【2025.03.31 メディア掲載】
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【幼稚園受験】おすすめの絵本10選!合格に役立つ絵本をプロが解説!

【幼稚園受験】おすすめの絵本10選!合格に役立つ絵本をプロが解説!
うみ塾長
うみ塾長

幼稚園受験を控えるご家庭にとって、「どのように準備を進めたらよいのか」は大きな悩みのひとつです。ペーパー対策や面接練習といった直接的な対策も重要ですが、実は“絵本の読み聞かせ”が、幼稚園受験の合格に向けて大きな効果を発揮することをご存じでしょうか。

本記事では、幼稚園受験に絵本は役に立つのだろうかと関心を寄せる保護者の方に向けて、絵本を活用することで得られる教育的メリットと、合格をサポートするおすすめの絵本10選をご紹介します。

ただ読むだけでなく、絵本を通じて社会性や語彙力、表現力を育てることが、志望園での好印象につながることも少なくありません。お子さまに無理なく楽しく取り入れられる受験準備として、ぜひ絵本の力を活用してみてください。

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【幼稚園受験】絵本を活用するメリット

 

幼稚園の受験対策に、なぜ絵本を活用するといいのか、そのメリットを解説していきます。

親しみやすく幼稚園生活へのイメージを形成できる

絵本には、幼稚園での一日や年間行事、先生や友達とのふれあいなどが具体的かつやさしい表現で描かれている内容にものもあります。そのため、受験前のお子さまが幼稚園という未知の環境に対して、「なんだか楽しそう」「自分も行ってみたい」というポジティブなイメージを持つことができます。

 

また、登園や給食、自由遊び、集団活動など実際の園生活に近い内容を繰り返し読むことで、初めての場面でも落ち着いて行動できるようになるケースも想定できます。幼稚園を題材にした絵本を繰り返し読むことで、入園後の不安を和らげるだけでなく、受験本番の面接や行動観察でも、落ち着いた様子が評価されやすくなります。

 

社会性や言葉づかいを自然に学べる

幼稚園受験では、友達との関わり方や基本的なマナー、あいさつや言葉づかいといった社会性も大切な評価ポイントになります。絵本は、そのような場面を疑似体験できる優れた教材です。

 

例えば、「順番を守る」「人に譲る」「ありがとうと言う」など、家庭だけでは伝えにくい集団行動のルールや思いやりの心を、お話を通じて自然に身につけることができます。特に、会話形式の絵本は語り口調がリアルなため、受験時の模擬面接での発言にも良い影響を与えるでしょう。

 

また、お子さまの心に寄り添った登場人物の行動を通して、自分の感情を言語化する力も伸ばせます。これは、親子面接で「どうしてそう思ったの?」といった質問をされたときの対応力にもつながります。

 

語彙力と表現力の基盤を育てる

受験における「口頭試問」や「行動観察」では、年齢相応の語彙力や表現力が求められる場面が多くあります。絵本の読み聞かせは、そうした力を育てるうえで非常に効果的です。

 

物語の中には、日常会話では使わない形容詞や動詞、豊かな表現が多く含まれています。そういった表現を、視覚的なイラストと一緒にインプットすることで、理解も定着もしやすく、自然と語彙が増えていきます。さらに、「この子は言葉の使い方がしっかりしている」と試験官に印象づけられることにもつながります。

 

加えて、お話の内容を親子で会話する時間を持つことで、発話の機会が増え、自分の気持ちや意見を言語化する力が育ちます。これは、入室後の園生活や小学校受験においても役立つ、長期的な学力基盤のひとつとなるでしょう。

 

【幼稚園受験】おすすめの絵本のジャンル

絵本はただの読み物ではなく、お子さまの非認知能力初期学習力を育てるうえで、非常に優れた教育ツールです。特に、幼稚園受験においては「協調性」「語彙力」「生活習慣の理解」といった力が重視されるため、それぞれのジャンルに合った絵本を意識的に選ぶことが重要です。

以下では、幼稚園受験対策として特に効果が期待できる3つのジャンルに分けて、おすすめの絵本タイプをご紹介します。

 

ルールやマナーが学べる絵本

幼稚園受験では、「基本的生活習慣が身についているか」「集団の中で行動できるか」といった点が、面接や行動観察の中でチェックされます。絵本を通して、子どもが理解しやすい形でルールやマナーを学ぶことができるのは大きなメリットです。

