【2025.03.31 メディア掲載】

ベネッセ教育総合研究所様のWEBメディア「ベネッセ教育情報」に取材いただいた「願書における家庭教育方針の書き方と記入例」が掲載されました。
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慶應義塾横浜初等部

【慶應義塾横浜初等部】学費についてプロが徹底解説!

【慶應義塾横浜初等部】学費についてプロが徹底解説!

塾長
塾長

慶應義塾横浜初等部は、慶應義塾として2校目となる初等教育機関として誕生しました。

 

「独立自尊」の精神を柱とし、未来を担うリーダーを育てるという理念のもとで設立された学校です。英語教育や国際交流プログラムにも注力しており、これからの時代を生き抜くための実践力を養う学びが展開されています。

 

そんな先進的な教育を提供する慶應義塾横浜初等部ですが、入学にあたってどのような学費がかかるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。

【慶應義塾横浜初等部】学費が日本一高い!?と噂される理由

ネットで慶應義塾横浜初等部を検索すると、「日本一高額」、「学費が高い」といった関連ワードが目につきます。

 

実際のところ、慶應義塾横浜初等部の学費はどの程度なのでしょうか。また、それは他校と比べて本当に高額に分類されるのでしょうか?この記事では、気になる学費の内訳や水準について、詳しく紐解いていきます。

 

【慶應義塾横浜初等部】学費は、噂通り平均の最高額ゾーン

文部科学省の統計によると、首都圏にある私立小学校の年間学費は、授業料・施設費・諸経費を含めて、おおよそ100万円〜200万円が一般的な目安とされています。

 

これと比較して慶應義塾横浜初等部の初年度納入金はおよそ200万円となっており、私立小学校の中でも最上位の価格帯に位置づけられています。

 

慶應義塾大学という国内屈指の私立大学への進学ルートを持ち、かつ入学難易度の高い学校であることを考えれば、この金額も納得と言えるでしょう。

 

なお、この200万円という金額には、制服やランドセルといった身の回りの準備品の費用や、寄付金などの任意費用は含まれていません。そのため、実際に必要となる初年度の出費は、それを上回ることがほとんどです。

 

【慶應義塾横浜初等部】学費以外にかかる費用は何がある!?

慶應義塾横浜初等部に入学した場合、学費は具体的にどの程度必要なのでしょうか。また、学費以外にどのような費用が発生するのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

 

入学金

入学金とは、入学が認められた際に一度だけ納める費用です。学校によって金額は異なりますが、新入生の受け入れ体制を整えるためや、教育環境の整備費として活用されるのが一般的です。

 

私立小学校全体で見ると、相場は25万円から40万円程度ですが、慶應義塾横浜初等部の入学金は34万円と、やや高めの設定となっています。この額は、慶應義塾幼稚舎と同額です。

 

授業料

授業料とは、学校で行われる教育活動の根幹を支える費用であり、教職員の人件費、教材費、設備維持費などがここに含まれます。慶應義塾横浜初等部の授業料は、幼稚舎と同じ水準で設定されています。

私立校では、より質の高い教育を提供するため、授業料が重要な運営資金となっています。

 

教育充実費費

教育充実費は、授業以外の体験活動や行事などにかかる費用を指します。慶應義塾横浜初等部では、校外学習や自然体験、遠足、芸術鑑賞など、多彩な課外活動が行われており、それらの費用を一括で徴収する仕組みが取られています。

 

参考までに、慶應義塾幼稚舎ではこの項目に約21万円が設定されていますが、横浜初等科では内容がさらに充実しているため、約30万円高い50万円に設定されています。

 

その他費用

その他の費用には、「文化費」「給食費」「クラス費」など、日々の学校生活を支えるための費用が含まれます。

 

・文化費

文化費には、図書や教材、実習材料、遠足や見学の交通費などが含まれており、学びの基盤を支える役割を果たしています。

 

・給食費

給食費は、学校内で提供される食事の材料費や調理費に充てられます。栄養バランスの整った食事を安定して提供するために必要な費用であり、成長期の児童にとって欠かせない存在です。

 

・クラス費

クラス費は、工作や特別授業、学年ごとの活動など、クラス単位で発生する細かな支出に使われます。より充実した学校生活を支えるための“潤滑油”のような存在です。

 

【慶應義塾横浜初等部】学費とそれ以外にかかる費用の総額とは

このように、慶應義塾横浜初等部に入学するためには、学費とそれ以外にかかる費用が必要です。その総額はいくらになるのでしょうか。

 

