編入対策

公立小学校から私立小学校編入の流れと必要な準備

公立小学校から私立小学校編入の流れと必要な準備
塾長
塾長

私立小学校人気の高まりを受けて、一度公立小学校に入学してから私立小学校へ転籍する「編入試験」にも注目が集まっています。

しかし、私立小学校への編入募集がかかる機会は大変に少なく、それが故に公立小学校から私立小学校編入の流れと必要な準備といった基本的な情報も少ないのです。

 

Contents
  1. 公立小学校から私立小学校編入を考えるタイミング
  2. 公立小学校から私立小学校編入の流れ
  3. 公立小学校から私立小学校編入する際に必要な準備
  4. 公立小学校から私立小学校編入の注意点
  5. 公立小学校から私立小学校編入した際のフォロー
  6. 公立小学校から私立小学校編入の流れと必要な準備まとめ

公立小学校から私立小学校編入を考えるタイミング

お子様を公立小学校に通わせるご家庭が、私立小学校に編入を考えるタイミングとは、どんな時なのでしょうか。プロが詳しく解説します。

 

小学校受験を経験しいったん公立に入学したが再度私立小学校に挑戦したい

まず挙げられるのが、小学校受験を経て一度は公立に入学したものの、その想いを断ち切れず再挑戦を考える親御様は少なくありません。

こういったご家庭は、常に編入試験を受けるタイミングをうかがっています。

 

兄弟がすでに私立小学校に在籍している

兄弟が私立小学校に通っている場合や、下のお子様が私立小学校に入学したタイミングで、ご兄弟を同じ学校に編入させたいと考える機会になります。

兄弟が受けている教育環境に触れる中で、家庭内で一貫した学びの価値を実感し、お子様全員を同じ環境に置きたいと考えられるからです。

また、親御様としては、お子様全員が同じ学校に通う方が安心感と利便性が高まるでしょう。学校行事なども2度手間になることなく、複数の学校を行き来することでの混乱も起きずらくなります。

 

現在通っている小学校の方針が、ご家庭やお子様に合わない

公立小学校の一律的な教育方針が、ご家庭の価値観やお子様の特性と合わないと感じられたタイミングで、私立小学校への編入を考えることがあります。

たとえば、現在お通いの公立小学校が画一化されたシステムを取っており、それが体質的に合わないと感じた場合など、自由な校風や特色ある教育プログラムを求めて編入を検討することとなります。

 

不登校など、現在の小学校に通えない理由がある

お子様が不登校の状態にある場合、環境を変えることが解決の糸口となることがあります。

そんなタイミングで私立小学校への編入を検討されるご家庭も多いです。

少人数制や個別対応が充実している私立小学校も多く、教職員の転勤や移動がないため、児童間トラブルを解決に導くノウハウも蓄積されています。

そういった学校を選べば、いじめ問題を回避することにつながることでしょう。新しい環境での再スタートを希望する親御様にとって、編入は重要な選択肢です。

 

中学校受験準備に疲弊し、早めに進路を確定させたい

中学受験の過酷な準備に疲れを感じ、早い段階で進路を確定させたいと考える親御様もいます。

大学附属校や小中高一貫校を選択すれば、中学校受験を回避することができます。

お子様にとっては、一貫教育の中でゆとりある学校生活を送ることができることも魅力でしょう。

私立小独特の余裕のある学習環境と安心感を求め、お子様の心身の負担を軽減するための選択として編入を検討するケースです。

 

公立小学校から私立小学校編入の流れ

ここからは、 公立小学校から私立小学校編入するまでの流れを順序だてて説明します。

 

私立小学校の編入募集の情報を得る

私立小学校への編入を検討する際、まずは編入募集の情報収集が必要です。

学校の公式ウェブサイトや説明会で最新情報を確認しましょう。

また、編入のタイミングや条件は学校ごとに異なるため、学校事務局への直接問い合わせも有効です。

志望校の特色や教育方針を詳しく調べ、お子様の性格やご家庭のライフスタイルに適した学校を選ぶこともポイントとなります。

 