たとえば、「順番を守る」「譲り合う」「ありがとう・ごめんなさいが言える」といった行動は、園生活を送るうえで欠かせないスキルです。これらを頭ごなしに教えるのではなく、物語の中の登場人物が実践している姿を見せることで、子ども自身が自然と共感し、模倣するようになります。

また、こうした絵本は、家庭内のしつけにも役立つほか、親子で「こんなとき、どうする?」と考える会話のきっかけにもなります。自分で考えて行動する力や、状況に応じた判断力を育てるうえでも非常に有効です。

 

社会性や他者との関わりについて学べる絵本

幼稚園は初めて「親から離れて集団に入る」場所です。そのため、他者と関わる力=社会性は、受験においても重視されるポイントのひとつです。

このジャンルの絵本では、おともだちとの関係性、思いやりの心、相手の立場になって考える姿勢などが描かれています。
「相手の気持ちを考える」「協力する」「ケンカしても仲直りする」といったテーマは、実際の園生活でも頻繁に登場するシーンであり、行動観察で試される部分でもあります。

特に、感情表現が丁寧に描かれている作品は、子どもが自分の気持ちを理解し、相手の気持ちにも目を向けられるようになるきっかけとなります。これは、**「この子はお友だちと上手に関われるかもしれない」**と先生に感じてもらえる重要な要素です。

さらに、これらの絵本を繰り返し読むことで、親子のコミュニケーションも深まり、「○○ちゃんだったらどうする?」といった問いかけを通して主体的な思考力も育っていきます。

 

語彙や表現力が豊かになる絵本

 

面接試験や自由遊びの観察など、受験のさまざまな場面では、子ども自身が言葉で自分の気持ちや考えを表現する力が求められます。そのため、語彙力や表現力を高める絵本は、受験対策として非常に有効です。

比喩や情景描写が豊富な絵本を読むことで、お子さまは「雨がしとしとふってるね」「ふわふわの雲が気持ちいい」など、より多彩な表現を使えるようになります。これは、面接での受け答えなどの際に、しっかりした印象を与えることにつながります。

また、語彙が増えることで、相手の話を理解する力(リスニング力)も向上し、集団行動中の指示理解にも役立ちます。さらに、物語の展開を想像する力や、登場人物の気持ちを考える力が育まれるため、論理的思考や感情の理解にも好影響を与えます。

親が読み聞かせをする際には、「このあとどうなると思う?」「この子は何を感じているのかな?」といった質問を投げかけることで、対話型の読書体験となり、より深く言葉と感情を結びつける訓練になります。

 

【幼稚園受験】おすすめの絵本10選

幼児期の心を豊かにしたり、幼稚園受験対策におすすめの絵本を10冊紹介していきます。

どれも有名で定評のあるものばかりですが、だからこそ1度は触れておきたいものばかりです。

 



『ことりようちえんのいちねんかん』

「幼稚園ってどんなことをするの?」幼稚園の楽しい1年間を学んで、「早く幼稚園に行きたい」という気持ちが膨らむ1冊です。
著 者:たかてら かよ/作 鴨下 潤/絵

サイズ:27×25.5cm

出版社:講談社

定 価:1,575円(税込)

発行年:2010年

 



『ぐるんぱのようちえん』

園長ぐるんぱの失敗と成長を通じて、協調性と思いやりを自然に学べるロングセラー絵本でです。
著 者:西内ミナミ/絵:堀内誠一

サイズ:20×27cm/28ページ

出版社:福音館書店

定 価:約1,100円(税込)

発行年:1966年12月

 



『くれよんのくろくん』

「黒いクレヨン」が仲間と認められるまでのストーリーを通じて、自分らしさと表現力が育つ一冊です。
著者・絵:なかやみわ

サイズ:19.1×26.6cm/32ページ

出版社:童心社

定 価:1,430円(税込)

発行年:2001年

 



『どうぞのいす』

みんなで使う特別な椅子から、「譲る心」「思いやり」が自然に育つ物語です。
著 者:香山美子/絵:柿本幸造

サイズ:縦25×横21cm/32ページ

出版社:ひさかたチャイルド

定 価:約1,100円(税込)

発行年:1981年

 



『ぞうくんのさんぽ』

ぞうくんが繰り返す散歩の中で、友だちへの気づきと思いやりを育むやさしい絵本です。
著者・絵:なかのひろたか/レタリング:なかのまさたか

サイズ:約27×20cm/28ページ

出版社:福音館書店

定 価:1,320円(税込)

