京都文教小学校の特色について教えてください。
「月影教育」という言葉を聞いたのですが、どんな教育なのでしょうか?
【京都文教小学校】月影教育とはなにか
関連動画:京都府の小学校選びの参考に。この記事の学校を紹介しているとは限りません。
京都文教小学校は、京都市左京区岡崎にある浄土宗系の私立共学校です。学園の歴史は1904年の高等家政女学校の設立にさかのぼり、小学校は1982年に開校しました。2024年には「京都文教短期大学付属小学校」から現在の「京都文教小学校」に校名を変更しています。
この学校の土台にあるのが、心の教育「月影教育」です。
「月影」とは、浄土宗の宗歌となっている法然上人の歌に由来する言葉です。京都文教小学校では、この教えにもとづく心の教育を「月影教育」と名づけ、生活実践・行事・教科学習・総合学習・礼法・学級活動・食育に至るまで、あらゆる指導の中心に据えています。
月影教育で重点が置かれるのは、次の3つです。
- 自己を深める「祈り」
- 社会に役立つ「汗」
- 基礎学力の徹底と定着をめざす「学習」
宗教教育というと構えてしまう方もいらっしゃいますが、実際の学校生活で行われているのは、校門で一礼をする、毎週水曜日の礼拝で心を静める、食事の前に感謝の気持ちを込めて合掌する、といった具体的な行動の積み重ねです。ご家庭が浄土宗の信者である必要はありません。「宗教の教えを通して、人としての土台を育てる」という方針に共感できるかどうかが大切です。
【京都文教小学校】校訓「明るく 正しく 仲よく」と5つの力
京都文教小学校の校訓は「明るく 正しく 仲よく」です。シンプルな言葉ですが、挨拶・返事・掃除・礼儀作法といった日々の行動の指針として、児童の生活に浸透しています。
また、公式サイトでは「6年間で身につける5つの力」として、次の力が掲げられています。
- 豊かな心
- 丈夫な体
- 確かな学力
- 広い視野
- 高い人権意識
注目したいのは、学力だけでなく「心」と「体」が先に置かれている点です。人としての基本行動、たとえば明るい挨拶、「はい」という返事、黙々と取り組む掃除、茶道などの礼法が、学びの前提として大切にされています。
児童数は約130名、1学年1クラスの少人数校ですので、先生の目が一人ひとりに行き届きやすく、こうした生活指導が徹底しやすい環境だといえます。
環境面では、平安神宮や動物園、美術館が集まる岡崎の「文教地区」に位置し、校内にはビオトープもあります。安全面でも、京都文教中学校・高等学校と共通の校門に警備員が常駐し、登下校の時刻を保護者に知らせるメールサービスが整えられています。心の教育を支える環境づくりにも手が届いている学校です。
【京都文教小学校】基礎学力を支える根っこタイムと根っこマラソン
月影教育の3本柱のひとつ「学習」を支えるのが、「根っこタイム」です。
根っこタイムは、計算・音読・漢字・英語などの基礎学習に毎日取り組む時間で、朝と昼に設けられています。朝は読み書き計算の基礎練習を行い、週1回はマラソンで体を鍛えます。派手さはありませんが、毎日コツコツと続けることで、基礎学力と学習習慣、そして根気強さを育てるのがねらいです。
体づくりの面では「根っこマラソン」のほか、京都御苑や粟田山への遠足など、恵まれた立地を生かした活動があります。運動場は透水性ゴム舗装で、隣接する京都文教中学校・高等学校の運動場や温水プールも利用できます。
ご家庭でも、この学校の教育に合わせるなら「一度にたくさん」より「毎日少しずつ」が合言葉になります。年長の間に、朝の10分間ドリルや音読など、短い学習を同じ時間に続ける習慣をつくっておくと、入学後の根っこタイムにも自然になじめるでしょう。
「木の根っこ」という名前のとおり、目に見えない部分を太く育てることを重んじる学校です。この方針は入試にも通じており、難しいことを先取りしている子よりも、話を聞く・最後までやりきるといった土台が育っている子が評価される傾向にあります。詳しくは京都文教小学校の試験内容の記事をご覧ください。
