都内の国立小学校の中でも、圧倒的な人気と知名度を誇るお茶の水女子大学附属小学校。
その教育環境に憧れを抱く一方で、多くの保護者様を悩ませているのが、同校特有の極めて特殊な入試システムではないでしょうか。
実力がどれほどあっても、「抽選」という運命の関門を突破しなければ、考査を受けることさえ叶わない。
それが、お茶の水女子大学附属小学校の入試の現実です。
「宝くじ並み」とも称される驚異的な倍率や、二度にわたる抽選の実態を前に、「具体的にどのような準備をすればいいのか」「スケジュールはどうなっているのか」と不安を感じている方も少なくないでしょう。
本記事では、お茶の水女子大学附属小学校の入試における「抽選の仕組み」や「最新の倍率推移」、そして「合格までの詳細なスケジュール」について、プロの視点で徹底解説します。
運と実力が交差するこの難関入試の全貌を正しく理解し、悔いのない準備を進めるための指針としてお役立てください。
お茶の水女子大学附属小学校の受験概要
東京都文京区大塚に位置するお茶の水女子大学附属小学校は、明治10年(1877年)に創立された日本で最も歴史ある小学校の一つです。
国立大学の附属校として、教育理論の実証研究や教育実習生の指導という重要な使命を担っています。
そのため、入学者選抜においても、単に知識の豊富な子どもを集めるのではなく、学校の研究趣旨を理解し、協力できる家庭であるかが厳しく問われます。
お茶の水女子大学附属小学校の入試における最大の特徴は、「抽選(第1次検定)」→「考査(第2次検定)」→「抽選(第3次検定)」という3段階の選抜システムを採用している点です。
多くの私立小学校がペーパーテストや面接による実力重視の選抜を行うのに対し、お茶の水女子大学附属小学校では、まず「運」の壁を越えなければ、子どもの実力を見てもらう機会すら与えられません。
募集人員は男女各25名、合計50名と非常に狭き門です。
出願資格としては、保護者とともに東京都23区内に居住していることが必須条件であり、出願時点から卒業までその条件を満たし続ける必要があります。
この厳しい条件にもかかわらず、毎年2,000名から3,000名前後の志願者が集まる人気校であり、その教育環境や「自主協同」の理念に多くの家庭が憧れを抱いています。
【お茶の水女子大学附属小学校】抽選の方法|一次選考(公開抽選)
お茶の水女子大学附属小学校の入試において、最初の、そして最大の難関となるのが第1次検定(抽選)です。
この段階は、子どもの能力や家庭の教育方針とは無関係に、純粋な「運」のみで選別が行われます。
これは、膨大な志願者全員に対してきめ細やかな考査を行うことが物理的に不可能であるため、人数を絞り込むための措置です。
以前は保護者が講堂に集まり、目の前でガラガラ(抽選機)を回す公開抽選が行われていましたが、近年および直近の入試ではWeb上での結果発表形式が採用されています。
出願時に割り当てられた受験番号に基づき、当選番号が発表される仕組みです。
この第1次検定の通過率は極めて低く、例年男女ともに10%台という厳しい数字です。
具体的には、男子の通過率が約17%、女子に至っては約12%程度となる年もあります。
つまり、出願した受験生の8割以上が、考査会場に足を踏み入れることすらできずに不合格となるのです。
これを「門前払い」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、国立小学校が「機会均等」と「多様な児童の確保」を目的としている以上、避けられないプロセスです。
保護者様としては、「抽選に通ったらラッキー」くらいの心持ちで準備を進めつつ、万が一通過した際にはすぐに実力発揮できるよう、淡々と準備を重ねておくメンタルコントロールが求められます。
【お茶の水女子大学附属小学校】抽選日・結果通知の流れ
お茶の水女子大学附属小学校の入試スケジュールは、非常にタイトかつスピーディーに進行します。
例年の流れを把握し、いつ何が起こるのかをシミュレーションしておくことが重要です。
ここでは過去の傾向を基に、一般的な流れを解説します。
まず、10月上旬から中旬にかけてWeb出願が行われます。その後、11月中旬頃に第1次検定(抽選)が実施されます。
結果はWebサイト(ミライコンパス等)で発表され、通過した家庭のみが次のステップに進む権利を得ます。
第1次検定を通過した保護者は、12月初旬に「第2次検定の出願手続き」を行います。
ここでお茶の水女子大学附属小学校特有の重要なイベントが発生します。
手続きの日に、保護者自身が会場で「保護者作文(アンケート)」を記入しなければならないのです。
テーマはその場で発表され、「自由について」「幸せとは何か」といった哲学的な問いに対し、短時間で自分の考えをまとめる必要があります。
