慶應義塾幼稚舎

【慶應義塾幼稚舎=金持ち?】一般家庭でも入学は可能なのか?

【慶應義塾幼稚舎=金持ち?】一般家庭でも入学は可能なのか?

塾長
塾長

 

1874年創立の慶應義塾幼稚舎は、福澤諭吉の「独立自尊」の精神を体現する小学校です。私立小学校御三家に数えられ、その三校の中でも頭ひとつ飛び抜けた、まさに日本を代表する私立小学校です。

 

学業だけでなく芸術、国際交流など幅広い活動に力を入れ、特に体を鍛えること・スポーツを通して心身を鍛える独自の教育を行っています。

 

卒業後は慶應義塾中等部や普通部から名門慶應義塾大学へ進学し、児童たちは質の高い一貫教育の中でのびのびと成長していきます。

 

伝統と歴史を誇る慶應義塾に属する学舎の中でも、幼稚舎は最も入学が難しい学校と言われています。

 

そんな名門慶應義塾幼稚舎は、各界の子女が多く通っていることでも有名ですが、その在校生はイメージに違わず皆お金持ちばかりなのでしょうか。

 

一般家庭では入学することさえも叶わないような環境なのか。その真相と実態をお受験のプロが詳しく解説します。

 

【慶應義塾幼稚舎】お金持ちしか合格・入学できない?

「慶應義塾幼稚舎はお金持ちの家庭でなければ合格できない」、「裕福な家庭のお子様しか通えない」といったイメージを持たれることが多いですが、これは事実ではありません。

 

後ほど詳しく説明しますが、慶應義塾幼稚舎の学費は、国内の名門私立小学校の中では特別に高額というわけではなく、一般的な私立小学校の範囲内に収まっています。

また、入学試験のプロセスにおいて、家庭の資産状況が審査されることもありません。そのため、親御様の経済力が合否に直接影響を与えることはないと考えられます。

慶應義塾幼稚舎の入試では、あくまでお子様の適性や個性、学校との相性が重要視されるため、「お金持ちでなければ受からない」というのは誤解と言えるでしょう。

【慶應義塾幼稚舎】払えない?慶應義塾幼稚舎の学費とは

文部科学省の調査によると、首都圏の私立小学校における年間学費(授業料・施設費・諸経費を含む)は、およそ100万円から200万円程度が相場とされています。

これを踏まえた上で、慶應義塾幼稚舎の学費を見てみると、初年度納入金は約160万円。首都圏の私立小学校の平均と比較すると、やや高めではあるものの、特別に突出した金額ではありません。

また、慶應義塾幼稚舎は国内屈指の名門小学校でありながら、他の一部の難関私立小学校に比べると、学費が極端に高額というわけではありません。そのため「想像していたほど学費の負担が重すぎるわけではない」と感じるご家庭も多いでしょう。

とはいえ、学費以外にも、交際費や習い事、学校行事などで出費がかさむこともあります。入学を検討する際は、授業料だけでなく、そうした生活費の面も含めてしっかりと考えておくことが大切です。

 

入学金340,000円
授業料980 ,000円
教育充実費210,000円
文化費25,000円
給食費105,000円
クラス費45,000円
合計1,660,000円

 

*年度によって変動あり(本表は2024年度を参照)

 

慶應義塾幼稚舎の入学年度(1年生)で必要となる金額はおおむね1,660,000円です。年度によって変動がありますので、都度ご自身で確認するよう心がけましょう。

 

こちらの金額に「制服、ランドセル」などの衣服費や寄付金などが加わります。

 

【慶應義塾幼稚舎】お金持ちでなくても合格・入学できます!けれど…

慶應義塾幼稚舎の入学試験では、保護者の資産状況が直接問われることはなく、一般的な「お金持ち」でないサラリーマン家庭でも合格を勝ち取るケースは実際にあります。

 

そのため、経済的に余裕がないと入学できないというわけではありません。しかし、入学後の生活では、経済的な違いを感じる場面が多々あり、苦労することもあるのが現実です。

 

