「想像絵画」とは、与えられたテーマをもとに絵を描く課題です。「条件画」や「想像画」と呼ばれることもあります。与えられるテーマには様々な種類がありますし、制限時間も短いため、絵画制作が苦手なお子さまは苦戦を強いられることになります。他の問題と違い明確な解答がないことから対策がお座なりになってしまうことがありますので、他の受験生に遅れを取らないようにしっかりと対策をしておきましょう。
【小学校受験】想像絵画の出題意図は?
「想像絵画」は、想像力、表現力、常識、学習に取り組む態度などが評価されます。
想像力があるか
「想像絵画」という名前の通り、発想力や想像力があることが大切です。ただ、突飛な発想は必要ありませんので、身の回りのものや経験したことを発想の手がかりとして、幼児らしい発想ができれば大丈夫です。
表現力があるか
線の描き方や色の塗り方も大切です。丁寧に描く必要がありますが、制限時間が短いことが多いので、手際よく絵を完成させる必要があります。丁寧に色を塗る必要があるので、巧緻性も求められます。また、用紙の大きさに対してこじんまりとした絵にならないように気をつけることも大切です。
常識があるか
例えば「果物のなる木を描きましょう」というテーマが出されたとします。この時、木にスイカやメロンを描くのは望ましくありません。なぜなら、スイカやメロンは木になる果物ではないからです。そのため、りんごやなしなどの果物を描くのが望ましいと言えます。明らかにファンタジーのテーマでない限り、常識から逸脱しないように気をつけましょう。
学習に取り組む態度はどうか
「想像絵画」に限らず、小学校受験では「集中して取り組んでいるか」「うまくできなくても落ち着いて取り組んでいるか」「最後まで諦めずに取り組んでいるか」など、問題に取り組む態度も評価の対象になっています。終わりの合図があるまで、時間いっぱい取り組むようにしましょう。
家庭生活はどうか
「想像絵画」では、「夏休みの様子」「家族との思い出」など、家庭生活をテーマにした課題が出されることもあります。このような課題では、絵を通して家庭生活の様子を見られることになります。そのため、家族との時間を充実させることも大切です。
【小学校受験】想像絵画の出題方法は?
「想像絵画」は、ペーパーテストの中の課題として出題されるのが一般的です。出題方法としては、絵画だけの場合と工作課題の一部になっている場合があります。
ペーパーテスト(絵画制作)
絵画制作では、配られた用紙に指定された画材で絵を描きます。画材では、クレヨン(クーピー)か色鉛筆を使うのが一般的です。制限時間は10分前後と短いことが多く、手際よく制作することが求められます。
ペーパーテスト(工作+絵画制作)
工作と組み合わせて絵画制作の課題が出されることもあります。折り紙などで工作したものを画用紙などに貼り、そこに絵を描き足すという出題方法です。工作したものを生かして発想することが大切になります。
【小学校受験】想像絵画の出題内容は?
「想像絵画」には、様々な出題内容があります。毎年同じような内容が出題される学校と、年によって出題内容を変える学校がありますので、学校によって必要な対策が異なります。
テーマのある自由絵画
例えば、「夏休みの思い出を描きましょう」「公園で遊んでいる絵を描きましょう」「家族をテーマに絵を描きましょう」などのテーマが与えられる課題です。テーマに沿っていれば、基本的には自由に絵を描くことができます。どの受験生も同じテーマで描くため、表現力が重要になります。中には、お話の記憶と関連させて「想像絵画」の課題が出されることもあります。
図形や線が与えられた絵画
用紙に丸や三角などの図形や、直線や波線などの線が描かれていて、それを生かして絵を描く課題です。テーマのある自由絵画と合わせて出題されることもあります。こちらの課題では、「何を描いたらいいかわからない」と悩んでしまうと制限時間内に絵を描き終えることができませんので、発想力が大切になります。
工作の一部としての絵画
工作したものを使って絵画を描く課題です。折り紙を折ったり、画用紙を切ったりしてできたものを画用紙に貼り、その上に絵を描き足します。工作の完成度と、工作をうまく使って絵を描く発想力が必要になります。
【小学校受験】想像絵画の解き方は?
