ママ
ママ
成城と桐朋は、どちらも自由な遊びを大切にする共学の園ですよね。考査や求められる家庭像はどう違いますか?
うみ塾長
うみ塾長
どちらも親子を見ていますが、確かめる場面が違います。成城は親御様がお話を作って語りかける課題が出た年があり、桐朋は親子分離のない遊び中心の考査です。通園条件や進学制度も異なります。

成城幼稚園と、桐朋幼稚園。どちらも子どもの自由な遊びを大切にする共学の名門で、系列の小学校へ進む道があります。お受験らしさの強い園とは、少し違う空気を持った2園です。それでも、考査で親御様に求められるものは同じではありません。

成城幼稚園は、これまでの受験例では、親御様がその場でお話を作って、お子様に語って聞かせる課題が行われた年があります。桐朋幼稚園は、親子で一緒に遊び、一緒に積み上げる。親子分離がありません。この記事では、これまでの出題傾向をもとに、この2園が求める家庭像の違いをお話しします。考査内容、所要時間、面接質問は、これまでの出題傾向と受験されたご家庭のお話をもとにしており、年度によって変わることがあります。

動画でも解説しています。


志望園選び・準備の進め方に迷ったら

園ごとの違いや、わが家に合った準備の進め方は、うみ塾長の個別相談でご相談いただけます。

▶ 個別相談の詳細を見る 公式LINEで相談する(無料)

押さえておきたい3つの違い

園の規模

成城幼稚園も桐朋幼稚園も、3年保育の共学です。成城幼稚園は、1学年40名、1クラス20名。桐朋幼稚園は、1学年26名です。どちらも一人ひとりの育ちを大切にする園ですが、1学年の規模は桐朋幼稚園の方が小さくなっています。

通園の条件

ここは、受けられるかどうかに関わる部分なので、先にお伝えします。成城幼稚園の現在の募集要項には、居住地域や通園時間について、具体的な出願制限は記載されていません。

一方、桐朋幼稚園は、通園区域と通園時間を細かく定めています。指定された18の区市(渋谷区、新宿区、杉並区、世田谷区、中野区、目黒区、稲城市、国立市、小金井市、狛江市、多摩市、調布市、日野市、府中市、三鷹市、武蔵野市、川崎市麻生区、川崎市多摩区)に住んでいること。利用する電車やバスは2系統までで、乗り換えは1回まで。自転車や自家用車を使わない通園方法で60分以内、交通機関の乗車時間は40分程度までです。

ただし、現在、区域外にお住まいでも受験することはできます。合格した場合は、園の承認を受けた通園区域内の住所へ、入園前までに転居することが条件になります。通園方法や対象地域は変わる可能性がありますので、受験年度の要項で必ず確認してください。

考査時間と親子分離の形

これまでの受験例では、成城幼稚園は全体で1時間40分ほどかかった年がありました。現在の公式Q&Aでは、親子で同じ考査室に入り、前年度は、わずかな時間だけお子様だけの考査も行ったと説明されています。

一方、桐朋幼稚園は、公式に考査時間をおおよそ1時間と示しています。遊びによる考査には親御様お一人が参加し、お子様だけを別室へ呼ぶ考査は行いません。成城は、親子でいる時間と、お子様が少し離れる時間の両方。桐朋は、最後まで親御様と同じ場で行う遊び中心の考査です。最新の日程は、公式の募集要項でご確認ください。

項目 成城幼稚園 桐朋幼稚園
保育年数 3年保育・共学 3年保育・共学
規模 1学年40名、1クラス20名 1学年26名
通園条件 具体的な出願制限の記載なし 18の区市、通園60分以内など細かく規定
考査の形 親子遊びが中心、わずかな時間お子様だけの考査もあった 親御様お一人とお子様で遊びによる考査、親子分離なし
所要時間 全体で1時間40分ほどの年があった おおよそ1時間
表れやすいもの 親の語りかけ、短時間離れた時のお子様の姿 親子で試行錯誤する関わり、日々の判断

成城幼稚園の求める家庭像

お子様にお話を語る時間を大切にしているご家庭

これまでの受験例では、親御様が積み木を使って、その場でまとまりのあるお話を考え、お子様に聞かせる課題が行われた年があります。お話の後には、先生がお子様へ内容について質問します。親御様が物語を組み立てることだけでなく、お子様が親御様の声を聞き、お話の内容を受け取っているかまで表れる課題です。

慣れていない状態で、考査当日に急に行うのは簡単ではありません。絵本を読むだけでなく、積み木や人形を使って、親子でお話を作る。お子様が作ったお話を、親御様が最後まで聞く。こうした時間を持つことが、有効な準備の一つです。

お子様の日常を具体的に語れるご家庭

これまでの考査では、親子遊びの途中に、親御様へ「日中、お子様と一番よく遊ぶのはどなたですか」「普段、どのような遊びが好きですか」「ごきょうだいとは似ていますか」といった質問をされた例があります。親子で遊びながら答えるため、用意した文章をそのまま話す場面ではありません。大切なのは、理想的な答えを作ることではなく、普段のお子様の遊びや、家族との関わりを、具体的に振り返っておくことです。

