東京都板橋区の閑静な住宅街に位置する淑徳小学校は、昭和24年の設立以来、大乗仏教精神に基づく「共生(ともいき)」の心を育む伝統校として知られています。
一方で、御三家をはじめとする難関中学校への圧倒的な合格実績を誇る「中学受験進学校」としての顔も持ち、教育熱心な保護者から絶大な信頼を寄せられています。
淑徳小学校への進学を検討する際、避けては通れないのが「学費」の問題です。本記事では、最新の令和7年度(2025年度)実績データに基づき、入学金から授業料、そして見落としがちな諸費用まで。淑徳小学校の気になる学費・お金事情についてお受験のプロである私が詳しく解説します。
【淑徳小学校】初年度にかかる費用(2025年度実績)
淑徳小学校の初年度納入金は、都内・首都圏の代表的な私立小学校の中では非常にバランスの取れた設定となっています。まずは、入学手続き時に必要な金額と、その後の維持費を詳しく見ていきましょう。
| 【入学手続き時に必要な金額】 | |
|---|---|
| 入学金 | 200,000円 |
| 施設費 | 140,000円 |
| 小計 | 340,000円 |
| 【初年度のみのその他費用】 | |
|---|---|
| 後援会入会金 | 10,000円 |
| 子ども総合保険(6年間) | 140,000円 |
| 小計 | 40,000円 |
| 【年学費(年間の維持・運営費)】 | |
|---|---|
| 授業料(年額) | 480,000円(月額35,000円) |
| 維持費(年額) | 264,000円(月額17,000円相当) |
| 給食費(年額) | 97,670円 (令和7年度実績。4月以降変更予定あり) |
| PTA会費(年額) | 8,400円 |
| 後援会費(年額) | 6,000円 |
| 初年度合計 | 1,246,070円 |
※別途、制服・ランドセル・サブバッグ等の指定品費がかかります。
※学費・その他の費用は年額を3期に分けて自動引き落としとなります。
【淑徳小学校】学費は安い?他校との比較
淑徳小学校の学費は、他の私立小学校と比べてどのくらいの水準なのか。受験を検討されているご家庭にとって、やはり気になるポイントのひとつではないでしょうか。
ただ、私立小学校の学費については、単純に「高い」「安い」という金額だけで判断するのは難しいものです。学校ごとに教育方針やカリキュラム、設備などが異なるため、費用はその教育内容とあわせて見ていく必要があります。
そこで今回は、淑徳小学校と同じく中学受験で実績を積み重ねている学校や、ICT教育・探究学習などに力を入れている学校をいくつか取り上げました。
それぞれの学費を横並びで見ていくことで、淑徳小学校の学費がどのような位置にあるのか、そしてその金額の背景にある教育内容についても、より客観的に見えてくるはずです。
| 併願されやすい学校 | |
| 学校名 | 初年度の学費 |
| 洗足学園小学校 | 1,300,000円 |
| 東京都市大学付属小学校 | 1,480,000円 |
| トキワ松学園小学校 | 1,261,000円 |
| 宝仙学園小学校 | 1,358,000円 |
| 文教大学付属小学校 | 906,000円 |
| 国立学園小学校 | 1,008,000円 |
| さとえ学園小学校 | 1,087,000円 |
| 昭和女子大学附属小学校(男子) | (国際コース)1,820,800円 (探究コース)1,328,800円 |
| 国本小学校(男子) | 936,000円 |
| サレジアン国際学園小学校(旧:星美学園小学校)(男子) | [星美クラス] 895,000円 [インターナショナルクラス] 1.675,000円 |
※弊社による独自調査
こうして具体的な数値を並べて他校と比べてみると、淑徳小学校の学費は、都内の中学受験進学校の中でも特別に高い水準というわけではないことが見えてきます。
実際のところ、淑徳小学校の学費は、都内の有力な中学受験進学校の中では「平均的、もしくは標準的な水準」に近い位置にあります。いわゆるボリュームゾーンに収まっている印象です。
さらに、開成中学校・高等学校、麻布中学校・高等学校、桜蔭中学校・高等学校といった最難関校への合格者を毎年多く輩出している実績を踏まえると、その教育内容と成果を考えた場合、学費は非常にバランスの取れた設定と言えるのではないでしょうか。
【淑徳小学校】「実質的な価値」と隠れたメリット
