学習院初等科

【学習院初等科】卒業生の驚きの進学先は!?プロが徹底解説

【学習院初等科】卒業生の驚きの進学先は!?プロが徹底解説
塾長
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皇族の学び舎として京都で生まれた学習院初等科。現代では校舎を四谷に移し、その伝統と風格はそのままに私立小学校ご三家と呼ばれ、歴代多くのご家庭を受け入れています。附属校である中等科(男子校)・女子中等科(女子)の中学校受験人気・偏差値も高いことで有名で、東京を中心に多くのご家庭から注目を集めています。そんな学習院初等科の在校生は、卒業後どのような進路を選ぶのでしょうか。プロが徹底解説します。

【学習院初等科】卒業生は外部校に進学するのか?内部進学率について

学習院初等科の卒業生は、伝統的に学習院中等科(男子)・女子中等科(女子)へ進学することが一般的です。ただし、近年は外部進学を選択する家庭も一定数存在します。時代の変化による選択肢の広がりや様々な価値観・バックグラウンドを持つお子様・ご家庭が集まることに起因しているでしょう。本章では、学習院初等科の卒業生がどの程度外部校に進学するのか。また、内部進学する場合はその進学率についても詳しく解説します。

 

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【学習院初等科】進学実績

学習院初等科の進学実績について「内部進学」と「外部進学」に分けて紹介します。学習院初等科の在校生は、おおむね内部進学する傾向にありますが、一部のお子様・ご家庭は外部進学を選ぶ傾向にあります。その背景にはさまざまな理由があります。以下、学習院初等科の進学に関する詳細を男女別にまとめました。

 

 内部進学実績

学習院初等科から学習院中等科・女子中等科へ進学する割合は、おおよそ80~85%程度とされています。(*公表されていないため推測です)

 

・男児の内部進学率

約75~80%が学習院中等科へ進学

 

・女児

約85~90%が学習院女子中等科へ進学

男児よりも女児の方が内部進学率が高い傾向があります。これは、女子中等科の校風や教育内容が安定しており、保護者からの評価も高いためと考えられます。一方で、学習院女子中等科は中学校受験でも抜群の人気と高偏差値(偏差値60前後/四谷大塚)のため、受験倍率も大変高いです。中学校受験の難易度を考えた時に、小学校で持ち上がりで進学する方が理にかなっていると言えるでしょう。一方で、男子は外部進学を選ぶ家庭がやや多く、特に難関私立中学校を目指すケースが増えています。

外部進学実績

学習院中等科(男子)・女子中等科(女子)に内部進学しない児童は、中学受験を経て他校へ進学します。ここ10年ほどの傾向を踏まえると、以下のような進学先が選ばれています。

 

・男児の主な進学先

慶應義塾普通部・中等部(慶應系列校への進学を希望する家庭)

早稲田実業学校中等部(早稲田系列の一貫教育を希望)

麻布中学校・武蔵中学校・開成中学校(進学校志向の強い家庭)

筑波大学附属駒場中学校・学芸大附属中学校(国立難関校を志望)

 

男児の場合、開成・麻布・武蔵といった御三家や、慶應・早稲田の附属校に進学するケースが多く見られます。特に、将来的に大学進学を見据えて外部受験を選択する家庭が増えています。

 

・女児の主な進学先

慶應義塾中等部・湘南藤沢中等部(慶應大学への進学を希望)

白百合学園・雙葉・聖心女子学院・東洋英和女学院(伝統的な女子校志向)

豊島岡女子学園・女子学院・フェリス女学院(進学校志向の家庭)

学芸大附属竹早中学校・筑波大学附属中学校(国立の高偏差値校を希望)

 

女児の場合、伝統的なカトリック系の女子校や、進学校を志望するケースが多く見られます。また、慶應義塾中等部などの一貫校へ進学する家庭も一定数存在します。

 

【学習院初等科】大学附属校なのに、外部の学校に進学する理由

人気・高偏差値の中等部・高等部・大学までを要する学習院初等科にせっかく入学できたにもかかわらず、内部進学の権利を放棄し外部の学校に進学する背景には、一体どのような理由があるのでしょうか。学習院初等科の在校生が、外部の学校に進学する理由を4つに絞って詳しく解説します。

 

学習院大学にない学部・専攻に進みたいと考えたため

学習院初等科から内部進学を続けると、最終的に学習院大学への進学が基本路線となります。しかし、学習院大学は文系学部が中心で、学べる分野が限られているのが現状です。例えば、医学部や建築学、理工系の高度な研究分野、地球環境学などを学びたい場合、学習院大学には適した学部がありません。そのため、これらの分野に関心を持つお子さまがいる家庭では、早い段階から外部大学への進学を視野に入れることが多くなります。

このような理由から、中等科・女子中等科へ内部進学するのではなく、開成・麻布・武蔵・女子学院などの進学校へ進学し、将来の進路選択の幅を広げることを目的に外部受験を選択するケースが増えています。内部進学では学習院大学以外の選択肢が狭まりやすいため、専門性の高い学問を学ぶ可能性がある場合は、あらかじめ外部進学を検討する家庭も少なくありません。

 

