【2025.03.31 メディア掲載】

ベネッセ教育総合研究所様のWEBメディア「ベネッセ教育情報」に取材いただいた「願書における家庭教育方針の書き方と記入例」が掲載されました。
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慶應義塾横浜初等部

【慶應義塾横浜初等部】倍率は高い!?実情を解説!

【慶應義塾横浜初等部】倍率は高い!?実情を解説!

塾長
塾長

慶應義塾横浜初等部は、2013年に開校した慶應義塾幼稚舎の系列校。教育理念として「体験教育」「自己挑戦教育」「言葉の力の教育」を掲げ、未来の社会を切り拓く力を育てています。卒業生の多くが慶應義塾湘南藤沢中等部・高等部に進学します。

 

そんな慶應義塾横浜初等部の受験倍率は、現在どの程度なのでしょうか?プロが詳しく解説します。

【慶應義塾横浜初等部】慶應義塾幼稚舎超え!日本の私立小学校トップの超高倍率

慶應義塾横浜初等部は、慶應義塾幼稚舎(東京都)をはじめ、洗足学園小学校(神奈川県)や東京農業大学稲花小学校(東京都)など、全国的な人気を集める私立小学校の中でも、群を抜いて高い志願倍率を維持し続けている屈指の名門校です。

 

2013年に開校したこの初等部は、長年「狭き門」とされてきた、慶應義塾の初等教育を受けられるチャンスを拡大するような側面も持っていました。

 

幼稚舎が誇る144名の募集枠をめぐる激しい競争の中で、惜しくもご縁に恵まれなかった多くのご家庭にとって、慶應義塾に繋がる新たな進学ルートとして大きな希望となったのです。

この横浜初等部の注目度の高さは、「将来的に慶應義塾大学への進学が可能である」ことに加え、「高い学力と意欲を持つ児童が集まること」、「体験・挑戦・言葉という3本柱の独自教育カリキュラム」が背景にあります。これらの要素が相まって、“憧れの私立小”としてのブランドを築いてきました。

 

実際の倍率は、近年では毎年14倍前後に達し、志願者数も高止まりの傾向が続いています。幼稚舎と同様、保護者面接や親子面接がない点は共通していますが、試験の構成には明確な違いがあります。

 

慶應義塾横浜初等部では「一次試験」「二次試験」の2段階選抜が行われ、特に初回のペーパーテストは非常に高難度であることが特徴です。

 

そのため、慶應義塾幼稚舎と併願する家庭は多いものの、出題傾向や選抜方針には違いがあるため、併願といえども別軸での対策が求められます。

 

中でも横浜初等部を第一志望とする家庭にとっては、限られた時間の中で試験内容に即した綿密な準備が必要不可欠となるでしょう。

 

【慶應義塾横浜初等部】倍率推移

慶應義塾横浜初等部の受験倍率は例年大変な高倍率となります。では、実際の倍率はどうなっているか。その推移を詳しく見ていきましょう。

 

慶應義塾横浜初等部の受験倍率は、2013年の開校以来一貫して高い水準を維持しており、「私立小学校倍率ランキング」ではベスト3に必ず入る超難関校のひとつです。

 

また、慶應義塾横浜初等部は神奈川県に所在していながら、受験日が11月上~中旬と首都圏私立小学校の中で最も遅い時期に試験が実施されます。

 

そのため、他校との受験日が重なることがなく、また11月上旬までの合否結果を受けて受験に挑戦するか否かを選択するご家庭も多く、結果的に受験者数が大変多くなっています。

 

男女共に超高倍率ではありますが、例年女児の方が倍率が高くなる傾向にあります。以下は、過去6年間(2018年~2023年)の推定出願倍率です。(*2024年度実施分は未発表)

 

■総合の倍率

2023年 約14.2倍

2022年 約14.6倍

2021年 約14.1倍

2020年 約13倍

2019年 約13.3倍

2018年 約13倍

 

