幼稚園受験は、限られた期間の中で多くの準備を必要とする一大イベントです。
その第一歩として大切なのが、日程の把握です。各園で説明会・願書提出・試験などのスケジュールは異なるので、「チェック漏れで参加できなかった」などの出遅れが合否に繋がってしまうこともあります。
また、準備のスタートが早ければ早いほど、合否を左右する重要な対策にも余裕をもって取り組めるので、 「幼稚園受験なんてまだ先のこと」と思わずに、今こそ情報を整理し、早め早めで動き始めましょう。
本記事では、2025年度幼稚園受験の一般的な年間スケジュールに加え、有名幼稚園の具体的な日程や、効率的な準備のポイントまで徹底解説します。
焦らず着実に受験を進めるために、ぜひ最後までご覧ください。
【幼稚園受験】年間の日程(一般的なスケジュール)
まずは幼稚園受験の一般的な年間スケジュールを見ていきましょう。
4月〜6月:情報収集・園の見学スタート
幼稚園受験のスタートは、「情報収集」から始まります。志望園を絞るためには、それぞれの園の教育方針・園児の雰囲気・立地条件・保護者の関わり方など、多角的な視点で比較することが大切です。
また、この時期、多くの園で園見学や体験保育の受付が始まります。参加することで、園内の雰囲気や先生の対応、子どもたちの様子を直接確認できる貴重な機会になるので、可能な限り参加して複数の園を見比べてみるのがおすすめです。
▶ポイント
・気になる園は複数見学しておく
・園の雰囲気・子どもの反応・保護者対応の違いを見比べる
・幼児教室の活用で最新情報を得るのも有効
7月〜8月:説明会・プレ保育への参加
夏になると、多くの幼稚園で入園説明会が開催されます。説明会では園の方針や教育内容、行事の内容、受験の詳細が聞けるため、参加は必須レベルです。
また、プレ保育(未就園児クラス)への参加も本格化します。お子さまが園に慣れるだけでなく、園側が子どもの様子を観察する機会でもあるため、自然な振る舞いができるようサポートしてあげましょう。
▶ポイント
・説明会は事前予約制のことが多く、早めの申し込みが必要
・プレ保育は「家庭でのしつけ」や「集団生活への適応」を見られる場
・園によってはプレ保育の参加が選考に影響することも
9月〜10月:願書配布・願書提出
9月からは、いよいよ受験の本格準備が始まります。願書の配布・提出時期は園によって異なり、短期間で締め切られることも多いため要注意です。
また、願書はただの「提出書類」ではなく、家庭の教育方針や子どもへの理解を伝える大切な資料。丁寧に準備し、添削してもらうのもおすすめです。
▶ポイント
・書の締め切りは園ごとに異なるため、カレンダーで管理を
・写真撮影・証明書類の準備も早めに
・家庭の方針や子どもの特長を自分の言葉で伝えられるように
11月:試験・合格発表・入園手続き
多くの幼稚園が11月上旬に入園試験を実施します。試験の内容は園によって異なりますが、行動観察・親子面接・自由遊び・口頭試問などが主流です。
その後、1週間以内に合格通知が届き、入園手続きが始まります。手続き期間も短いため、書類や費用の準備はあらかじめ済ませておくのが安心です。
▶ポイント
・面接・行動観察・口頭試問など、試験形式は園により異なる
・合格発表から入園金の納入までがタイトなスケジュール
・合格後に他園を辞退する必要がある場合は、連絡方法にも気をつけて
12月以降:入園準備
合格が決まったら、いよいよ入園準備です。
この時期には以下のような内容が進められます。
・制服・カバン・教材などの購入
・入園前の健康診断や面談
・入園前説明会や親子登園日
・園生活の練習(早寝早起き・お着替え練習・トイレトレーニング など)
また、生活リズムの見直しや、集団生活に向けたマナー・言葉づかいのトレーニングも家庭での大切な準備となります。
▶ポイント
・必要物品の名前付けや持ち物管理は時間がかかるので早めに
・園からのお知らせ(書類・LINE・メールなど)はこまめにチェック
・入園後にスムーズに馴染めるよう、生活リズムを整えておく
【2025年幼稚園受験】有名幼稚園の日程は?
