雙葉小学校に合格する子ってどんな子なの?
雙葉小学校は、私立小学校受験における女子最難関校であり、ペーパー問題ができるだけでは合格できません。
高い思考力はもちろんのこと、素直でのびのびと育ち、自立心と品性を兼ね備えた子どもが合格します。
雙葉小学校に合格する子の条件は一朝一夕で満たせるものではないため、しっかりポイントを抑えて準備しましょう。
【雙葉小学校】 合格する子になるために、どんな力が必要?
雙葉小学校に合格するために必要な力はこちら。
- 高い国語力
- 思いやりのある素直なこころ
- 自分で考えて行動する力
- 家庭力(親)
小学校受験模試で上位に入る子どもでも、雙葉小学校にご縁をいただけないパターンは珍しくありません。
雙葉小学校は模試で測れる力以外の部分も重視しており、親の対策も必要です。
それぞれ解説するので参考にしてください。
高い国語力
雙葉小学校に合格する子の特徴として、国語力が高いことが挙げられます。
雙葉小学校のペーパー問題は、内容自体は年齢なりの理解ができれば解けますが、設問にひと工夫があるため、まず出題内容を理解しなくてはいけません。
この工夫された問題が、ペーパー試験の難易度を上げています。
たとえば、過去の試験で「お正月から数えて5つ目の月におこなう行事を選んでください」といった問題が出題されました。
5月の行事を選べばよいと分かれば、小学校受験対策をしている幼児には簡単です。
しかし、「お正月から数えて5つ目の月」という説明は年長児には難しいのです。
「前から〇番目」と数えた経験を月の数え方に応用し、5月を導き出さなくてはいけません。
問題の意味をしっかり理解できる語彙力や国語力・応用力が、雙葉小学校の合格には必要です。
思いやりのある素直なこころ
雙葉小学校は、カトリックの精神・価値観に基づいた教育をおこなっており、お友達や先生・神様の前での素直さを大切にしています。
実際の合格者には、裏表のない素直な性格の親子が多いといわれています。
品のある素直さや思いやりの心を身に付けることが、雙葉小学校合格に欠かせません。
雙葉小学校の試験では、ペーパー試験のほか巧緻性・行動観察・面接があり、それぞれの考査で子どもの性格をよく観察しています。
自分で考えて行動する力
雙葉小学校の行動観察では、自分で考えて行動する力が見られています。
リーダーシップをとることよりも、その考えや行動が、他者を思いやったものかどうかがポイントです。
行動観察では何人かのグループをつくり、子ども同士で相談や声かけをしながら、決められた課題をこなします。
自分の意見を言えるのは大事ですが、やりたいことだけを主張するようではいけません。
また、「それでいいと思います」と周囲に流されるだけなのもあまりよくありません。
「わたしはこうしたいと思ったけれど、あなたの意見もとても素敵だと思うから、こうするのはどうかな」など、自分を大切にしながら周囲のことも考える力が必要です。
家庭力(親)
雙葉小学校の合格には両親の意識や子育て観も重要です。
ペーパー力があれば合格するわけではなく、小学校受験専門の教室で教えられたことを忠実にこなしても合格は難しいといわれています。
雙葉小学校が求める品の良さや思いやり、素直さ、思考力の高さは一朝一夕には育てられません。
日頃の子どもとのかかわり方を見直し、親自身が素直さや品の良さのお手本である必要があります。
【雙葉小学校】 合格する子になるために、家庭でできること
女子最難関である雙葉小学校に合格するために家庭で取り組んでほしいことや、ポイントをまとめました。
- 読み聞かせや読書をする
- 安心と愛情を与え、心を安定させる
- 「親の祈り」を読み実行する
それぞれ解説するので、ぜひ取り組んでみてください。
読み聞かせや読書をする
雙葉小学校の合格に必要な国語力や、思いやりのこころは読書で身につきます。
絵本にかぎらず、興味のある分野のさまざまな本を読み聞かせましょう。
年長児は、はやいと1人読みが上手になってくる年齢なので、図書館や本屋で一緒に本を選び、読書がたくさんできるようにサポートしてください。
また、読み聞かせや読書のあとは、「男の子が泣いたとき、どんな気持ちになった?あなたならどうしてあげる?」など、正解のない質問をしてみます。
ただ文字を追うだけではなく、質問をすると、文章を理解しているかの確認ができ、思いやりのこころも育てられます。
安心と愛情を与え、心を安定させる
子どもの素直さを育てるには、子どもが安心感で満たされている必要があります。
子どもはもともと素直なものですが、「思うようにいかなかったとき」「期待に答えられなかったとき」「自分がダメな子だと思ったとき」など、ネガティブな感情が沸くと、なかなか素直ではいられません。
子どもが素直でいられるように、愛情を与え、大人自身の失敗談や失敗を成功に変えた話をして、失敗しても大丈夫なのだと安心させましょう。
「親の祈り」を読み実行する
雙葉小学校の説明会では、毎年「親の祈り」を朗読または配布されます。
「親の祈り」とは、カトリック教会の宣教師であるルイス・カンガスが書いた詩です。
雙葉小学校がこれを印刷して配布するのは、学園が理想とするご両親の姿を表わしているためと見て間違いないでしょう。
以下に「親の祈り」を掲載しますので、ぜひじっくりと読んでみてください。
”神様
もっと良い私にしてください。
子どもの言うことをよく聴いてやり
心の疑問に親切に答え
子どもをよく理解する私にしてください。
理由なく子どもの心を傷つけることのないようにお助けください。
子どもの失敗を笑ったりせず
子どもの小さい間違いには目を閉じて
良いところを見させてください。
良いところを心から誉めてやり
伸ばしてやることができますように。
大人の判断や習慣で
子どもをしばることのないように
子どもが自分で判断し
自分で正しく行動していけるように導く知恵をお与えください。
感情的に叱るのではなく
正しく注意してやれますように。
道理にかなった希望はできるだけかなえてやり
彼らのためにならないことはやめさせることができますように。
どうか意地悪な気持ちを取り去ってください。
私がまちがったときには
きちんとあやまる勇気を与えてください。
いつも穏やかな広い心をお与えください。
子どもと一緒に成長させてください。
子どもも私も生かされて愛されていることを知り、
他の人々の祝福となることができますように。”
(出典:「愛と祈りで子どもは育つ」渡辺和子著)
小学校受験の準備をする日々の中で、子どもの心を傷つけてはいないでしょうか。
子どもの失敗を笑わず、感情的に叱らずに正しく注意し、自分が間違ったときに謝り、穏やかな広い心を持てるように意識して過ごしてみてください。
「親の祈り」を意識して過ごすことで、親も、子ども自身も思いやりのある子へと変わっていきます。
雙葉小学校に合格するためには、まず「親の祈り」をもとに子育てしてみましょう。
【雙葉小学校】合格する子はどんな子?プロが解説まとめ
ここまで、雙葉小学校に合格する子や合格に必要な力、家庭での取り組みのポイントを解説しました。
女子最難関校である雙葉小学校は、ペーパーテストや巧緻性などの試験対策のほか、日々を丁寧に過ごし、雙葉小学校をより深く理解する必要があります。
ぜひこの記事を参考にして、親子で対策してみてくださいね!