成城幼稚園も公式に、受験のためだけの生活訓練ではなく、お子様が生活の中で身につけるものを尊重し、日々の成長をともに喜ぶ家庭を築くことが、最良の受験準備だとしています。

自分の子育てを振り返れるご家庭

面接は、5分から10分ほどで、先生2名が担当されると伺っています。短い時間ですが、質問はご家庭の子育てそのものに向かいます。お母様には、「どのような母親でありたいと思いますか」「どのようなときにお子様をしかりますか」「お子様と信頼関係をどのように築いていますか」といった質問が出ています。

こうした質問から考えると、成功した話だけでなく、子育てで難しさを感じた時に、親御様がどのように振り返り、関わり方を変えてきたかも表れやすい面接です。過去には、子育てで失敗したと感じることや、難しく感じていることについて質問された例があります。「特にありません」と答えることが悪いわけではありませんが、それだけではご家庭の具体的な姿が伝わりにくくなります。ご夫婦で、最近難しさを感じた場面と、その後どのように対応したのかを、一つずつ振り返っておいてください。

過去の質問例としては、「子育てで失敗したと思うことは何ですか」「子育てでうまくいったと思うことはありますか」「子育てで難しいと思うことは何ですか。それに対し、どのような対策をしていますか」「お子様の直したいと思う点はどこですか」などがあります。

園長面談や公開行事を通して、園への理解を深めているご家庭

成城幼稚園には、受験を検討されている保護者を対象とした園長面談があります。保護者のみで参加し、時間は30分ほど。身上書と、ご家族で写った写真、お子様お一人のスナップ写真を持参します。ただし、これは入試の合否に関わる事前面談ではありません。園への質問や疑問に答えていただき、成城幼稚園への理解を深めるための機会であると、公式にはっきり示されています。

ですから、受験の有利不利を意識して参加するのではなく、「わが子に合う園なのか」「家庭の考えと、園の教育が合っているのか」を確認する時間として活用してください。また、園長面談の身上書と、出願時の志望理由書で、必ず別のエピソードを使う必要はありません。大切なのは、無理に違う話を作ることではなく、どの書類でもご家庭の教育方針やお子様像が一貫していることです。そのうえで、質問が広がっても答えられるよう、具体的な出来事を複数整理しておきましょう。出願時に現在公式に求められているのは、志望理由書と健康調査書です。

桐朋幼稚園の求める家庭像

親子で一緒に手を動かすご家庭

桐朋幼稚園の考査は、親御様お一人とお子様で受けます。現在の公式要項では、お子様だけを別室へ呼ぶ考査は行わないと明記されています。つまり、親子分離のない、遊びを中心とした考査です。そして、課題のほとんどが親子で行うものです。

これまでの考査では、親御様がいすに座り、向かい合わせになるようにお子様をひざに乗せ、先生の歌に合わせて、親御様がお子様の額、鼻、ほおを触り、次にお子様が同じように親御様の額、鼻、ほおを触る課題がありました。高い台の上にクマのぬいぐるみが置いてあり、それに届くように、親子で用意された箱を積み上げる課題もあります。おままごと、ドールハウス、スポンジ積み木、ハンバーガー屋さんごっこ、ボーリングなどで自由に遊ぶ時間もありました。

受験されたご家庭からは、「これまでの遊びによる考査では、子どもがためらっていると、先生がすぐ『お母さまと一緒でもいいですよ』などと声をかけてくださいました。親子の関係性をベースにした子どもの発達を確認しようという意図がうかがえました」というお話を伺っています。親御様から離れられるかではなく、親子で一緒にいる時の関わり方が表れやすい考査です。

遊びの中での試行錯誤を待てるご家庭

桐朋幼稚園は、人間として自分の力で生きていくための「根」を育てることを、保育の目標にしています。自分でやりたいことを見つける。うまくいかなければ、どうすればできるかを考える。そして、もう一度やってみる。大人が答えを急いで与えるのではなく、お子様が自発的に動くことを待つ園です。

これまでの考査でも、親子で箱を積み上げたり、用意されたものを組み合わせて目的を達成したりする課題が行われた例があります。完成度だけでなく、親子でどう相談し、お子様が考えている間を親御様が待てるかが表れやすくなります。安全は確保しながらも、すぐに「こうしなさい」と答えを教えていないか。日頃の関わりを振り返ってみてください。

その場の判断を言葉にできるご家庭

桐朋幼稚園の面接では、具体的な場面を出して、その場でどうするかを聞かれます。たとえば、「家族で楽しみにしていたお出かけの日に、お子さんが朝ごはんをこぼして着ていく服が汚れてしまいました。同じ服はありません。行きたくないと言い出したとき、どのように対応しますか」という質問です。お母様にも、「公園でお子さんが遊びたがった遊具が大きい子用のものだったら、どのように対応しますか」「お子さんが登園を嫌がったらどうしますか」といった質問が出ています。