■男児の倍率

2023年 約12.3倍

2022年 約12.9倍

2021年 約12.1倍

2020年 約11.7倍

2019年 約11.6倍

2018年 約11.7倍

 

■女児の倍率

2023年 約16.1倍

2022年 約16.3倍

2021年 約16.2倍

2020年 約14.3倍

2019年 約15.1倍

2018年 約14.3倍

 

(※正確な数値は公表されていないため、推定値を含みます。)

 

このように、慶應義塾横浜初等部は開校からの過去12年を通して非常に高い倍率を保ち続けており、特に女児の倍率が顕著に高いのが特徴です。

 

その背景には、女児の募集人数が男児より少なく設定されていることや、共学志向の女子児童が進学可能な私立小学校の数が限られているといった事情があります。

 

男女問わず厳しい選抜が行われますが、とりわけ女児にとっては、日本国内でも最難関とされる受験環境となっているのです。

 

【慶應義塾横浜初等部】倍率が高い理由

慶應義塾横浜初等部の倍率はなぜこれほどまでに高いのでしょうか。その理由を4つのポイントに分けて、プロが詳しく解説します。

 

日本トップの大学附属校として圧倒的な人気と実力を誇るから

慶應義塾横浜初等部は、全国の私立小学校の中でもトップの人気を誇る理由のひとつが、「慶應義塾大学への一貫教育」を受けられるという点にあります。

 

日本屈指の私立大学である慶應義塾大学のブランド力は絶大で、政財界から学術、文化まで幅広い分野でリーダーを輩出してきました。そのスタート地点となる初等教育の場として、多くの家庭がこの学校に憧れを抱くのは自然なことと言えるでしょう。

 

また、慶應義塾の教育方針は、詰め込み型の学習ではなく、お子様の個性や自主性を大切にする点にあります。この自由で伸びやかな学びの場が、幅広い層から支持されているのです。

 

さらに、伝統的に慶應と縁の深い家庭や有名人の子弟が在籍することもあり、そのブランド価値は年々高まっています。こうした複合的な要因が、受験倍率の高さに直結しているのです。

 

 慶應義塾幼稚舎と併願されやすいから

慶應義塾横浜初等部は、同系列の慶應義塾幼稚舎と併願されるケースが非常に多い学校です。

 

両校とも慶應義塾という共通の理念と伝統を持ち、その根幹には福澤諭吉の「独立自尊」の精神が息づいています。このように教育方針のベースが共通しているため、両校を並行して受験する家庭が後を絶ちません。

 

特に横浜初等部は、比較的新しい校舎でありながらも、湘南藤沢中等部・高等部への進学ルートが確立されており、慶應義塾大学への一貫教育が可能な点も大きな魅力です。

 

また、幼稚舎とは異なり、筆記試験(ペーパーテスト)による選抜が実施されているため、「フリー(縁故なし)でも十分合格が狙える」という印象を持たれやすいのも特徴です。

 

こうした要素が相まって、「幼稚舎より合格可能性が高いのでは」と期待する家庭や、「どちらも受けることでチャンスを最大化したい」と考えるご家庭が数多く併願を決断しています。その結果、出願数が一層増え、横浜初等部の倍率は毎年非常に高い水準を維持しているのです。

 

ペーパー力をはじめとする各教室トップの受験生が挑むから

慶應義塾横浜初等部の一次試験には、非常に高度なペーパーテストが課されることで知られています。

 

このペーパーテストは、他の私立小学校の入試と比較しても難易度が群を抜いており、ほんの少しのミスが命取りになるほど、求められる正確性と完成度が極めて高いのが特徴です。

 

特に近年では、「一次試験を突破するには、ほぼ満点が必要」と言われるほどのハイレベルな選抜が行われており、この試験に臨むのは、名門幼児教室に通う中でも「各教室のトップ層」とされるお子様たちばかりです。つまり、横浜初等部の入試は、同年代の中でも突出した思考力・集中力・処理能力を持つ児童同士の真剣勝負の場となっているのです。