私立小学校の編入募集に出願する

編入募集の情報を得たら、必要書類を準備して出願します。

多くの場合、願書や成績証明書、在籍校からの推薦書などが必要となります。

学校ごとに異なる提出期限や提出方法に注意し、漏れなく準備を進めましょう。

また、出願前にお子様と一緒に学校を訪問し、校内の雰囲気や通学路の安全面などを確認することもおすすめです。

 

私立小学校の編入募集試験を受験する

編入試験では、学力試験や面接、場合によっては運動テストや適性検査が行われます。

学力試験は現在の学年で習得すべき基礎知識が問われるため、過去問題や模擬試験を活用して準備すると効果的です。

面接ではご家庭の志望動機や教育方針を問われ、ご家庭の個性や属性、教育観が学校の方針と合致しているかが判断材料となります。

模擬面接の特訓を受けたり、ご家庭で繰り返し練習するなどして、自信を持って臨めるようにしましょう。

 

合格した場合、入学手続きを行う

合格通知を受け取ったら、指定された期間内に入学手続きを行います。

学費の納入や入学に必要な書類の提出が求められるため、期限を守り迅速に対応しましょう。

また、制服や教材の購入を行います。特に制服の準備には時間がかかりますので、早め早めに行動しましょう。

その他、通学方法の確認など、実際の通学に向けた準備も忘れずに進める必要があります。

 

居住地の役所で編入に関する手続きを行う

私立小学校への編入が決定した場合、公立小学校から転校する手続きが必要です。

まず、現在通っている学校に転校を申し出て、必要な書類を受け取ります。

その後、居住地の役所での転校手続きを行い、編入先の私立小学校に提出します。

スムーズな移行のために役所や学校の指示に従いましょう。

 

公立小学校から私立小学校編入する際に必要な準備

次に、公立小学校から私立小学校に編入する際に必要な準備をご紹介します。

 

家庭学習

私立小学校の編入に関する試験のうち、学力テストでは現在の学年で必要となる基礎学力が身に付いているかが問われます。

「国語・さんすう」は必須強化となりますので、家庭学習を通じて確実に力をつけることが必要です。

志望校の過去問に取り組み、存在しない場合は学年相当の問題集をやり込みましょう。

無理のないスケジュールでコツコツと学習する習慣を身につけることが合格への鍵です。

 

編入専門・編入に強いお教室に入塾する

編入に特化した塾では、志望校ごとの試験傾向に対応した指導が受けられます。

特に難易度の高い私立小学校への編入を目指す場合、プロの指導で効率的に学力を伸ばすことが可能です。

模擬試験や個別指導を活用して弱点を克服し、自信を持って試験に臨めるよう準備を進めましょう。

編入専門塾であれば、保護者の願書・面接対策にも力を入れているので、小学校受験を経ていない親御様でも安心して望めることでしょう。

 

志望校の学校研究、ご家庭の志望動機・教育方針をまとめる

編入試験の願書や面接では、志望動機や家庭の教育方針の内容が重視されます。

小学校受験を経験されていないご家庭の場合、願書・面接の準備は初めての経験となり、どうすればよいか戸惑われたり、どんな風に準備すればよいかピンとこない場合もあると思います。

そのため、ある程度時間がかかることを覚悟して臨んでください。

志望校の特色や教育理念をしっかりと研究し、それに合った理由を具体的にまとめることから取り組みましょう。

家庭の価値観やお子様の特性を反映した志望動機を整理し、面接での受け答えの練習をしておくと安心です。

学校への理解を深めながら、編入に向けての熱意と真摯な姿勢が伝わる内容を作り上げましょう。

 

公立小学校から私立小学校編入の注意点

公立小学校から私立小学校へ編入する際、どのようなことに注意すればよいでしょうか。注意点をプロが詳しく解説します。

 

