小学校受験において「東洋英和女学院小学部」といえば、毎年10倍を超える高倍率で知られる、首都圏屈指の難関校です。
ペーパーテストはほぼ満点が当たり前、加えて所作や礼儀、協調性、家庭の教育方針まで多角的に見られる東洋英和女学院小学部の入試は、対策を怠るとどんなに優秀な受験生であっても、また、どんな名門一族のお嬢様であっても簡単に落ちてしまう厳しさがあります。
本記事では、東洋英和女学院小学部の入試難易度や偏差値情報をはじめ、合格が難しい理由とその具体的な対策を徹底解説します。
また、万が一落ちてしまった場合に備えた選択肢や解決策もご紹介していますので、合格を目指す方はもちろん、将来の進路を考える全てのご家庭に役立つ内容となっています。ぜひ最後までご覧ください。
東洋英和女学院小学部の偏差値と入試難易度
東洋英和女学院小学部は、全国屈指の難関小学校として知られており、その難易度の高さは倍率や定員枠の少なさからも明らかです。
2024年度の入試では、志願者数に対する倍率が日本で最も高いとされ、50名という少ない募集枠に対して、毎年600名以上が受験する状況が続いています。直近の2025年度入試でも、志願者642名に対し合格者50名、倍率は12.8倍に達しています。
さらに、東洋英和女学院小学部は中学部・高等部までの一貫教育が整っており、内部進学した後は、東洋英和女学院中学部・高等部へと進学する生徒がほとんどです。
東洋英和女学院中学部の偏差値は63前後(四谷・大塚を参考)とされ、首都圏の女子中学校の中でも非常に高い位置にあります。
このため、小学部の入試は、将来的な進学実績を見据えた「将来の学びの土台作り」を目指す家庭から高い人気を集めています。
学力試験だけでなく、親子面接や所作、協調性、礼儀といった総合力が問われるため、単なる勉強の積み重ねでは合格は難しいとされています。定員50名という狭き門に対し、質の高い受験生が全国から集まるため、入試難易度は極めて高いといえるでしょう。
小学校における偏差値の意味
小学校受験における「偏差値」は、中学・高校受験のような学力を数値化した指標とは少し異なります。
小学校受験では、学力だけでなく性格や家庭の方針など多面的に評価されるため、明確な学力偏差値は存在しません。その代わり、模試の合格判定や塾の実績を基にした「難易度ランク」が参考として使われています。これらは目安として理解しておくとよいでしょう。
東洋英和女学院小学部の偏差値
東洋英和女学院小学部の偏差値 | 57~59前後 |
一般的に、小学校受験の難易度を相対的に評価するために「偏差値換算」をする場合、東洋英和女学院小学部は偏差値57~59前後相当と推測されます。
これは、同じ東京都内の人気私立小学校の中でも難関レベルに位置すると考えられます。
偏差値59東洋英和女学院小学部 入試内容と対策
東洋英和女学院小学部の入試は、ペーパーテスト・運動テスト・行動観察・絵画制作課題・親子面接など多岐にわたります。
それぞれの試験についての詳細や出題傾向、対策のポイントは、別ページ「[東洋英和女学院小学部 試験内容](※内部リンク)」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
ペーパーテスト
数量や言語、推理、思考、常識など幅広い分野から出題され、基礎力に加えて指示を理解して取り組む姿勢が問われます。
運動テスト・行動観察
集団でのルール理解や協力、指示を守る姿勢を重視されます。運動テストは体の動かし方やリズム感なども評価されます。
絵画・制作課題(巧緻性)
切る・折る・貼るなどの巧緻性を問う課題が中心です。テーマに沿った表現力や制作中の態度が見られます。
親子面接
親子の自然な関わり方や家庭の教育方針が問われます。特に父親の関わり方や家庭の一体感が重視されます。

偏差値59東洋英和女学院小学部に落ちる理由は?
東洋英和女学院小学部の入試は、単なる学力試験ではなく、受験生一人ひとりの総合力が問われます。
特に受験生のレベルが非常に高いことから、一般的な「対策」では通用しない厳しさがあります。以下に、不合格となる主な要因を整理します。
ペーパーテストで点数が伸びなかった
東洋英和女学院小学部の試験は、ペーパーテストの結果だけで合否が決まるわけではありません。しかしこれは、ペーパー試験が軽視されているという意味では決してありません。
同校の受験生は非常にレベルが高く、ペーパーテストは「できて当たり前」の領域です。ほぼ満点を取って、ようやく他の選考で評価されるスタートラインに立てる、というのが現実です。
そのため、ペーパーテストができなかった場合、実質的には「足切り」をされる感覚を持つ必要があります。できて当たり前、できないと話にならない――これが名門・東洋英和女学院小学部の入学試験です。
行動観察で集団行動に課題があった
東洋英和女学院小学部は、プロテスタント教育を大切にしており、「敬神奉仕」の精神のもと、他者への思いやりや協力する姿勢を重視しています。
さらに同校は中学部・高等部までの12年間を共に過ごす一貫校であるため、共に学び、共に成長できる姿勢が非常に重要です。行動観察で、協調性や周囲への配慮が欠けていると判断されれば、大きな減点となり合否に直結します。
面接がうまくいかなかった
これは、はっきり言えば親の責任です。東洋英和女学院小学部が求める保護者像は明確であり、学校の教育方針に共感し、その価値観を大切にできる家庭であることが求められます。
親御様がご自身の考えやキャラクターを無理に作り変えて合格を得ても意味はありませんが、学校の「お好み」や「方針」を理解し、寄り添う姿勢は不可欠です。
そもそも方針に共感できない、合わないと思う場合は、入学後に苦労することになりますので、志望校選びの段階でじっくり見極める必要があります。
偏差値59東洋英和女学院小学部落ちる前にできること
東洋英和女学院小学部は、倍率が高く、優秀な受験生が集まる中で、単なる学力試験ではない「総合力」を見られる試験です。
だからこそ、事前の準備が非常に重要です。ここからは、落ちる理由に対応した具体的な対策方法をご紹介します。
ペーパーテスト対策
東洋英和女学院小学部の入試では、ペーパーテストは「できて当たり前」。満点を取ることを前提に準備する必要があります。
数量、図形、推理、常識、運筆と幅広い分野での高得点が求められるため、毎日の積み重ねが大切です。
行き当たりばったりや無計画に量だけをこなせばできるようになるものではありません。苦手分野の把握や、過去問分析に基づいた効率的な学習計画は合格の大前提。
行動観察対策
協調性や思いやり、他者を気遣う態度、落ち着いた所作は、東洋英和女学院が大切にする教育理念を体現するために必須の力です。
単なる模範演技ではなく、日頃の生活に根ざした行動として自然に表現できることが求められます。行動観察の練習は、ご家庭での生活習慣や過ごし方の見直しから始まります。

