【2025.03.31 メディア掲載】
ベネッセ教育総合研究所様のWEBメディア「ベネッセ教育情報」に取材いただいた「願書における家庭教育方針の書き方と記入例」が掲載されました。
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幼稚園受験お悩み解決

幼稚園受験での英語教育と園選びのポイント/これからの時代に選ぶべきはどっち?

幼稚園受験での英語教育と園選びのポイント/これからの時代に選ぶべきはどっち?
うみ塾長
うみ塾長

近年、「幼稚園受験」に挑戦するご家庭が増えています。

その背景には、小学校での英語必修化やグローバル化に対応できる教育環境への関心の高まりがあります。

 

かつては「しつけ」や「生活習慣」を重視する教育観が中心でしたが、今では「英語」「探究心」「多文化理解」といった要素が新たな選択基準になっています。

 

一方で、

 

「やっぱり有名私立が安心?」

「インターナショナル幼稚園の方が時代に合っている?」

と迷う声も少なくありません。

 

本記事では、「幼稚園受験に英語は必要か」、そして「有名私立」と「インターナショナル」どちらを選ぶべきかを比較し、園選びのポイントを解説します。

1.幼稚園受験で英語は必要?

 

幼稚園受験で英語はなぜ必要なのかを見ていきましょう。

幼稚園受験の基本

 

幼稚園受験で求められるのは、学力ではなく「生活習慣」「協調性」「表現力」などの“人としての基礎力”です。

「自分のことを自分でできる」「先生の話を聞ける」「お友達と仲良くできる」などといった姿勢が最も重視されます。

 

英語試験はまだ主流ではないが、英語環境は人気上昇中

 

現状では、幼稚園受験に英語の筆記試験や面接が課されるケースは稀です。

しかし、英語教育に力を入れる園や、外国人講師とのクラス活動を導入する園は年々増加しています。

「英語ができること」よりも、「英語に慣れ親しむ環境があること」が、保護者にとって重要視され始めています。

 

幼児期の英語学習は脳の発達に好影響

 

研究によると、幼児期は言語吸収能力が最も高い時期とされ、英語の“音”に自然に親しむことで、柔軟な発音や聞き取りの基礎が築かれます。

また、第二言語の学習は脳の認知機能を活性化させ、思考力や創造性にも良い影響を与えることが分かっています。

 

2.有名私立幼稚園のメリット・デメリット

 

有名私立幼稚園にはどのようなメリットやデメリットがあるのかをまとめていきます。

メリット

〇小学校受験へのスムーズな接続

 

多くの有名私立幼稚園は、系列の小学校や同法人内の学園と連携しています。

そのため、教育方針や学習スタイルに一貫性があり、自然な流れで小学校受験へ進むことができる点が大きな魅力です。

内部進学が可能な園もあり、受験準備に過度な負担をかけずに安定した教育環境を確保できます。

 

〇生活習慣・学習習慣の基礎が整う

 

有名私立では「きちんとした生活リズムを整えること」から教育をスタートします。

早寝早起き・身の回りのことを自分で行う・話を最後まで聞くなど、日々の習慣づけを徹底的にサポート。

さらに、制作や音読、観察などの活動を通して集中力・忍耐力・思考力を段階的に育てていくため、小学校以降の学習にもスムーズに適応できる子どもが多い傾向にあります。

 

〇保護者層が安定している

 

有名私立幼稚園には、教育に対する意識が高く、価値観の近い家庭が集まりやすい傾向があります。

そのため、保護者同士のトラブルが少なく、教育方針の共有がしやすい穏やかな環境が整っています。

また、園行事や保護者会への参加意識も高く、家庭と園が協力して子どもの成長を見守る雰囲気があるのも特徴です。

 

デメリット

 

〇英語教育の機会が限られる

 

伝統的な教育を重視する園が多いため、英語教育はあくまで補助的な位置づけです。

週に1〜2回の英語遊びや英語の歌の時間を設ける程度で、日常会話レベルまで英語に慣れるにはやや物足りなさを感じる保護者も少なくありません。

「基礎的な日本語力を先に育てたい」という方針が根底にあるため、英語教育を重視したい場合は、アフタースクールや家庭学習との併用が現実的です。

 