ほかの大学附属校への進学を希望したため

学習院大学は伝統と格式のある大学ですが、内部進学を続けると学習院大学以外の選択肢が狭まりやすい点がデメリットとなることもあります。そのため、より幅広い学問領域やキャリアパスを確保するために、他の大学附属校を選ぶケースが増えています。特に、慶應義塾中等部・早稲田実業学校中等部などの附属校に進学することで、最終的に慶應義塾大学や早稲田大学への進学を有利にするという意図を持つ家庭が多く見られます。

また、将来、国際的なキャリアを考える家庭では、ICU(国際基督教大学)や上智大学、さらには海外大学への進学を視野に入れるケースもあります。そのため、大学附属校の中でも国際教育に力を入れている学校を選ぶことも一つの戦略となります。学習院初等科から外部進学をする家庭の中には、こうした将来の進学先を意識し、より自由度の高い進路選択ができる附属校を選ぶケースが増えています。

 

学習院中等科(男児)、学習院女子中等科の校風が合わないと感じたため

学習院中等科・女子中等科は、伝統と格式を重んじる落ち着いた校風が特徴です。生徒同士の結びつきが強く、卒業後も学習院のネットワークを大切にする文化があります。また、教育方針としては競争をあおるような環境ではなく、品位や礼節を重視しながら、のびやかに学ぶことを大切にしています。

しかし、その校風が合わないと感じる家庭も一定数あります。例えば、お子様が積極的に新しいことに挑戦したい性格の場合、学習院の穏やかな環境では物足りなさを感じることがあるかもしれません。また、学習院中等科・女子中等科は、生徒の自主性を重んじる反面、学校側が厳しく管理することが少なく、自由な雰囲気があるため、指導がしっかりしている学校を希望する家庭には向かない場合があります。

さらに、同じ家庭環境や価値観を持つ生徒が多いため、周囲の環境になじみにくいと感じるお子様もいます。学習院では代々学習院に通うご家庭が多く、親同士のつながりが強いことから、「すでに出来上がった人間関係の中に入りづらい」と感じるケースもあります。こうした点が合わないと感じた場合、より多様な価値観を受け入れる学校や、個々の生徒を手厚く指導する学校を選ぶために外部進学を検討することがあります。

 

スポーツや音楽、絵画・芸術など専門的な学びを極めたいから

学習院中等科・女子中等科は、学問を基盤とした総合的な教育を重視する学校ですが、スポーツや音楽、絵画・芸術などの分野を専門的に深く学ぶ環境は限られています。また、学習院大学に進学することを前提とすると、体育系・芸術系の学部が存在しないため、そうした分野での高度な学びを希望する場合には、外部の学校を選択する必要があるのが現状です。

例えば、スポーツに関しては、学習院には伝統的な部活動(馬術・弓道など)はあるものの、全国大会を目指すような強豪校の環境とは異なり、一部の部活を除いて競技レベルがそれほど高くないため、本格的にスポーツを極めたい生徒には物足りなさを感じることがあります。そのため、サッカー・野球・バスケットボール・フィギュアスケートなど、全国レベルでの競技を目指すお子さまは、スポーツに特化した学校や強豪校への進学を選択するケースが多くなります。

また、音楽や美術といった芸術系の専門教育を希望する場合、学習院にはそれを深く学べる環境が十分に整っていません。音楽大学の附属校(東京音楽大学付属高等学校など)や、東京藝術大学附属高校、あるいは海外の芸術系スクールへ進学するケースもあります。特に、国際的な芸術活動を視野に入れる家庭では、早い段階で海外留学を選択することもあり、学習院の内部進学を避ける理由のひとつとなっています。

このように、スポーツや芸術の分野で専門的な学びを極めたいお子さまにとっては、学習院の一貫教育が必ずしも最適な選択ではない場合があるため、外部進学を選ぶ家庭が一定数存在するのです。

【学習院初等科】卒業生の驚きの進学先は!?プロが徹底解説 まとめ

人気・実力ともに誇らしい実績を持つ学習院。高倍率を突破し超難関校と言われる初等科に入学できたにも関わらず外部進学する理由は、児童の主体性や将来の選択を軸とした前向きな決断によるものでした。そして、幼い頃から自身の将来を真剣に考えるようなお子様が育つ理由こそ、学習院初等科の高い指導力、そして自重互敬の精神を身に付けたことに他なりません。学習院初等科で学ぶという事は、相手を思いやり敬いながら、自身を見つめ、自分の心に向き合う事とつながります。その結果、自分の将来を真剣に考え、積極的な決断ができる人間に育つのです。

 

藤川海美 (ふじかわ うみ)
うみ塾長
お受験教室代表。
願書作成や面接対策、受験指導など小学校受験のことなら何でもお任せ!
願書作成97%、面接レッスン93%、受験指導100%
など驚異の合格実績を誇る。

株式会社Bright Future Family 代表取締役。 元お受験幼稚園の面接官として、数多くの願書を審査し、親御様やお子様の面接を担当。長年の経験を活かし、小学校受験指導に従事。
自らも我が子の小学校受験を経験し、親の立場から見た受験の厳しさを理解。親子が第一志望校に合格するためのサポートを使命とし、命をかけて指導に取り組む。
教育者としての経験と親としての視点を融合させた指導が特徴。
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