発行年:1977年

 



『まどからのおくりもの』

窓から見える季節ごとの風景と言葉を通じて、共感と想像力を育てるしかけ絵本です。
著者・絵:五味太郎

サイズ:約23.5×22.6cm/36ページ

出版社:偕成社

定 価:1,100円(税込)

発行年:1983年

 



『しずくのぼうけん』

「しずく」が水の旅を通じて形を変えながら冒険します。自然現象への興味と豊かな表現力を育てる一冊です。
著 者:マリア・テルリコフスカ/絵:ボフダン・ブテンコ

サイズ:23 × 20.2 cm/24ページ

出版社:福音館書店

定 価:1,210円(税込)

発行年:1969年

 



『なにをたべてきたの?』

しろぶたくんが友だちに「なにを食べてきたの?」と問いかける構成で、対話と表現力を楽しめる読書体験です。
著 者:岸田衿子/絵:長野博一

サイズ:約24.5 × 21.5 cm/32ページ

出版社:佼成出版社

定 価:1,430円(税込)

発行年:1978年

 



『わにわにのおでかけ』

「わにわに」が冒険に出かけて仲間と協力し、友情と思いやりを感じられるシンプルで心温まる作品です。
著 者:小風さち/絵:山口マオ

サイズ:約22 × 21 cm/24ページ

出版社:福音館書店

定 価:990円(税込)

発行年:2007年

 



『ちょっとだけ』

「ちょっとだけ」と言いながら我慢や選択を学び、自律性と自己制御力を育む優しい物語です。
著 者:瀧村有子/絵:鈴木永子

サイズ:約27 × 20 cm/32ページ

出版社:福音館書店

定 価:1,100円(税込)

発行年:2007年

 



『おんなじおんなじ』

見た目や環境のちがいがあっても「おんなじ」ものを見つける喜びから、他者との共感・認識力を育てる絵本です。
著 者:多田ヒロシ

サイズ:約22×19cm/28ページ

出版社:こぐま社

定 価:990円(税込)

発行年:1973年

 

◆ ジャンル別10選まとめ表

 

ジャンル 絵本タイトル 学びのポイント
ルール・マナー 『ぐるんぱのようちえん』/『どうぞのいす』 協調性・譲り合い・思いやりの習得
社会性と他者との関わり 『ぞうくんのさんぽ』/『おんなじおんなじ』/『まどからおくりもの』 共感力・関係構築・集団生活への理解
語彙・表現力 『くれよんのくろくん』/『しずくのぼうけん』/『なにをたべてきたの?』 表現の幅・語彙力の増加・質問型思考の促進
総合力アップ 『わにわにのおでかけ』/『ちょっとだけ』 想像力・自己制御・判断力・自律性を促進

 

まとめ:絵本で楽しく幼稚園受験の準備をしよう

幼稚園受験は、ただの知識や作法の暗記ではなく、「子ども自身の内面の育ち」が問われるものです。
だからこそ、日常に絵本を取り入れることは、自然で無理のない“受験対策”として非常に効果的です。

本記事で紹介した絵本は、ルールやマナー、語彙力、社会性など、入園試験で求められる力を楽しみながら育てられるよう選定しています。
また、親子での読み聞かせを通じて、面接で必要となる「親子関係の安心感」「子どもの主体性」も養うことができるでしょう。

絵本は、一方的な指導ではなく、子ども自身が感じ・考え・学ぶための入り口です。
今日からでも、ぜひ日常の中にお気に入りの絵本を取り入れて、笑顔と好奇心に満ちた受験準備をスタートしてみてください。
本格的な幼稚園受験サポート個別相談でお悩み解決なども行っているので是非お気軽にご相談くださいませ。

藤川海美 (ふじかわ うみ)
うみ塾長
お受験教室代表。
願書作成や面接対策、受験指導など小学校受験のことなら何でもお任せ!
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など驚異の合格実績を誇る。

株式会社Bright Future Family 代表取締役。 元お受験幼稚園の面接官として、数多くの願書を審査し、親御様やお子様の面接を担当。長年の経験を活かし、小学校受験指導に従事。
自らも我が子の小学校受験を経験し、親の立場から見た受験の厳しさを理解。親子が第一志望校に合格するためのサポートを使命とし、命をかけて指導に取り組む。
教育者としての経験と親としての視点を融合させた指導が特徴。
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