〇受験準備がハード

 

有名私立は人気が高く、倍率も高め。

入園試験では、ペーパー・行動観察・面接など、複数のステップを通じて家庭の教育姿勢まで見られます。

そのため、親のサポートや事前準備が欠かせないのが実情です。

模擬面接・願書添削・服装マナーなど、保護者の努力が求められる点は覚悟が必要でしょう。

 

〇費用が高額になりがち

 

教育内容・設備・行事の充実度が高い分、年間の費用負担も相応に大きいのが特徴です。

授業料のほかに、寄付金・制服・教材・園行事費などが加わることも多く、トータルで年間100万円を超えるケースも珍しくありません。

ただしその分、教育環境やサポート体制は充実しており、「費用=投資」と捉えるご家庭が多いのも現実です。

 

3.インターナショナル幼稚園の特徴

 

続いて、インターナショナル幼稚園にはどのようなメリットやデメリットがあるのかをまとめていきます。

メリット

 

〇自然に英語が身につく

 

インターナショナル幼稚園では、1日の大半を英語で過ごします。

英語を“勉強”として覚えるのではなく、遊びや対話の中で五感を通じて吸収するのが特徴です。

「Good morning!」から始まり、「Can I play?」「Thank you!」などの表現を使いながら生活することで、英語を“感覚で理解する”力が育ちます。

発音もネイティブに近づき、英語を話すことへの抵抗感がほとんどなくなる子どもも多く見られます。

 

〇多様な価値観に触れられる

 

インターナショナル園には、外国人講師や帰国子女、海外経験のある家庭が多く集まります。

そのため、自然と国籍・文化・宗教などの違いに触れる機会が多く、子どもたちは幼いうちから「違いを認めること」「相手を尊重すること」を体感的に学びます。

多様なバックグラウンドを持つ友人との関わりは、柔軟な思考力と国際感覚を育て、将来グローバル社会で活躍するための土台になります。

 

〇自己表現力・自信が育つ

 

インターナショナル教育では、「間違えてもいいから自分の考えを伝える」姿勢が尊重されます。

日本の教育で重視されがちな“正解を答える力”ではなく、“自分の意見を持つ・発信する力”を日常的に練習できるのが魅力です。

英語でスピーチやプレゼンをする機会も多く、自然と人前で話す度胸や表現力、自信が培われます。

この経験は、小学校以降の学びや人間関係にも良い影響を与えるでしょう。

 

デメリット

 

〇日本語力が伸びにくいリスク

 

生活のほとんどが英語中心となるため、日本語の語彙力や読み書き力の発達が遅れやすい傾向があります。

家庭での日本語の会話や絵本の読み聞かせが少ないと、「日本語での表現が苦手」「ひらがなが遅れる」といった課題が出ることもあるようです。

そのため、インターナショナル園を選ぶ家庭の多くは、家庭内で日本語教育をしっかりフォローしています。

バイリンガル教育を成功させるには、「英語100%」よりも「家庭で日本語を大切にする意識」が重要です。

 

〇学費が高い

 

インターナショナル幼稚園は、教育環境の維持コストが非常に高いのが実情です。

外国人講師の採用、英語教材、海外の教育カリキュラムの導入などにより、年間の授業料は200〜300万円前後になることも珍しくありません。

入園金や施設費が別途必要な場合もあり、家庭の経済的負担は大きめです。

その分、少人数制で手厚いサポートが受けられるというメリットもあります。

 

〇進学ルートが限定的

 

インターナショナル園卒業後は、インターナショナル小学校や海外の教育機関への進学が中心になります。

一方で、日本の一般的な私立・公立小学校へ進む場合、カリキュラムの違いから「日本語の学習内容にギャップがある」と感じることもあるかもしれません。

そのため、将来的に日本の教育制度内で進学を希望する場合は、小学入学前に日本語・国語教育を重点的に行う必要があります。

 

4.実際にどう選ぶべきか?

