【2025.03.31 メディア掲載】
ベネッセ教育総合研究所様のWEBメディア「ベネッセ教育情報」に取材いただいた「願書における家庭教育方針の書き方と記入例」が掲載されました。
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幼稚園面接対策

幼稚園受験で「積み木問題」は出る?出題傾向と家庭でできる対策法

幼稚園受験で「積み木問題」は出る?出題傾向と家庭でできる対策法
うみ塾長
うみ塾長

幼稚園受験では、行動観察や面接だけでなく「積み木」や図形課題が出される園が増えています。

ただ、「どんな問題が出るの?」「家庭では何をすればいい?」と不安を感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。

 

積み木は、形の認識・空間把握・集中力を育てる最強の教材と言われています。

本記事では、そんな積み木問題の出題傾向から家庭での練習法まで、受験準備に役立つポイントをわかりやすくご紹介します。

 

 

 

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1. 幼稚園受験で出される「積み木課題」とは?

幼稚園受験では、どのような積み木の問題が出題されるのかをまとめていきます。

■幼稚園受験では積み木や図形課題がよく出る

 

幼稚園受験では、行動観察や面接だけでなく、積み木・パズル・図形カードを使った課題が出題されることがあります。

近年は“小学校受験を意識した基礎力の確認”として、図形認知・空間感覚・観察力をチェックする園が増えており、国立・私立ともに定番の試験項目になりつつあります。

 

■出題の目的

 

積み木課題は、ただ形を作る遊びではなく、以下の力を総合的に確認するためのものです。

 

形の認識力 三角・四角・長さ・向きなどの違いを見分ける力
空間認識力 上・下・横・奥、左右など位置関係を理解して再現する力
観察力 色や形の違いに気づく力
試行錯誤する力 失敗してもやり直し方法を考える粘り強さ
指示理解力 先生の口頭指示を聞き、行動に移せるかどうか

 

※これらは小学校以降の算数的思考や判断力にもつながる“基礎力”として重要視されています。

■出題形式の具体例

 

園によって難易度は異なりますが、代表的な形式は次のとおりです。

保護者が実際の様子をイメージできるよう、具体例もあわせて紹介します。

 

〇見本どおりに積む・並べる課題

 

見本として提示された形や並びを、子どもが自分で観察し再現する課題です。

 

例題

・三角 → 四角 → 丸の順に横一列に並べる

・“赤い積み木を一番下にし、その上に青い四角を積む”など指示通りに積む

・高さを揃えて3つのタワーを作る

 

視覚情報を正確に読み取れるか、手先を丁寧に使えるかがポイントです。

 

〇同じ形を探す・左右対称を完成させる課題

 

図形カードや積み木を使い、形や位置の関係を理解できるか見られます。

 

例題

・複数の積み木の中から「同じ形のものだけを取り出す」

・片側だけ並んだ形を見て“反対側の対称”を完成させる

・図形カードに描かれた形を積み木で立体的に表現する

 

左右のバランスを見る空間感覚が必要なため、戸惑う子も多い課題です。

 

〇記憶再現課題

 

“観察 → 記憶 → 再現”を短時間で行う力を見ます。国立で特に多い形式です。

 

例題

・3秒だけ見本を見せ、同じ配置を積み木で再現する

・見本の向きが変わった状態で提示され、それを元の向きで再現する

・形は同じでも“色だけ違う”場合、色も含めて記憶できているか確認する

 

観察の細かさ、記憶の正確さ、焦らず取り組める落ち着きが評価されます。

 

〇口頭指示を聞いて積む課題

 

先生の言葉を聞き、正しく行動に移せるかを見る課題です。

 

例題

・「赤い四角を一番上に置いて、その下に黄色の丸を並べてください」

・「青い積み木を左に置き、右側に赤い積み木を2つ並べてください」

・「三角の積み木を立てて、その後ろに四角を置きましょう」

 

言葉を処理する力・注意力・作業の丁寧さが試されるため、日頃の“聞く力”が出やすい形式です。

■国立・私立のちがい

 

幼稚園ごとに重視するポイントが異なるため、積み木課題の方向性にも傾向があります。

 

〇国立幼稚園

 

・観察力・指示理解・思考のプロセスを重視

・「どうしてそう置いたの?」「次はどうする?」など、説明を求められることも

・見本再現や記憶課題など“考え方”を見る課題が多い

 

〇私立幼稚園

 

・巧緻性・集中力・取り組む姿勢を重視

・正解そのものより「落ち着いて取り組めるか」「丁寧に作業できるか」を評価

・机上課題が短時間でテンポよく進む傾向

2. 積み木課題で見られる力とは?

