【日本女子大学附属豊明小学校】制服に込められた想いとこだわり
現在の日本女子大学附属豊明小学校の制服は、冬服・夏服ともに昭和初期から受け継がれてきた伝統あるセーラー服です。
クラシカルなデザインでありながら、着やすさや動きやすさといった機能面にも配慮され、児童が毎日快適に過ごせる工夫が施されています。
一見するとシンプルでオーソドックスなスタイルですが、その中には「伝統」と「継続性」を大切にしながら、時代に合わせて細やかな改良を重ねてきた歩みが息づいています。約100年にわたり培われてきた誇りと愛校心が、この制服には凝縮されているのです。
【日本女子大学附属豊明小学校】制服デザイン
では、日本女子大学附属豊明小学校の制服は実際にどのようなデザインなのでしょうか。ここでは、その特徴を詳しくご紹介していきます。
【日本女子大学附属豊明小学校】制服デザイン 冬服
日本女子大学附属豊明小学校の冬服は、一目で伝統と気品を感じさせるクラシカルなセーラー服。オーソドックスでありながら、時代に合わせた細やかな改良を重ねており、児童にとって着心地のよさと機能性を兼ね備えたスタイルです。そこには、約1世紀にわたり積み重ねられてきた誇りと愛校心が息づいています。
上下は落ち着いた濃紺でまとめられ、プリーツスカートの軽やかなシルエットが特徴的。襟と袖には白い三本ラインがあしらわれ、胸元には白糸で刺繍された校章が輝きます。深みのある赤色のスカーフが全体のアクセントとなり、上品さと可憐さを引き立てています。
足元は白いソックスが基本ですが、冬の寒い時期には黒のタイツも着用可能。靴はローファータイプかストラップタイプの黒い革靴を合わせることで、クラシカルな印象をさらに強調します。加えて、冬用の制帽には濃紺のフェルト素材が採用され、全身の統一感を高めつつ凛とした雰囲気を演出します。
シンプルでありながらも計算されたデザインは、伝統的なスタイルに現代的な機能性と美意識を融合させたもの。豊明小学校の冬服は、まさに「お嬢さまらしさ」と「実用性」を兼ね備えた理想的な制服といえるでしょう。
【日本女子大学附属豊明小学校】制服デザイン 夏服
本格的な夏の訪れとともに、日本女子大学附属豊明小学校では、涼やかで清楚な「盛夏服」へと衣替えします。軽やかなデザインは見た目の爽やかさだけでなく、実用性も兼ね備え、お嬢さま方の通学をより快適に彩ります。
ボトムスとなるスカートは、冬服と同じ濃紺のプリーツを採用しつつ、素材を通気性の高いものに切り替えることで、夏らしい軽快さを実現。トップスのセーラーは真っ白な生地に鮮やかなブルーの襟を合わせ、袖口もブルーで縁取られており、全体に清涼感が漂います。胸元にはブルーの糸で校章が刺繍され、同色のリボンがアクセントとなり、爽やかさを一層引き立てています。
足元は短めの白いソックスでまとめることで、清潔感と軽快さを演出。さらに、夏用の制帽は通気性のよいコットン素材の白い帽子に切り替わり、白いリボンの結び目には金色の校章があしらわれています。このさりげないワンポイントが、夏の装いに上品な輝きを添えています。
クラシカルなセーラー服の伝統を守りながらも、季節に合わせた涼しげな工夫が光る盛夏服。豊明小学校のお嬢さま方の姿を、より一層凛として華やかに見せてくれるデザインといえるでしょう。
【日本女子大学附属豊明小学校】制服デザイン 式典時
入学式や卒業式、始業式といった特別な式典では、日本女子大学附属豊明小学校の制服もひときわ厳かな装いへと変化します。通常は深紅のスカーフが印象的なセーラー服ですが、式典の場面では清らかな白いスカーフに切り替わります。
この小さな変化が持つ意味は大きく、日常と特別な場面をきちんと切り分けることで、子どもたちは自然と背筋を伸ばし、心を整えて式典に臨む姿勢を学びます。純白のスカーフは、清潔感と気品を際立たせると同時に、式典という特別な時間を象徴するアクセント。
凛とした空気の中で身にまとう白は、児童一人ひとりの節目を鮮やかに刻み、豊明小学校での大切な思い出をより印象深いものにしてくれるのです。