親子面接対策
東洋英和女学院小学部の面接では、親子の関係性、特に父親の教育参加や家庭の一体感が重視されます。
親御様が「東洋英和女学院小学部の方針に深く共感し、理念を共有できる家庭」であることを、面接の場で自然に表現できるよう練習することが大切です。
また日常的に家族で過ごす時間を大切に、お父様が主体となって積極的に遊んだりお出かけをするなど心がけましょう。家庭での会話内容や日頃の姿勢を意識するだけでなく、第三者視点での模擬面接も効果的です。

願書対策
東洋英和女学院小学部では、教育方針や家庭の価値観が学校と一致しているかを重視します。
願書は「家庭の顔」であり、単なる事実羅列ではなく、想いと具体的なエピソードを込めて仕上げる必要があります。第三者の視点を取り入れた添削やフィードバックを受けることが、合格に近づく第一歩です。

受験戦略
東洋英和女学院小学部のような超難関校を目指す場合、単独受験か併願か、日程調整、受験校選びなど、家庭全体での戦略が必要不可欠です。
志望校の特性を踏まえた併願校選びやリスクヘッジの方法も含め、早い段階から計画を立てておくことが大切です。

偏差値59東洋英和女学院小学部落ちた後にできること
東洋英和女学院小学部は例年10倍を超える高倍率で、どれだけ対策をしても結果が出ないことがあります。しかし、落ちたという事実に囚われすぎず、これからの可能性を見つめ直すことが大切です。そして何より、お子さまの心のケアを忘れず、前を向いて歩み続けましょう。
二次募集のある学校を探す
受験が終わった後も、まだ次のチャンスはあります。私立小学校によっては二次募集や補欠合格の繰り上がりが行われる場合がありますので、情報収集を怠らず、動き出す準備をしておきましょう。
他校への進学も含めて視野を広げ、選択肢を広げることで新たな道が開けます。
編入試験を待つ
東洋英和女学院小学部は、新3年生〜5年生の学年で編入試験を実施することがあります。募集枠は非常に少なく、試験が実施されない年度もありますが、再び東洋英和への入学を目指す機会はゼロではありません。
編入試験では、通常の受験と同様に学力や行動面、所作や協調性が見られますので、家庭での学びを続けながら、いざという時に備えておくことが大切です。

中学受験を見据えた環境づくり
東洋英和女学院は中等部からの募集も行っており、小学校での合格が叶わなかった場合も、中学受験で再度挑戦できるチャンスがあります。
さらに、他のキリスト教系女子校では、小学校を設置しておらず中学からしか入れない学校も多く存在します。今回の経験を次につなげるためにも、選択肢を広げ、中学受験を見据えた長期的な視点で学びの環境を整えていくことが大切です。
お子さまのケア
特に未就学児の女児は、このような情報に敏感で、周囲が思う以上に「合否」や「試験に落ちること」に対して強い主体性や責任感を持っていることがあります。
落ちた事実を必要以上に重く受け止めてしまい、自分を責めてしまうケースもあるため、結果を一緒に受け止めながら「挑戦したこと自体が素晴らしい経験だった」ということを繰り返し伝えることが重要です。
お子さまの心の声に丁寧に寄り添い、安心感を与えながら、次の目標に向けた一歩を踏み出せるようサポートしていきましょう。
まとめ:偏差値と入試難易度の高い東洋英和女学院小学部は万全の対策が必須
東洋英和女学院小学部は、毎年10倍を超える高倍率を誇る超難関校であり、2024年度は全国で最も高い倍率(12.8倍)を記録しました。
中学部・高等部まで続く一貫教育で、卒業後も高偏差値の進学実績を持つことから、将来を見据えた多くのご家庭が志望しています。しかしその分、受験生のレベルは非常に高く、単に「頑張った」だけでは合格を掴むことは難しいのが現実です。
ペーパーテストは「できて当たり前」、行動観察では協調性や礼儀正しさが自然に表現できることが求められ、親子面接では家庭の価値観や教育方針が厳しく見られます。願書にも具体的なエピソードと学校への共感が必須であり、全ての準備を中途半端にしない姿勢が合格の鍵です。
こうした難関校特有の対策には、正しい方向性と効果的な準備が必要不可欠です。当社では、東洋英和女学院小学部の受験に特化した家庭学習サポートサービス・オーダーメイド願書作成・オリジナルQ&A付き面接練習など、多角的なサポートを提供しています。
万全の準備で、後悔のない受験を進めるためにも、ぜひご活用ください。