積み木は一見シンプルな遊びですが、幼児期に必要な力を幅広く確認できる“万能教材”です。

幼稚園受験では、次のような能力が総合的に見られています。

 

■空間把握力

形・位置・向きの違いを理解し、平面の情報を立体として捉える力を指します。

積み木を回転させたり、高さを揃えたりする中で自然に育つ能力で、小学校以降の図形問題や算数的思考の基礎となります。

■思考力・構成力

「どう積めば倒れないか」「どの順番で並べれば再現できるか」を考え、試行錯誤しながら形を作る力を指します。

正解にたどり着くまでの プロセス や工夫が、園側は特に注目するポイントです。

■集中力・持続力

途中で崩れてもあきらめず、最後まで取り組む粘り強さを指します。

短時間であっても、周囲に気を取られず課題に向き合えるかどうかは、受験全体を通して重視されます。

■言語理解力

先生の口頭指示を聞き、自分で動きに変換できる力を指します。

積み木課題で培われる「聞く力」は、面接・行動観察・日常生活のすべてに直結する大切な能力とされています。

 

➡ “積み木が得意な子”は、後の小学校受験・算数的思考の伸びにもつながりやすいと言われており、幼児期の積み木遊びは非常に効果的な下地づくりになります。

3. 家庭でできる積み木対策

積み木の力は、特別な教材がなくても家庭で十分に伸ばすことができます。ポイントは “遊びながら自然に力を育てる” こと。年齢に応じて段階的にステップアップしていくと、受験時期に無理なく図形力が備わります。

3-1. 低年齢からの積み木あそびを「思考トレーニング」に

幼児期の積み木遊びは、年齢に合わせて自然に発達するようにできています。無理に“受験対策”にする必要はなく、遊びの延長で十分力がつきます。

 

  • 1歳半〜3歳:自由に積む・崩す時期

 

まだ形を認識するよりも、「積んだら倒れる」「高いほうが不安定になる」という仕組みを感覚的に学ぶ時期です。

積み木をトントンと重ねるだけでも、“高さ”“重さ”“バランス”の感覚が育ち始めています。

 

  • 3〜4歳:分類・法則性に気づく時期

 

この頃から、以下のようなちょっとした工夫が「図形の土台」になります。

 

・色ごとに分類する

・同じ形だけで積む

・長さを比べて順番に並べる

・3つ並べたときに左右対称になるように置く

 

遊びの中で自然と 形の違い や 規則性 に気づくようになります。

 

  • 4〜5歳:見本再現や対称遊びへ

 

受験に出るのはこのステップです。

「見本通りに積む」「左右対称を作る」など、少し難しい遊びも楽しく取り組めるようになります。

3-2. 家でできるおすすめトレーニング

家庭でできる具体的なステップを、年齢別に整理しました。

日常の“遊び”として取り入れるだけで、受験の基礎力が育ちます。

 

年齢 内容 育つ力
3歳前後 形探し/同じ形を集める/高く積む 形の認識/集中力
4歳 見本通りに積む・並べる/色順に整列 再現力/観察力
5歳 図形カードを見て積み木で再現する/対称を作る 空間把握/思考力

※ 正解を求めすぎると“苦手意識”につながるため、まずは「できたところを褒める」が鉄則。

3-3. 積み木教材・アプリ・ワーク活用法

家庭での遊びに“少しだけ体系性を足したい”場合、教材を活用するのも効果的です。市販教材は段階的にレベルアップできるように作られているため、忙しいご家庭でも習慣化しやすいメリットがあります。

 

〇よく使われる教材の例

 

・くもんの図形・積み木シリーズ:見本再現の練習に最適

・七田式知育ブロック:分類・構成遊びがしやすい

・賢くなるパズルシリーズ:図形の“法則性”を楽しく学べる

・図形カードアプリ:移動中のスキマ時間にも使える

 

〇教材選びのポイント

 

・大きさ:握りやすい・誤飲しないサイズ

・重さ:軽すぎず、積むときに安定するもの

・形の種類:三角・四角・アーチなど、複数の形が入っているもの

・ステップアップできる構成:平面 → 立体 の流れで学べる教材が理想

 

教材はあくまで“補助”。基本は 遊びや生活の中で自然に育てること が大切です。

4. 幼児教室で行う図形・積み木対策

家庭での積み木遊びでも基礎力は十分育ちますが、幼児教室ではより本番に近い課題や、家庭では再現しにくい“複合型の課題”が実施されます。

特に幼稚園受験の行動観察は他の子との比較も行われるため、集団の中での振る舞い・指示の聞き方・課題への取り組み方を実際に体験しておくことが大きな力になります。

■幼児教室で学ぶメリット

 

幼児教室に通うことのメリットは、単なる「積み木の練習」にとどまりません。

受験全体に関わる力が多面的に伸びるところに価値があります。

 

①出題傾向・頻出パターンに慣れられる

 

