小学校の倍率や難しさは、どれくらいですか?
小学校受験を検討する親御様の中には、
・将来は難関大学へ進学してほしい・医師や専門職として自立できる学力を身につけてほしい
といった思いをお持ちの方も多いのではないでしょうか。面接では語られない理由であっても、こうした考え自体は決して否定されるものではありません。
日本は今なお学歴が影響する社会であり、「どの大学を出ているか」で評価が変わる現実があるのも事実です。
そのため毎年、
「偏差値の高い小学校はどこですか?」「小学校受験にも偏差値はあるのですか?」
という質問を多くいただきます。
本記事では、小学校受験における偏差値の考え方について、誤解されやすい点も含めて詳しく解説します。
大切なのは、以下の3点です。
・そもそも偏差値とは何か
・小学校受験では偏差値が出にくい理由
・同じ行動でも評価が分かれる理由
小学校の個別相談、家庭学習サポート、願書作成、面接対策を行う筆者が詳しく解説していきます。
小学校を受験される方は、ぜひ参考にしてくださいね!
そもそも偏差値とは何か
偏差値とは、ある集団の中で自分がどの位置にいるかを示す数値です。
・平均点を偏差値50とする
・そこからどれくらい高いか、低いかで相対的な位置を表す
中学受験や高校受験では、模試の結果として偏差値を見ることで
学力レベルを比較することができます。
ただし、偏差値はあくまで学力テストを前提とした指標です。
小学校受験では偏差値が出にくい理由
小学校受験では、中学受験や高校受験のように
「学力だけ」で合否が決まることはほとんどありません。
たとえペーパーテストを実施する学校であっても、
・先生の読み上げを聞いて答える
・音声を聞いて判断する
・数量・記憶・言語・知覚・推理・構成など幅広い分野
といった内容が中心で、読み書きの学力そのものを測る試験ではありません。
さらに、多くの学校で以下のような考査が行われます。
・運動テスト
・行動観察
・面接
・絵画・制作
これらは点数化が非常に難しく、
学校ごとに評価基準も大きく異なります。
同じ行動でも評価が分かれる理由
例えば、グループで協力して工作をする課題が出た場合、
・道具を譲り、我慢して別の役割を担う姿勢を高く評価する学校
・率先して声をかけ、全体をまとめるリーダーシップを評価する学校
など、どの行動を良しとするかは学校の教育方針次第です。
私立小学校は特に、
・建学の精神
・教育目標
・育てたい児童像
がはっきりしているため、
評価の軸が学校ごとに大きく異なります。
このような背景から、
小学校受験を偏差値という一つの数字で表すことはほぼ不可能なのです。
小学校の偏差値を知る一つの目安
小学校そのものに偏差値がない場合、
一つの目安として使われるのが附属中学校・高校の偏差値です。
例えば、
・附属中学校の偏差値が高い
・大学への進学実績が安定している
といった学校であれば、
小学校段階から一定レベルの学習環境が整っていると考えることはできます。
ただし、これはあくまで目安であり、
小学校の教育内容や学習量を直接示すものではありません。
内部進学者と外部進学者の学力差に注意
ここで注意しておきたいのが、
・小学校から内部進学する生徒
・中学・高校から受験して入学する外部生
の違いです。
中学受験・高校受験で入学する生徒は、
学力一本で合格を勝ち取っているため、
どうしても偏差値は高くなりやすい傾向があります。
一方で、小学校からの内部進学者は、
・進学試験がない、または対策が手厚い
・部活動や興味分野に力を注ぐ生徒が多い
といった特徴があり、
学業成績だけを見ると外部生より低く見える場合もあります。
偏差値だけで小学校を選ぶリスク
「中学や高校の偏差値が高いから」という理由だけで
附属小学校を選んだ結果、
・内部進学後に学習フォローが少なく苦労する
・家庭学習への負担が想像以上に大きい
というケースも実際にあります。
学校によっては、
・内部生が不利にならないよう徹底的にサポートする学校
・小学校はのびのび、学習は家庭に委ねる学校
と方針が大きく異なります。
小学校受験で本当に大切な視点
小学校受験では、
・お子様の性格や個性
・家庭の教育方針
・学校との相性
・保護者の協力姿勢
といった総合的な要素が合否に影響します。
偏差値は参考情報の一つにはなりますが、
それだけで学校を選ぶとミスマッチが起きやすくなります。
まとめ|偏差値に振り回されず、納得できる学校選びを
・小学校受験では偏差値を正確に出すことは難しい
・附属中学・高校の偏差値は一つの目安にはなる
・内部進学後の学習体制は学校ごとに大きく異なる
