1847年に公家や皇族の子弟の教育機関として創設された学習院初等科。
現在も「自重互敬」の精神を基盤に、豊かな人間性と創造力を育む教育を実践しています。私立小学校御三家のひとつとしても知られ、多くの家庭から支持を集めています。
そんな学習院初等科の所在はどこで、校舎はどのようなものなのでしょうか。
【学習院初等科】所在地は?どこに校舎があるのか
学習院初等科の所在地は、東京都新宿区です。
JR四ツ谷駅から徒歩5分ほどの場所にあります。
通りを挟んだ向かいには迎賓館赤坂離宮があり、駅からの通りはイチョウ並木で、秋になると黄金色の絨毯が敷き詰められたような美しさです。
四ツ谷駅近隣には、その他にも上智大学やホテルニューオータニ、大小さまざまな公園があり、お子様がひとり出登下校するのも安心な安全で落ち着いた環境です。
学習院は幼稚園から大学まですべての学校を持っていますが、四谷の地に所在するのは小学校である初等科だけ。幼稚園や学習院中等科・高等科(男子校)、学習院大学は東京都豊島区目白に、学習院女子中等科・高等科(女子校)は東京都新宿区戸山(西早稲田)にあります。そのため、学習院初等科に入学をし、そのまま中等科へ進学を希望する場合、卒業後は小学校とは異なるエリアに通学することになります。

【学習院初等科】校舎は超豪華?と噂される理由とその実態
このように、お子様がひとりでも安心して通学できる立地を兼ね備えた学習院初等科ですが、その校舎が「超豪華」と噂されています。
学習院初等科の校舎は本当に豪華なのでしょうか?また、もし間違った情報であるならば、どうしてそのような噂が広まってしまったのでしょうか。プロが詳しく解説します。
学習院初等科の校舎は超豪華ではない!
学習院初等科の校舎を一度でも間近で見たことがあれば、その校舎が豪華なものではないことはすぐにお分かりになります。
確かに、四谷の一等地に存在する緑あふれる広々とした空間と、洗練された歴史を感じさせる校門が来校者を迎える印象は、さすが代々の皇族が通われる名門校であると思わされます。
しかし、その奥に佇む校舎は木のぬくもりを感じさせる古くて落ち着いた印象の低層型の建物です。
一目見れば学習院初等科の校舎は決して豪華でないことがお分かりになると思います。学習院初等科の校舎の魅力を、プロが詳しく解説いたします。
学習院初等科の校舎は歴史を感じさせるぬくもりのある佇まい
学習院初等科は、1877年(明治10年)に開校し、長い歴史を持つ伝統ある小学校です。現在の校舎は1937年(昭和12年)に建てられ、80年以上にわたり多くの児童が学びの場として過ごしてきました。学習院が大切にしている「質実剛健」という考え方は、校舎の佇まいにも色濃く表れています。
校舎は木造を基調としており、ぬくもりのある落ち着いた雰囲気が漂っています。長年使われてきた床や柱には、児童たちの歩みの跡が刻まれ、世代を超えて受け継がれてきたことを感じさせます。新しいものに次々と建て替えるのではなく、古いものを修繕しながら大切に使い続けていることも、学習院の特徴のひとつです。このような姿勢は、単に伝統を守るというだけでなく、物を大切にし、丁寧に扱うことの大切さを児童たちに伝える役割も果たしています。
卒業生の多くは、学習院初等科の校舎を「懐かしい」と口にします。それは単なる建物ではなく、6年間の学びや友情、成長の記憶が詰まった特別な場所だからです。華やかさや派手さを求めるのではなく、歴史と伝統の中で培われた温もりを大切にする姿勢が、この校舎には息づいています。
学習院初等科の校舎に華美な装飾は一切なく、手をかけ大切に使われている
学習院初等科では、華美な服装や髪形、持ち物は認められていません。児童たちは、シンプルで落ち着いたものを大切に使うよう指導されており、それを実践しています。この教育方針は校舎にも反映されており、学習院初等科の建物には派手な装飾が一切なく、質素でありながら温かみのある佇まいとなっています。
現在の校舎は決して新しくはありませんが、その分、年月を重ねるごとに味わい深い趣を増しています。校舎内の床や壁、扉に至るまで手入れが行き届いており、修繕を繰り返しながら大切に使われ続けています。木製の校舎には独特の温かみがあり、どこか懐かしさを感じさせる雰囲気が漂っています。
また、学習院では「物を大切にする」という考えが根付いており、児童たちも自然とその精神を身につけていきます。新しいものを次々と取り入れるのではなく、長く使えるものを手入れしながら大切にする文化があり、それは校舎にも表れています。華やかさや派手さを求めるのではなく、質素でありながらも品格を重んじる学習院の精神が、この校舎にはしっかりと息づいているのです。
校舎は超豪華?と噂される理由
このように、学習院初等科の校舎は決して華美でも豪華でもありません。ではどうして学習院初等科の校舎は超豪華?と噂されるのでしょうか。その理由は、世間が学習院初等科に持つ漠然としたイメージが原因と言えます。
学習院初等科は、確かに皇族や著名人のお子様が多く通われていることから、一般的な小学校とは異なる特別なイメージを持たれることが多いようです。しかし、実際の校舎は、長い年月をかけて大切に使われてきた温かみのある建物であり、決して贅を尽くした豪華な造りではありません。
この「豪華」というイメージが生まれた背景には、マスコミの影響が大きく関係しています。学習院は格式のある学校として取り上げられることが多く、そのたびに「特別な環境」や「選ばれた人々が通う場所」といった印象が強調されてきました。その結果、校舎まで「特別なもの」「豪華なもの」と誤解されるようになったのかもしれません。
実際の校舎は、華美な装飾や最先端の設備が整えられているわけではなく、学習院の教育理念を体現するような佇まいが特徴です。世間のイメージとは異なり、そこには歴史を重ねた温かみと、代々の児童たちが丁寧に使い続けてきた重みが感じられる校舎があるのです。
【学習院初等科】所在地は?校舎は超豪華?その歴史に迫る!プロが徹底解説 まとめ
学習院初等科の校舎は、豪華さよりも歴史と品位を重視した設計となっており、噂とは異なります。学習院が長い歴史の中で繰り返し伝え続け、また伝統として守り抜いた質実剛健とも言える姿勢が校舎の佇まいにも現れています。長年にわたり大切に使われてきた伝統的な校舎で学ぶことで、児童たちの心にも自然と学習院の精神が宿ることにつながります。温もりと落ち着きのある環境で学習に集中できる学習院初等科は、御三家の名にふさわしい素晴らしい学び舎と言えるでしょう。