参考までに2025年の有名幼稚園の説明会や試験の日程を一覧にしていきます。
幼稚園 | 説明会・見学会 | 試験日程 |
若葉会幼稚園 | 入園説明会:6/28(土) | 10/31(金)~11/2(日) |
枝光会附属幼稚園 | 説明会・見学会は不明 | 11月4日(火)・5日(水) |
愛育幼稚園 | ・説明会
8月22日(金) 午前10時30分〜11時40分 8月25日(月) 午前10時30分〜11時40分 ・見学 9月10日(水)・17日(水)・19日(金) |
・子どもの行動観察
11月2日(日)、11月3日(月) ・保護者面接 10月21日(火)、24日(金)、29日(水)、31日(金) |
東洋英和幼稚園 | 説明会・見学会は不明 | ・保護者面接(幼児同伴)
9月10日(水)~10月14日(火)のいずれかの日 ・入園考査(自由な遊び) 10月21日(火)~10月23日(木)のいずれかの日 |
青山学院幼稚園 | ・説明会
7月19日(土) ・親子施設見学会 10月20日(月) |
・適性テスト
11月1日(土)~11月7日(金) ・面接 11月4日(火)~11月8日(土)・11月2日(日)、3日(月)を除く |
学習院幼稚園 | 説明会・見学会は不明 | ・幼児の考査
11月6日(木)~11月10日(月)のうち1日 ・保護者面接 10月下旬のうち1日 |
白百合学園幼稚園 | 未発表 | 未発表 |
暁星幼稚園 | ・見学会
7月8日(火) ・入試説明会 9月9日(火) |
・試験
11月3日(月)~11月4日(火)のうち、指定した1日 ・面接 11月5日(水)~11月6日(木)のうち、指定した1日 |
雙葉小学校附属幼稚園 | ・説明会
7月27日(日) |
11月4日(火)~8日(土) |
桐朋幼稚園 | ・説明会
5月17日(土) ①9:00-10:20②11:00-12:20 |
11月1日(金)~11月3日(日)のいずれか1日 |
【幼稚園受験】日程を意識した準備のポイント
幼稚園受験では、「いつ・何をするか」が結果を大きく左右します。スケジュールに沿った段取りを組み、限られた期間で確実に準備を進めるための5つのステップを、しっかり丁寧に解説します。
1.情報収集が最優先
受験準備の最初のステップは、「正確な情報をできるだけ早く手に入れること」です。幼稚園受験は園ごとにルール・日程・考査内容がまったく異なります。「人気の園は例年こうだった」という噂や過去情報だけでは不十分です。最新版の情報を公式ルートで確認することが第一優先です。
〇情報収集の主な手段
・園の公式サイト・パンフレット
入園説明会、願書配布、受験日、面接形式など詳細情報を確認しましょう。週1回チェックが理想です。
・幼児教室や受験対策講座
スケジュールの早見表や、過去の合格者データ、模擬試験の傾向など信頼性の高い情報が得られます。
・SNS(Instagram・LINE公式・Facebook)
最新の説明会日程や申し込み開始情報が突発的に更新されることもあるので、見逃さないためにも通知をつけておくといいでしょう。
・受験体験ブログ・口コミサイト
リアルな現場の空気や、在園児・卒園児の家庭の声を参考にできます。
〇情報整理のコツ
・スケジュール帳やカレンダーアプリに園ごとの日程を書き込む
・「説明会予約開始日」「願書配布開始日」「試験日」などの締切はすべて記録
・家族で共有して、誰でもスケジュールを確認できるようにしておく
情報戦は先手必勝です!