 

判断基準1:重視するのは「英語力」か「日本語教育」か

 

まず考えたいのは、「子どもにどんな力を伸ばしてほしいか」という軸です。

将来、海外への進学や国際的な仕事を視野に入れている家庭であれば、英語を生活の中で自然に身につけられるインターナショナル幼稚園が有利でしょう。

日常会話から思考まで英語で行う環境は、語学力だけでなく柔軟な発想力や自信も育みます。

 

一方で、日本語の読み書きや日本の文化・礼儀教育をしっかり身につけさせたい場合には、伝統ある有名私立幼稚園の方が安心です。

きちんとした生活習慣・挨拶・礼儀など、基礎的な人間力を土台として伸ばせる環境は、後の小学校受験や学習にもつながります。

 

家庭の教育方針を「将来どんな子に育ってほしいか」という視点から整理すると、自然に選択の方向が見えてきます。

 

判断基準2:両立を目指すなら“ハイブリッド型”

 

最近は、「英語も日本語もしっかり育てたい」という声が増えています。

そこで注目されているのが、ハイブリッド型の教育スタイルです。

 

具体的には、

 

・英語クラスのある私立幼稚園を選ぶ

・放課後に英語のアフタースクールを活用する

・休日に親子で英語イベントやオンライン英会話を取り入れる

 

といった方法があります。

 

「日中は日本語で基礎を育て、放課後に英語で世界を広げる」スタイルは、日本語力を保ちながら国際感覚を養うことができるバランスの良い選択肢です。

 

また、英語を“受験対策”ではなく“コミュニケーションツール”として楽しく学ぶ姿勢が、長期的な語学習得のモチベーションにつながります。

どちらか一方を選ばず、家庭の工夫次第で両立は十分可能です。

 

判断基準3:実際に“体験”してみる

 

そして、何より大切なのは、実際に園を見て感じることです。

ホームページやパンフレットでは分からない“空気感”こそ、子どもに合うかどうかの判断材料になります。

 

体験入園や説明会では、次のようなポイントを意識してみましょう。

 

・先生や子どもたちの表情が明るいか

・教室や園庭の雰囲気が落ち着いているか

・保護者同士の関係性が温かいか

・園の方針や先生の言葉に納得感があるか

 

どんなにカリキュラムが魅力的でも、子どもが安心して笑顔で過ごせるかどうかが最優先です。

園との相性は、家庭の教育方針や親の価値観とも深く関わります。

複数の園を見比べ、「ここなら3年間安心して通わせられる」と思える場所を選ぶことが、

後悔のない幼稚園選びにつながります。

 

まとめ

 

「幼稚園受験 英語」というキーワードに注目が集まる今、英語教育は“必須”ではないものの、子どもの未来を広げる有力な選択肢になっています。

 

有名私立は「日本的な教育の基礎」を、インターナショナルは「世界に通じる力」を育てます。

どちらを選ぶかは、「家庭の価値観」と「子どもの個性」に合わせることが大切です。

 

もし迷ったときは、専門家に相談してみるのも一つの手です。

ウカルコでは、願書作成のサポート面接レッスン対策サポートなどをお手伝いさせて頂いております。

 

幼児期の選択は、子どもの未来を左右する大切な一歩です。

英語教育をどう取り入れるかを軸に、家庭にぴったりの園を見つけていきましょう。

 

藤川海美 (ふじかわ うみ)
うみ塾長
お受験教室代表。
願書作成や面接対策、受験指導など小学校受験のことなら何でもお任せ!
願書作成97%、面接レッスン93%、受験指導100%
など驚異の合格実績を誇る。

株式会社Bright Future Family 代表取締役。 元お受験幼稚園の面接官として、数多くの願書を審査し、親御様やお子様の面接を担当。長年の経験を活かし、小学校受験指導に従事。
自らも我が子の小学校受験を経験し、親の立場から見た受験の厳しさを理解。親子が第一志望校に合格するためのサポートを使命とし、命をかけて指導に取り組む。
教育者としての経験と親としての視点を融合させた指導が特徴。
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