「想像絵画」の課題ができるようになるためには、8つのポイントがあります。
1つ目は、想像力を鍛えるためには、豊富な経験が必要であるということです。例えば、「潮干狩りの絵を描きましょう」というテーマが出た時に、潮干狩りの経験がないと絵を描くことができません。そのため、動物園に行ったり、ピクニックをしたり、たくさんの経験を積ませてあげることが大切です。直接的な経験ができないなら、絵本や図鑑を通して間接的な体験を積ませてあげるのも有効です。
2つ目のポイントは、常識から逸脱しないということです。先述の通り、「想像絵画」では理科的な常識や社会的な常識があるかどうかを見られることもあります。「木やお花がいっぱいの春にぴったりの絵を描きましょう」と言われたら、桜やチューリップなどの絵を描くべきです。もし紅葉やひまわりの絵を描いたら減点になりますので、常識から逸脱しないように気をつけましょう。もちろん、「魔法が使えたらどんなことをしたいか絵に描きましょう」など、明らかにファンタジーの課題が出されたら、常識にとらわれすぎないことも必要です。
その他のポイントについては、こちらの教材で詳しく解説しています。また、こちらの教材は、巧緻性を高めるための色塗りの練習や、想像力を高めるための想像の練習も収録していて、総合的に「想像絵画」の対策ができるようになっています。
【思考】想像絵画(教材サンプル)

【小学校受験】想像絵画|まとめ
「想像絵画」は、単一の正解がない分、対策が難しい課題です。しかし、試験問題として出題される以上、そこには採点基準がありますので、適切な対策をしておくことが望まれます。ぜひ本記事でご紹介した教材をご活用いただき、発想力や表現力の訓練をしていただけたらと思います。
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想像画でつまずくところと、ご家庭での練習
想像画は「絵が上手かどうか」を見る課題ではありません。それでも手が止まってしまうお子さまには、決まったつまずき方があります。
何を描けばよいか思いつかない
いちばん多いのがこれです。原因は発想力ではなく、決める順番を持っていないことにあります。「誰が」「どこで」「何をしている」の三つを、この順で先に決めてください。三つ決まれば、手は自然に動き出します。
迷ったときの決め方も用意しておきましょう。誰が思いつかなければ自分か家族、どこでが思いつかなければ公園か家のなか。この「困ったときの引き出し」を持っているだけで、書き出しの時間が半分になります。
絵が小さく、紙の端に寄ってしまう
自信のないお子さまほど、紙の隅に小さく描きます。直し方は簡単で、いちばん描きたいもの(主役)を最初に、紙の真ん中に大きく描かせることです。まわりの様子は、そのあとで足していきます。順番を変えるだけで、画面の使い方が変わります。
時間内に終わらない
背景から描き始めているお子さまは、まず終わりません。主役、主役のまわり、背景の順です。色を塗るときも同じ順番にしてください。時間が足りなくなっても、主役だけは仕上がっている状態になります。
上手に描こうとして手が止まる
想像画では、描いた絵について「これは何をしているところ?」と尋ねられることがあります。つまり、絵の完成度よりも、自分の描いたものを説明できることのほうが大切です。ご家庭では、描き終わったあとに必ず三つだけ質問してください。「誰?」「どこ?」「何をしているところ?」。答えられれば、その絵は成立しています。
ご家庭での練習
毎日やる必要はありません。週に一度、15分と決めて取り組むほうが続きます。お題は紙に書いて折り、くじのように引かせると、当日に近い緊張感が出ます。描き終わったら、必ず片づけまでを一続きで行ってください。道具の扱いと片づけは、絵そのものと同じくらい見られています。
想像画のよくある質問
絵を描くのが苦手で、嫌がります
嫌がる原因の多くは、描いたものを直された経験にあります。まずは一か月、直すのをやめてください。そのかわり、描いたものについて質問をします。質問されると、子どもは自分の絵に意味があると感じます。そこから、少しずつ描く量が戻ってきます。
人がうまく描けません
丸と線の人でかまいません。大切なのは、顔の向き、手足の位置、何をしているかが伝わることです。練習するなら、家族の写真を見ながら「立っている」「座っている」「手をあげている」の三つの形を描き分けるところから始めてください。細かい形より、動きが伝わるほうが評価されます。
時間を計って練習させたほうがよいですか
年長の秋以降であれば有効です。それより前は、時間を意識させると雑になるだけです。計るときも「終わらなかったら失敗」ではなく、「主役はどこまで描けたか」を見てください。
絵画教室に通わないと難しいでしょうか
必須ではありません。ご家庭でできるのは、描く順番を決めること、道具に慣れること、説明する練習をすることの三つです。この三つは家庭のほうがむしろ丁寧にできます。教室を使う場合も、家庭でこの三つが回っているかどうかで、伸び方が変わります。
描いた絵に、どう声をかければよいですか
「上手だね」より、「ここは何をしているところ?」と聞いてください。答えたら、その言葉をそのまま返します。「お母さんとお買い物に行ったところなんだね」と返すだけで、お子さまは自分の絵を言葉にする力を身につけます。
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家庭での取り組み方については、点図形(点つなぎ)の教え方をプロが解説でも解説しています。
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