入学金340,000円
授業料1,020,000円
教育充実費500,000円
その他費用120,000円
合計1,980,000円

 

*年度によって変動あり(本表は2024年度を参照)

 

慶應義塾横浜初等部の入学年度(1年生)で必要となる金額はおおむね1,980,000円です。年度によって変動がありますので、都度ご自身で確認するよう心がけましょう。

 

慶應義塾横浜初等部に入学する際に学費以外の寄付金は必要か

慶應義塾横浜初等部への入学にあたって、寄付金の納入が必須なのかどうかは、多くの保護者が気になるポイントかもしれません。

 

実際には、入学の条件として寄付金を求められることはなく、制度上は任意となっています。ただし、実態としては、毎年一定の形で寄付の協力をしているご家庭が大多数を占めているのが現状です。

 

慶應義塾では、教育振興資金と呼ばれる寄附制度を設けており、これは学校の施設や教育環境の整備、学習機会の充実を目的とした資金として運用されています。この教育振興資金は、1口30,000円からの寄付が可能で、可能であれば2口以上の協力をお願いしたいというスタンスが取られています。

 

また、もうひとつの代表的な寄付として「慶應義塾債(学校債)」があります。こちらは1口10万円で、3口以上の購入が望ましいと案内されています。学校債は、設備投資や大規模な教育プロジェクトの実施に活用されるもので、教育水準の維持・向上に大きく寄与している資金です。

 

いずれの寄付も強制ではありませんが、慶應義塾という歴史ある学び舎を支え、児童一人ひとりの教育環境をより良くするための重要な支援となっています。したがって、多くの保護者は「任意」という枠を超えて、慶應の教育理念に共感し、自発的に寄付を行っているのです。

 

入学後の学校生活をより豊かにする一助として、こうした寄付制度の存在を理解し、家庭の方針に合わせて柔軟に対応を考えておくとよいでしょう。

 

教育振興資金(寄附金)1口30,000円できましたら2口以上(任意)
慶応義塾債(学校債)1口100,000円できましたら3口以上(任意)

 

【慶應義塾横浜初等部】学費以外に必要なる費用

慶應義塾横浜初等部に入学するにあたって、当然ながら学費や教育充実費といった定められた費用が発生します。

 

しかし、それ以外にも教育方針や家庭の考え方に応じて多様な支出が求められることは、あまり知られていないかもしれません。

 

こうした費用の多くは「任意」とされているものの、実際にはほとんどの家庭が当たり前のように負担しているのが現実です。ここでは、そうした“見落とされがちな出費”について詳しく見ていきましょう。

 

国際交流プログラムへの参加費用・準備費用

慶應義塾横浜初等部が力を入れている教育の柱のひとつに、国際感覚を育てる「グローバル教育」があります。その一環として、英国、欧州、北欧などを舞台にした国際交流プログラムが数多く用意されており、在学中に複数の海外体験を経験する児童も少なくありません。

 

こうしたプログラムへの参加は任意ではあるものの、保護者の教育意識が高い家庭が多いこともあり、実際には大多数の児童が何らかの形で参加しているのが実情です。滞在費や航空券の他、現地での活動費などを含めると1回あたりの費用も決して小さくはなく、数十万円単位になることが一般的です。事前の心構えと資金計画が重要になるでしょう。

 

クラブ活動に紐づく習い事の費用

横浜初等科の児童たちは、高学年になると本格的なクラブ活動への参加が始まります。スポーツや文化系、学術系など多彩なクラブが存在し、その中には「塁球倶楽部」「公共交通機関研究部」「横浜ビジネススクール」といった、いかにも慶應らしい個性あふれる取り組みも含まれます。

 

このようなクラブへの参加を視野に入れ、小学校低学年のうちから関連する習い事に取り組む児童も多くいます。たとえば、サッカー部を希望する子どもがクラブチームで技術を磨いたり、音楽クラブを志望する児童が個人レッスンに通ったりと、その準備段階から費用は発生していきます。

 

プロコーチによる指導や大会出場を含むようなケースでは、年間で数十万円から、場合によっては100万円を超えることもあります。これは、学校外での学びが学校教育と密接につながっている、慶應ならではの文化といえるでしょう。

 

【慶應義塾横浜初等部】学校生活以外にかかる費用

慶應義塾横浜初等部へ入学後には、学校に直接納める費用以外にも、家庭ごとのライフスタイルや教育方針に応じてさまざまな費用が発生します。ここでは、多くの在校生家庭で共通して見られる傾向的な出費についてご紹介します。

 