【京都文教小学校】れんげ班に代表される縦割り活動
京都文教小学校のもうひとつの特色が、学年の枠を越えた縦割り活動「れんげ班」です。
れんげ班は6年生が班長を務め、次のような活動が年間を通して行われます。
- 1年生を迎える「れんげデビュー集会」
- 動物園へ出かける「ウキウキウォーキング」やれんげ全校遠足
- 1年生と6年生がいっしょに行う大根の植えつけ・収穫
- 縦割り班で食べる「れんげスクールランチ」
- 卒業前の「6年生ありがとうの会」
少人数校だからこそ、全校児童が顔見知りになり、上級生が下級生の面倒を自然に見る文化が育っています。児童の作文などでも、上級生と下級生の距離の近さや、先生との距離の近さが学校の自慢として語られています。
一日の流れにも学校の特色がよく表れています。朝は校門で一礼して登校し、毎週水曜日は礼拝、そのほかの曜日は英語の取り組みで一日が始まります。続く朝根っこタイムで基礎練習に取り組み、午前の授業、給食と掃除をはさんで、昼根っこタイムへ。祈り・学習・生活実践が無理なく日課に織り込まれています。
また、給食は月曜から金曜までの完全米飯給食で、「大自然界のいのちをいただく」という感謝の気持ちを大切にした食育が行われています。栄養教諭が各教室で食材やマナーの話をするなど、食の場面まで月影教育が息づいているのが京都文教小学校らしいところです。
【京都文教小学校】英語・ICT・探究的な学び
伝統的な心の教育と並んで、京都文教小学校は新しい学びにも積極的です。
英語教育は1988年から始まった歴史ある取り組みで、現在は全学年で週2時間の英語の授業に加え、毎朝の英語学習「EE(Everyday English)」が行われています。金曜日の朝には英語でラジオ体操やヨガを行う英語朝体操、木曜日の放課後には課外の英語活動もあり、2024年からは教科の内容を英語で学ぶフォーカスト・イマージョンも部分的に実践されています。2018年には韓国の小学校との国際交流も始まりました。
ICTでは、2021年から一人1台のiPadを全教科で活用し、学習支援アプリ「ロイロノート」やシンキングツールを使って、考えを整理し発表する学習が本格化しています。高学年では、児童会活動やれんげ班のリーダー経験、体験学習・総合探究を通して、探究心と行動力を育てます。
「基礎の徹底」と「新しい学び」の両輪がそろっているのが、京都文教小学校の教育の全体像です。
【京都文教小学校】特色を受験にどう生かすか
学校の特色を知ることは、そのまま受験対策になります。志望理由を書くときも、面接で答えるときも、「この学校のどこに共感したのか」を具体的に語れるかどうかで説得力が変わるからです。
京都文教小学校であれば、次のような視点で家庭の方針との接点を探してみてください。
- 挨拶・掃除・食事の作法など、家庭で大切にしてきた習慣と月影教育の重なり
- 毎日コツコツ続ける根っこタイムと、家庭学習の進め方の重なり
- 異年齢のかかわりを大切にするれんげ班と、お子さまの育ちの重なり
京都文教小学校は、学校説明会や文教小プレテストのほか、学校体験イベントも多く、学校見学・参観も随時受け付けています(電話申込)。説明会や学校見学に足を運び、月影教育が日々の生活にどう息づいているかを実際に見て、感じたことを自分の言葉にしておくことが、何よりの準備になります。願書への落とし込み方は願書作成サポートで、学校選びの段階のご相談は個別相談で承っています。
学校の全体像は京都文教小学校の受験ガイド総まとめを、求められる子ども像は京都文教小学校に受かる子の特徴の記事をあわせてご覧ください。
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