東洋英和女学院小学部は、長い伝統と高い教育水準を誇る女子校として、毎年多くの志望者が集まる大変人気の高い学校です。
入試倍率は非常に高く、偏差値的にも難関校に位置づけられ、一瞬の気も抜けない接戦となることから、確かな情報と入念な準備が不可欠です。
本記事では、試験内容や日程、倍率の実情から、合格に向けた具体的な対策方法までを網羅的にご紹介します。
これから受験を考えているご家庭が、東洋英和女学院小学部の入試に対して正しい理解を持ち、効果的な準備を進められるよう、プロが手軽にわかりやすく解説します。
【東洋英和女学院小学部】入試を受けるなら知っておくこと
東洋英和女学院小学部は、キリスト教プロテスタントの精神に基づく女子教育を行う歴史と伝統溢れる女子私立小学校です。
創立以来、「敬神・奉仕」の精神を大切にしながら、心豊かで思いやりのある女性の育成を目指してきました。ここでは、その教育目標と特色についてご紹介します。
学校の教育目標
東洋英和女学院小学部では、「敬神・奉仕」を建学の精神として掲げ、神を敬い、人に仕える心を持った子どもを育てることを教育の根幹としています。
小学校段階では、知・徳・体のバランスのとれた成長を支えるため、基本的な生活習慣や礼儀、思いやりの心を育む指導を重視しています。また、日々の礼拝や宗教教育を通じて、自分以外の存在を尊重する価値観を身につけていきます。
特徴
東洋英和女学院小学部の教育には多くの優れた特徴があります。今回はその中から代表的なものを4つのポイントに絞ってご紹介します。ここで紹介しきれない素晴らしい特徴もたくさんありますので、ぜひ学校研究を進めてくださいね。
・キリスト教に基づく一貫教育
幼稚園から大学までを擁する一貫教育体制の中で、小学部では「祈ること」「聖書に親しむこと」「感謝すること」を大切にした日常生活が送られています。
・少人数制ときめ細やかな指導
各学年2クラス編成で、児童一人ひとりに丁寧に向き合う教育が行われています。
・豊かな情操教育
音楽、図工、宗教など、学力だけにとどまらない幅広い教科が充実しており、感性と創造力を育てる教育が特徴です。
・礼拝等宗教教育を通じた人間形成
毎朝の礼拝を通じて、自分を見つめ、人に感謝しながら生きる姿勢を育みます。
【東洋英和女学院小学部】入試の基本情報
ここからは、2025年の東洋英和女学院小学部入学考査についての情報をご紹介します。
募集人数 | 第1学年 80名 (東洋英和幼稚園からの進学者30名を含む) | |
出願資格 | 2019年4月2日から2020年4月1日までに出生の女児 | |
出願について | ①インターネット出願 | 2025年9月上旬~9月30日(火)正午まで |
②郵送出願 | 2025年10月1日(水)当日消印のみ有効 | |
※①②の両方を行うことで「出願」完了となります。 | ||
入学考査 | 2025年11月3日(月)(面接は、別日に実施します) | |
願書販売 | 販売期間 | 2025年6月中旬頃~9月30日(火)正午まで |
販売方法 | 土・日・祝日・夏期休業中の事務室閉室期間は、小学部正門警備室にて販売 | |
販売価格 | 1部 1,000円(税込) | |
入学検定料 | 30,000円(税込) | |
合格発表 | 11月4日(火)18時から11月5日(水)正午の間に、Webで発表。 |
※日程や情報は一部変更になる可能性があります。詳しくは公式ホームページをチェックしてください。
https://ps.toyoeiwa.ac.jp/exam/guideline/
【東洋英和女学院小学部】入試の内容
東洋英和女学院小学部の入試は、ペーパーテスト・行動観察・運動テスト・親子面接の4つの要素から構成されており、いずれも受験者の学力や能力だけでなく、生活習慣や人柄、家庭の方針までを総合的に見極める内容となっています。
試験は原則1日で行われ、事前に別日程で親子面接が実施されます。ここでは、それぞれの試験の内容と傾向について詳しく解説します。
ペーパーテストの出題傾向
ペーパーテストは、話の記憶・話の理解・数理・推理・思考・常識・言語など、多岐にわたる分野から出題されるのが特徴です。
特に「指示を正確に聞き取ってから取り組む姿勢」や「最後まで粘り強く考える力」が重視されます。図形やパターン認識などの課題も頻出で、年によっては重ね図形・回転図形などの応用的な問題も見られます。
2024〜2025年度には個別テスト内で言語や生活習慣に関する設問も継続的に出題されており、幅広く対応するための準備が求められます。
行動観察・運動テストの内容
行動観察では、お友達との関わり方や協調性、指示を守る力、そして判断力や自律性が見られます。自由遊びや集団制作などの活動を通じて、自然な立ち居振る舞いや思いやりのある行動ができているかが評価されます。
運動テストでは、走る・ジャンプする・ボールを投げるといった基本的な動きに加え、音楽に合わせて体を動かす課題なども実施され、リズム感や体の使い方、指示の理解度が試されます。
家庭での生活習慣や経験が表れやすい領域のため、日常生活での意識づけが重要です。
親子面接の内容
親子面接は試験日よりも前に別日程で実施され、願書や当日提出するアンケートをもとにいくつかの質問がなされます。
面接では、保護者が家庭の教育方針や志望理由、日頃の子どもの様子について一貫性のある説明ができるかが問われます。
また、子ども自身にも質問がなされることがあり、自分の言葉で話す力や日常生活の様子が見られます。両親で事前に家庭の方針をすり合わせ、子どもとともに自然な受け答えができるよう準備しておくことが大切です。