【日本女子大学附属豊明小学校】ランドセル、サブバッグ
日本女子大学附属豊明小学校では、制服だけでなく登下校で使用するアイテムにも、伝統校ならではのこだわりが表れています。
まず目を引くのは、光沢を抑えた黒の革製ランドセル。華美な装飾を一切排した端正なデザインは、落ち着いた重厚感を放ち、まさに“育ちのよさ”を象徴するアイテムです。流行に左右されることなくクラシカルな佇まいを守り続け、6年間を通して丁寧に使い込むことで、深みのある風合いへと変化していきます。
さらに、通学や校外学習で活躍するのがブルーのナイロン製サブバッグ。トート型のシンプルなフォルムに大きめのポケットが配され、右側にあしらわれた赤いラインと金色の校章がアクセントとなっています。軽量かつ丈夫なつくりで、制服との調和も美しく、機能性と上品さを兼ね備えたデザインです。
ランドセルやサブバッグといったアイテムのひとつひとつにまで、豊明小学校の「品格と実用性を大切にする精神」が息づいているのです。
【日本女子大学附属豊明小学校】校章に込められた意味と想い
日本女子大学附属豊明小学校の制服や持ち物にあしらわれている校章には、創立以来の教育理念が込められています。
この校章が初めて制定されたのは1934(昭和9)年。当時は卍(まんじ)と「正・止・歩」の文字を組み合わせた意匠でした。創立者・成瀬仁蔵の教育理念を象徴するデザインでしたが、戦後の社会状況を踏まえ、1946(昭和21)年に現在の形へと改められています。
現在用いられている校章は七宝焼で仕立てられ、桜と楓をモチーフにしています。桜の中には「豊明」の文字が刻まれ、柔らかさと力強さを併せ持つ意匠は、子どもたちの成長と希望を表現しています。
校章のデザインは時代に応じて変化を遂げながらも、その根底に流れる想いは変わりません。幼稚園から大学までを貫く「三綱領」信念徹底・自発創生・共同奉仕を象徴する存在として、今も豊明小学校のお嬢さま方を静かに見守り続けているのです。
【日本女子大学附属豊明小学校】制服と学校の歴史
日本女子大学附属豊明小学校の制服は、単なる学用品ではなく、学校の歴史そのものを象徴する存在です。これまでに8,000名を超える卒業生を送り出してきましたが、多くの方々にとって制服は愛着のある思い出であり、誇りそのもの。
児童の保護者にも卒業生が多く、なかには五代にわたり豊明小学校に通うご家庭もあります。制服を通じて受け継がれる伝統や誇り、そして愛校心は、世代を越えて脈々と引き継がれています。
同校が大切にしている「本物に触れる教育」は、校舎や授業内容だけでなく、日々身にまとう制服にも反映されています。丁寧に仕立てられた制服は、着心地の良さや着こなしの美しさを通して、子どもたちに衣服の持つ本質的な価値を教えてくれます。制服に袖を通すことで「学校に行きたい」「勉強したい」「友達に会いたい」という前向きな気持ちへの切り替えが自然に促されているのです。
また、帽子置き場を設けて型崩れを防ぐなど、日々の生活の中で物を大切に扱う姿勢も育まれます。制服は単なる衣服ではなく、感性や生活習慣を磨く教育の一環でもあるのです。
これからも豊明小学校の制服は、「豊明スタイル」を体現する存在として、大切に受け継がれていくことでしょう。
まとめ:歴史と気品を受け継ぐ、日本女子大学附属豊明小学校の制服
日本女子大学附属豊明小学校の制服は、単なる学用品にとどまらず、清らかさや誇り、そして代々受け継がれてきた教育理念を体現する存在です。細部にまで込められたこだわりが、長い歴史とともにお嬢さま方の心に息づいています。
その制服に袖を通すことは、豊明小学校の一員としての自覚と品格を身につけていく第一歩。クラシカルで気品ある装いは、子どもたちの成長を見守りながら、自らの歩みを力強く後押ししてくれるのです。
ぜひ、この伝統ある制服に身を包んだお嬢さまの姿を思い描きながら、受験準備のひとときを前向きに、そして楽しみを感じながら過ごしていただければと思います。
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