【慶應義塾幼稚舎】入学後の苦労 習い事・学習・旅行における違い

まず、周囲の家庭では、幼少期から多くの習い事を経験しているお子様が多く、バイオリンや乗馬、スイミング、英会話などの高額なレッスンを複数受けることが一般的です。

 

これに対し、同じレベルの教育環境を整えてあげられないと、親御様として落ち込んでしまうこともあるかもしれません。

 

また、長期休暇の過ごし方も大きく異なります。海外の高級リゾートや、現地での自然体験を楽しむ家庭が多く、週末には別荘で過ごすというライフスタイルのご家庭も珍しくありません。

 

お子様がある程度成長すれば、現地のサマースクールに通わせたり、ホームステイに活かせるなど海外で学ぶ体験もさせるようになります。

 

そのため、ご自身の家庭と比較してしまい、違いを強く意識することがあるでしょう。

 

【慶應義塾幼稚舎】入学後の苦労 身なりや持ち物、生活費の違い

さらに、お子様の身なりや持ち物の違いも気になるポイントになります。

 

私生活でブランドの洋服や高級バッグを持つお友達が多い中で、自分のお子様の持ち物が目立ってしまうことも考えられます。

 

家族ぐるみの交流が多い環境のため、保護者としてもそうした違いを実感し、気後れしてしまうこともあるかもしれません。

 

【慶應義塾幼稚舎】入学後の苦労 お金持ち家庭との差にお子様が気付いた時

また、こうした環境において、お子様自身が周囲との差に気づくこともあります。「どうしてうちは●●ができないの?」と純粋に疑問を持ったり、「私も○○ちゃんと同じようにしたい」と無邪気にお願いされたりすることもあるでしょう。

 

これに対して、親御様としてどのように向き合うべきか悩む場面も増えてきます。「自分たちの経済力の違いが、お子様の教育や経験に影響を与えてしまうのではないか」と、不安を感じることもあるかもしれません。

 

そのため、慶應義塾幼稚舎に通わせるにあたっては、比較をせずに「我が家は我が家」と考える強い精神力が求められます。

 

h2 【慶應義塾幼稚舎】一般家庭でもやっていく方法

慶應義塾幼稚舎に入学後、一般家庭でも無理をしたり見栄を張ることなく、ご自身たちのできる範囲で周囲と上手に付き合いながら6年間を過ごす方法はあるのでしょうか。

 

確かに、多くの家庭が経済的に恵まれている環境ではありますが、工夫次第で十分に楽しく、充実した学校生活を送ることが可能です。

 

ここでは、無理をせずに慶應義塾幼稚舎での生活を楽しむための具体的な方法を紹介します。

 

お金をかけずに工夫する【習い事・学習編】

慶應義塾幼稚舎に通う家庭の中には、複数の習い事を掛け持ちし、専属の家庭教師をつけているケースも珍しくありません。しかし、必ずしも高額な習い事が必要というわけではなく、工夫次第で十分に学習の質を高めることができます。

 

例えば、公立の習い事や自治体が主催する学習プログラムを活用することで、比較的低コストで優れた教育を受けることができます。また、オンライン教材や図書館を活用すれば、質の高い学びを得ることも可能です。

 

さらに、日々の学習習慣を整えることが何より重要です。自宅学習の時間をしっかり確保し、親子で一緒に学ぶ時間を設けることで、学ぶこと自体を楽しむ習慣が身につきます。

 

何よりも大切なのは、周囲と比較して焦るのではなく、お子様自身のペースで学習を進めることです。

 

お金をかけずに工夫する【実体験・旅行編】

慶應義塾幼稚舎のご家庭では、国内外問わず旅行を頻繁にすることが多く、高級リゾート地でのバカンスや、文化的な体験を目的とした旅行が当たり前のように行われています。

 

さらには、海外への短期留学やホームステイ、サマープログラムへ参加することも一般的です。国内でもインターナショナルスクールが実施するオールイングリッシュの合宿に通うケースも少なくありません。

 

しかし、こうした海外×英語のプログラムは全体的に非常に高額であり、一般家庭にとっては負担が大きいのが現実です。

 

このような環境に焦ることなく、一般家庭でも工夫次第で価値ある経験を提供できます。

 

