【2025.03.31 メディア掲載】

ベネッセ教育総合研究所様のWEBメディア「ベネッセ教育情報」に取材いただいた「願書における家庭教育方針の書き方と記入例」が掲載されました。
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慶應義塾横浜初等部

【慶應義塾横浜初等部】偏差値を検証!入学の難易度を解説

【慶應義塾横浜初等部】偏差値を検証!入学の難易度を解説

塾長
塾長

2013年に創設された慶應義塾横浜初等部は、「自己挑戦教育」を理念に掲げる、慶應義塾らしい革新性と伝統を併せ持つ小学校です。お子様一人ひとりの個性や潜在力を大切にしながら、6年間を通じて自立心と創造性を育む教育が行われています。

 

この記事では、こうした人気と注目を集める難関小学校である慶應義塾横浜初等部の「偏差値」や「入学の難易度」について、お受験のプロがわかりやすく解説していきます。

小学校受験に偏差値は存在するのか

まず初めに確認しておきたいのは、小学校受験における「偏差値」の扱いについてです。一般に知られている中学・高校受験の偏差値とは異なり、小学校受験における偏差値は、統一された試験制度がないため、明確な数値としては存在していません。

 

ただし、各種模擬試験や模試を提供する幼児教室などが独自に算出する「難易度ランク」や「合格判定偏差値」が存在し、それが実質的な“偏差値”の代替として扱われています。これらの指標は、受験生の学力に加え、入試の出題傾向や合格実績などをもとに作成されるため、参考資料として活用されています。

 

また、小学校受験ではペーパーテストの成績のみならず、行動観察や願書、さらには家庭環境や保護者の価値観といった多面的な要素が合否に影響します。そのため、「学力偏差値」だけでは測れない総合的な評価がなされるという点を理解しておくことが重要です。

 

【慶應義塾横浜初等部】偏差値

公式な偏差値は存在しないものの、複数の受験塾や教育機関が公表している偏差値換算によれば、慶應義塾横浜初等部は小学校受験の中でも最難関校のひとつとされています。

 

私立小学校における難易度は、志願者数、試験の内容、倍率、合格者の質などから総合的に判断されますが、それらをもとに推定される同校の偏差値はおおよそ68前後と言われています。これは、東京都内でもトップクラスの人気を誇る他の有名私立小学校と並ぶか、あるいはそれ以上の水準に相当します。

 

このような推定偏差値はあくまで目安に過ぎませんが、それでも「非常に狭き門」であることは数字からも十分に伝わってきます。

 

【慶應義塾横浜初等部】偏差値が高い理由

慶應義塾横浜初等部は、日本全国の私立小学校の中でも最難関とされる学校のひとつです。その偏差値の高さや受験難易度の背景には、いくつもの明確な理由があります。

 

まず第一に、同校に入学することで、名門・慶應義塾大学への内部進学ルートが約束されている点が挙げられます。初等部から大学までの一貫教育を受けられる機会は、長い慶應の歴史のなかでも、これまで主に「慶應義塾幼稚舎」のみが担ってきた特権でした。そこに新たな選択肢として横浜初等部が加わったことで、多くの家庭から注目を集めています。

 

また、卒業後の進路として、中学受験市場でも圧倒的な人気を誇る「慶應義塾湘南藤沢中等部・高等部(SFC)」への進学も選択肢となる点は、他の小学校にはない大きな魅力です。

中学受験における難関校の中でも群を抜いた難易度とブランド力を持つSFCに、内部進学という形でアクセスできるという利点は、受験を検討する家庭にとって非常に魅力的です。

 

さらに、同じく慶應系列の「慶應義塾幼稚舎」と比べて、より学習面を重視している点も、横浜初等部の特色といえるでしょう。知育や言語教育に力を入れたカリキュラム、整備された学習環境が整っていることから、「しっかり学び、着実に成長させたい」と願うご家庭に強く支持されています。

 

加えて、入試ではレベルの高いペーパーテストが課されることも特徴のひとつです。お話の記憶、図形認識、数量、常識問題など、基礎に根差した出題でありながら、出題の精度と深さにより、「各校でトップクラスの実力を持つ受験生たち」がこぞって挑む入試となっています。実際、毎年の受験倍率はおよそ14倍前後と非常に高く、合格はごく限られた枠に限られています。

 

これらすべての要素が重なり、慶應義塾横浜初等部は「偏差値が高い」「合格が難しい」と評されるに至っています。単に難関校というだけではなく、慶應義塾という伝統とブランド、将来への道筋、そして教育内容の質の高さが、多くの家庭を惹きつけてやまないのです。

 

【慶應義塾横浜初等部】偏差値を他の小学校と比べてみる

想定偏差値65~68前後相当と推測される慶應義塾横浜初等部を、受験時に併願されることが多いと言われる他の私立小学校と比較してみましょう。

 

