和歌山県のきのくに子どもの村小学校は、宿題もテストもない自由な学校だと聞きました。
どんな学校で、入学するにはどうすればよいのでしょうか?
きのくに子どもの村小学校は、1992年に和歌山県橋本市で開校した私立小学校で、全国にある「子どもの村」の学校のなかで最初に開校した学校です。子どもが自分で活動を選んでクラスを決め、異年齢で体験学習に取り組む、一般的な学校とは大きくちがう学校です。
大切なのは、以下の3点です。
・「自己決定」「個性尊重」「体験学習」という考え方に、ご家庭が心から共感できるか確かめること
・入学の流れや日程は、学校へ直接問い合わせて最新の情報を確かめること
・寮生活をふくめた暮らし方と費用を、家族でよく話し合っておくこと
きのくに子どもの村小学校の個別相談、家庭学習サポート、願書作成、面接対策を行う筆者が詳しく解説していきます。
きのくに子どもの村小学校を受験される方は、ぜひ参考にしてくださいね!
【きのくに子どもの村小学校】どんな学校?基本情報
きのくに子どもの村小学校は、和歌山県橋本市彦谷51にある私立小学校です。設置者は学校法人きのくに子どもの村学園で、学園の公式サイトでは、1992年に小学校、1994年に中学校、1998年にきのくに国際高等専修学校を開いたと紹介しています。学園の紹介によると、学校法人として認められた自由な学校としては、戦後初めての学校です。
学園は、きのくにのほかにも、福井県のかつやま子どもの村、山梨県の南アルプス子どもの村、福岡県の北九州子どもの村、長崎県のながさき東そのぎ子どもの村、そしてイギリス・スコットランドのキルクハニティ子どもの村を運営しています。このうち最初に開校したのが、きのくにです。
学園の紹介ページでは、1学年15名ほどの小さな学校であること、学園全体の子どもは250人あまりで、その多くが寮で生活しながら学んでいることが書かれています。ただし、この紹介ページは数年前の内容とみられるため、今の人数は学校へ確かめてください。
問い合わせ先は、電話0736-33-3370、またはメール(info@kinokuni.ac.jp)です。
【きのくに子どもの村小学校】教育の特色
学園が教育の理念として掲げているのは、イギリスの教育者の「まずは子どもをしあわせにしよう。すべてはそのあとに続く。」という言葉です。この考えのもとで、次のような特色をもっています。
- 宿題とテストがない
- 大人を「先生」と呼ばず、「○○さん」やニックネームで呼ぶ
- 子どもが自分のしたい活動を選んで、クラスを決める
- 授業の多くが体験学習で、クラスは異年齢で構成される
学園の紹介では、2016年度の小学校のクラスの例として「工務店」「劇団きのくに」「よくばり菜園」が挙げられています。クラスの名前からも、ものづくりや劇、作物づくりなど、実際の活動を通して学ぶ様子がうかがえます。クラスの名前や内容は年度ごとに変わります。
修学旅行や海外での研修が長いことも特色で、4泊5日から1か月におよぶこともあると紹介されています。
同じ学園の学校は、教育の目標と基本の考え方が共通しています。かつやま子どもの村の公式Q&Aでは、子どもの村の学校は不登校の子どものためのフリースクールではなく、学校の考え方に共感した親子が選ぶ学校だと説明しています。この点は、きのくにを考えるうえでも大切な前提になるでしょう。
【きのくに子どもの村小学校】入学の流れ(2027年度)
2026年10月23日時点で、きのくに子どもの村小学校の2027年度(令和9年度)の児童募集要項は、公式サイトではまだ確かめられません。学園の公式サイトのお知らせも2022年度の内容が最新となっており、今年度の募集の時期・人数・選考の方法は、学校へ直接問い合わせる必要があります。最新は募集要項でご確認ください。
参考までに、同じ学園のほかの学校が公式サイトで案内している入学の流れを紹介します。
- かつやま子どもの村:親子で見学したあと、お子さまは2泊3日の体験入学、保護者は面談。判定会で入学の可否を決める
- 北九州子どもの村(2027年度):入学願書を出す前に親子で学校見学をすませ、体験入学(入学選考)を受ける形。2026年は9月・10月に3日間ずつの体験入学が案内されています