季節の行事、旅行などの費用

「体験を通して学ぶこと」を重視する慶應義塾横浜初等部では、教室の外で得られる学びに大きな価値が置かれています。そのため、学校主導の校外学習に加え、各家庭でも日々の生活の中で「本物に触れる時間」を意識的に設けている家庭が多い傾向にあります。

 

たとえば、能や歌舞伎などの日本文化にふれる体験、農業体験、キャンプ、スキー旅行など、季節に応じた自然との関わりを通して五感を育てる機会が自然と組み込まれます。

 

これらの体験は、単にレジャーとしてではなく、学びの一環として価値づけられており、交通費・宿泊費・体験料などを合わせると、年間を通じてまとまった金額が必要となる場合もあります。

 

英語・英会話関連の費用

将来的に進学することになる慶應義塾湘南藤沢中等部・高等部では、英語を「教科」ではなく「言語ツール」として扱う高度な授業が行われています。ネイティブ教員による授業も一般的で、帰国子女とともに学ぶ環境の中で求められる英語力は相応に高いものです。

 

こうした環境に対応するため、児童は小学生のうちから英語に触れる時間をしっかり確保しています。多くのご家庭では英会話スクールへの通学やオンライン英会話の利用、ネイティブ講師の家庭教師を導入するなど、それぞれの方針で英語学習を支えています。

 

また、夏休みなどを利用して海外の語学研修やサマースクールに参加する家庭も増えており、渡航費やプログラム費用を含めた支出は1回あたり20万〜100万円に達することも珍しくありません。こうした語学教育への先行投資は、受験に代わる“長期戦略”として位置づけられているともいえるでしょう。

 

サマーキャンプなど旅行費用

宿泊を伴う学習行事は、横浜初等科の教育活動の中でも象徴的な取り組みのひとつです。2年生から始まる宿泊学習は、年齢を重ねるごとに内容が深化し、高学年になると長野県にある慶應義塾所有の山荘にて実施される「高原学校」に発展します。

 

このプログラムでは、仲間とともに山の中で過ごしながら、衣食住のすべてを自分たちで管理する生活を経験します。自然との共生の中で自主性や協調性、問題解決力を育む貴重な体験となります。

 

また、夏休みには英語に特化したサマーキャンプや、海外のイングリッシュキャンプに参加するケースも多く見られます。現地の同世代の子どもたちとの交流を通して得られる経験は、語学力だけでなく異文化理解や自己表現力の向上にもつながります。

 

こうしたキャンプ関連の費用は、内容や目的地によって大きく異なり、国内であれば数万円から、海外プログラムの場合は航空券・滞在費・現地活動費を含めて100万円近くになる場合もあります。複数回の参加を前提とする家庭もあるため、計画的な準備が必要不可欠です。

 

このように、慶應義塾横浜初等部での6年間は、学校に納める「学費」だけでは見えない多様な学びの場に満ちています。各家庭がそれぞれの価値観のもとで教育への投資を行い、子どもたちの可能性を広げているのが、同校ならではの特色ともいえるでしょう。

 

【慶應義塾横浜初等部】学費についてプロが徹底解説!まとめ

慶應義塾横浜初等部に進学することは、ご家庭にとって大きな目標であり誇りでもありますが、本当のスタートは入学後に始まります。

 

私立小学校の中でもトップクラスの学費に加え、国際交流・語学・体験活動・クラブ活動など、教育投資はその後も続き、むしろ広がっていくのが実情です。

 

だからこそ、受験対策だけに集中するのではなく、6年間の学校生活全体を見越し、ご家庭としての教育方針や資金計画を早い段階から描いておくことが何より重要です。

 

慶應義塾横浜初等部が提供するのは「学力」だけでなく、「生きる力」を育む舞台。その価値を最大限に活かすための準備を、今から始めていきましょう。

 

藤川海美 (ふじかわ うみ)
うみ塾長
お受験教室代表。
願書作成や面接対策、受験指導など小学校受験のことなら何でもお任せ!
願書作成97%、面接レッスン93%、受験指導100%
など驚異の合格実績を誇る。

株式会社Bright Future Family 代表取締役。 元お受験幼稚園の面接官として、数多くの願書を審査し、親御様やお子様の面接を担当。長年の経験を活かし、小学校受験指導に従事。
自らも我が子の小学校受験を経験し、親の立場から見た受験の厳しさを理解。親子が第一志望校に合格するためのサポートを使命とし、命をかけて指導に取り組む。
教育者としての経験と親としての視点を融合させた指導が特徴。
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