こうした質問には、正解はありません。ただ、ご家庭が普段どう向き合っているかは、はっきり出ます。「言い聞かせます」だけでは足りません。お子様の気持ちをどう受け止めて、そこからどう動くのか。そこまで話せるようにしておいてください。

志願理由を自分の言葉で書けるご家庭

桐朋幼稚園では、出願時に「志願理由記載書」を提出します。現在の書式には、「志願理由・その他知っておいて欲しいと思われること」を記入する広い欄が設けられています。園の言葉を書き写すのではなく、お子様のどのような姿と、桐朋の教育方針がつながるのかを、具体的に書くことが大切です。

受験されたご家庭からは、「記入欄が広く、まとめるのに苦心しました。また面接では記入したこと以外のエピソードなども求められるので、エピソードは多めに考えておくのがよさそうです」というお話を伺っています。面接では、お父様に「桐朋の教育理念に賛同されていますか」「本園を志望した理由を、お子さんの特性も含めてお話しください」、お母様に「本園の教育方針のどのような点に賛同されますか」と聞かれます。「賛同されていますか」という聞き方をされるのが、この園の特徴です。どの部分に、なぜ共感したのかを、ご家庭の言葉で語れるようにしておいてください。なお、これまでのお話では、面接でのお子様への質問はほとんどなく、同席が中心のようです。

もう一つ、平日の参加についてです。現在の要項には、保育参加参観や懇談会が各学期1回、個人面談が年2回、平日に行われると記載されています。また、行事の係を保護者に分担してもらうことも説明されています。お仕事をされているご家庭は、入園後の生活も含めて、あらかじめ確認しておいてください。

考査内容の決定的な違い

これまでの受験例では、成城幼稚園は、親御様お一人とお子様の数組が同じ考査室に入り、まず親子遊びを行った年があります。遊びの途中で、お話作りの課題や、記憶や数の課題が行われた例もあります。そのあと、わずかな時間だけ、お子様だけの考査も行われたと、現在の公式Q&Aでは説明されています。そして最後に親子面接。全体では1時間40分ほどかかった年もありました。

桐朋幼稚園は、親御様お一人とお子様で、遊びによる考査を受けます。全体でおおよそ1時間です。親子分離はなく、最後まで親御様が同じ場にいます。面接は、考査を終えて控え室に戻ってきた順に行われると伺っています。順番の運用は年度によって変わることがあります。

より強く表れやすいのは、成城幼稚園は「親御様がお子様に語りかける力と、短い時間離れた時のお子様の姿」、桐朋幼稚園は「親子で一緒に遊び、試行錯誤する時の関わり方と、日々の判断」です。

どちらに向いているか

お子様がまだ親御様から離れることに不安がある場合は、親子分離のない桐朋幼稚園のほうが、お子様の普段の姿が出やすい形です。一方で、成城幼稚園は、これまでの受験例では全体で1時間40分ほどかかった年があり、お子様だけの時間も含まれます。集中が続くかどうかは、ご家庭で一度見ておいてください。通園については、桐朋幼稚園に細かい条件がありますので、まずそこを確認する。これが最初の一歩です。

そして、進学についてです。どちらも系列の小学校とつながりのある園です。桐朋幼稚園には、桐朋小学校への推薦制度が公式に設けられています。成城幼稚園も、初等学校との交流や、同じキャンパスでの一貫した教育環境があります。ただし、初等学校への進学条件や手続きについては、受験年度の説明会や公式資料で必ず確認してください。「幼稚園に合格すれば、小学校受験は完全に終わる」と一括りにせず、それぞれの進学制度を確認したうえで志望してください。

各園の詳しい情報は、【成城幼稚園】受験ガイド総まとめ|倍率・学費・考査・面接を一挙解説や、【桐朋幼稚園】受験ガイド総まとめ|倍率・学費・考査・面接を一挙解説もあわせてご覧ください。

まとめ

成城幼稚園は、親子で遊ぶ姿に加えて、親御様がお子様に語りかける力と、お子様が短い時間、親御様から離れた時の姿が表れやすい考査です。桐朋幼稚園は、親子分離を設けず、親子で遊び、試行錯誤する時の関係が表れやすい考査です。

成城は、親御様の語りかけと、お子様の日常を具体的に捉える力。桐朋は、親子で一緒に遊び、お子様が考える時間を待つ力。どちらも自由な遊びと、お子様自身の成長を大切にしています。ただし、考査で表れやすい親子の姿、通園条件、系列小学校への進学制度は同じではありません。園の雰囲気だけでなく、入園後の生活と、ご家庭の子育ての考え方まで照らし合わせて選んでください。最新の内容は、募集要項でご確認ください。

「わが家に合った準備の進め方を知りたい」という方は、うみ塾長の個別相談や、家庭対策サポートをご活用ください。