学習院初等科への編入をお考えのお母様やお父様で「狭き門と聞くけれど、実際のところどうなの?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
伝統ある学習院の教育に惹かれ、途中からでも入学させたいと願うお気持ち、よく分かります。
長年、多くのお子様を合格へと導いてきた経験から、学習院初等科の転編入試験の実態についてお話しします。
募集の有無から試験内容、そして合格に向けた心構えまで、分かりやすく解説していきましょう。
【学習院初等科】編入試験はある?
学習院初等科では、転編入試験が実施されることがあります。
募集の有無は年度によって異なりますが、在校生の転出などで欠員が生じた場合に行われるのです。
過去の例を見ると、第2学年から第5学年までを対象に、男女「若干名」の募集が行われました。
例年5月中旬に出願を受け付け、6月中旬に試験を実施し、9月1日付で入学するというスケジュールが組まれています。
ただし、出願には厳格な条件が設けられている点に注意が必要です。
ご本人と保護者様が東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県に居住し、そこから通学できることが必須となります。
これは遠距離通学によるお子様の負担を減らしたいという、学校側の温かい配慮とも言えるでしょう。
募集人数が「若干名」とされているのは、単なる欠員補充ではなく、学校が求める基準に達したお子様のみを受け入れるという強い意志の表れなのです。
【学習院初等科】編入の試験内容(選考方法)
転編入試験は、知識量だけでなく、お子様の考える力や社会性を多角的に見る内容となっています。
具体的にどのような課題が出されるのか、一つずつ丁寧に見ていきましょう。
お子様の筆記試験
筆記試験は、国語と算数の2科目で行われます。
出題範囲は「各学年の既習事項」とされていますが、油断は禁物です。
学習院初等科の授業の進み具合や深さに合わせた、発展的な問題が出される傾向にあります。
例えば国語なら、単なる漢字の知識だけでなく、長文を読んで筆者の意図を深く読み取る洞察力が求められるのです。
算数では、計算の正確さはもちろん、図形問題や文章題に対して「なぜその答えになるのか」というプロセスを理解しているかが見られます。
日頃の家庭学習で、答えを急がせず、じっくり考える習慣をつけることをおすすめします。
ただ正解を出すことよりも、課題に向き合う真摯な姿勢が評価の土台になるというわけです。
お子様の作文試験と行動観察
学習院初等科の転編入試験で、ひときわ特徴的なのが作文試験です。
なんと、25分間で1200字以内という非常に厳しい条件が課されます。
原稿用紙3枚分という分量をこの短時間でまとめるには、テーマを瞬時に理解し、頭の中で構成を組み立てる能力が必要です。
「海外からみた日本の良いところ」といったテーマに対して、自分の考えを素早くまとめ、書き続ける力が求められます。
実際には800字から1200字程度書くお子様が多いようです。
また、行動観察では理科や体育、美術の要素が取り入れられます。
理科の課題では、顕微鏡や上皿天秤などの実験器具を使って結果を予想し結論を導き出すような、実体験に基づく思考力が問われます。
体育や美術の課題では、「チーム4人で風呂敷を使ってボールを投げて捕る」といった協力ゲームや、折り紙での制作などが行われます。
ここでは、上手にできるかよりも、お友達とどう話し合い、工夫して取り組むかという協調性が大切に評価されるのです。
個人の優れた能力よりも、集団の中でどのように貢献しようとするかを見られているのかもしれませんね。
親子・本人面接
面接は、お子様ご本人と保護者様に対して行われます。
帰国児童向けなどの選考では「言葉の部屋」と呼ばれる、日本語と英語の両方を用いた面接が実施されることもあります。
日本語での面接では、最近のニュースへの関心や、ご家庭でのインターネット利用のルールなどが質問されます。
英語での面接が課される場合は、自己PRや好きなことの説明などを求められます。
語学力そのものよりも、異文化への理解や、自分の言葉でしっかりと伝えようとする姿勢が大切です。
保護者様の面接では、ご家庭の教育方針が学校の理念と合っているかが厳しく確認されます。
お子様への接し方や志望理由を、ご夫婦でしっかり共有しておくことをおすすめします。
親が学校を信頼し、共に子どもを育てるパートナーになれるかどうかが、実質的な合否の鍵を握っていると言えるでしょう。
【学習院初等科】編入試験の倍率
気になる転編入試験の倍率ですが、公式な数字は発表されていません。
しかし、非常に厳しい競争になることは覚悟しておく必要があります。
参考までに、新1年生の一般入試では、募集人員約80名に対して例年700名以上が志願し、倍率は約9倍前後となっています。
転編入試験は、欠員を補充するためのものですから、募集枠はごくわずかです。
そこに多くの方が志願されるため、実質的な倍率は20倍から30倍、あるいはそれ以上に達すると推測されています。
高い数字を聞いて不安になられるかもしれませんが、学習院初等科は数字だけでお子様を判断する学校ではありません。
学校が求めるお子様像に合致していれば、合格の扉は必ず開かれます。
倍率という見えない壁を恐れるよりも、目の前のお子様の成長に目を向けてみてはいかがでしょうか。
【学習院初等科】編入試験を希望する前に
学習院初等科の転編入試験を受けるにあたって、大切にしていただきたい心構えがあります。
それは、特別な訓練を詰め込むのではなく、日々の生活の中で豊かな経験を積ませてあげることです。
作文対策としては、日常的に自分の意見を言葉にし、文章にまとめる練習を少しずつ積み重ねてみてください。
また、行動観察に向けて、美術館に行ったり、自然の中で遊んだりと、五感を使った体験を増やすことをおすすめします。
何より重要なのは、お子様が課題に対して真摯に向き合う姿勢を育てることです。
すぐに答えが出なくても、手を動かして試行錯誤する過程をご家庭でたくさん褒めてあげてください。
保護者様におかれましても、願書の作成や面接の準備は早めに取り組むことが大切です。
ご家庭の教育方針を振り返り、学習院の「正直・思いやり」という理念とどう結びつくのかを、深く考えてみる良い機会かもしれませんね。
まとめ:学習院初等科の編入を目指すより今できることを着実に
学習院初等科の転編入試験は、確かに狭き門です。
しかし、そこに向けてご家族で努力する過程は、お子様を大きく成長させます。
結果に一喜一憂するのではなく、お子様の考える力や思いやりの心を育む素晴らしい機会として捉えてみてはいかがでしょうか。
とはいえ、ご家庭だけで複雑な試験対策を進めるのは、大きな不安が伴うものです。
特殊な作文課題や、協調性が問われる行動観察、そしてご両親の面接など、専門的な視点が必要な場面が多くあります。
私どもの幼児教室では、長年の受験指導の経験に基づき、願書の添削からお子様の個別指導、保護者様の模擬面接まで、お一人おひとりに寄り添ったサポートを行っております。
お子様の良さを最大限に引き出し、自信を持って本番の考査や面接を迎えられるよう、プロの目線でしっかりと伴走させていただきます。
ご家庭だけで悩まず、ぜひ一度、お気軽にご相談にいらしてください。
1.jpg)
