きのくにでも同じ形とは限りませんが、子どもの村の学校では「まず親子で学校を見ること」が出発点になっています。見学の申し込みの方法や日程も、電話かメールで確かめるところから始めましょう。
【きのくに子どもの村小学校】学費と寮
きのくに子どもの村小学校の学費は、2026年10月23日時点で公式サイトでは確かめられませんでした。かつやま子どもの村の公式Q&Aでは、学費はほかの子どもの村小学校とは一部ちがい、きのくにを含む各校へ問い合わせてほしいと案内されています。入学金、授業料、寮費、修学旅行費などを、問い合わせのときに一覧で確かめておくと安心です。
参考として、かつやま子どもの村のQ&Aには、小学生の目安として、通学生が約81万円、寮生が121万円または141万円(帰宅の形によってちがう)と掲載されています。きのくにの金額ではない点に注意してください。
学園の紹介にあるように、子どもの村の学校では多くの子どもが寮で生活しています。小学1年生から寮で暮らすことを考えると、不安に思うお父様・お母様も多いはずです。見学のときに、寮での過ごし方や帰宅の頻度、送り迎えの方法などを具体的にたずね、お子さま本人の気持ちを大切にしながら決めていきましょう。
【きのくに子どもの村小学校】中学への進学と一般向けの行事
学園には中学校と国際高等専修学校があり、小学校から先の学びも同じ考え方の中で続けることができます。同じ学園のかつやまや北九州の公式サイトでは、中学校は原則として学園内の小学校から進学する形だと案内しています。私立小学校から系列の中学校へ進む仕組みについては、私立小学校の内部進学の考え方もあわせて読んでみてください。
学園では、在校生以外の子どもに向けた行事も開いてきました。2022年度には、年長のお子さまを対象にしたサマースクールや、5歳から小学3年生を対象にした「おもちゃづくり&幼児教室」が案内されていました。今年度の開催は公式サイトで確かめられませんが、こうした行事があれば、入学を考える前にお子さまが学校の雰囲気にふれるよい機会になります。
【きのくに子どもの村小学校】よくある質問と準備のポイント
Q. 入学のために、家庭で勉強しておくことはありますか?
ペーパーテストの準備よりも、自分のことを自分でやってみる経験や、やってみたいことに夢中になる経験を重ねておくことが大切です。子どもの村の学校は、子どもが自分で決めて動くことを大事にしています。家庭でも、遊びや料理、ものづくりなどを通して「自分で決める」場面を増やしてあげてください。
Q. 学校に問い合わせるとき、何を確かめればよいですか?
公式サイトで最新の情報を確かめにくい学校なので、問い合わせのときに聞きたいことをメモにしておくと、やりとりがスムーズです。たとえば、次のような点です。
- 2027年度の新1年生の募集があるか、募集人数と出願の時期
- 見学の曜日・時間と、申し込みの方法
- 体験入学の有無と日程、保護者の面談の有無
- 入学金・授業料・寮費などの金額と、納める時期
- 寮生の帰宅の頻度と、通学する場合の方法
聞いた内容と日付を記録しておけば、ご夫婦で話し合うときや、ほかの学校と見くらべるときにも役立ちます。
Q. 小学1年生から寮に入れて大丈夫でしょうか?
寮生活が合うかどうかは、お子さまによってちがいます。同じ学園の北九州子どもの村の公式FAQでは、小学生の寮生はみな元気に過ごしており、小さい子ほどホームシックを早く乗りこえることが多い、と説明しています。きのくにでの様子は、見学のときに寮の生活についてもくわしくたずねてみてください。
Q. 和歌山県のほかの小学校とも比べたいのですが。
きのくには教育の考え方がはっきりした学校なので、合うかどうかはご家庭の考え方しだいです。和歌山県の小学校全体を見ておきたい方は、和歌山県の小学校一覧も参考にしてください。
Q. 学校の考え方をくわしく知るには?
学園は、学校の考え方や実践をまとめた本を出しています。見学の前に読んでおくと、当日に聞きたいことがはっきりします。ご家庭の考えを整理したいときは、オンライン個別相談で一緒に整理することもできます。
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