過去に多くの受験生を見ている教室では、よく出る課題の構成を熟知しています。

「どの園でどんな形式が出やすいか」が分かるだけで、対策の効率が一気に上がります。

 

②観察力・記憶力・構成力をバランスよく伸ばせる

 

家庭での遊びは“自由に積み木を使う”ことが中心ですが、教室では以下の力を体系的に強化します。

 

見本観察のポイント

 

・記憶するコツ

・崩れにくい構成の作り方

 

体系的な指導が入ることで、短期間でも伸びやすくなります。

 

③先生とのやりとりを通して「言語力・社会性」が育つ

 

受験では「指示を聞く」「質問に答える」「待つ」などの社会的な振る舞いも評価されます。

第三者(先生)とのやりとりを繰り返すことで、自然に言語理解力や態度が整います。

 

④客観的な評価が得られる

 

家庭だと「どこまでできていれば安心なのか」判断が難しいものです。

 

教室では専門の先生が、

・できている点

・つまずきポイント

・本番までに必要なステップ

を客観的に伝えてくれるため、無駄なく対策を進められます。

■関連サービス

 

幼稚園受験の全体像を整理しながら、必要なタイミングで必要な対策を取るために、以下のサービスも活用いただけます。

 

願書添削

 

面接レッスン

 

幼稚園受験対策サポート

 

オンライン個別相談

 

5. 積み木が苦手な子へのサポート法

積み木は、得意・不得意がはっきり出やすい教材です。

しかし、苦手に見える子の多くは“経験量が少ないだけ”の場合も多く、少しの工夫で驚くほど伸びることがあります。

ここでは、家庭で今すぐ実践できる効果的なサポート法をご紹介します。

 

①正解より「過程」を褒める

 

積み木が苦手な子ほど、“結果だけ”を評価されると緊張してしまいます。

そのため、以下のような プロセス褒め がとても有効です。

 

「よく観察できたね」

「前より高く積めたね」

「倒れちゃったけど、また挑戦できたね」

 

子どもの意欲が高まり、自然と試行錯誤の回数も増えていきます。

受験では“粘り強さ”も見られるため、結果よりも過程を認めることが大切です。

 

②考えを言葉にして引き出す

 

積み木は「考える力」を育てる教材です。

そのため、ただ黙々と積ませるより、思考を言語化させる声かけが効果的です。

 

「どうやって積もうと思った?」

「次はどこに置くと安定しそう?」

「もう少し高くするならどうする?」

 

言葉にすることで頭の中が整理され、成功パターンを自分で見つけられるようになります。

これは面接での“説明力”にも直結します。

 

③成功体験を積み上げる

 

苦手意識のある子には、簡単な課題からスタートするのが鉄則。

 

・同じ形を2つ見つける

・同じ高さに2つ積む

・図形カードの「一番簡単な型」だけ再現してみる

 

このように、成功しやすい小さな段階を作ってあげることで、

「できた!」「もっとやりたい!」

という気持ちが自然に生まれます。

成功体験は、集中力や挑戦意欲の土台にもなります。

 

④日常生活でも空間認識を鍛える

 

積み木の力は机上だけで育つものではありません。

日常の小さな行動もすべて“図形・空間の学び”につながります。

 

お片付け 分類・大きさ比べ・並べ方の工夫
折り紙 左右対称・角を合わせる・順序性
ブロック遊び 立体構成・安定性
パズル 形の認識・観察力

 

生活の中で自然に鍛えられるので、「特別な時間を作らなきゃ」という負担もありません。

“遊びながら伸びる”環境づくりが、苦手克服のいちばんの近道です。

まとめ|「積み木」は図形力と集中力を育てる最強教材

幼稚園受験での積み木課題は、単なる遊びではなく、
図形・空間認識・観察力・思考力など、多くの力を総合的に試す重要項目です。

家庭でできる対策も豊富ですが、
「どこから始めるべきかわからない」「子どもに合った方法が知りたい」
というご家庭は、プロのレッスンを組み合わせることで、確実に伸びやすくなります。

不安に思われている方は、是非お気軽にオンライン個別相談までご連絡くださいませ。

 

藤川海美 (ふじかわ うみ)
うみ塾長
お受験教室代表。
願書作成や面接対策、受験指導など小学校受験のことなら何でもお任せ!
願書作成97%、面接レッスン93%、受験指導100%
など驚異の合格実績を誇る。

株式会社Bright Future Family 代表取締役。 元お受験幼稚園の面接官として、数多くの願書を審査し、親御様やお子様の面接を担当。長年の経験を活かし、小学校受験指導に従事。
自らも我が子の小学校受験を経験し、親の立場から見た受験の厳しさを理解。親子が第一志望校に合格するためのサポートを使命とし、命をかけて指導に取り組む。
教育者としての経験と親としての視点を融合させた指導が特徴。
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