・慶應義塾幼稚舎:偏差値 70前後(東京都)

・早稲田大学系属早稲田実業学校初等部:偏差値 61~63(東京都)

・学習院初等科:偏差値 59~61(東京都)

・青山学院初等部:偏差値 58~60(東京都)

・暁星小学校:偏差値 58~60前後(東京都)

・立教小学校:偏差値50~55前後(東京都)

・雙葉小学校:偏差値58~60前後(東京都)

・白百合学園小学校:偏差値 58~60前後(東京都)

・洗足学園小学校:偏差値 60~65前後(神奈川県)

・森村学園初等部:偏差値50~55前後(神奈川県)

 

これらの学校は、慶應義塾横浜初等部と並び称される難関校であり、実際の受験シーズンには併願先として検討されることが非常に多いです。いずれの学校も独自の教育理念や方針を持ち、入試においては学力だけでなく、家庭環境やご家庭の教育観が合致しているかどうかも問われる点が共通しています。

 

中でも最も併願の頻度が高いのが「慶應義塾幼稚舎」です。慶應義塾が初めて設立した初等教育機関であり、日本における私立小学校の草分け的存在でもあります。その伝統と知名度は非常に高く、「日本で最も入学が難しい小学校」としても知られています。受験者の中には、何代にもわたって慶應に通う名門家庭の子女をはじめ、スポーツ界、芸能界、財界、政界など各界の著名人のご家庭のお子さまも多く含まれています。

 

また、「学習院初等科」や「青山学院初等部」といった、いわゆる私立小学校御三家と呼ばれる名門校も、併願先として広く選ばれています。居住地の条件を満たすご家庭であれば、「早稲田実業学校初等部」も併願候補に含まれるケースがあります。

 

さらに、難関ペーパーテスト校として知られる「洗足学園小学校(神奈川県)」や、男女別学でありながら高い人気と入試難易度を誇る「暁星小学校(東京都)」「雙葉小学校(東京都)」「白百合学園小学校(東京都)」なども併願先に挙がります。これらの学校はいずれも中高一貫の体制を持ち、将来を見据えた教育方針に定評があります。

 

なお、「青山学院初等部」は以前はペーパーテストを実施しない方針でしたが、近年では方針を転換し、筆記試験を導入するようになりました。この流れは今後も継続する見込みであり、併願校選定にも新たな影響を与えています。

 

また、「森村学園初等部」も慶應義塾横浜初等部と理念面で深い関わりを持つ学校として知られています。創設者である森村市左衛門氏が福澤諭吉を深く敬愛していたこともあり、教育方針にも共通点が多く見られます。そのため、10月入試という日程的な利便性も手伝って、慶應横浜初等部を本命とするご家庭の多くが「神奈川エリアの有力併願校」として選択しています。

 

ただし、ここで挙げた学校はいずれも、簡単に合格できるような“滑り止め”ではありません。むしろ、どの学校も多くのご家庭にとって第一志望となり得るほどの人気と難易度を誇る難関校です。したがって、「併願だから」と気を緩めるのではなく、いずれの学校に対しても本命校と同様の準備と真剣な姿勢で臨むことが、合格への確かな一歩となるのです。

 

【慶應義塾横浜初等部】偏差値からみる入学の難易度 まとめ

慶應義塾横浜初等部は、その偏差値の高さだけでなく、併願先として名を連ねる他校もいずれも最難関クラスという、まさに慶應義塾幼稚舎と並ぶ「トップオブトップ」の私立小学校です。受験における競争の激しさは、他校と比較しても群を抜いており、合格を勝ち取るためには高度な準備と戦略が欠かせません。

 

だからこそ、慶應義塾横浜初等部を第一志望とするご家庭には、教育理念や試験方式、将来の進学ルートなどに共通点のある併願校を見極め、スケジュールや学習計画を含めた全体の受験戦略を緻密に組み立てることが求められます。

 

そして何よりも、こうした超難関校への挑戦には、親御様の情報収集力と継続的なサポートが不可欠です。志望校にふさわしい家庭環境や日々の積み重ねが合否を分ける鍵となるため、早い段階から意識的に準備を重ねていく姿勢が大切です。

藤川海美 (ふじかわ うみ)
うみ塾長
お受験教室代表。
願書作成や面接対策、受験指導など小学校受験のことなら何でもお任せ!
願書作成97%、面接レッスン93%、受験指導100%
など驚異の合格実績を誇る。

株式会社Bright Future Family 代表取締役。 元お受験幼稚園の面接官として、数多くの願書を審査し、親御様やお子様の面接を担当。長年の経験を活かし、小学校受験指導に従事。
自らも我が子の小学校受験を経験し、親の立場から見た受験の厳しさを理解。親子が第一志望校に合格するためのサポートを使命とし、命をかけて指導に取り組む。
教育者としての経験と親としての視点を融合させた指導が特徴。
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