・偏差値だけでなく、教育方針と家庭の価値観の一致が重要
お子様の将来を思って学校選びをすることは、
親としてとても自然で大切なことです。
だからこそ、
「数字」だけにとらわれず、
実際に説明会や見学に足を運び、
「この学校と一緒に我が子を育てたい」
と心から思える環境を選んでください。
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模試の結果をどう読むか|判定の代わりに見るところ
偏差値や判定にとらわれないと決めても、結果票が返ってくれば目は数字にいきます。そこで、判定の代わりに何を見ればよいかを具体的に決めておきましょう。
1.分野ごとの取りこぼしを見る
合計点ではなく、どの分野で落としたかを見ます。図形なのか、数量なのか、話の記憶なのか。分野が分かれば、次の1週間でやることがそのまま決まります。合計点からは、次にやることが1つも出てきません。
2.同じ種類の問題を続けて落としていないかを見る
前回と今回で、同じ種類の問題を落としているかどうかが最も大切な情報です。ちがう問題を落としているなら、その日の調子の問題です。同じ問題を落としているなら、そこはまだ身についていません。2回分の結果票を横に並べて見てください。
3.行動や態度の所見をいちばん先に読む
多くの模試には、点数では表せない部分の所見がつきます。指示を最後まで聞けたか、道具を片づけられたか、といった記述です。ここは本番の考査で見られる部分と重なるため、点数よりも優先して読む価値があります。
4.受けた集団がどんな集団かを確かめる
同じお子さまでも、受ける模試が変われば位置は動きます。参加している層がちがえば、出てくる数字も変わるからです。ちがう模試の数字を並べて比べても意味がありません。比べるのは、同じ模試の中での前回と今回だけにしてください。国立を志望されている場合の考え方は国立小学校の模試もあわせてご覧ください。
結果票を受け取ってからの手順
- その日のうちに、お子さまには「最後までがんばったこと」だけを伝えます。順位や判定は伝えません。
- 2日以内に、まちがえた問題をもう一度やります。時間がたつと、どう考えたかを本人が忘れてしまいます。
- 1週間のうちに、落とした分野を1つだけ選んで重点的にやります。ぜんぶを直そうとすると、どれも中途半端になります。
- 結果票は捨てずに残し、次の回と並べて見られるようにしておきます。
やりがちな失敗と、その理由
- 判定を見て志望校を変える……1回の結果は、その日の体調や会場の雰囲気で大きく動きます。志望校を決める材料は、志望校の選び方で整理した条件のほうです。
- 順位をお子さまに伝える……数字を意識したとたん、まちがえることをおそれて手が止まります。伸びる時期にいちばん失いたくないのは、やってみようという気持ちです。
- 結果が悪かった直後に枚数を増やす……疲れが残っているところに量を足すと、悪循環に入ります。1日の枚数は、模試の前後こそ動かさないほうが安全です。
- 1回の結果で教室を変える……環境が変わると、慣れるまでにまた時間がかかります。判断は、複数回の推移を見てからにしてください。
偏差値と模試についてよくある質問
Q. 模試は何回くらい受ければよいですか。
回数を増やすことより、同じ模試を続けて受けて推移を見ることのほうが大切です。年長になってから、季節ごとに受ける形にすると、伸びが分かりやすくなります。毎週のように受けると、直す時間がなくなり、受けるだけの状態になってしまいます。
Q. 判定がずっと変わりません。あきらめるべきでしょうか。
判定は、その模試の中での位置を表しているだけで、志望校の考査で見られる力の全体ではありません。行動観察や面接、日々の生活の様子は数字に表れません。判定が動かない時期こそ、点数にならない部分の準備を進める時期だとお考えください。
Q. 志望校別の模試は受けたほうがよいですか。
会場の雰囲気や進み方に慣れるという意味では役に立ちます。ただし、そこで出た順位を志望の判断材料にする必要はありません。受ける目的を「慣れること」と決めてから申しこむと、結果に振り回されずに済みます。
Q. 塾から示される目安と、家庭の実感がずれています。
教室で見えるのは限られた時間の姿で、ご家庭で見えるのは毎日の姿です。どちらも正しく、どちらも一部です。両方を持ちよって考えるのが本来の形で、塾だけが絶対ではないという視点が助けになります。
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