情報を制した者が、受験を制すと言っても過言ではないので、乗り遅れないように気を付けましょう。
2.ゴールの姿をイメージする
合格という結果だけを目指すのではなく、「どんな園に通わせたいか」「入園までにどう育っていてほしいか」というゴールを家族で共有することが大切です。
ゴールのイメージがあれば、逆算して動けます。
例えば、
・「願書提出に何が必要?」→ 住民票、証明写真、教育方針の明文化など
・「試験で見られるのは何?」→ 集団行動、会話力、自立性、親の受け答え
・「園の特色に合っているか?」→ 礼儀重視か、個性重視か、宗教的教育ありか
など、志望園の傾向に合わせて、ご家庭の価値観や育児スタイルも振り返る必要があります。
価値観や育児スタイルを振り返る際に、
・「どの園に一番通わせたい?」
・「子どもにどんな経験をしてほしい?」
・「家庭の教育方針をどう言語化する?」
といったことも家族で話し合っておきたいです。
“なんとなく受ける”では通用しないのが幼稚園受験なので、家族全員が同じ方向を見ていれば、準備の方向性もブレません。
3.試験の準備は早めに
試験の準備は「直前に詰め込めばいい」というものではありません。日々の積み重ねが試験で問われる内容に直結するため、早い段階から無理のない形で始めることが理想です。
具体的な準備スケジュールの目安を挙げると、
7〜8月 | 模擬面接・指示行動練習スタート、プレ保育体験、生活習慣見直し |
9〜10月 | 願書の仕上げ、親子での面接練習強化、模擬試験で本番を想定 |
11月直前 | 着替え・整列・自己紹介など、本番に即したシミュレーション |
〇試験内容に応じた対策の一例
【行動観察】:お友だちとの協力、ルールを守れるか、指示に従えるか
【面接】:親子の自然なやりとり、園への理解度、子どもの話す力
【個別試験】:名前・年齢の答え方、色・形・数の認識、簡単な運動やお絵かき
緊張して実力が出せなくなることを避けるためにも、反復練習+慣れが最大の味方です。
4.試験の日程が重なったら?
複数の幼稚園を受験する際には、試験日や願書提出日が重なることがよくあります。
スケジュールの重複は焦りの原因になるため、事前に計画的に調整することが重要です。
〇対処法のポイント
・3園程度に絞るのが現実的(第一志望・第二志望・併願)
・各園の出願締切・試験日・合格発表・手続き日を一覧化して比較
・優先順位を家族で共有し、万が一の時の判断基準を明確にしておく
〇注意したい併願のマナー
・合格後に辞退する場合、速やかに丁寧に連絡を入れること(メールではなく電話が基本)
・入園金や手続きが重複しないよう、締切日の確認と資金計画も忘れずに
気持ちに余裕を持って受験できるよう、事前に日程設定をしっかりと行っておきましょう。
5.家庭でできる受験準備
最後に最も重要なポイントは、「受験対策=特別なことをする」ではなく、日々の生活そのものが対策になるということです。
〇生活習慣の確立
・毎朝同じ時間に起きる・寝る、食事をしっかり摂る
・お片付け・挨拶・手洗いなど、自立のための基本的な行動を習慣化する
〇指示行動トレーニング
・「◯◯を片付けて」「椅子に座ってね」など、一回で理解し行動できるかの練習する
・「順番を待つ」「集団で同じ動きをする」など、集団行動への慣れを家庭でも意識する
〇親子での面接練習
面接練習は、家庭でもよく行っておきましょう。
子どもには、保護者の方が先生役となり質疑応答の練習をしていきます。
保護者の方は夫婦で園側とのやりとりの練習をしっかり行っておくと、当日焦らなくて済みます。
子ども | 「お名前は?」「今日はどうやって来ましたか?」などを笑顔で答える練習を行う |
親 | 「家庭で大切にしていること」「志望理由」などを面接で落ち着いて簡潔に話せるよう練習する |
〇言葉のやりとりを楽しむ会話
・「なんでそう思ったの?」「どんなふうに作ったの?」など思考を広げる質問する
・子どもが話すときは、最後までしっかり聞くことで、「聞く力」「話す力」の土台を作る
〇遊びの中に学びを取り入れる
・積み木遊びで空間認識や集中力を培う
・おままごとやごっこ遊びで社会性や想像力を得る
・絵本の読み聞かせで語彙力と感受性を身に着ける
このように、受験対策は塾(幼児教室)だけでなく、家庭でも行うことが可能です。
“その子らしさ”を大切にしながら日々、受験対策を意識しながら過ごしてきましょう。
まとめ:幼稚園受験は日程の把握とスケジュール管理が大切
幼稚園受験成功の鍵は、日程の正確な把握と余裕を持った先取り準備です。今回ご紹介したスケジュールをもとに、ご家庭に合った進め方を考えましょう。
当社は、幼稚園受験に向けた願書作成のサポート・面接レッスン・対策サポートを行い、各園の最新情報や模擬面接対策、願書書き方指導などを通じて、効率的に受験準備をサポートしています。
「何から始めれば良いかわからない」「スケジュール管理に不安がある」という方は、ぜひお気軽にご相談ください!