淑徳小学校の学費について考える際、単純な金額だけでは見えにくい「実質的な家計メリット」がいくつか存在します。実は、日々の通学や学習サポートの面で、保護者の負担を抑える仕組みが整えられているのも特徴のひとつです。
私立小学校では珍しい「スクールバス無料」
多くの私立小学校では、スクールバスを利用する場合、年間で数万円から十数万円程度の利用料が必要になることが一般的です。
その点、淑徳小学校ではスクールバスの利用料が無料とされています。
バスは、練馬高野台・赤羽・志村坂上・ときわ台の4駅から運行されており、これを追加費用なしで利用できるのは大きな特徴です。毎日の通学で利用することを考えると、6年間では数十万円単位の負担軽減につながる可能性があります。
塾費用の一部を補える「校内補習」
もう一つの大きな特徴が、5・6年生を対象とした放課後や夏休みの補習授業です。これらは原則として無料で提供されています。
中学受験を目指す場合、一般的には塾に通いながら演習量を増やしていくケースが多く、家庭によっては大きな教育費がかかります。
しかし淑徳小学校では、学校独自のカリキュラムと習熟度別の授業を取り入れながら、校内でも受験対策に取り組める環境が整えられています。
そのため、学校の学習サポートを活用することで、塾への依存度を抑えられる可能性がある点も魅力の一つと言えるでしょう。
【淑徳小学校】学費以外に備えておきたい教育投資
淑徳小学校への入学を検討する際は、学費だけでなく、入学後に発生する可能性のある教育費についてもあらかじめイメージしておくことが大切です。ここでは、実際に多くのご家庭が想定している主な費用について整理してご紹介します。
任意の寄付金:学園の教育環境を支えるために
淑徳小学校では、入学手続き時の納入金とは別に、入学後に任意の寄付をお願いされる場合があります。
これは募集要項にも記載されている通り、あくまで任意であり、強制されるものではありません。
寄付金は、学校施設の整備や教育環境の充実など、児童の学びを支えるための資金として活用されます。私立小学校では比較的一般的な制度であり、各ご家庭の状況に応じて、無理のない範囲で協力するケースが多いようです。
中・高学年からの塾費用:難関校を目指す場合
淑徳小学校では、放課後や夏休みに無料の補習授業が行われるなど、学校内でも手厚い学習サポートが用意されています。
ただし、開成中学校や桜蔭中学校といった最難関校を志望する場合、多くのご家庭では4年生頃から外部の進学塾を併用しています。代表的な塾としては、SAPIXや日能研などが挙げられます。
特に6年生になると、通常授業に加えて志望校別特訓や模試などの費用もかかるため、月額で15万〜20万円程度になるケースも珍しくありません。こうした費用は、いわば「第二の学費」とも言えるため、高学年での教育費増加を見越して準備しておくと安心です。
制定品費(制服・ランドセルなど)
入学手続き時の納入金とは別に、制服一式や指定ランドセル、サブバッグなどの制定品の購入費用も必要になります。
ブレザーを中心とした制服や指定ランドセルは、淑徳小学校の伝統や雰囲気を感じさせるものです。
また、在学中には成長に合わせた制服の買い替えやサイズ調整、運動着、指定靴などの費用も発生します。こうした日常的な費用についても、ある程度余裕をもって考えておくと安心でしょう。
まとめ:淑徳小学校の学費から見える教育環境の価値とは
淑徳小学校の学費は、単なる教育費というよりも、お子さまの将来を見据えた教育投資と捉えることができます。
初年度納入金は約125万円ですが、その中には日々の学校生活を支えるさまざまな教育環境が含まれています。
例えば、主要4駅から運行されるスクールバスを無料で利用できる点や、アレルギー対応にも配慮された自校調理の給食などは、安心して学校生活を送るための大きな支えになります。
また、学習面でも習熟度別の補習授業が校内で行われるなど、受験を見据えたサポート体制が整えられています。
さらに、系列校である淑徳与野中学校などへの進学の道を残したまま外部受験に挑戦できる点は、多くのご家庭にとって安心材料のひとつと言えるでしょう。
こうした教育環境を総合的に考えると、淑徳小学校の学費は都内の私立小学校の中でも、比較的バランスの取れた水準にあると考えられます。
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