その後、12月中旬に第2次検定(考査)が数日間にわたり行われます。
そして、第2次検定の合格発表の翌日、あるいは当日すぐに第3次検定(最終抽選)が行われます。
第2次検定で実力を認められた男女各50名程度の中から、最終的に男女各25名の入学者を決定するための抽選です。
ここでの通過率は約50%となります。
合格発表から入学手続きまでが短期間で行われるため、最後まで気の抜けない日々が続きます。
【お茶の水女子大学附属小学校】倍率の実態と過去の推移
お茶の水女子大学附属小学校の倍率は、都内の国立小学校の中でもトップクラスの高さを誇ります。
数字だけを見ると「宝くじ並み」と表現されることもありますが、その内訳を正しく理解することで、冷静な対策が可能になります。
近年の志願者数を見てみますと、2023年度は総数3,346名、2024年度は3,159名、2025年度は2,777名と推移しています。
少子化の影響もあり全体数は微減傾向にありますが、募集定員が男女各25名と極めて少ないため、倍率は依然として高水準です。
特に女子の倍率は凄まじく、約60倍〜70倍に達することもあります。
男子も約40倍〜50倍程度で推移しており、非常に狭き門であることに変わりありません。
なぜこれほどまでに女子の倍率が高いのかというと、進学経路の違いが大きく関係しています。
お茶の水女子大学附属小学校から附属中学校へは男女共に進学できますが、その先のお茶の水女子大学附属高等学校は「女子校」であるため、男子は高校進学時に必ず外部受験をしなければなりません。
一方、女子は大学までの一貫教育の恩恵を受けられる可能性があるため、安定志向の強いご家庭からの人気が集中するのです。
倍率の記事に内部リンクをつなぐ文章も
▼お茶の水女子大学附属小学校の偏差値や、他校との詳細な比較については以下の記事も合わせてご覧ください。
【お茶の水女子大学附属小学校】抽選を通過した後の二次試験とは?
第1次検定(抽選)という高い壁を運良く突破できたお子様たちを待ち受けているのが、第2次検定(考査)です。
お茶の水女子大学附属小学校は、多くの私立小学校や筑波大学附属小学校で行われるようなペーパーテスト(筆記試験)を実施しない「ノンペーパー校」として有名です。
では、何が評価されるのでしょうか。
主な考査内容は、「個別テスト(口頭試問)」「行動観察」「制作・巧緻性」です。 個別テストでは、試験官と1対1で対話を行います。
「5個のじゃがいもを3人で分けるにはどうしたらいいですか?」といった正解のない問いや、具体的な生活場面での判断力を問う質問がなされます。
ここでは、単に知識があるかではなく、「自分の言葉で論理的に説明する力」「初めての人とも物怖じせず対話できるコミュニケーション能力」を持ち合わせているかがチェックされるポイントです。
また、制作では、集団の中でどのように振る舞うか、指示を正しく理解して作業に取り組めるかがチェックされます。
特に「待機時間」の態度も重要視されており、試験以外の時間でも自律的に行動できるかが合否の分かれ目となります。
前述した通り、考査の前段階で実施される保護者作文も極めて重要です。
学校側は、家庭の教育方針が学校の理念と合致しているかを、この作文を通して見極めようとしています。
試験内容の記事に内部リンクつなぐ文章も
▼ノンペーパー試験の具体的な対策や、過去に出題された課題の詳細については以下の記事で深掘りしています。
[お茶の水女子大学附属小学校の入試内容を徹底解剖!ノンペーパー対策の極意]
お茶の水女子大学附属小学校の抽選方法・倍率・抽選日まとめ|結果通知と合格の流れも解説!まとめ
お茶の水女子大学附属小学校の入試は、第1次検定と第3次検定という「二度の抽選」に挟まれた、非常に特殊な構造を持っています。
倍率は女子で約60倍、男子で約40倍と驚異的であり、実力以前に「運」の要素が大きく絡むことは否定できません。
しかし、だからといって「運任せ」で良いわけではありません。
第1次抽選を通過した後に待ち受ける第2次検定では、ペーパーテストがない分、誤魔化しのきかない「人間力」や「思考力」が問われます。
日頃から家庭でたくさん会話をし、自分の思いを言葉にする練習を積んできたお子様こそが、この難関を突破する資格を得るのです。
保護者の皆様におかれましては、厳しい倍率や抽選という現実に過度に振り回されることなく、「ご縁があればチャレンジできる」というおおらかな気持ちで準備を進めていただきたいと思います。
そのプロセスで培った親子での対話や思考力は、結果にかかわらず、お子様の将来にとってかけがえのない財産となるはずです。
1.jpg)
























