んで羊のゴールまでの道筋を線でなぞる形
- 回転の問題。絵が回ったときに印がどこへ移るかを考えて答える形
- 模写・点図形。左のお手本と同じ絵を隣に描き写す形で、回転した形を書く段が含まれる年もあります
- 常識は、植物・生きもの・季節の絵から仲間はずれを一つ選ぶ形
制作・行動観察・運動はこう出ました
制作活動は、ペーパーで聞いた『さかなくん』のお話の続きを作る工作でした。色カードを点線で山折りにし、黒い線に沿ってはさみで切り、パーツを台紙に貼って魚を仕上げ、人物をクレヨンで描き足したうえで、主人公がしたいと思うことを想像して絵にする、という長い工程を放送の指示どおりに進める課題です。
行動観察は、運動のあとの自由遊び(お片付けを含む)、紙芝居の読み聞かせ、グループごとの記念撮影という構成でした。運動は数名ずつのサーキットで、笛が鳴るまでの縄跳び、鉄棒ぶら下がり、平均台、マットを転がってボールの所へ進む動き、先生へのボール投げ、スキップでの戻りが課されています。
まとめ
ノートルダム学院小学校の傾向は「総合・基礎重視」。過去問は型の把握に使い、見つかった穴を家庭学習で潰していくのが王道です。なお過去問の問題そのものは著作物のため、当ブログでは傾向のみをご紹介しています。
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Q. 過去問はいつから始めるべきですか?
A. 年長の夏までに一度通しで取り組み、分野の穴を発見して反復するのがおすすめです。
Q. 難問対策は必要ですか?
A. 難問より、基礎の正確さとスピード、生活自立による巧緻性を優先しましょう。
Q. 市販の過去問だけで足りますか?
A. 傾向把握には有効です。弱点を分野別に潰す家庭学習と組み合わせると効果的です。
過去問から見える出題傾向と対策
2027年度の公式要項では、適性検査は「ペーパーテスト・制作活動・行動観察」とされ、親子面接も行われます。「運動」は独立した考査項目としては公表されていません。過去の受験資料には、体を動かす課題の記録もあります。ただし、現在の公式要項では具体的な内容は公表されていません。基礎力を幅広く確認する構成で、日々の積み重ねが結果に直結します。
分野別の家庭学習
話の記憶:読み聞かせ後に「だれが・何を・順番」を質問。数量:おやつや積み木で多い少ない・分ける経験。図形:パズル・折り紙で形の感覚を。言語:しりとり・頭音を遊びに。常識:季節・生き物を実体験で。毎日短時間の積み重ねが力になります。
行動観察・面接の準備
行動観察は初対面の子と関わる経験と譲り合いの練習が、面接は家庭の教育方針を夫婦で言葉にしておくことが効果的です。過去問は基礎固めのあとに傾向を知る目的で使い、苦手を重点的に対策しましょう。ご家庭だけで判断に迷うときは、プロによる個別相談を承っております。あわせて家庭学習サポートや教材まとめもご活用ください。
過去問の効果的な使い方
過去問は、まず基礎力をつけてから傾向をつかむ目的で使いましょう。いきなり解かせるより、分野別の基礎を固めたうえで取り組むと効果的です。間違えた問題は「なぜ間違えたか」を一緒に振り返り、同じ分野の類題で定着させます。
直前期の仕上げ
本番が近づいたら、時間を計って本番形式で練習を。指示をよく聞く、あきらめずに取り組む姿勢も一緒に育てましょう。過去問は、できた・できないの結果より、取り組む姿勢を育てる道具として活用します。
過去問を探す前に押さえたい「考査の形式」
過去問対策というと問題そのものを集めることに意識が向きがちですが、ノートルダム学院小学校の場合、学校が過去問題を公表しているわけではありません。まず確かめるべきは、考査がどういう形式で行われるかという枠組みのほうです。ここは2026年度の受験資料に記載があります。
考査の区分(2026年度)
2026年度入試の考査は、適性検査と親子面接で構成されていました。適性検査に含まれる区分は次の3つです。
- ペーパーテスト
- 制作活動
- 行動観察
ペーパーテストだけが対策の対象ではないことが、この区分から分かります。制作活動と行動観察が同じ日の考査に組み込まれている以上、机の上の演習だけを積み重ねる進め方は、準備の設計としてバランスを欠くことになります。
ペーパーテストの形式(2026年度)
資料には、ペーパーテストの進み方について次のように記載されています。
- プリントは5枚から7枚程度
- 鉛筆、クレヨン、はさみ、のりなどを使用する
- すべて例題をしてから本問題を解く形式
- 出題の指示は映像・放送で流れる(2026年度)
「すべて例題をしてから解く」という形式は、対策の方向性を大きく左右します。初見の形式であっても、まず例題で解き方が示されるということですから、求められているのは大量の解法暗記よりも、その場で説明を聞いて理解し、指示どおりに動く力です。家庭学習でも、先に説明を最後まで聞いてから取りかかる、という順序を習慣にしておきましょう。
道具を使う場面があります
ペーパーテストで鉛筆以外にクレヨン・はさみ・のりを使うという記載は、見落とされやすいポイントです。筆記具を持ち替える、紙を切る、のりを塗るといった動作が考査の中に入ってくるということですから、道具の扱いに時間がかかる状態だと、内容が分かっていても最後まで進められないことがあります。日常の遊びや工作の中で、はさみとのりを自然に使えるようにしておくことが、そのまま対策になります。
2027年度の考査日程(公式)
公式サイトが公表している2027年度入試の考査日は次のとおりです。
- A日程:考査は2026年8月28日午前。面接は8月29日終日、および8月31日・9月1日・9月2日・9月3日の各日午後
- B日程:考査は2026年10月3日
- C日程:考査は2027年1月27日午後
A日程の考査は夏休みが明ける直前に行われます。夏のあいだにどう仕上げるかが、そのまま結果に直結する日程です。なお考査全体の所要時間は資料に記載がありませんでしたので、当日のスケジュールは受験票や募集要項の案内でご確認ください。
過去問対策についてよくある質問
Q. 学校は過去問題を公開していますか
公式サイトで過去問題が公開されているという記載は確認できませんでした。市販の受験資料に掲載されている内容も、各社が独自に集めた情報です。手に入る教材を使うこと自体は問題ありませんが、それが学校の公式発表ではないという前提は持っておきましょう。
Q. 何枚くらいのプリントに慣れておけばよいですか
2026年度の資料にはプリント5枚から7枚程度という記載があります。枚数そのものより、その分量を集中して最後までやり切る持続力のほうが大切です。時間を計って通しで取り組む練習を、週に一度でも入れておくと当日の感覚がつかみやすくなります。
Q. 制作活動はどう対策すればよいですか
2026年度は、お話に登場した魚を折る・切る・貼る・描くの組み合わせで仕上げる工作が出ており、課題は年度ごとに変わります。特定の作品を作り込むより、指示を聞いた順に手を動かす練習が有効です。指示を聞いて手順どおりに進める、決められた時間内に仕上げる、片づけまで自分でやる。この3つを日常の工作の中で意識しておくのが実践的です。
Q. 行動観察の対策は必要ですか
行動観察は適性検査の区分として明記されていますので、対策の対象に入ります。ただし特別な訓練というより、集団の中で自分の考えを伝えられるか、人の話を聞けるか、ルールを守れるかといった日常の積み重ねが見られる場面です。習い事や園生活の中で経験を重ねておくことが、いちばんの準備になります。
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