東洋英和女学院小学校の入試対策法
このように非常に高い難易度を誇る東洋英和女学院小学校の入学試験ですが、どのように備えるのが効果的なのでしょうか。ここでは、押さえておきたい入試対策のポイントを簡潔にご紹介します。
幼児教室の活用
東洋英和女学院小学校を目指すうえで、幼児教室の活用は欠かせません。まずは、学力や運動能力、巧緻性、絵画の基礎技術といった基本的な力をしっかりと育てることが、すべての土台となります。
また、行動観察のようにお友達との関わりが求められる試験内容についても、幼児教室での集団活動を通じて経験を積むことがとても重要です。そのうえで、東洋英和に特化したカリキュラムを持つコースや、志望校対策に精通した個人指導を取り入れて、最終的な仕上げを行うことが効果的です。
さらに、絵画・巧緻性や運動が苦手と感じる場合には、それぞれの分野に特化した専門塾に通うことも有効な選択肢です。時間や費用はかかりますが、専門性の高い講師陣による少人数でのきめ細やかな指導は、お子さまの苦手克服だけでなく、志望校の特徴に応じた強化にもつながります。
必要に応じてこうした専門機関をうまく活用することで、一歩も二歩も高いレベルを目指すためのギアとなるでしょう。
難関校だからといって、最初から難しい問題に取り組む必要はありません。どんな学校でも、まずは基礎から。基礎が身につけば、その後の成長は確実に大きく広がります。
家庭での対策
基礎力を定着させる場として大切なのが、ご家庭での学習時間です。幼児教室で学んだことを家庭でも復習し、繰り返し取り組むことで苦手を克服し、着実な成長につながります。
また、ご家庭によってはお仕事の都合やご兄弟の関係などで、定期的な通塾が難しいケースもあるかもしれません。そんなときは、私たちの家庭学習サポートサービスをご活用ください。
東洋英和女学院小学校に精通した指導員が、ご家庭の状況に合わせて、無理なく効果的な学習プランをご提案いたします。
願書の作成と面接対策
東洋英和女学院小学校の面接では、願書の記載内容に深く踏み込んだ質問がなされる傾向があります。特にお父様の考えやご家庭としての協力姿勢が問われる場面も多く、幅広くかつ丁寧な準備が求められます。
当社のオーダーメイド願書作成サービスでは、ご家庭の教育方針や価値観を丁寧にヒアリングしたうえで、魅力がしっかりと伝わる願書を一緒に作り上げていきます。
また、面接対策レッスンでは、東洋英和の過去の質問傾向をもとに作成したオリジナルQ&Aを用いて、実践的な練習を行います。願書作成や面接対策に時間がとれない方、自信が持てないという方は、ぜひお気軽にご相談ください。
東洋英和女学院小学校の倍率と難易度
東洋英和女学院小学校の受験がいかに難しいものであるか、最新の倍率と難易度(偏差値)からその理由を掘り下げていきましょう。
倍率
近年実施された東洋英和女学院小学校の志願者倍率を見てみましょう。
(※2025年度入学/2024年度実施~2021年度入学/2020年度実施)
試験実施年度 | 志願倍率 |
2024年度実施 | 12.8 |
2023年度実施 | 11.7 |
2022年度実施 | 11.6 |
2021年度実施 | 11.9 |
2020年度実施 | 11.8 |
詳しくはこちら▶

偏差値
ここからは、東洋英和女学院小学部の難易度をご紹介します。
東洋英和女学院小学部の偏差値 | 57~59前後 |
一般的に、小学校受験の難易度を相対的に評価するために「偏差値換算」をする場合、東洋英和女学院小学部は偏差値57~59前後相当と推測されます。
これは、同じ東京都内の人気私立小学校の中でも難関レベルに位置すると考えられます。
詳しくはこちら▶

東洋英和女学院小学校の難易度
東洋英和女学院小学校の入試は、首都圏の私立小学校の中でも特に高い難易度を誇ります。例年、倍率は非常に高く、2024年度の試験では慶應義塾幼稚舎や東京農業大学稲花小学校を上回り、日本一の倍率となったことでも注目されました。
首都圏私立小学校の中で倍率ランキングTOP3の常連校であり、まさに“狭き門”と言える存在です。
また、合格者数がわずか50名程度に限られている点も、難易度をさらに押し上げています。偏差値の面でも、青山学院初等部や雙葉小学校、白百合学園小学校と並ぶ偏差値58〜60前後の難関校と位置づけられています。
これらの点を踏まえても、東洋英和女学院小学校の合格を勝ち取るためには、早期からの準備と的確な対策が不可欠であることがわかります。
まとめ:東洋英和女学院小学部の入試に向けて準備すべきこと
東洋英和女学院小学部の入試は、ペーパーテストや行動観察、運動、面接など多岐にわたり、倍率も非常に高い難関校です。だからこそ、早い段階からの準備と、お子さまに合った対策が重要になります。
基礎を大切にしながら、東洋英和ならではの出題傾向をしっかり押さえた対策を積み重ねていくことが、合格への近道です。
とはいえ、ご家庭だけで対策を進めるのは不安も多いもの。「何から始めたらいいのか分からない」「うちの子に合った方法が知りたい」そんな時は、どうかひとりで悩まず、私にご相談ください。
東洋英和女学院小学部の受験に精通した私が、ご家庭に寄り添いながら、お子さまの個性や状況に合わせた最適な対策を丁寧にご提案いたします。
受験は決して孤独な戦いではありません。私たちと共に一歩ずつ、確実に準備を進めていきましょう。