たとえば、国内の博物館や科学館、動物園、歴史的建造物を訪れることで、学びのある旅行を計画することができます。

 

また、国内の英語キャンプや、ボランティア活動を通じた異文化交流の場に参加するのも良い方法です。重要なのは、単にお金をかけることではなく、お子様にとって有意義な経験を提供することです。

よそはよそ、うちはうちと割り切る【親御様編】

慶應義塾幼稚舎に通うご家庭の多くは、経済的に豊かで、余裕のあるライフスタイルを送っています。そのため、どうしても「他の家庭と比べてしまう」ことが多くなりがちです。しかし、大切なのは「我が家には我が家の良さがある」と割り切ることです。

 

無理をして高額な習い事や旅行を取り入れるよりも、家族の価値観を大切にし、お子様にしっかりとした教育を提供することの方が重要です。

 

親御様自身が周囲と比較しすぎると、その不安やプレッシャーがお子様にも伝わってしまいます。そのため、親御様がまずは自信を持ち、家庭の方針をしっかりと定めることが大切です。

 

周囲に流されず、「わが家のスタイル」を貫くことで、お子様にも安心感を与えることができます。

 

よそはよそ、うちはうちと割り切る【お子様編】

お子様自身が周囲の環境と自分を比較し、「なぜうちは〇〇じゃないの?」と疑問に思うこともあるかもしれません。しかし、そのたびに親御様が冷静に対応し、しっかりとした価値観を伝えることが重要です。

 

例えば、「みんな違う家庭環境で、それぞれに良さがある」という考え方を小さいうちから伝えていくことが大切です。

 

また、お子様が「自分は自分」という考えを持てるよう、親御様が肯定的な声かけを続けることが重要です。

 

周囲と違うことを悲観するのではなく、「うちにはこんな良さがある」「これも素敵なことなんだ」と思えるような環境づくりを意識するとよいでしょう。

また、学校生活の中でお子様が不安や悩みを感じた際には、しっかりと話を聞き、共感することが大切です。家庭が安定した心の拠り所になることで、お子様は自信を持って学校生活を送ることができるようになります。

 

このように、周囲と比較せず、自分たちの価値観を大切にすることが、慶應義塾幼稚舎での6年間を充実させる鍵となります。

 

【慶應義塾幼稚舎】お金持ちしかいない?一般家庭では無理?プロが徹底解説!まとめ

慶應義塾幼稚舎は「お金持ちしか入れない」と思われがちですが、実際には一般的な家庭でも合格・入学することは十分に可能です。

 

学費も、他の難関私立小学校と比べて極端に高額ではなく、入試においても親御様の経済力が直接影響することはありません。

 

しかし、入学後には、経済的に恵まれた家庭の多さから、生活や教育環境の違いを感じる場面が出てくることもあるでしょう。周囲の習い事や旅行、持ち物のレベルに驚くことがあるかもしれませんし、お子様が「なぜ自分は同じようにできないの?」と疑問を抱くこともあるかもしれません。

 

そこで大切なのは、周りと比較しすぎず、家庭ごとの価値観を大切にすること。無理に背伸びするのではなく、工夫をしながら、お子様に心を豊かにする体験をたくさん提供することが重要です。

 

慶應義塾幼稚舎での6年間を、親子で前向きに楽しめるよう、自分たちのペースを大切にしていきましょう。

 

 

藤川海美 (ふじかわ うみ)
うみ塾長
お受験教室代表。
願書作成や面接対策、受験指導など小学校受験のことなら何でもお任せ!
願書作成97%、面接レッスン93%、受験指導100%
など驚異の合格実績を誇る。

株式会社Bright Future Family 代表取締役。 元お受験幼稚園の面接官として、数多くの願書を審査し、親御様やお子様の面接を担当。長年の経験を活かし、小学校受験指導に従事。
自らも我が子の小学校受験を経験し、親の立場から見た受験の厳しさを理解。親子が第一志望校に合格するためのサポートを使命とし、命をかけて指導に取り組む。
教育者としての経験と親としての視点を融合させた指導が特徴。
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