 

このように、入試の難しさが広く認知されているため、一定の実力があるご家庭にとっては「腕試し」としても受ける価値がある学校として位置付けられています。また、お子様本人のポテンシャルを試したいという想いや、他校との併願戦略の中で「ここを突破できるなら大丈夫」という基準校として受験を選ぶケースも見られます。

 

こうした事情により、慶應義塾横浜初等部の受験には自然と優秀な層が集まり、競争がより激化していくという構図ができあがっているのです。

 

他難関校と併願しやすい日程だから

受験スケジュールの面でも、慶應義塾横浜初等部は多くの家庭から支持されています。というのも、試験日が11月上~中旬と、都内の多くの難関校の入試が終わった後に設定されているためです。

 

このスケジュールの利点は大きく、すでにいくつかの結果が出たあとで戦略的に受験計画を立て直すことができます。たとえば、「他校に合格して波に乗った勢いで受けてみる」というケースもあれば、「第一志望に届かず、最後のチャンスとして挑戦する」といったケースも見られます。

 

いずれにしても、この時期にチャンスを残しておけることが出願の後押しとなっており、「とりあえず出願しておこう」と考える家庭が少なくないのです。

 

こうした併願のしやすさが、受験者数の増加に直結し、結果として慶應義塾横浜初等部の高倍率を支えているのです。

 

慶應義塾横浜初等部の人気は、その教育理念や進学実績だけでなく、戦略的に考え抜かれた受験日程や受験制度によっても支えられています。倍率の高さは、こうしたあらゆる面からの納得の結果だと言えるでしょう。

 

【慶應義塾横浜初等部】倍率は高い!?その理由は??まとめ

慶應義塾横浜初等部が都内屈指の高倍率を誇るのは、「日本トップの大学附属校として圧倒的な人気と実力を誇ること」はもちろんのこと、「慶應義塾幼稚舎と併願されやすいから」、「各お教室のトップを誇る受験生が受験に挑む」や「他難関校と併願しやすい日程だから」が理由としてあげられました。

 

慶應義塾横浜初等部は、慶應義塾大学への一貫教育という圧倒的な魅力と、独自の教育理念、そして全国から優秀な児童が集まる環境により、常に高倍率を誇る超人気校です。女児の定員が限られていることや、幼稚舎との併願・戦略的な受験日程など、さまざまな要因が重なり、競争の激しさは年々増しています。

 

名実ともに“狭き門”である一方で、その門の先には、お子様たちの未来を大きく広げる舞台が広がっています。慶應義塾の精神を受け継ぎながら、時代を先導する人材を育てる、唯一無二の初等教育の場と言えるでしょう。

 

慶應義塾横浜初等部の合格を目指すのであれば、単に得意分野を伸ばすだけでは不十分です。ペーパー・絵画工作・運動のすべてでバランスよく実力を高め、総合力を極限まで磨くことが求められます。

 

そして、親御様自身も、慶應義塾幼稚舎の受験と同様に、慶應の理念と教育思想を深く理解し、ご家庭のあり方そのものに落とし込む覚悟が必要です。慶應が求める“未来をつくる存在”とは、そうした家庭から生まれるのです

 

 

藤川海美 (ふじかわ うみ)
うみ塾長
お受験教室代表。
願書作成や面接対策、受験指導など小学校受験のことなら何でもお任せ!
願書作成97%、面接レッスン93%、受験指導100%
など驚異の合格実績を誇る。

株式会社Bright Future Family 代表取締役。 元お受験幼稚園の面接官として、数多くの願書を審査し、親御様やお子様の面接を担当。長年の経験を活かし、小学校受験指導に従事。
自らも我が子の小学校受験を経験し、親の立場から見た受験の厳しさを理解。親子が第一志望校に合格するためのサポートを使命とし、命をかけて指導に取り組む。
教育者としての経験と親としての視点を融合させた指導が特徴。
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