幼稚園受験において、お絵描きは多くの園で実施される定番の試験課題のひとつです。
「まだ3歳なのに、上手に描ける必要があるのだろうか」「絵が苦手だと不利になるのではないか」と不安に感じる親御様も少なくありません。
結論から言えば、幼稚園受験のお絵描きでは、完成度の高い絵を描くことは求められていません。
評価されているのは、絵そのものの出来よりも、発達の様子・取り組む姿勢・生活習慣といった総合的な要素です。
本記事では、幼稚園受験におけるお絵描き課題の出され方から、評価のポイント、そして家庭でできる具体的な対策までを詳しく解説します。
幼稚園受験におけるお絵描き課題の出され方
個別テストでのお絵描き
個別テストでは、先生からテーマを指定されて絵を描くケースと、「好きな絵を描いてください」と自由に描くケースがあります。
過去には、父親の絵や果物の絵など、幼児期に身近な存在をテーマにした課題が出された園もあります。
テーマ自体は難しいものではありませんが、指示を理解し、それに沿って取り組めるかどうかが重要になります。
集団テスト・自由遊びの中でのお絵描き
集団テストの場合は、自由遊びの一環としてお絵描きコーナーが用意されていることが多く見られます。
この場合、お絵描きを選ぶかどうか自体も含めて、子どもの主体性や行動の様子が観察されています。
お絵描きが好きな子は自然と取り組みますが、そうでない子は別の遊びを選ぶこともあります。そのため、無理に描かせる必要はありませんが、描こうとする意欲があるかどうかは重要なポイントになります。
幼稚園受験のお絵描きで評価される5つのポイント
課題に取り組む態度
先生の指示を聞き、集中して取り組めているか、うまく描けなくても最後まで諦めずに向き合っているかといった姿勢が見られます。
道具を丁寧に扱えているか、自由遊びの場合は友だちとトラブルなく活動できているかも評価の対象です。
特に重視されるのは、「絵を描こうとする意欲があるかどうか」です。
描こうとする姿勢が見られなければ、そもそも評価の土台に乗らないこともあります。
身体的な発達(巧緻性)
お絵描きでは、手先の器用さ、いわゆる巧緻性の発達が自然な形で見られています。
年齢に応じた発達段階ができていれば十分であり、完璧な持ち方や線を求められることはありません。
1歳代の殴り書きから、2歳前後のぐるぐる描き、3歳頃の意味のある形へと発達していく流れの中で、年齢相応かどうかが確認されています。
認知的な発達
描いているものを、どの程度イメージしながら表現しているかも重要な視点です。
人には目や口がある、りんごは赤くて丸い、といった基本的な特徴を思い出しながら描けているかどうかが見られます。
大人から見ると抽象的な絵であっても、子ども自身が意味をもって描いているかどうかが大切です。
生活習慣
準備や片付けができるか、机を汚したら拭こうとするか、先生に話しかけられた際にきちんと受け答えができるかなど、日常生活の習慣も評価に含まれます。
特に自由遊びでは、使った道具をきちんと片付けられるかどうかがよく見られています。
心の状態
明確な評価項目というより、気になる点があれば先生が察知する要素です。
極端に不安が強かったり、攻撃的な表現が多かったりする場合は、日常生活の様子や家庭環境を含めて気にかけられることがあります。
お絵描きが上手になるために家庭でできる3つのポイント
絵を描くことが楽しいと思える環境づくり
まず大切なのは、お絵描きを「楽しいもの」と感じられる環境を整えることです。
クレヨンや画用紙を子どもの目につく場所に置き、いつでも描ける状態にしておくことで、自然とお絵描きに触れる機会が増えます。
親御様自身が楽しそうに描く姿を見せることも効果的です。
評価や正解を求めるのではなく、「いっぱい描けたね」「楽しかったね」と過程を認める声かけを意識しましょう。
発達を促す関わり方を意識する
お絵描きの土台となる巧緻性は、細かい作業だけで育つものではありません。
体を大きく動かす粗大運動を十分に行うことで、結果的に手先の動きも安定してきます。
また、目と手を連動させる協応運動も重要です。
積み木遊びやボール遊びなど、遊びの中で自然に取り入れていくことが効果的です。
幼児期に必要な体験を積み重ねる
お絵描きのテーマは、幼児期に身近なものが中心です。
日常生活の中で、花や動物、果物などを実際に見て、特徴を言葉で確認する経験が、そのまま表現力につながります。
「見る」「触れる」「話す」を意識した体験を重ねることで、描く内容も自然と豊かになっていきます。
お絵描きとあわせて整えておきたい生活習慣
幼稚園受験では、排泄、着脱、手洗い、片付けなどの生活習慣も厳しく見られます。
お絵描きの練習をする際も、使った道具を片付ける、汚れたら拭くといった一連の流れを習慣化しておくことが大切です。
「当たり前のことが当たり前にできる」状態を、日々の生活の中で丁寧に積み上げていきましょう。
まとめ:幼稚園受験におけるお絵描き対策
幼稚園受験のお絵描きでは、絵の上手さそのものが合否を左右することはほとんどありません。
評価されているのは、取り組む姿勢、発達の様子、生活習慣、そして心の安定です。
家庭での関わり方次第で、お子さまは自然と成長していきます。
お絵描きを通して、発達全体を見守る視点を大切にしていきましょう。
なお、幼稚園受験ではお絵描き以外にも、積み木、パズル、指示行動、生活習慣など多岐にわたる評価が行われます。
ご家庭ごとの状況やお子さまの特性に合わせた対策が必要な場合は、家庭対策サポートや願書・面接対策などの専門的な支援を活用するのも一つの方法です。
必要な部分だけを効率よく整えていくことで、親子ともに無理のない受験準備が可能になります。
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