公立小学校と比べて学費がかかる

私立小学校は、公立と比べて授業料や施設費、教材費などが高額になります。

事前に十分な資金計画を立てる必要があります。

また、学費だけでなく、制服やクラブ活動、遠足などの追加費用も想定しておきましょう。長期的な視点で家庭の収支バランスを見直し、経済的な負担を把握しておくことで、安心して編入の日を迎えられます。

 

公立小学校と比べて保護者の出番・サポートが必要となる機会が多い

私立小学校では、学校行事やボランティア活動など、保護者が関与する機会が公立に比べて頻繁になる傾向があります。

これには平日の活動も含まれる場合があるため、仕事の調整が必要になることも。

夫婦間でスケジュールを確認しあい、家族や職場との連携を図ることで、円滑にサポート体制を整えましょう。

義務的に取り組むのではなく、学校との関わりを楽しむ心構えも大切です。

 

公立小学校と比べて保護者の立ち位置が異なる

私立小学校では、保護者はお客様ではなく、学校運営の一部を担う「パートナー」としての立場を求められます。

学校と家庭が協力してお子様の成長を支える姿勢と覚悟が必要となります。お客様意識を捨て、教育方針への理解と積極的な関わりを意識しましょう。

学校との信頼関係を築くことで、お子様に対してより良い学びの環境を提供できます。

 

公立小学校から私立小学校編入した際のフォロー

最後に、念願かなって公立小学校から私立小学校に編入できた場合のフォローについて解説します。

 

お子様にきちんと説明し納得させる

編入に際し、お子様が環境の変化に不安を抱かないためのフォローが必要です。

私立小学校に通う目的やメリット、編入後にどのような楽しい生活が待っているかを具体的に説明しましょう。

時間がかかっても良いので、お子様が納得した上でポジティブな気持ちで臨めるようサポートします。

新しいお友達との出逢いや、新生活に楽しみを見つけられるよう、前向きな姿勢を引き出すことが大切です。

 

編入後、半年はお子様の学習・生活サポートを

編入後の最初の半年程度は、お子様が新しい学校のカリキュラムや生活習慣に慣れるための重要な時期です。学習面では授業内容の確認や宿題のサポートを行い、生活面では新しい友達や先生と良好な関係が構築できるよう見守りましょう。必要に応じて家庭学習の時間を確保したり、先生とコミュニケーションをとるなど、環境に馴染むための準備を整えておくと安心です。

 

転入先の学校のルールや常識を少しづつ身に付けていく

私立小学校にはそれぞれの校風やルールがあり、保護者にもその環境に溶け込むことが求められます。

説明会や保護者会に積極的に参加し、他のご家族の雰囲気を肌で感じ、学校の文化や方針を理解するよう努めましょう。

最初からはりきることはあまりよろしくありません。新参者として控えめな態度と振る舞いを心がけ、徐々に馴染んでいきましょう。時間をかけて、学校や他保護者と信頼関係を築き、お子様が安心して通学できる環境を整える努力をしましょう。

 

公立小学校から私立小学校編入の流れと必要な準備まとめ

小学生のお子様が、生活環境を変化させることは大きな負荷がかかります。

親御様にとっても準備に時間が取られ余裕のなくなる日々となりますが、何より大切なのは、当事者であるお子様が新しい学校に笑顔で通うことです。

そのため、公立小学校から私立小学校へ編入するまでの流れと必要な準備を知り、スムーズに進められるよう準備を重ねていきましょう。

 

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藤川海美 (ふじかわ うみ)
うみ塾長
お受験教室代表。
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など驚異の合格実績を誇る。

株式会社Bright Future Family 代表取締役。 元お受験幼稚園の面接官として、数多くの願書を審査し、親御様やお子様の面接を担当。長年の経験を活かし、小学校受験指導に従事。
自らも我が子の小学校受験を経験し、親の立場から見た受験の厳しさを理解。親子が第一志望校に合格するためのサポートを使命とし、命をかけて指導に取り組む。
教育者としての経験と親としての視点を融合させた指導が特徴。
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